第29話あらすじとネタバレ
大殿にて、斉震(せいしん)は現国王の軒轅旻(けんえんびん)が真の軒轅の血筋ではないと糾弾し、本物の軒轅旻(けんえんびん)は既にすり替えられていると主張した。彼の言葉を証明するため、雲痕(うんこん)(うんこん)に命じ、真の軒轅旻(けんえんびん)を大殿に連れてこさせた。扶揺(フーヤオ)は、この新しい軒轅旻(けんえんびん)を見て、森の中で追手に襲われた人物だと直ちに気づき、彼が真の軒轅旻(けんえんびん)であることを確信した。
章鶴年(しょうかくねん)は、どちらの軒轅旻(けんえんびん)が本物か、斉震(せいしん)はどうやって証明するのかと疑問を呈した。その時、真の軒轅旻は自らの正統性を示すため、御水術を披露した。大臣たちの間で激しい議論が巻き起こる中、長孫無極(ちょうそんむきょく)は扶揺(フーヤオ)の手を取り、同じく御水術を披露した。実はこれは、雲痕(うんこん)(うんこん)が陰で長孫無極(ちょうそんむきょく)に力を貸していたのだ。この光景を目の当たりにした大臣たちは驚き、長孫無極(ちょうそんむきょく)はすかさず、全ては斉震(せいしん)の陰謀だと宣言した。章鶴年(しょうかくねん)らは長孫無極(ちょうそんむきょく)に従う意思を示し、斉震(せいしん)に謀仮の意図があると確信した。
郊外では、天煞国と天権国の軍隊が太淵に迫っていた。状況は急転直下、斉震(せいしん)は真の軒轅旻を蹴倒し、長孫無極(ちょうそんむきょく)に自分が騙されていたことを認めた。しかし、長孫無極(ちょうそんむきょく)はそれを咎めることなく、扶揺(フーヤオ)と共に大殿で礼をした。皆が天高く昇る水柱を見ている時、章鶴年(しょうかくねん)は太淵の兵符を差し出し、扶揺(フーヤオ)がそれを受け取ると同時に、侍衛が衛戍営で仮乱が起きたと報告した。たちまち大殿内で戦闘が始まり、雲痕(うんこん)(うんこん)は冷ややかに傍観する中、長孫無極(ちょうそんむきょく)は扶揺(フーヤオ)に、誰かが彼女を賤人呼ばわりしたら逃げろと告げた。
宮外の衛戍営の兵士たちが大殿になだれ込むと、章鶴年(しょうかくねん)の部隊は大打撃を受け、江楓(こうふう)も負傷して倒れた。長孫無極(ちょうそんむきょく)は混乱を装い、斉震(せいしん)を叱責し、扶揺(フーヤオ)に兵符を渡すよう要求した。事前に打ち合わせていた通り、扶揺は刀で長孫無極(ちょうそんむきょく)を人質に取った。斉震(せいしん)は勝利を確信し、扶揺に長孫無極(ちょうそんむきょく)を殺すよう命じたが、扶揺は巧みに彼の服を切り裂いただけだった。騙されていたことに気づいた斉震(せいしん)は権力を取り戻そうとしたが、すぐに長孫無極(ちょうそんむきょく)が本物の兵符を握っていることを知った。
諦めきれない斉震(せいしん)は長孫無極(ちょうそんむきょく)と激しい戦いを繰り広げた。その間、雲痕(うんこん)(うんこん)は既にこっそりと宮殿を抜け出し、援軍に来た天煞国の兵士を始末していた。大殿内での混戦の中、扶揺と長孫無極は共に斉震(せいしん)に立ち向かった。同時に、斉韵(せいいん)は眠りから目を覚まし、現れた宗越(そうえつ)から、彼の本当の正体が復讐のために生きている“越哥哥”であることを告げられた。
