概要/あらすじ
帝皇書 ― 復讐と愛の間で揺れる運命 ―
帝家一族を滅ぼされ、ただ一人生き残った帝梓元(ていしげん)。十年後、彼女は任安楽(じんあんらく)と名を変え、匪賊の頭領として朝廷に潜入します。目的はただ一つ、帝家滅亡の真相を暴き、復讐を果たすこと。綿密な計画と類まれな知略で、彼女は一歩一歩朝廷での地位を固め、ついには皇帝を退位に追い込むまでに至ります。
しかし、彼女の復讐の道は平坦ではありません。大靖の太子、韓燁(かんよう)は帝家滅亡の黒幕である皇帝の息子でありながら、密かに帝家を擁護し、帝梓元(ていしげん)を影ながら守り続けていました。滅族の恨みと、互いに惹かれ合う心。二人の愛は、複雑な皇位争奪戦の中で激しく揺れ動きます。
韓燁(かんよう)はかつて彼女に二つの問いを投げかけました。「任安楽(じんあんらく)よ、共に大靖の繁栄を築き上げよう」― 彼女は答えました。「いいえ。殿下の天下は、殿下ご自身でお守りください」「帝梓元(ていしげん)よ、過去の恨みを捨て、私と共に人生を歩もう」― 彼女は答えました。「いいえ。帝家滅亡の恨みは、殿下と私を隔てる深い海です」
皮肉にも、彼女の人生における最大の苦境は、彼女自身の手によって作り出されたものでした。十年前、帝家は皇帝の陰謀によって滅ぼされ、彼女は最愛の人、韓燁(かんよう)の手によって故郷を追われました。十年後、南疆の降将となった彼女を、韓燁(かんよう)は再び受け入れ、軍の要職を任せます。二人は共に、過去の血塗られた記憶に囚われ、陰謀と権力闘争の中で、互いの心の奥底に芽生える愛情に気づかずにいました。しかし、やがて二人は気づきます。互いに求め合う唯一の存在であることに。言葉も証明も必要としない、純粋な愛に。
帝梓元(ていしげん)と韓燁(かんよう)の十年におよぶ波乱万丈の物語は、三国間の争いを背景に、激しく燃え上がります。戦場で剣を振るう彼女の雄姿は、栄光へと繋がるのか、それとも破滅へと向かうのか。
著者:星零
怠け者で食いしん坊、そして旅行好き。読者の熱烈な更新催促にもめげずに執筆活動を続けています。「人生で、行きたい場所に行き、書きたいものを書くことができれば、悔いなく生きられる」という友人の言葉が、創作の原動力となっています。
あらすじ
『帝皇書』は、帝梓元(ていしげん))という女性が、一族滅亡の真相を探る中で、大靖の太子、韓燁(かんよう)と繰り広げる物語です。一族の冤罪、宮廷内の権力闘争、そして知略を巡る駆け引きなど、様々な要素が絡み合い、物語は展開していきます。復讐を誓ったヒロインは、身分を偽り、山賊の頭領となります。そして、朝廷での地位を築き上げ、ついには皇帝を退位に追い込みます。
主要人物
- 帝梓元(ていしげん)/任安楽(じんあんらく):本作の主人公。元は山賊の頭領。復讐心と知略を兼ね備え、一族の冤罪を晴らすために奮闘します。
- 韓燁(かんよう):大靖の太子。主人公とは複雑な愛憎関係と権力闘争を繰り広げます。
- 皇帝:韓燁(かんよう)の父。帝家滅亡の黒幕。
- 洛銘西:帝家の家臣で、刑部尚書。知略に長け、帝家に忠誠を誓っています。
結末
数々の困難を乗り越えた韓燁(かんよう)と帝梓元(ていしげん)は、最終的に結ばれます。韓燁(かんよう)は皇位を諦め、摂政王となります。帝梓元(ていしげん)は韓燁(かんよう)に嫁ぎ、皇后となり、子供を授かります。全ての争いに終止符を打ち、韓雲を皇太子に据え、皇太子の安全を保証することを約束します。静かで穏やかな日々の中で、二人は本当の幸せを掴みます。
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