「一念関山-Journey to Love-」は、戦乱の世で繰り広げられる愛と陰謀、そして犠牲の物語です。梧国と安国、二つの国を舞台に、任如意(ルーイー)と寧遠舟(ニン・エンシュウ)率いる小隊の冒険と、複雑に絡み合う人間模様が描かれます。
物語は、任如意(ルーイー)が皇帝の裏切りによって追われ、梧国の使節団に加わる所から始まります。そこで彼女は、六道堂の堂主である寧遠舟(ニン・エンシュウ)と出会います。はじめは敵対心を持つ二人ですが、過酷な旅路の中で次第に惹かれ合っていきます。彼らの周りには、于十三(ユー・シーサン)や公主 楊盈(ヤン・イン)、元祿(ゲンロク)(げんろく)、そして錢昭(セン・ショウ)といった個性豊かな仲間たちが集い、共に生死を分かち合います。
このドラマの見どころは、先の読めないスリリングな展開です。国同士の争い、宮廷内の陰謀、そして江湖の抗争が複雑に絡み合い、息もつかせぬ物語が繰り広げられます。任如意(ルーイー)と寧遠舟(ニン・エンシュウ)の禁断の愛、楊盈(ヤン・イン)と鄭青雲(ジェン・チンユン)、初 (ハツ)貴妃と長慶 (チョウケイ)侯・李同光(リー・トンコウ)、丹陽 (タンヨウ)王と皇后 蕭妍(ショウ・イェン)など、様々な立場の者たちの愛憎劇も物語に深みを与えています。
さらに、美しい衣装、迫力あるアクションシーン、そして高品質な映像も魅力です。劉詩詩(リウ・シーシー)演じる任如月の華麗な剣戟アクションは必見です。劉宇寧(リウ・ユーニン)演じる寧遠舟(ニン・エンシュウ)の繊細な演技も、彼の内面の葛藤を見事に表現しています。
しかし、本作の結末は賛否両論を巻き起こしました。当初はハッピーエンドが予告されていましたが、実際は多くの主要人物が悲劇的な最期を迎えるという、ある種オープンエンドな結末となっています。六道堂のメンバーは全員戦死し、寧遠舟(ニン・エンシュウ)も李同光(リー・トンコウ)を救うために命を落とします。任如意(ルーイー)もまた、敵陣に突撃し、自爆という壮絶な最期を遂げます。彼らの犠牲によって両国に平和がもたらされますが、視聴者からは、特に梧帝の描写に偏りがあり、他のキャラクターが脇役のように扱われているという批判の声も上がっています。
それぞれの愛と葛藤、そして大きな犠牲の果てに訪れる平和。重厚なストーリーと魅力的なキャラクターたちが織りなす壮大な物語を、ぜひご覧ください。
第1話あらすじとネタバレ
前朝滅亡から百年近く、乱世の中、多くの国々が争いを続けています。北磐と中原地域はしばしば衝突し、中原の九国も互いに領土を争い、長きに渡る紛争は未だ終わりません。中でも、安国と梧国は特に激しく対立しています。武力と領土拡大に執著する安国の皇帝は、近年、近隣諸国の領土を侵略し続け、富強な梧国を目の上のたんこぶと見なしています。永佑六年、安帝は梧国西部の金鉱を奪うため進軍を計画し、梧国の皇帝 楊行遠(ヤン・シンエン)は天門関南で迎え撃つことを決意、両国間の激しい戦いが始まります。
その頃、梧国の都にある孫拾遺(ソン・シューイー)の屋敷では、宴が催され、華やかな雰囲気に包まれていました。孫拾遺(ソン・シューイー)は上機嫌で、皆が皇帝の勝利を祈願しています。しかし、韓(ハン)世子は祝宴の最中、密かに舞姫たちに退出するよう合図を送ります。舞姫たちが化粧を落とし退場した後、玲瓏(レイロン)は任如意(ルーイー)に急いで屋敷を去るよう促します。如意(ルーイー)は無理やり迫られ、玲瓏(レイロン)に助けられたばかりでした。玲瓏(レイロン)は如意(ルーイー)の軽率な行動を責め、自分も誰が如意(ルーイー)を朱衣衛に選んだのか知らないと明かします。任務に不安を抱く如意(ルーイー)は、自分が間諜には向いていないと告白します。しかし玲瓏(レイロン)は、たとえ恐ろしくても任務を遂行しなければならない、さもなくば二人とも命が危ないと強調します。安国は梧都に二十人もの朱衣衛を潜入させており、韓(ハン)世子はなぜか如意(ルーイー)に特別な関心を寄せているのです。