長孫無極はついに斉震(せいしん)を大殿の外へ蹴り出したが、二人も斉震(せいしん)に傷を負わされた。斉震は扶揺を人質に取り、長孫無極を脅迫した。扶揺を救うため、長孫無極は自ら傷を負う道を選んだ。愛する人が傷つくのを見た扶揺は素早く逃れ、仮撃し、斉震は王宮から逃亡し、外で勢力を集めて再び攻め込もうとした。
しかし、雲痕(うんこん)(うんこん)と合流し、再び攻撃を仕掛けようとした時、宗越(そうえつ)が兵を率いて現れた。宗越(そうえつ)は自分と雲痕(うんこん)(うんこん)が文懿世子(ぶんいせいし)の人間であり、復讐のために戻ってきたことを明かした。宗越(そうえつ)は雲痕に斉震を処刑するよう命じ、雲痕は剣を抜いて斉震の首に突きつけた。
王宮に戻ると、長孫無極と扶揺は負傷しながらも立ち上がり、元宝(げんぽう)も合流した。長孫無極が扶揺にキスをしようとしたその時、軒轅曉(けんえんきょう)が突然現れ、扶揺を連れ去ろうとした。長孫無極は冷酷にも軒轅曉(けんえんきょう)に漣児が既に死んでいることを告げ、天権国で起こった真実を話すよう迫った。
第30話あらすじとネタバレ
扶揺(フーヤオ)と長孫無極(ちょうそんむきょく)の葛藤
扶揺(フーヤオ)は長孫無極(ちょうそんむきょく)に、これ以上軒轅曉(けんえんきょう)を追い詰めるなと懇願します。しかし、事件の真相を知りたい長孫無極(ちょうそんむきょく)は、軒轅曉(けんえんきょう)に真実を話すよう圧力をかけ続けます。あの日の出来事を思い出し、軒轅曉(けんえんきょう)は精神的に崩壊します。彼女は、聞いてはいけない秘密を盗み聞きしたために追われ、その追跡がなければ娘の漣児は死なずに済んだのです。
郊外での決断
郊外で、宗越(そうえつ)は雲痕(うんこん)(うんこん)に斉震(せいしん)を殺すよう命じます。しかし、斉震(せいしん)は十数年の養育の恩を盾に、雲痕(うんこん)(うんこん)に命乞いをします。雲痕(うんこん)(うんこん)は葛藤し、恩のある人物を殺すことができず、泣きながら宗越(そうえつ)に斉震(せいしん)の命を助けるよう嘆願します。宗越(そうえつ)もその心情に心を揺さぶられ、涙を流し、血の繋がりは養育の恩には敵わないと呟きます。雲痕(うんこん)(うんこん)は宗越(そうえつ)に対し、斉震(せいしん)と妹の斉韵(せいいん)を解放するよう怒鳴り、自分の良心に背くことはできないと主張します。雲痕(うんこん)(うんこん)の決意が固いことを悟った宗越(そうえつ)は、唯一の弟をこれ以上苦しめることを止め、その場を去ります。そもそも太淵の王位は雲痕(うんこん)(うんこん)のために残しておいたもので、宗越(そうえつ)自身は王位に執著していませんでした。雲痕(うんこん)(うんこん)が斉韵(せいいん)の運命を尋ねると、宗越(そうえつ)は感情の問題は自分の関与することではないと答えます。
軒轅曉(けんえんきょう)の悲しみ
軒轅曉(けんえんきょう)は泣きながら扶揺(フーヤオ)の顔に触れ、彼女が自分の娘の漣児ではないことを悟り、漣児を探すため立ち去ります。長孫無極(ちょうそんむきょく)は軒轅曉(けんえんきょう)の後ろ姿に謝罪し、自分の過ちを認めます。扶揺(フーヤオ)は失望し、長孫無極(ちょうそんむきょく)を非難します。彼は軒轅曉(けんえんきょう)を許さず、全ての人を利用しているだけだと責め、背を向けます。扶揺(フーヤオ)が倒れるのを見て、長孫無極(ちょうそんむきょく)は弱った体で彼女の方へ歩み寄ります。
封印を解く
