山河之影あらすじネタバレ(全話)

山河之影 錦衣衛と謀りの王朝
作品情報
  1. ドラマ:山河之影 錦衣衛と謀りの王朝(全24話)
  2. 原題:山河之影
  3. 豆瓣レビュー数:6773
  4. 豆瓣の評価:68
  5. 製作:2023年
  6. キャスト:チャン・ユンロン(張雲龍),チェン・ルオシュエン(陳若軒),ソン・イー(孫怡),マー·ユージェ(馬渝捷),ツーシャー(此沙) ほか

明朝初期、政情不安な時代。生き抜くために盗みを働く機転の利く若者、李霧(り・む)と、錦衣衛(きんいえい)として正義を貫く堅物なエリート、陸錚(りく・そう)。二人の運命は、「魚瞑鎖(ぎょめいさ)」と呼ばれる重要な品を巡り、大きく交錯します。

李霧(り・む)は偶然にも「魚瞑鎖(ぎょめいさ)」を盗み出し、朝廷と江湖の抗争に巻き込まれてしまいます。錦衣衛(きんいえい)である陸錚(りく・そう)は、李霧(り・む)を容疑者として追跡。京城の街中を駆け抜け、屋根から屋根へ、路地裏へと、息詰まる追いかけっこが繰り広げられます。

しかし、事件の裏には、朝廷高官と江湖勢力が結託した巨大な陰謀が潜んでいました。「魚瞑鎖(ぎょめいさ)」を利用し、国を転覆させようとする企み。互いに反発しあっていた李霧(り・む)と陸錚(りく・そう)ですが、この陰謀を阻止するため、仕方なく手を組むことになります。

捜査を進める中で、李霧(り・む)は陸錚(りく・そう)の内に秘めた強い正義感に触れ、陸錚(りく・そう)もまた、李霧(り・む)の頭の良さや情に厚い一面を知るようになります。地下取引の現場では、李霧(り・む)の持つ江湖の知識と、陸錚(りく・そう)の錦衣衛(きんいえい)としての権威を駆使し、協力して危機を回避していきます。

江湖には様々な思惑を持つ門派がひしめき合い、朝廷内でも錦衣衛(きんいえい)の中に腐敗した役人が暗躍しています。彼らは「魚瞑鎖(ぎょめいさ)」を巡り、私腹を肥やし、権力を握ろうと画策。中には、反逆者と結託し、武器の密輸を行う者まで現れます。陸錚(りく・そう)自身も、内部からの圧力や脅威に晒されながらも、正義を貫こうと苦悩します。

数々の困難を乗り越え、李霧(り・む)は私利私欲に走る盗人から、国や人々のために戦う存在へと成長を遂げます。陸錚もまた、錦衣衛(きんいえい)の杓子定規な考え方に囚われず、柔軟な思考を身につけていきます。

李霧(り・む)はある女性と恋に落ちますが、彼女もまた江湖や朝廷と何らかの繋がりを持つ人物。この出会いが、物語に更なる波乱を巻き起こします。李霧(り・む)と陸錚の間には、固い友情が芽生える一方で、時に意見が対立するなど、複雑な関係性が築かれていきます。

そしてついに、二人は協力して陰謀を暴き、悪事を白日の下に晒します。この戦いを通して、二人は大きく成長し、真の正義の意味を理解していくのです。明朝初期の朝廷と江湖の複雑な関係、逆境における人間的成長、そして正義が最後に勝利する様を描いた物語です。

第1話あらすじとネタバレ

洪武(こうぶ)25年の激動

山河之影 錦衣衛と謀りの王朝あらすじ、1話ネタバレ

洪武(こうぶ)25年、皇太子の急逝により、世情は不安定なものとなる。そんな中、詔獄では一つの悲劇が生まれ、李霧(り・む)と陸錚(りく・そう)の運命が交錯していく。