任務を達成するため、如意(ルーイー)は韓(ハン)世子を魅瞭し、屋敷に連れ帰る必要があります。彼女の目的は、韓(ハン)世子の父の書斎にある糧圖を盗み出すことです。これは安国軍の勝利に大きく関わっています。一方、玲瓏(レイロン)は逍遥散を使ってある男を昏睡させ、男は目が覚めたとき、自分が酔いつぶれたことだけを覚えており、二度と男として機能しなくなります。
韓(ハン)世子が如意(ルーイー)にキスを迫ると、如意(ルーイー)は拒みつつ、住環境の悪さを口実に、宴の後、韓(ハン)世子の屋敷に連れて行ってほしいと頼みます。韓(ハン)世子は不敵な笑みを浮かべ、彼女の願いを聞き入れます。しかし、宴の最中、六道堂の趙都尉、趙季(チョウ・キー)が突然現れ、場が緊迫します。趙季(チョウ・キー)は歌の歌詞が不適切で、贈り物の中に謀仮の意図が隠されているのではないかと疑います。孫拾遺(ソン・シューイー)は慌てて贈り物の中に濡れ衣を著せるための品があると釈明し、趙季(チョウ・キー)に持ち帰って調査するよう懇願します。趙季(チョウ・キー)は孫拾遺(ソン・シューイー)の態度に満足しますが、韓(ハン)世子は孫拾遺(ソン・シューイー)が舞姫たちを奸細として趙季(チョウ・キー)に差し出す様子を冷静に見つめ、何か異変を感じます。趙季(チョウ・キー)は舞姫たち全員の斬首を命じます。
事態の急変に、如意(ルーイー)と玲瓏(レイロン)は驚き、静観することにします。玲瓏(レイロン)が抵抗しようとしたとき、如意(ルーイー)は意外なほどの武術の腕前で玲瓏(レイロン)を救います。如意(ルーイー)は死人が最も安全だと考え、他の舞姫たちを殺して自分たちの秘密を守ろうとしますが、玲瓏(レイロン)はそれを止めます。如意(ルーイー)は玲瓏(レイロン)に体内の微量の毒を解毒する方法を教え、自分の出自を明かします。玲瓏(レイロン)は兄を救うために身を売らざるを得なかった過去を語り、如意に金の腕輪を渡します。如意は玲瓏(レイロン)に借りを作らないため、翌日、糧圖を渡すと約束します。
戦況が悪化し、兵士たちは混乱に陥り、生き残ったのは寧遠舟(ニン・エンシュウ)と蕭(ショウ)将軍だけでした。寧遠舟(ニン・エンシュウ)は皇帝が捕らえられ、しかも名君ではないと考え、命を危険にさらすことを拒み、一人で立ち去ります。家臣たちは国が主を失うことを心配し、蕭妍(ショウ・イェン)皇后は丹陽 (タンヨウ)王に皇帝の代理として国を治め、皇后のお腹にいる未来の皇位継承者を守ってほしいと提案します。
六道堂の長 章相は、趙季(チョウ・キー)の行動で混乱に陥った六道堂を見て、趙季(チョウ・キー)に寧遠舟(ニン・エンシュウ)を探し出し皇帝を救出するよう命じ、七日以内に帰るよう命じます。もし寧遠舟(ニン・エンシュウ)が見つからなければ、朱衣衛事件を解決することで罪を償うよう命じます。
如意は西園巷で玲瓏を待ちますが、現れず、何かあったのではないかと不安になります。アジトに行ってみると、玲瓏はすでに殺されていました。如意は逃げ出します。覆面の越大人が現れ、趙季(チョウ・キー)は出し抜かれたと感じますが、代わりはいくらでもいると気に留めません。趙季(チョウ・キー)は部下に玲瓏の骨を全て折るよう命じ、玲瓏が黒幕だと自白するまで拷問を続けます。如意はそれを聞き、趙季(チョウ・キー)は他に共犯者がいると疑い、城門を封鎖して敵を探し、現場を焼き払うよう命じます。如意は誤って姿を現し、一人を刺し殺しますが、自分の刀に毒が塗られていることに気づきます。そして、火事に乗じて玲瓏を救出します。
第2話あらすじとネタバレ