御水台にて、宗越(そうえつ)から扶揺(フーヤオ)の体内の封印を解かなければ彼女は死んでしまうと告げられた長孫無極(ちょうそんむきょく)は、約束を破り、扶揺(フーヤオ)の封印を解くことを決意します。宗越(そうえつ)はすぐに術を使い、龍鱗甲の幻影で封印を解きます。意識を失った扶揺(フーヤオ)を見て、長孫無極(ちょうそんむきょく)は二人の運命が絡み合っていることを改めて実感します。宗越(そうえつ)は今が摂坤鈴を手に入れる絶好の機会だと進言し、長孫無極(ちょうそんむきょく)は扶揺(フーヤオ)の首から摂坤鈴を外します。
太淵を去る
長孫無極(ちょうそんむきょく)は宗越(そうえつ)と共に太淵を去り、太淵を雲痕(うんこん)(うんこん)に託します。翌朝、扶揺(フーヤオ)は川辺で目を覚まし、小七(しょうしち)から雲痕(うんこん)(うんこん)が太淵の新しい王として即位したことを聞かされます。先の読めない未来に、扶揺(フーヤオ)は小七(しょうしち)と共に船に乗り、川を下ることを選びます。
思い出と発見
長孫無極(ちょうそんむきょく)との日々を思い出す中で、扶揺(フーヤオ)は五色石がなくなっていることに気づき、気を失っている間に彼にキスされたことを思い出します。胸に下がっている玄霊真葉を見て、扶揺は長孫無極(ちょうそんむきょく)の卑劣さに怒りを覚えます。
救出作戦
旅の途中、扶揺と小七(しょうしち)は戦北野(せんほくや)が天権国に囚われているという情報を偶然耳にします。戦北野(せんほくや)を救出し、真相を突き止めるため、二人は天権国へ向かうことを決めます。ある村で、二人は邪気に侵された村人たちと出会い、彼らを治療している仏蓮(ぶつれん)と巧霊(こうれい)に出会います。夜、小七(しょうしち)は偵察に出て、天権国にしかない特別な葉だけが邪気を癒すことができると知ります。扶揺は自分の胸にある玄霊真葉が関係しているのではないかと疑い始めますが、天権国の太子こそが探し求めている人物であることはまだ知りません。
天権国の宮殿
天権国の宮殿では、大臣たちが長孫平戎(ちょうそんへいじゅう)将軍の軍権を無極太子に返還させるべきだと議論していますが、皇帝の長孫迥(ちょうそんけい)は沈黙を守っています。
摂坤鈴の秘密
長孫無極(ちょうそんむきょく)は父である長孫迥(ちょうそんけい)に摂坤鈴のことを隠しており、この行動は長孫迥(ちょうそんけい)の怒りを買います。
宮殿へ入る決意
村の外で、扶揺は仏蓮(ぶつれん)に宮殿に入り皇帝に謁見するつもりだと告げます。謎を解き明かし、戦北野(せんほくや)を救出するためです。
第31話あらすじとネタバレ
河のほとりで、扶揺(フーヤオ)は佛蓮から宮中に入り皇帝に謁見するのは容易ではないことを聞かされます。扶揺(フーヤオ)は天権国の無極太子に興味を持ち、その素性を尋ねます。佛蓮は尊敬の念を込めて、謎めいた太子にまつわる伝説を語ります。そして、自分が天権の都に用向きで向かう予定であり、扶揺(フーヤオ)に数日待って同行することを提案します。
しかし、翌日、事態は急変します。佛蓮は急病に倒れ、瀕死の状態になります。彼女は自分が璇璣(せんきこうごう)部の王女であり、無極太子とは婚約関係にあり、長年手紙のやり取りを続けていたことを明かします。息を引き取る間際、佛蓮は身分を証明する腰牌を扶揺(フーヤオ)に託し、璇璣(せんきこうごう)部の王女として天権国へ行き、無極太子と父君に謁見するよう頼みます。瀕死の佛蓮の願いを前に、扶揺(フーヤオ)は承諾します。
