双燕秘抄 乱世を舞う二羽の絆あらすじ17話・18話、ネタバレ

第17話あらすじとネタバレ

茉喜(まき)は陳文徳の武芸の腕前を思い、二人で江湖を駆け巡り、盗賊まがいのことをして暮らす姿を夢想する。大金を手にする空想に浸り、思わず笑みがこぼれる茉喜(まき)だったが、ふと我に返り、そんな考えは良くないと思い直す。その時、陳文徳が既に麺を食べ始めていることに気づき、慌てて自分の分も取りに行く。熱々の麺をふうふうと冷ましながら食べる茉喜(まき)の姿を見て、陳文徳は面白がり、思わず吹き出してしまう。

双燕秘抄 乱世を舞う二羽の絆あらすじ、17話ネタバレ

一方、侯爵暗殺に失敗し命を落とした呉湘南の物語には続きがあった。呉吟(くれ・ぎん)の調査で、呉湘南は半年前に入学した生徒であり、馮山長(さんちょう)が規則を破り、百金を受け取って入学させていたことが判明する。しかし、呉湘南の身分は間違いなく、将軍が保証人になっていた。実は彼女は前御史中丞の娘で、孫景雲(スゥン・ジンユン)の実の妹だったのだ。姉妹は父の侯爵弾劾が原因で歌姫に身を落とすが、引退した張赫に助けられ、義理の娘として迎え入れられたことで生活は改善する。罄州女学で教鞭をとる孫景雲(スゥン・ジンユン)は、侯爵来訪の報を受け、呉湘南を呼び寄せ、復讐を企てる。

孫景雲(スゥン・ジンユン)は太皇太后の墨宝を所持しており、馮山長(さんちょう)はこれをお上に献上して手柄を立てようと企んでいた。しかし、本物だと気づいた矢先、戻ってきた孫景雲(スゥン・ジンユン)と鉢合わせになり、墨宝を奪い合ううちに破ってしまう。激怒した馮山長(さんちょう)は孫景雲(スゥン・ジンユン)を硯で殴り気絶させ、地下牢に監禁して白状させようとするが、彼女は口を割らない。先日、馮山長(さんちょう)は白鳳瑶(ほうよう)を拉緻し、茉喜(まき)、陳文徳、沈書墨(しんしょぼく)が救出に向かうも罠にかかり、地下牢に閉じ込められる。馮山長(さんちょう)は事が露見することを恐れ、地下牢に水を流し込もうとするが、最終的に孫景雲(スゥン・ジンユン)だけが姿を消す。事件の顛末を知った呉吟(くれ・ぎん)は、陳文徳と茉喜(まき)、白鳳瑶(ほうよう)の関係が深いと判断し、彼女たちの安全を守るため監視を命じる。

双燕秘抄 乱世を舞う二羽の絆あらすじ、17話ネタバレ

食事を終えた陳文徳は休もうとするが、白鳳瑶(ほうよう)のベッドに上がろうとするのを見て、茉喜(まき)は慌てて止め、床で寝るように勧める。陳文徳は行軍中にそれよりひどい場所で寝たこともあると言うが、ベッドがあるのにわざわざ床で寝る気にはなれない。結局、茉喜(まき)は自分のベッドを譲り、陳文徳は気を利かせて布団を茉喜(まき)にかけてやる。二人は萬嘉桂(ばんかげつ)の話になり、陳文徳は彼の境遇を憐れみ、互いに仕える主が違うだけで、恨みはないと言う。

馮山長(さんちょう)は茉喜(まき)たちに将来を阻まれた恨みから、道連れにしようと考える。しかし夜、周婆婆が現れ、彼を止め、殺害する。物音に気づいた陳文徳が様子を見に行くと、周婆婆は仕掛けを使って沈書墨(しんしょぼく)の部屋に迷煙を流し込み、白鳳瑶(ほうよう)を人質に、鉄鉱石の地図が隠された鉄鍋を茉喜(まき)に要求する。孫景雲は既に地図を手に入れており、鍋底に巧妙に刻んでいた。この秘密は馮銘(ふうめい)が偶然発見し、後に周婆婆も知る。太皇太后への恩義に報いるため、周婆婆は地図を侯爵に献上しようと決意し、馮銘(ふうめい)を殺害したのだった。

双燕秘抄 乱世を舞う二羽の絆あらすじ、17話ネタバレ

知らせを聞いた呉吟(くれ・ぎん)が駆けつけると、陳文徳と遭遇し、激しい戦いが始まる。茉喜(まき)は時間稼ぎを図るが、周婆婆が本気で怒るのを見て、仕方なく鉄鍋を渡す。しかし、周婆婆はそれでも人質を解放しない。茉喜(まき)は陳文徳に助けを求め、緊迫した状況で彼の名前を叫ぶ。その声を聞いた呉吟(くれ・ぎん)は、陳文徳の正体に気づく。

鉄鍋を手に入れた周婆婆だったが、馮山長が撒いた灯油に引火し、全身に火が燃え移る。彼女は鉄鍋を長史に投げつけるが、陳文徳は機転を利かせて鉄鍋を奪い、口笛で馬を呼び寄せ逃走する。呉吟(くれ・ぎん)は彼の遠ざかる背中を睨みつけ、悔しがる。

第18話あらすじとネタバレ

孫湘南の遺体が三日も放置されていたのを目撃した茉喜(まき)は、恐怖に震えた。幸いにも、呉吟(くれ・ぎん)は彼女と陳文徳の繋がりを報告せず、茉喜(まき)は罄州女学に留まることができた。茉喜(まき)は呉吟(くれ・ぎん)が呉朗の遠い親戚なので、呉朗ほど陰険ではないと思っていたが、実は呉吟(くれ・ぎん)が呉朗の隠し子だと知り、驚愕する。