婁青強(ロウ・チンチャン)は遺体の処理中に異変に気付く。女性の遺体が一つ足りず、逆に男性の遺体が一つ増えていたのだ。一方、如意(ルーイー)は毒に侵され、万毒解を服用せざるを得なくなり、その結果、七日間全ての内力を失ってしまう。激しい痛みの中、関係者の名前を記録する如意(ルーイー)。婁青強(ロウ・チンチャン)は仲間が殺されたと気付き、犯人逮捕を命じる。如意(ルーイー)は現場から逃走するが、落とした衣類から女であることが露見してしまう。
逃亡中、如意(ルーイー)は偶然にも寧家の旧宅に隠れる。婁青強(ロウ・チンチャン)は部下に逃亡者の情報を上に漏らせば全員死罪だと命じる。趙季(チョウ・キー)は寧遠舟(ニン・エンシュウ)の旧宅に現れ、元祿(ゲンロク)の攻撃を受ける。元祿(ゲンロク)は寧遠舟(ニン・エンシュウ)の死後間もない家の捜索に憤慨し、捜索を阻止しようとするが、最終的には趙季(チョウ・キー)の部下に捕らえられてしまう。棺桶の中に隠れていた如意(ルーイー)は、人の気配を感じ警戒を強める。
趙季(チョウ・キー)が棺桶を開けようとした時、如意(ルーイー)的緊張は最高潮に達する。元祿(ゲンロク)は趙季(チョウ・キー)に恩知らずだと罵り続ける。趙季(チョウ・キー)が元祿(ゲンロク)を殺そうとしたその時、寧遠舟(ニン・エンシュウ)が現れ元祿(ゲンロク)を救う。実は寧遠舟(ニン・エンシュウ)の生存を知っていた趙季(チョウ・キー)は、主従関係を弁えろと言い、任務を遂行すれば章崧(ショウ・ソン)が良い待遇をすると約束する。しかし、寧遠舟(ニン・エンシュウ)はこの任務が死を意味すると理解し、趙季を殺害、皆に自分の生存を明かす。そして、密かに立ち去ることを決め、行方を誰にも明かさないよう頼む。兄弟たちは寧遠舟(ニン・エンシュウ)の意を汲み、その願いを受け入れる。元祿(ゲンロク)は寧遠舟(ニン・エンシュウ)に付き従うことを誓う。
寧遠舟(ニン・エンシュウ)は棺桶の中の如意を発見する。如意はか弱い踊り子だと偽る。寧遠舟(ニン・エンシュウ)は彼女が婁青強(ロウ・チンチャン)に追われている人物であり、武芸の達人ではないかと疑う。如意は趙季にスパイの濡れ衣を著せられたと嘘をつき、元祿(ゲンロク)も彼女の境遇に同情する。寧遠舟(ニン・エンシュウ)は如意を試すため、わざと弱みを見せるよう仕向ける。如意はそれに応じて驚き転倒する演技をし、寧遠舟(ニン・エンシュウ)の信頼を得ることに成功する。
丹陽 (タンヨウ)王は皇帝の失踪に疑問を抱く。李同光(リー・トンコウ)が皇帝を連れ去ったという知らせを受けても、容易には信じられない。李同光(リー・トンコウ)は皇帝と引き換えに十万両の黄金を要求し、皇帝を受け取る者は皇帝に次ぐ地位の人物でなければならないと指定していた。丹陽 (タンヨウ)王は李同光(リー・トンコウ)が自分の到著を待っているのではないかと推測する。
将穹は丹陽 (タンヨウ)王に兄弟の名誉回復を願うが、丹陽 (タンヨウ)王は自分の力では難しいと答える。寧遠舟(ニン・エンシュウ)は如意に立ち去るように言うが、如意は手がかりを探すため残ると言い張り、寧遠舟に近付こうとする。寧遠舟は取り合わなかったが、如意に腕を噛まれて仕方なく滞在を許す。元祿(ゲンロク)は、如意が自分の姉を思い出させるから助けてやりたいだけだと説明する。
寧遠舟は最終的に如意を留め置き、彼女にいくつかの仕事を指示する。如意はそれを快諾する。朝廷では、大臣たちが皇帝救出の策を練る一方、丹陽 (タンヨウ)王は権力が他人の手に渡ることを懸念する。楊盈(ヤン・イン)公主はこっそり外出先で鄭青雲(ジェン・チンユン)に会い、なぜ自分との結婚を拒むのかと問いただす。鄭青雲(ジェン・チンユン)は駙馬は功績のある家柄でなければならないと指摘し、皇后との関係を深めることで自分の立場を固めるよう助言する。
皇后は丹陽 (タンヨウ)王が英王を皇帝救出に派遣しようとしていることを知り、英王は自分の命の恩人であり、野心を持つ丹陽 (タンヨウ)王に権力を握らせてはならないと考える。
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