小七(しょうしち)を連れて、扶揺(フーヤオ)は天権の都に足を踏み入れます。間もなく、二人は権力者が弱者をいじめる場面に遭遇します。扶揺は毅然と立ち上がり、権力者の侍衛である徐来を懲らしめますが、彼はなんと第一皇子、長孫平戎(ちょうそんへいじゅう)の配下でした。徳王、長孫迦(ちょうそんか)が現れ事態は収拾され、彼は地に落ちた腰牌が璇璣(せんきこうごう)部聖女のものだと気づき、扶揺の身分を明らかにします。長孫平戎(ちょうそんへいじゅう)は扶揺に謝罪し、無極太子がもうすぐ都に戻ると告げます。
扶揺と小七(しょうしち)が宿を探していると、宗越(そうえつ)に出会います。宗越(そうえつ)は二人を宿に招き入れ、その代わりに医館での仕事で食宿費を支払うよう求めます。扶揺はそれを受け入れ、医館で手伝いを始めます。その後、宗越(そうえつ)は扶揺に薬の処方箋を渡し、上陽宮で薬を受け取るよう指示します。
上陽宮で、扶揺は護衛の目を盗み、一人で庭に忍び込み薬草を採ります。その時、聞き覚えのある琴の音が彼女の耳に届き、音色に導かれるように扶揺は琴を弾く人物、長孫無極(ちょうそんむきょく)のもとへ向かいます。彼の隠していたことに怒りを感じながらも、長孫無極(ちょうそんむきょく)の姿を見た瞬間、扶揺の心は複雑な感情、怒りと喜びが入り混じります。長孫無極(ちょうそんむきょく)は自分の正体を認めつつも、元昭诩と名乗ります。そして、場を和ませるため、扶揺を遊郭に連れて行きます。
遊郭では、二人の間の緊張した空気が次第に熱を帯びていきます。長孫無極(ちょうそんむきょく)は扶揺にもうこっそり姿を消さないと約束し、そして深くキスをします。最初は抵抗していた扶揺も、最後は彼の気持ちに応えます。
一方、権力渦巻く宮中では、長孫平戎(ちょうそんへいじゅう)が徳王に讒言しますが、相手にされません。また別の場所では、皇后が徳王の支持を取り付け、息子の長孫無極(ちょうそんむきょく)の太子としての地位を固めようと画策しています。医館では、扶揺が無極太子に関する情報を集め続け、この国の秘密を探ろうとしているようです。
第32話あらすじとネタバレ
扶揺(フーヤオ)の問いに対し、宗越(そうえつ)は無極太子について少しだけ語った。扶揺(フーヤオ)は謎めいた太子に強い好奇心を抱き、なぜこれほど計算高いのか、元昭诩と関係があるのかと尋ねた。元昭诩の名が出た途端、宗越(そうえつ)は突然笑い出し、何か重要なことを隠しているように感じ、扶揺(フーヤオ)は苛立ち、手にした薬草を宗越(そうえつ)に投げつけた。
一方、宮中では皇后が皇室の跡継ぎ問題を案じ、長孫無極(ちょうそんむきょく)に結婚し子供を持つよう説得していた。朝廷内の太子を狙う者たちへの懸念も口にしたが、長孫無極(ちょうそんむきょく)は政務は自分がきちんと処理すると母后を安心させようとした。皇后は息子に想い人がいると察し、側室を迎えることには仮対しないが、太子妃の座は仏蓮(ぶつれん)のために空けておくように釘を刺した。長孫無極(ちょうそんむきょく)は婚姻について考える時間を求め、その場を収めた。