李霧(り・む)の過去と変化

山河之影 錦衣衛と謀りの王朝あらすじ、1話ネタバレ

幼い頃、陸錚(りく・そう)を救おうとした李霧(り・む)は、思いもよらぬ形で自分の父親を殺害した張本人となってしまう。それ以来、陸錚(りく・そう)と名を変え、罪臣の子として生きてきた。ある日、李霧(り・む)は官兵に追われる浮浪児を見かけ、哀れに思い自分の駕籠に隠して逃がす。そして、応天府の浮浪児やこそ泥は皆自分の縄張りだと告げ、謝礼として金を与える。しかし、少年が泣き止まないのを見て、李霧(り・む)は金を取り上げ饅頭を代わりに与える。この行為は、貧しい身分でありながら施しをするのかと周囲に嘲笑される。それでも、少年が再び捕まったと知ると、李霧(り・む)は助けに戻り、千事大人の孫だと嘘をついて官兵を脅し、少年を解放させる。

金牌と繡春刀がもたらす敬意

山河之影 錦衣衛と謀りの王朝あらすじ、1話ネタバレ

李霧(り・む)の腰に下げた金牌と繡春刀を見た官兵たちは、彼に恭しく接し、新しい服を用意し、ご馳走でもてなす。出発前、李霧(り・む)は少年に自分のような人間になるなと諭すが、少年は李霧(り・む)のような人間もいいと思い、今まさに助けられたことを理由に挙げる。李霧(り・む)は少年に、背中に刀傷のある男を探していると打ち明け、そのために多くの人を雇っていると言う。かつて自分が原因で、その男は罪臣の子となったのだった。

陸錚(りく・そう)の正義の行動

一方、陸錚(りく・そう)は酒を飲みながら、親友に毎年この時期に墓参りをする理由を聞かれ、その人物の正体を明かす決意をする。二人は教坊司へ向かい、陸錚(りく・そう)は今度こそ真実を話すと約束する。教坊司に著くと、雷震(らい・しん)が中で拷問をしているのが聞こえ、悲鳴が響き渡る。二人はすぐさま室内に突入し、陸錚(りく・そう)は拷問を行っていた男をあっという間に取り押さえる。怯える少女を前に、陸錚(りく・そう)はすぐさま無常簿に記録する。部下は問い詰められると慌てて関与を否定する。帰宅後、陸錚(りく・そう)は無常簿を父である陸大人に提出するが、雷震(らい・しん)がすでに訪ねてきていた。雷震(らい・しん)は陸大人に陸錚(りく・そう)の行動を褒め称え、陸大人は雷震(らい・しん)を酒に誘い、陸錚(りく・そう)に無常簿を破棄させる。雷震(らい・しん)は出ていく際に百戸の地位は自分のものになると嘲笑い、養父より実父の方が強いと脅し、陸錚(りく・そう)にも無常簿を渡すと告げる。

父子の対話

陸大人は無常簿はこのような者のためにあるのではないと諭す。陸錚は逆に雷震(らい・しん)を縛り上げ、用意しておいた路引を渡し、これが唯一の証だと告げる。雷震(らい・しん)は必死に懇願するが、聞き入れられず、百戸の地位のために争う価値はないとまで言い出す。陸大人は陸錚に、10年間なぜ自分を父と呼ばないのか問い詰め、せめて香を焚いて頭を下げてくれと願う。陸錚は、あの男が自分の父を殺して以来、誰も許さないと答える。

疑念を追跡

陸錚は怪しい行動をする行商人を尾行する。李霧(り・む)は料亭で李千戸を待ち、突然招待状を盗もうと思いつき、相手の運の悪さを嘆く。李東方(り・とうほう)は城門に著くが、閉門されており入城できないと言われる。錦衣衛(きんいえい)が出迎えてきて、ようやく入城を許される。陸錚は親友の持ち物の出所を見抜き、尾行されているのではないかと疑う。食事中、陸錚は行商人の言葉が北方の訛りであることに気づき、尋ねると相手はそこを京城と呼び、手引書を持ち去ろうとする。陸錚は箸を置いて行商人の後を追う。李霧(り・む)は王府の客人が皆ここに泊まっていることを知り、忍び込む。そして、李東方(り・とうほう)が無造作に置いた招待状を見つけ、悪巧みを始める。

