第11話あらすじとネタバレ
崔五郎は許清嘉と胡嬌を軍営に連れ帰ると、父の崔泰が二人を直接尋問した。許清嘉と胡嬌は身分を正直に明かしたものの、崔泰は二人の正体を疑い続け、偽物ではないかと考えた。
身分を証明するため、胡嬌は賢い検証方法を提案した。彼女は崔泰に屠殺済みの豚一頭を持ってくるように頼み、その場で彼女の包丁捌きを披露した。皆が見守る中、胡嬌は菜刀を振るい、手慣れた動作で豚肉を綺麗に切り分け、それぞれの肉の重さを正確に見積もった。崔泰が使用人に胡嬌が切った肉の重さを量らせると、彼女の言った通り、全く誤差がなかった。これを見て、崔泰はようやく二人の身分を信じ、許清嘉と胡嬌をもてなす宴を設けるよう命じた。
宴の席で、許清嘉は朱庭仙が隠した帳簿を探していることを話し、崔泰も朱庭仙を憎んでいることを表明し、一刻も早く捕まえたいと願った。翌朝、崔五郎は許清嘉夫婦の宿を訪れ、父の命で許清嘉の警護を任されたと告げた。
庭で、崔五郎は暇な時間に胡嬌と武芸について話し合った。胡嬌は一刀斬りが得意で、崔五郎にその技を直接教えた。二人が練習している最中に、許清嘉がちょうど戻ってきて、それを見て不機嫌になった。胡嬌は許清嘉の気分の変化に気づき、すぐに崔五郎と距離を置いた。一方、崔五郎は何もなかったかのように振る舞った。
部屋に戻ると、許清嘉は崔五郎に不満をぶつけ、胡嬌と親密すぎることを責めた。崔五郎は武術の稽古をしていただけだと説明したが、許清嘉は稽古中でも適切な距離を保つべきだと主張した。さらに、護衛として常に自分のそばにいるべきだと崔五郎に注意した。許清嘉の非難に対し、崔五郎は冷静に返答し、許清嘉と胡嬌は本当の夫婦ではないことを仄めかしたものの、それ以上は語らなかった。
その後、許清嘉は高正と会い、彼が玉春楼に行って朱庭仙の帳簿を探そうとしたことを知った。当時、玉娘(たまむすめ)は服を脱ぐことで高正が玉春楼全体を捜索するという要求を拒否したため、許清嘉は帳簿は玉春楼にはなく、誰かが持っているのではないかと推測した。玉娘(たまむすめ)の行動は、実はそれとなくヒントを与えていたのだ。
その夜、胡嬌はわざと許清嘉と口論になり、扉を開けることを拒否し、許清嘉を戸外で夜を過ごさせた。崔五郎は一部始終を見て、許清嘉に布団を持って別の場所で休むように勧めた。
翌日、玉娘(たまむすめ)が訪ねてきて、許清嘉に秋波を送った。許清嘉は不安を感じ、距離を置こうとし、玉娘(たまむすめ)に言動に注意するよう警告した。玉娘(たまむすめ)が近づいてくると、許清嘉は驚いて部屋から逃げ出し、歯を磨いていた崔五郎に助けを求めた。崔五郎は玉娘(たまむすめ)の色香に惹かれながらも、許清嘉を助けるために玉娘を説得して帰らせた。
胡嬌と街を歩いている時、崔五郎は彼女と許清嘉の「夫婦」関係について触れ、胡嬌が本当に許清嘉のことを好きかどうか尋ねた。この質問に胡嬌は言葉を詰まらせ、彼女は自分が許清嘉に愛情を抱いているかどうか確信が持てないことに気づいた。
第12話あらすじとネタバレ
胡嬌 (こ きょう)は崔五郎と一緒に街へ買い物に出かけた。道中、崔五郎は胡嬌 (こ きょう)に許清嘉への気持ちを尋ねるが、胡嬌 (こ きょう)自身もまだよく分からず、ただ許清嘉の行動や才能に感服していることだけは確かなようだ。その影響で、胡嬌 (こ きょう)は字を習いたいと思い立ち、腊梅に教えを乞うているものの、あまり進展していない様子。玉娘(たまむすめ)が訪ねてきた時の話になると、胡嬌 (こ きょう)の表情は急に真剣になり、崔五郎と共に急いで家路についた。
家に著くと、玉娘(たまむすめ)が庭で許清嘉の世話を焼いているところだった。きゅうりの輪切りを彼の目に置いてあげたりと、実に丁寧にもてなしている。しかし、胡嬌 (こ きょう)が険しい顔で家に入っても、許清嘉は玉娘(たまむすめ)のサービスにすっかり気を許しており、胡嬌 (こ きょう)に気づかない。玉娘(たまむすめ)が黙っていることでようやく異変に気づき、目の上のきゅうりをどけると、胡嬌 (こ きょう)が目の前に立っていることに驚く。胡嬌 (こ きょう)は玉娘(たまむすめ)を恋敵とみなし、出ていくように命じるが、許清嘉は玉娘(たまむすめ)をかばい、胡嬌 (こ きょう)に客への礼儀がなっていないと叱責する。これに激怒した胡嬌 (こ きょう)は、ついに許清嘉に手を出し、彼の腕を負傷させてしまう。
一方、朱庭仙は愛人に口実を作って許清嘉の家を探らせる。許清嘉の家では、玉娘は高正と鉢合わせる。高正は玉娘の行動に不満があるようで、許清嘉に色仕掛けをしていると非難する。玉娘は高正が嫉妬しているだけだと考えており、その言葉に高正は言葉を失い、最後は玉娘に呆れられて立ち去られてしまう。
夜、胡嬌 (こ きょう)は一人でベッドに座り、沈んだ気持ちでいた。しばらくすると、許清嘉が恐る恐る部屋に入り、彼女を慰めようとする。その頃、玉春楼に戻った玉娘は、高正を自分の部屋に招き入れる。彼女は高正の肖像画を描き始め、その機会に自分の行動の真意を説明する。実は、玉娘の目的は許清嘉と胡嬌 (こ きょう)の関係を壊すことではなく、許清嘉に色目を使うふりをして胡嬌 (こ きょう)の嫉妬心を煽り、二人の仲を深めることだったのだ。動機は善意とはいえ、高正は玉娘のやり方があまりにも危険だと感じ、ほどほどにするよう忠告する。
翌朝、胡嬌 (こ きょう)は台所で料理本を見ながら養生粥を煮込み、許清嘉に届けようとしていた。崔五郎は冗談めかして、これは自分のための滋養強壮の粥だろうと言う。実際には、胡嬌 (こ きょう)は許清嘉に自分の気持ちを知ってほしいと思っていたが、自分の腕前に自信がなく、彼に迷惑をかけてしまうことを心配していた。崔五郎が粥を許清嘉に届けたかと尋ねると、胡嬌 (こ きょう)は黙ってしまい、またしても思い通りにできなかったようだ。
朝食の時、玉娘、崔五郎、そして胡嬌 (こ きょう)が食卓を囲む。玉娘はテーブルの上にある飾り物の魚を使って許清嘉の将来は明るいと言うが、胡嬌 (こ きょう)はそれを受け入れず、玉娘におせっかいだと皮肉を言う。この場面は、胡嬌 (こ きょう)の許清嘉に対する複雑な感情と、玉娘が二人の関係に介入することに対する不満を表している。
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