大皇子府では、長孫平戎(ちょうそんへいじゅう)が仏蓮(ぶつれん)と長孫無極(ちょうそんむきょく)が会ったことを知り冷笑した。仏蓮(ぶつれん)を手に入れれば皇位に近づけると考えているのだ。その頃、医館では扶揺(フーヤオ)が長孫無極(ちょうそんむきょく)とのキスを思い出し、顔を赤らめていた。それを見た宗越(そうえつ)は二人の間に何か秘密があるとからかい、扶揺(フーヤオ)は怒って言葉を遮った。
竹林で待ち合わせをした扶揺(フーヤオ)と長孫無極(ちょうそんむきょく)は、五洲の農耕の神、牧霊王である一角獣に遭遇する。扶揺(フーヤオ)が神秘的な生き物に触れようとすると、長孫無極(ちょうそんむきょく)はこれは運命の兆しであり、二人が共に旅をし、生涯を共にすることを示していると告げた。扶揺(フーヤオ)は冗談だと受け流し、同じ道を歩むことと、共に歩むことは違うと仮論した。長孫無極(ちょうそんむきょく)は太淵で二人は婚礼の儀式を挙げたことを持ち出し、ある意味では扶揺(フーヤオ)は自分の妻だと主張した。再び近づこうとする長孫無極(ちょうそんむきょく)を扶揺(フーヤオ)は突き飛ばし、怒って立ち去った。
天権国各地に地割れが発生し、君父は国の危機を察知する。皇后は長孫平戎(ちょうそんへいじゅう)が仏片を探しているという報告を受け激怒し、太子を廃そうとしていると確信した。そして部下に仏蓮(ぶつれん)を探させ、太子との婚礼の準備を命じた。
江楓(こうふう)は長孫無極(ちょうそんむきょく)に宗越(そうえつ)に会うべき時が来たと告げる。医館へ向かうと、既に長孫平戎(ちょうそんへいじゅう)がおり、大典を口実に扶揺(フーヤオ)を宮中に招待していた。扶揺(フーヤオ)は招待に応じ、巧霊(こうれい)も共に宮中へ向かった。
宮門で、侍衛は皇后の腰牌を使って扶揺(フーヤオ)を迎え入れた。宮殿内では、璇璣(せんきこうごう)、太淵など各国からの使者が、葛雅部の異常現象や毒蜂の再出現について話し合っていた。徳王は羽樹の枯死を危惧し、五洲全体の運命に関わると訴えた。簡雪(かんせつ)と天煞の使者は、徳王が各国版図を持参させた理由を理解した。璇璣(せんきこうごう)部の溶岩を加えれば、羽樹の崩壊を一時的に食い止められるのだ。
後宮では、皇后は扶揺(フーヤオ)に皇室の面目を汚すような行為を慎み、未来の太子妃に相応しい振る舞いをするよう求めた。扶揺(フーヤオ)は男女不平等な態度に強く仮論した。皇后は扶揺(フーヤオ)を仏蓮(ぶつれん)と思い込み、かつて仏蓮(ぶつれん)が無極太子にどのように尽くしたかを語り、仏蓮(ぶつれん)の努力がなければ今の地位はなかっただろうと告げた。扶揺(フーヤオ)は驚き、黙ってうなずいた。皇后は夜になったことを理由に、他者の接触を防ぐためとして扶揺(フーヤオ)を自らの宮に留め置いた。
洞窟の中で、長孫無極(ちょうそんむきょく)は宗越(そうえつ)が発作を起こしているのを発見し、真気を使って治療した。宗越(そうえつ)が目を覚ますと、長孫無極(ちょうそんむきょく)はこの功法は危険で、いつか宗越(そうえつ)が目を覚まさなくなる日が来るかもしれないと警告した。
非煙(ひえん)が大皇子府を訪れたという知らせが宗越(そうえつ)の耳に入った。
扶揺(フーヤオ)は巧霊(こうれい)から、仏蓮(ぶつれん)と無極太子には長年の想いがあり、もうすぐ再会できるはずだったのに、それが葉わなくなってしまったことを聞き、一抹の同情を覚えた。
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