第29話あらすじとネタバレ
間もなく、朱顔(しゅがん)は止淵(しえん)のもとへ走り、時影(じえい)をかばって罰を受けたことを伝えました。止淵(しえん)は心を痛めましたが、朱顔(しゅがん)は後悔していませんでした。目の前の止淵(しえん)が海皇(かいこう)だと確認し、喜びながら、師匠である時影(じえい)に直接誤解を解いてもらうことで、両国の戦を止められると提案します。「諦めないでください」と強く訴える朱顔(しゅがん)に、止淵(しえん)は時影(じえい)に会うことを承諾しました。
その後、止淵(しえん)は朱顔(しゅがん)と共に海皇(かいこう)・蘇摩(そま)の元へ。朱顔(しゅがん)は空桑(くうそう)の霊力を使って蘇摩(そま)の危機を救います。感謝のあまり、止淵(しえん)は朱顔(しゅがん)にひざまずき、蘇摩(そま)と子の秘密を守ってほしいと懇願。朱顔は快諾します。
妹の如意(にょい)と再会した止淵は、蘇摩(そま)を空桑(くうそう)人に託す考えを打ち明けます。時影(じえい)が真実を知れば、朱顔の顔も立てて蘇摩(そま)を許してくれるかもしれない、と。力を持つ蘇摩(そま)が長老たちに操られる現状を、これ以上見たくないと思ったのです。
朱顔は蘇摩の看病を続け、目を覚ました彼に魚姫(ぎょき)の代わりに面倒を見ると約束します。しかし、白雪鶯(はくせつおう)に会いに出かけた隙に、蘇摩が抜け出し白鳳麟に捕らえられてしまいます。白鳳麟の強硬な態度に対し、朱顔は術を使って蘇摩を救出しました。
一方、時影(じえい)は母と暮らした屋敷に戻っていました。後から到著した止淵と茶を飲みながら語り合う二人。止淵は予言への不安を吐露し、海国(かいこく)軍の撤退を申し出ます。時影(じえい)はそれを受け入れ、和解が成立。夕食に誘うほどでした。
夜、重明(ちょうめい)が訪ねてくると、かつて敵対していた二人が一緒に食事をしている光景に驚き、時影が騙されているのではないかと心配します。
夕食後、如意(にょい)が年老いた鮫(こう)人たちを連れて住処を探しに来ます。それを見た時影は心を痛め、母の旧居を提供。平和を実現し、両国の戦を終わらせ、難民を救いたいと願うのでした。
鮫(こう)人の領地に戻った止淵は、海皇(かいこう)は見つからなかったと嘘をつき、長老たちの仮対を押し切って撤退を決意します。
時影は単身、父である皇帝に謁見。海皇(かいこう)を見つけたことを明かし、一ヶ月の停戦を取り付けたことを告げます。青(せい)王は激しく仮対し、鮫(こう)人への攻撃を主張しますが、時影は青(せい)王と氷族(ひょうぞく)の繋がりを暴露。皇帝が青(せい)王を罰しようとした時、時影は弟をかばい、軍の撤退を命じるよう求めます。
その後、牢にいる青(せい)王を訪ねた時影は、証人が殺されているのを発見。これ以上の情報は得られませんでした。
第30話あらすじとネタバレ
時影(じえい)は目の前の惨状を目の当たりにし、生存者を探すことを決意した。しかし、突然幻覚に陥り、氷雪の世界で伝説の星尊(せいそん)大帝に出会い、大帝が死んでいないことを知る。星尊(せいそん)大帝は時影(じえい)に真意を明かす。それは空桑(くうそう)を救うのではなく、滅ぼすことだった。これ以上、空桑(くうそう)の堕落を見過ごすことができないためだ。
この脅威に対し、時影(じえい)は迷わず剣を抜き、空桑(くうそう)の人々を守ろうとする。たとえ相手が至高の星尊(せいそん)大帝であっても例外ではない。星尊(せいそん)大帝が自分は天帝の継承者だと主張するも、時影(じえい)はそれを否定する。星尊(せいそん)大帝は時影(じえい)の行動をすべて見透かしているかのように、両腕を広げ、時影(じえい)の攻撃を待つ。まるで全てを予知しているかのようだ。
星尊(せいそん)大帝との一件を終えた後、時影は重明(ちょうめい)を見つけ、氷族(ひょうぞく)はもはや空桑(くうそう)への脅威ではなく、問題は鮫(こう)人だと伝える。その後、時影は止淵(しえん)と会い、撤兵について話し合い、かつて止淵(しえん)がした約束を思い出させる。止淵(しえん)は時影の鮫(こう)人への尽力に深く感謝する。
夜、重明(ちょうめい)と時影が戦袍を脱ぐことについて話しているのを、通りかかった止淵(しえん)が耳にする。その後、止淵(しえん)は朱顔(しゅがん)を時影に託し、朱顔(しゅがん)の曽祖母との思い出を語る。話を聞いた後、時影は一人で庭で星空を見上げ、考えに沈む。
翌日、時影は蘇摩(そま)に仕えている朱顔(しゅがん)に出会う。疑いを避けるため、朱顔(しゅがん)は普段とは違う行動をとり、かえって時影に違和感を抱かせる。その後、時影は朱顔(しゅがん)に葉城を一緒に散策することを提案し、朱顔(しゅがん)は喜んで承諾する。師匠のいつもと違う様子に、朱顔は彼の本当の正体を疑い始める。
身支度を整えた後、朱顔と時影は街を楽しく散策する。画冊を見ている時、朱顔は画の内容が分からず笑われてしまうが、時影はすぐに彼女を守り、名画の背景を詳しく説明する。店を出た後、師匠の記憶にある皮影戯を探すため、二人は人混みの中を歩き回り、時影はふと朱顔の手を握る。朱顔は内心喜びでいっぱいになる。
ついに朱顔は時影が子供の頃に好きだった皮影戯を見つける。時影は切り絵細工を習い、その作品は師匠に高く評価され、祝婚書を贈られる。この出来事に朱顔は困惑する。
贈り物を選んでいる時、時影は戦が終わったら戦袍を脱ぎたいという願いを口にする。その時、重明(ちょうめい)が弟の時雨(じう)が怪我をしたという知らせを持って駆けつけ、穏やかな時間は中断される。
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