小説雪中悍刀行 日本語版 - 無料で全巻試し読み

作品情報
  1. 小説:雪中悍刀行
  2. 著者:烽火戏诸侯
  3. 本作を原作としたドラマ:雪中悍刀行~徐鳳年、北椋王への道~
  4. 全997話
  5. 60,936文字

概要/あらすじ

雪中悍刀行:苛烈な運命に立ち向かう若き公子

「雪中悍刀行」は、烽火戯諸侯による中国のファンタジー武侠小説です。物語は、北涼の王である徐驍( シュー・シャオ)の息子、徐鳳年(シュー・フォンニエン)の成長を描いています。彼は、最初は放蕩息子として描かれていますが、厳しい武術修行を経て真の武人へと変貌を遂げ、雪深い江湖を駆け抜ける冒険へと身を投じます。数々の試練や陰謀に立ち向かいながら、徐鳳年(シュー・フォンニエン)は一人前の武術の達人へと成長していく姿が描かれています。

物語の舞台は、朝廷内の権力闘争と江湖の争いが複雑に絡み合う時代です。徐鳳年(シュー・フォンニエン)は旅の途中で様々な人々との出会いを通して、己の運命と向き合い、責任感を持つ真の武林高手へと成長していきます。この作品は、ゆったりとした物語の進行と、登場人物たちの緻密な心理描写が特徴です。それぞれの登場人物が持つ背景や葛藤が丁寧に描かれ、物語に深みを与えています。

主要人物

北涼

  • 徐鳳年(シュー・フォンニエン):主人公。北涼の王、徐驍( シュー・シャオ)の息子。当初は放蕩息子を装っていましたが、厳しい修行を経て真の実力を身につけます。「繡冬」「春雷」などの様々な武器を使いこなし、天人大長生の境地に達します。
  • 徐驍( シュー・シャオ):徐鳳年(シュー・フォンニエン)の父。北涼の王として、離陽王朝において唯一残された異姓の王です。数々の戦功を立て、30万の北涼鉄騎を率いて北莽の侵攻から国を守り抜いてきました。
  • 呉素(ウー・スー):徐鳳年(シュー・フォンニエン)の母。北涼王妃。名門・呉家剣塚の出身で、当代きっての剣の達人でした。徐驍( シュー・シャオ)のために呉家と袂を分かち、後に病で亡くなります。その死には、離陽皇室の陰謀が関わっていました。
  • 青鳥(アオトリ):徐鳳年(シュー・フォンニエン)の侍女。寡黙で冷静な性格で、実は槍の達人である槍仙・王繡の娘。徐鳳年(シュー・フォンニエン)を密かに守る存在です。「刹那槍」を武器としています。
  • 李義山(リー・イーシャン):北涼に仕える軍師。徐鳳年(シュー・フォンニエン)の師でもあり、その知略で北涼を支えます。病に倒れながらも、死の間際まで徐鳳年(シュー・フォンニエン)のために策を練り続けました。
  • 王初冬(ワン・チュートン):徐驍( シュー・シャオ)の旧部である王林泉(ワン・リンチュエン)の娘。幼い頃から非凡な才能を発揮し、文才に恵まれていました。徐鳳年(シュー・フォンニエン)と出会い、後に北涼の側妃となります。
  • 陸丞燕:北涼の正妃。名家・陸家の出身で、教養深く温厚な女性です。
  • 魚玄機(魚幼薇(ユー・ヨウウェイ)):徐鳳年(シュー・フォンニエン)を暗殺しようとした女性ですが、後に彼に惹かれていきます。徐渭熊(シュー・ウェイシオン)によって上陰学宮に送られ、最終的には北涼に戻ります。

武術の境界

この世界では、武術の強さを九段階の「品」で表します。九品が最弱で、一品が最強です。一品にはさらに四つの境界があります。

  • 金剛境:仏教の修行者に多い境界。肉体を鍛え上げ、防御力を極限まで高めます。
  • 指玄境:道教の修行者に多い境界。未来予知や様々な秘術を使うことができます。
  • 天象境:儒教の修行者に多い境界。天と地の気を操り、自然の力を利用することができます。
  • 陸地神仙:三教の教えが行き著く究極の境地。限られた人数しか到達できず、強大な力と長寿を手に入れます。

一品の上には、天門を開き仙人となる道があります。天門を通過した者は天仙となり、完全な不死を手に入れます。しかし、天門を通過せず下界に留まることを選んだ者は天人と呼ばれ、天仙には及ばないまでも、非常に強力な存在となります。主人公の徐鳳年は、最終的にこの天人大長生の境地に達します。