双燕秘抄 乱世を舞う二羽の絆あらすじ9話・10話、ネタバレ

第9話あらすじとネタバレ

白府に降りかかる災難

双燕秘抄 乱世を舞う二羽の絆あらすじ、9話ネタバレ

白鳳瑶(ほうよう)が萬嘉桂(ばんかげつ)のために貞節を守ったことが皇帝に認められ、白二老爷は実缺に補任された上に、貴重な金糸墨を賜った。喜びのあまり、同僚たちを招いて祝宴を開き、自慢の金糸墨(百六十貫の価値)を披露する。二老爷が墨を磨ろうと墨を舐めた瞬間、手が震え始め、そのまま倒れてしまう。金糸墨は床に落ちて砕け散った。同僚たちは口では手伝うと言いながら、蜘蛛の子を散らすように逃げ去り、白府の使用人たちが二老爷を家へ運んだ。しかし、医者を呼んだものの既に手遅れで、二老爷は息を引き取った。

二夫人と借金問題

双燕秘抄 乱世を舞う二羽の絆あらすじ、9話ネタバレ

突然の訃報に、二夫人は泣き崩れる。葬儀が終わるとすぐに、借金取りたちが押し寄せ、二老爷が生前に作った三千九百貫もの借金を返済するよう迫る。二夫人は気を失いそうになるが、白鳳瑶(ほうよう)が前に出て、全ての借金を返済すると約束し、葬儀の片付けが終わるまで数日の猶予を求めた。その後、白鳳瑶(ほうよう)はすぐに帳房と対策を話し合い、白鵬琨が最近五十貫を借りていることを知る。もし返してもらえれば、少なくとも一人の債権者への支払いはできる。白鳳瑶(ほうよう)は白鵬琨に頼みに行くが、彼は拒否し、万家に借金を肩代わりさせることを提案する。

二夫人の苦肉の策

双燕秘抄 乱世を舞う二羽の絆あらすじ、9話ネタバレ

この話を聞いた二夫人は、万家に手紙を書いて援助を求める。万家は最初、十金を送ってくれて一時的な危機を脱したが、七日目に届いた手紙には、これ以上の援助はできないと書かれており、二夫人は絶望する。一方、白鵬琨は屋敷を売ろうと考えている二夫人の前で鳥と戯れており、彼女の怒りを買う。資金繰りのため、白鵬琨は茉喜(まき)を売る、つまり裕福な鄭郎君(ていろうくん)に嫁がせることを提案する。茉喜(まき)には官籍があるため、二夫人はこの提案を現実的な解決策と考え、結婚に同意する。

茉喜(まき)の機転と自救

茉喜(まき)は鄭郎君(ていろうくん)が既に何人もの妻をめとっていることを知っているが、この放蕩息子を操れる自信があり、同時に白家(はくけ)を救う機会だと考えて結婚に同意する。白鳳瑶(ほうよう)はこの話を聞いて止めようとするが、茉喜(まき)は既に承諾しており、白鵬琨に命じられた使用人に見張られて逃げられない。そこで茉喜(まき)は二夫人の金銭欲を利用し、結納金を二千貫から四千貫に増やすことを提案し、さらに巧妙に作成した婚姻届によって、たとえ事が露見しても騙し結婚にならないように仕組む。茉喜(まき)の思惑通り、二夫人は多額の結納金を手に入れ、借金を返済することができた。

白鵬琨の強欲と末路

借金が返済されるのを見て、二夫人は茉喜(まき)の手腕に感心し、彼女を賢い娘だと認める。茉喜(まき)の母の位牌を家廟に入れることまで許し、これからも金儲けを手伝ってくれることを期待する。しかし、白鵬琨は鄭郎君(ていろうくん)の信頼を失い、金がなくなり、遊郭にも行けなくなってしまう。ある日、賭博場から金を勝ち取った人を見て、二夫人がいない隙に鄭家から受け取った金の一部を盗んで賭博に手を出すが、全てを失い、さらに百貫の借金を作ってしまう。賭博場の用心棒に連れられて白鵬琨が借金取り立てに来た時、二夫人は既に家には金が残っていないことに気づく。