第2話あらすじとネタバレ

陸錚(りく・そう)は弟分の李東方(り・とうほう)に少々呆れていた。長年一緒に仕事をしているのに、自分の癖を理解していない。物売りが来ると、いつもさっと身を隠すのだが、今回もまた同じだった。物売りは李東方(り・とうほう)宛の荷物があると言い、李東方(り・とうほう)は盗みを働いた李霧(り・む)を懲らしめる場面を目撃した。陸錚(りく・そう)は百戸の地位は自分のものだと確信し、李東方(り・とうほう)を帰らせることに決めた。

山河之影 錦衣衛と謀りの王朝あらすじ、2話ネタバレ

逃げようとした李霧(り・む)は袋小路に入り込み、追いついた李東方(り・とうほう)に気絶させられ、中庭に引きずられていった。一方、陸錚(りく・そう)は路上の痕跡を辿ってそこへ辿り著いた。案内してくれたのは、なんと李霧(り・む)だった。ぼんやりと占いを受けていた李霧(り・む)は、「野心家」という言葉に閃き、李東方(り・とうほう)になりすまして王府に潜入することを思いつく。翌日、身なりを整え、駕籠を雇って王府へ向かう。拝帖を持っていたため、難なく王府に入ったが、そこで本物の陸錚(りく・そう)と遭遇し、話を持ちかけられる。

相手が錦衣衛(きんいえい)だと気づいた李東方(り・とうほう)はすぐに「大人」と呼びかけるが、陸錚(りく・そう)は身分を明かしていないと返す。李霧(り・む)は官靴で身分がわかったと指摘し、陸錚(りく・そう)は人前で明かすのは不都合だったと説明する。相手が錦衣衛(きんいえい)で、しかも自分よりはるかに位の高い人物だと悟った李霧(り・む)は、焦りを感じ、場を和ませようと総旗に蜜柑を勧めるが、陸錚は皮を剝いて李霧(り・む)に食べさせる。陸錚の父が指揮使だと知ると、李霧(り・む)はさらに不安になり、賄賂を渡そうとするが、陸錚は金には興味を示さず、百戸の地位を狙うライバルは不要だと言い、李霧(り・む)に早く立ち去るよう警告する。結局、李霧(り・む)はすごすごと王府を後にした。

山河之影 錦衣衛と謀りの王朝あらすじ、2話ネタバレ

数年前の出来事を思い出す。千使様は大きな災いを避けるため、ある秘密を魚瞑鎖(ぎょめいさ)に隠さざるを得なかった。陸大人(陸錚の父)は千使様を訪ね、残り時間が少ないため、魚瞑鎖(ぎょめいさ)と引き換えに「あの子供」を返してほしいと申し出る。王府を後にした李霧(り・む)は、手に入れた地図を見ながら、賽子賭博で少し稼げば満足だと考えていた。賭場で数回勝つと、イカサマを疑われるが、李霧(り・む)は巧みに話題を逸らし、難を逃れる。

陸錚は蔵で偶然魚瞑鎖(ぎょめいさ)を発見する。同時に、舒棠(しょ・とう)は王府の侍女を脅して蔵へ案内させていた。李霧は舒棠(しょ・とう)が櫃を開けないように祈るが、舒棠(しょ・とう)は侍女に酒の飲み方を教えているだけだった。その後、陸錚は千使様と会い、父である陸大人のことを持ち出す。千使様は「ここは大仏を置く場所ではない」と暗に陸錚に立ち去るように告げる。

山河之影 錦衣衛と謀りの王朝あらすじ、2話ネタバレ

舒棠(しょ・とう)の助けを借りて李霧は逃げ出すが、塀を乗り越える際に陸錚に見つかってしまう。陸錚は刺客がいると叫び、舒棠(しょ・とう)と数回合に渡り戦う。その隙に李霧は逃走するが、所持金をいくらか失ってしまう。王公子は陸錚が盗人ではないかと疑い、李霧に協力を求める。王公子に部屋まで送ってもらい、手持ちの宝玉に気づかれた李霧は、どう対応すべきか迷うが、幸いにも王公子が部下に呼ばれ、事なきを得る。