玉面桃花 ~福を呼ぶ契約結婚~あらすじ9話・10話、ネタバレ

第9話あらすじとネタバレ

許清嘉は、遅文俊の投獄事件に強い興味を抱き、楊主簿はやむを得ず関連の公文書を探し出し、許清嘉に閲覧させた。これらの文書を通して、楊主簿は遅文俊が役人時代、常に清廉潔白であったことを確認し、彼の突然の逮捕に多くの人が衝撃を受けたことを改めて認識した。

その後、楊主簿は朱庭仙に許清嘉の行動を報告し、何か手がかりを掴まれるのではないかと懸念を示した。しかし、朱庭仙は意に介さず、「魚を食べる猫はいない」という諺を引用し、誰もが堕落する可能性があることを示唆した。楊主簿もこの意見に同意し、遅文俊が上庸県に来たばかりの頃の正義感あふれる姿と、その後、時間と共に徐々に変化していった過程を振り返った。

許清嘉の調査を阻止するため、朱庭仙は陰謀を企てた。彼は遅文俊を陥れたのと同じ方法で許清嘉を陥れようと企み、許清嘉が玉娘(たまむすめ)のもとを訪ねて遅文俊の情報を得ようとした際に、罠を仕掛けた。玉娘(たまむすめ)は朱庭仙の指示で許清嘉をもてなし、彼の茶に睡眠薬を盛った。計画では、許清嘉が昏睡したら、玉娘(たまむすめ)は暴行されたふりをして、朱庭仙が許清嘉を民女への暴行で告発するというものだった。

しかし、事態は彼らの思惑通りには進まなかった。玉娘(たまむすめ)が昏睡した許清嘉をベッドに運んだ後、胡嬌が偶然現れ、許清嘉を連れ去り、彼らの陰謀を阻止した。高正は任務を達成できず、玉娘(たまむすめ)は高正の忠誠心に疑問を抱き始め、自分の立場と責任を自覚するよう忠告した。

一方、宋押司は部下を率いて玉春楼の外に駆けつけ、許清嘉を逮捕しようとしたが、胡嬌の介入により失敗し、撤退を余儀なくされた。家に帰って意識を取り戻した許清嘉は、自分が罠に嵌められたことに気づいたが、誰がやったのかは分からなかった。色々考えた結果、茶に何か細工がされたのではないかと疑い始めた。

その後、高正は許清嘉に秘密を打ち明け、自分が遅文俊を牢獄から連れ出す作戦に関わっていたことを認めたが、遅文俊の具体的な行方については知らないと答えた。許清嘉がさらに追及すると、高正は限られた情報しか提供せず、許清嘉自身で手がかりを探すよう助言した。

朱庭仙とその仲間は再び集まり、次にどう許清嘉に対処するかを話し合った。最終的に、彼らは許清嘉を山間部の春耕作業の監督に派遣し、衙門から遠ざけることにした。許清嘉はこれが朱庭仙の仕掛けた新たな罠だと気づき、高正と共に偽造された帳簿を分析し、本当の帳簿を見つけることが朱庭仙たちを暴く鍵だと考えた。

危険性を考慮し、胡嬌は二手に分かれることを提案した。胡嬌は遅文俊を移送する役人を尾行し、許清嘉は春耕監督の任務を続ける。胡嬌は、つい最近民衆に襲われた許清嘉の身を案じたが、許清嘉は心配せず、胡嬌に慎重に行動するよう指示した。胡嬌は許清嘉の指示に従い、遅文俊を乗せた囚車をこっそり尾行し、その進路を記録した。囚車は土手で停止した。

第10話あらすじとネタバレ

覆面の人物が朱庭仙の屋敷を訪れる。庭で酒と食事を楽しんでいた朱庭仙は、許清嘉を山賊に仕立て上げ、覆面の人物に殺害させるという陰謀を企む。しかし、覆面の人物はそれを拒否し、目的は万民傘(ばんみんさん)の奪取のみで、殺害の意思はないと明言する。

胡嬌は囚人護送の車を尾行し、石寨(せきさい)の外の地形を密かに記憶する。そして伝書鳩を使って許清嘉に情報を送る。永寿が許清嘉の荷物を整理している最中、鳩が足に巻かれた手紙を持って帰ってくる。永寿は急いで手紙を開こうとするが、字があまり読めないため、結局許清嘉に渡す。許清嘉は手紙を受け取り、胡嬌が描いた地図だと気づき、対策を練り始める。

胡嬌は幹し草を積んだ車に隠れ、石寨に潜入する。ある男に発見されるが、密告されるどころか、話を聞いてもらえる。胡嬌の夫が県令で、間もなく捜査に来ることを知ると、男は彼女を家に連れて行き、著替えを手伝う。そして、遅文俊が石寨に捕らえられ、鉱山労働をさせられていることを明かす。胡嬌は遅文俊に近づき状況を聞こうとするが、男に阻止される。

許清嘉は永寿と共に石寨へ向かう途中、薛老爷(せつろうや)が祖孫をいじめている場面に遭遇する。薛老爷は許清嘉の身分を知りながらも、無礼な態度を取る。許清嘉は巧みに帳簿の田畑の記録を利用し、わざと誤った記録をして、薛老爷が官府により多くの穀物を納めなければならないように仕向け、懲らしめる。

休憩中、許清嘉は永寿がこっそりと涙を流していることに気づく。永寿は貧しい家に生まれ、父親の死後、叔父に財産を奪われ、母親と共に流浪生活を送っていた。幸いにも「判子老爷(はんしろうや)」と呼ばれていた善人に助けられたという。幼かった永寿はその恩人の顔をよく覚えておらず、大人になってからもずっと気に掛けていた。話を聞いた許清嘉は、永寿の心の中の疑問を解き明かす。判子老爷こそ、彼の父親だったのだ。

覆面の人物が再び現れ、許清嘉に万民傘を渡すよう要求する。そこに胡嬌が駆けつけ、覆面の人物と対峙する。窮地に陥った覆面の人物は、匕首(あいくち)を許清嘉の首に突きつける。しかし、許清嘉は冷静に武器を捨てるよう説得する。覆面の人物が心が揺らぎ始めたその時、3人の兵士が突然現れ、覆面の人物を追い払い、許清嘉と胡嬌を馬車に乗せて連れ去る。リーダー格の男は普段著を著ていたが、足元の軍靴が正体を露呈していた。軍営に到著後、男は拉緻の理由を説明せず、「将軍が会いたがっている」とだけ告げる。