第10話あらすじとネタバレ

白家(はくけ)の二夫人は借金返済に窮し、白鵬琨が暴行を受ける姿を目の当たりにしたことで、動揺のあまり持病の心臓が悪化し、その場で息を引き取った。茉喜(まき)が鼻息を確認し、死を悟る。取り立てに来ていた者たちは自分たちのせいではないと慌てて言い訳をし、散り散りに逃げて行った。両親を立て続けに失った白鳳瑶(ほうよう)は悲しみに暮れる。茉喜(まき)は二夫人の遺体の傍らで夜通し付き添っていたが、白鳳瑶(ほうよう)が熱を出していることに気づき、すぐに部屋に戻して休ませ、薬をきちんと飲むように、そして強く生き延びるようにと告げた。白家(はくけ)がこのままでは立ち行かなくなると諭したのだ。

双燕秘抄 乱世を舞う二羽の絆あらすじ、10話ネタバレ

白鳳瑶(ほうよう)は白鵬琨が家唯一の男児なのだから責任を取るべきだと考えたが、茉喜(まき)はそれを鼻で笑い、白鵬琨に過度な期待を抱くのは危険だと警告し、利用されるのがオチだと忠告した。白鳳瑶(ほうよう)は茉喜(まき)の言葉を信じようとせず、大げさだと仮論したため、茉喜(まき)はため息をつくしかなかった。

多額の借金に加え、立て続けに葬儀を二度も行ったことで、白家(はくけ)は財政的に困窮していた。白鳳瑶(ほうよう)は病床に伏し、棺桶を買うお金すらなかった。葬儀屋が簡素な棺桶を届け、代金を請求しに来た。茉喜(まき)は前に棺桶を買った際に、葬儀屋が白鵬琨の無知につけこんで相場の二倍の値段をふっかけたことを指摘し、今回は同じ品質の棺桶を無償で提供するように要求した。茉喜(まき)の毅然とした態度に、葬儀屋は結局折れ、要求を受け入れた。

双燕秘抄 乱世を舞う二羽の絆あらすじ、10話ネタバレ

白鳳瑶(ほうよう)は連日の心労と不眠により病状が悪化し、茉喜(まき)はひどく心配していた。両親の突然の死に打ちひしがれ、生きる気力を失っている白鳳瑶を見て、茉喜(まき)は二老爷の死には何か裏があるかもしれないと告げた。実は、医者がひそかに茉喜(まき)に、二老爷は毒殺された可能性があると伝えていたのだ。茉喜(まき)は、白鳳瑶が萬嘉桂(ばんかげつ)の寡婦として生きることを拒否したことに対する、呉相の報復ではないかと推測した。真実を知った白鳳瑶は再び闘誌を取り戻し、真相を明らかにしようと決意する。

これ以上の不幸はないと思っていた矢先、李婆子が慌てた様子で、白鵬琨が家中の金銀財宝を持ち逃げ、手紙を残して姿を消したと知らせに来た。李婆子が隠し場所を教え、鍵を渡したことを知り、白鳳瑶は激怒した。茉喜(まき)は、李婆子が白鵬琨を主人とみなすのは、当時の女性に対する社会の不平等を仮映していると指摘した。白鵬琨は全てを白鳳瑶に押し付けて逃げてしまったが、彼女にはどうすることもできない。

双燕秘抄 乱世を舞う二羽の絆あらすじ、10話ネタバレ

茉喜は事態打開のため、屋敷を売ることを提案した。白鳳瑶は先祖代々受け継いできた屋敷を売ることに後ろめたさを感じていたが、他に方法がない。屋敷を含め、合計三千貫あまりが集まったが、完済には百貫足りなかった。茉喜は万家に助けを求めることを提案したが、白鳳瑶は迷惑をかけたくないと断った。そこで、茉喜は屋敷を買ったペルシャ商人の羅徳に頼ることにした。羅徳は白家(はくけ)の立派な家具を気に入っていたので、茉喜は債権者による家財の破壊を防ぐため、百貫上乗せすることを提案した。羅徳はそれに応じ、債権者たちへの支払いが滞りなく行われるよう便宜を図ってくれたおかげで、白家(はくけ)の借金は全て返済された。感謝の印として、茉喜は以前拾った玉の彫刻を羅徳に贈った。

使用人たちが次々と去っていく中、白鳳瑶は故郷を離れ、教師として生計を立てることを決意した。茉喜はもちろん彼女に同行することを選んだ。教師になれば安定した収入を得ることができ、路頭に転ぶ心配もないからだ。