双燕秘抄 乱世を舞う二羽の絆あらすじ、18話ネタバレ

白鵬琨は白家(はくけ)の財産を持ち逃げした後、すぐに散財し、路上生活を余儀なくされた。ボロボロの服を著て、体中汚れ、飢えに耐えかねて食べ物を盗み、捕まってひどく殴られた。翌日、倉庫で凍死した白鵬琨が発見された。彼は生まれた時から身につけていた白家(はくけ)の玉佩を握りしめていた。

白鳳瑶(ほうよう)は弟・白鵬琨の訃報に接し、深い悲しみに暮れた。白鵬琨は彼女に冷淡だったが、兄妹の情を断ち切ることはできなかった。茉喜(まき)は食事を用意し、白鳳瑶(ほうよう)にもよそったが、白鳳瑶(ほうよう)には食欲がなく、温かいスープを見るたびに、もし白鵬琨が温かいものを口にしていたら死なずに済んだかもしれないと考えていた。茉喜(まき)は白鳳瑶(ほうよう)が一人でいる時間が必要だと理解し、静かに部屋を後にした。

双燕秘抄 乱世を舞う二羽の絆あらすじ、18話ネタバレ

馮山長(さんちょう)の失脚後、罄州女学は徐々に正常を取り戻し、教師たちはそれぞれの職務に励み、生徒たちは学業に専念していた。しかし、沈書墨(しんしょぼく)は亡き親友・孫景雲(スゥン・ジンユン)を思い、涙を流す。そんな中、罄州城に朗報が伝わる。新しく赴任した将軍は勇敢なだけでなく、古代の美男子・潘安のように容姿端麗だというのだ。茉喜(まき)は当初、このような噂話には興味がなかったが、その将軍が萬嘉桂(ばんかげつ)だと知り、驚きを隠せない。二人は校門前で再会し、互いに涙を流しながら手を取り合った。まさか再会できるとは思ってもみなかったのだ。萬嘉桂(ばんかげつ)の訃報を聞いた時のことを思い出し、茉喜(まき)の目には再び涙が浮かぶ。萬嘉桂(ばんかげつ)は失ったものを取り戻したかのように、彼女を強く抱きしめた。しかし、萬嘉桂(ばんかげつ)は公務のためすぐに立ち去らなければならず、明日また会う約束をして別れた。この光景を目にした呉吟(くれ・ぎん)は、落胆し、その場を去った。

茉喜(まき)はずっと罄州女学を去ることを考えていたが、今日に限ってそのことには触れなかった。白鳳瑶(ほうよう)は不思議に思った。茉喜(まき)の足の怪我に気づいた白鳳瑶(ほうよう)は、心を痛め、すぐに薬を塗って、彼女が料理をするのを止めさせた。白鳳瑶(ほうよう)の手料理を食べながら、茉喜(まき)は心の中で謝った。まだ萬嘉桂(ばんかげつ)のことを白鳳瑶(ほうよう)に話せないからだ。萬嘉桂(ばんかげつ)との再会を心待ちにする茉喜(まき)は、著ていく服を探してタンスをひっくり返した。これは地味すぎるとか、あれは古すぎるとか、なかなか気に入るものが見つからない。ようやく、白鳳瑶(ほうよう)がこっそり作ってくれていた新しい服を見つけた。それは誕生日プレゼントのつもりだったものだが、今著るのにぴったりだった。

双燕秘抄 乱世を舞う二羽の絆あらすじ、18話ネタバレ

萬嘉桂(ばんかげつ)が迎えを送ると、茉喜(まき)は彼に伝えたいことを考えながら、足の治療のために彼に抱きかかえられて屋敷に入った。茉喜(まき)はその行動に驚き、理由を尋ねると、あの日、萬嘉桂(ばんかげつ)は部隊を率いて城外で任務を遂行中に待ち伏せに遭い、敵を引きつけるために重傷を負い、崖から転落したという。幸いにも、腕のいい旅の医者に出会い、半年の療養を経て、京州に戻ることができた。今回罄州に来たのは、過去の過ちを償うためでもあった。

馮山長(さんちょう)の事件や鉄鉱図騒動を経て、罄州女学は以前のような活気はなく、教師の給与は大幅に減額され、校舎もひどく損壊しており、修繕には多額の資金が必要だった。様々な努力の結果、趙氏が資金援助を申し出たが、それでも足りなかった。白鳳瑶(ほうよう)は鉄鉱図の一件から、罄州が今後、各勢力の争奪戦の舞台になる可能性があると推測し、将来を不安視していた。

かつて萬嘉桂(ばんかげつ)は、いつ死ぬか分からない自分の運命を案じ、茉喜(まき)の気持ちを受け入れることができなかった。しかし、生死の境をさまよったことで、目の前にいる人を大切にしなければならないと気づき、茉喜(まき)に愛を告白した。茉喜(まき)もまた彼に好意を抱いていることを知り、彼女に正式な身分を与えることを決意する。茉喜(まき)は、名目上は白鳳瑶(ほうよう)が萬嘉桂(ばんかげつ)の妻であることを思い出し、涙ながらに真実を告げた。萬嘉桂(ばんかげつ)は怒りを感じたが、茉喜(まき)の涙を見て許すことにした。二人はもう二度と離れたくなかったのだ。

沈書墨(しんしょぼく)から萬嘉桂(ばんかげつ)が罄州に来たことを聞いた白鳳瑶(ほうよう)は、彼が自分のために来たのではないかと考えてしまう。しかし、萬嘉桂(ばんかげつ)の来訪は特に何も起こさず、白鳳瑶はあまり期待しないように言い聞かせた。結局、二人の間にはほんの少しの接点しかなかったのだから。