第9話あらすじとネタバレ
京へ戻る途中、夜天逸(や・てんいつ)と容景(よう・けい)は雲浅月(うん・せんげつ)と同じ馬車に乗りたがり、争いを繰り広げますが、最終的には容景(よう・けい)が勝ちます。王府に戻った雲浅月(うん・せんげつ)は、容景(よう・けい)の言う護衛とは名ばかりで、自分は馬に乗せられ、容景(よう・けい)は馬車に乗っていたと文句を言います。そして、別れ際に容景(よう・けい)に薬を飲むように注意します。
夜軽染(や・けいせん)は京に戻るとすぐに皇帝に呼び出され、叱責を受けます。厳しい言葉ではありますが、実際には父としての愛情があり、月岐へ無断で向かったことを咎めます。夜軽染(や・けいせん)は自分の非を認め、書物で学ぶよりも実際に体験することの大切さを語り、宮廷の中の井戸の蛙になりたくないと説明します。皇帝は彼の見識を褒めますが、身の安全を顧みなかったことを批判し、軍機大営で仮省するように命じます。
三皇子は帰京し、皇帝に報告をします。皇帝は表向きは北への旅の労をねぎらいますが、内心では太子と四皇子への不満を露わにし、三皇子に自分の側近として残るように頼みます。三皇子は感激し、父の厚意を受け入れ、母妃の元へ向かいます。
その後、容景(よう・けい)も皇帝に報告をします。二人は月岐の出兵について話し、容景(よう・けい)は最大の受益者が黒幕である可能性を示唆します。皇帝はその言葉の真意を理解し、それ以上追及せず、通関手形の問題について尋ねます。容景(よう・けい)は手形紛失の責任を負いますが、皇帝は彼を罰しません。秦王凝は容景(よう・けい)に旅の様子を尋ねますが、通関手形を盗んだと誤解され、問い詰められます。秦王凝は、雲浅月(うん・せんげつ)のために容景(よう・けい)が自分を疑ったことに怒り、冷邵卓は彼女を慰めようとしますが、彼女はそれを受け入れません。
三皇子が母妃の蕭妃(しょうひ)を訪ねると、彼女は感激のあまり涙を流し、祝いのために慄粉糕を作ります。そして、雲浅月(うん・せんげつ)の幼い頃の好物を思い起こします。夜天逸(や・てんいつ)は雲浅月(うん・せんげつ)の変化は望春楼の火事のせいだと語り、三皇子が詳しく尋ねようとした時、皇帝が到著し、蕭妃(しょうひ)の罪を許し、冷宮から出ることを許します。
夜天逸(や・てんいつ)は藍漪(らんぎ)から容景(よう・けい)が慕容(ぼよう)家の滅門事件を調べていることを知り、藍家の大胆な行動を非難します。藍漪(らんぎ)は彼に私情で大事を誤らないように忠告します。冷王(れいおう)爷は三皇子に郡主と積極的に交流し、雲老爷の支持を得て、皇太子になるための準備を進めるように助言します。
雲浅月(うん・せんげつ)は雲老爷と自分の罰について交渉します。彩蓮(さいれん)は雲浅月(うん・せんげつ)のためにとりなし、彼女が蛇毒に侵されたことを話します。雲老爷はすぐに医者を呼び、雲浅月(うん・せんげつ)がなぜ月岐へ行ったのか疑問に思います。彩蓮(さいれん)は冗談で景世子を追いかけて行ったと言います。雲老爷は娘が手に負えないと嘆きながらも、こんなおてんば娘を娶る者がいるのかと心配します。雲浅月(うん・せんげつ)は自信満々に、南梁の世子が自分に求婚してきたことを語り、彼の容姿と持ち物を説明し、彼が善良な人物ではないことを闇示します。
皇后は雲浅月(うん・せんげつ)を宮中に招き、雲浅月(うん・せんげつ)は喜んで甥の賜児と遊びます。皇后は彼女と三皇子の幼馴染の頃の話に触れ、夜天逸(や・てんいつ)が理想的な皇帝候補だと考えます。雲浅月(うん・せんげつ)はそれには関心がありませんが、夜天逸(や・てんいつ)に誘われ、仕方なく街へ出かけます。夜天逸(や・てんいつ)は幼い頃の思い出を語り、何気なく雲浅月の手を握ります。この場面を容景(よう・けい)が目撃し、怒って立ち去ります。
雲浅月は仮面を付ける隙に夜天逸(や・てんいつ)から逃れ、街で偶然拓跋公主がコオロギを戦わせているのを見かけます。拓跋公主は天聖に太陽神を探しに来たと言いますが、雲浅月は彼女の真の目的を見抜き、夜軽染(や・けいせん)が軍機大営に罰せられていることを伝えます。雲浅月の提案で、拓跋公主は張拖把という偽名で新兵に応募し、うまく軍営に潜入し、身体検査にも合格します。彼女は軍営で夜軽染(や・けいせん)を見つけ、彼がそこでかなり自由に過ごしていることを発見します。
雲浅月は帰宅途中、占い師に出会い、彼女の運命の相手はもう現れていると予言され、「草木の橋の辺りで、自ずと縁がある」と闇示されます。夜天逸(や・てんいつ)は容景に縁を奪われることを心配し、雲浅月を連れて宮中へ行き、結婚の勅命を願い出ます。夜天逸(や・てんいつ)は焦っていましたが、西の地域の食糧庫が火事になったという緊急の知らせを受け、皇帝は結婚の勅命については後日改めて話し合うと決め、雲浅月は胸をなでおろします。その火事は実は容景が仕組んだもので、注意をそらすための策略でした。
第10話あらすじとネタバレ
彩蓮(さいれん)は雲浅月(うん・せんげつ)が外出するのを見かけ、弦歌(げんか)から景世子の体調不良を聞いていたので、お見舞いに行くのだと考えました。雲浅月(うん・せんげつ)は彩蓮(さいれん)と弦歌(げんか)が二人きりで会っていたことをからかい、彩蓮(さいれん)は恥ずかしそうに、街で偶然会っただけだと説明しました。雲浅月(うん・せんげつ)は屋台で高校時代のお気に入りの万年筆を見つけ、その出所を尋ねますが、店主は分かりませんでした。万年筆を買った後、雲浅月(うん・せんげつ)は誰かが自分の万年筆を持ってこの世界にタイムスリップし、現代に戻る方法を見つけたのではないかと考え始めます。その人物を探すため、雲浅月(うん・せんげつ)は容景(よう・けい)から借りた十万両を使って、街角で「奇変偶不変」という上句の対聯を出し、下句を答えられる人物を探しました。ほとんどの人が挑戦しませんでしたが、通りかかった容楓(ようふう)だけが「符号看象限」と正解しました。雲浅月(うん・せんげつ)は運命的な出会いに興奮し、どのようにして答えを知ったのか尋ねました。すると容楓(ようふう)は、この対聯は雲浅月(うん・せんげつ)から教わったもので、量子力学やシュレーディンガーの猫についても言及しました。雲浅月(うん・せんげつ)は驚きを隠せず、容楓(ようふう)は自分が雲浅月(うん・せんげつ)が別の世界から来たことを知っており、10年前に雲浅月(うん・せんげつ)から全てを聞いていたことを闇示しました。
容楓(ようふう)は容景(よう・けい)の弟で、天雪山で10年間武術の修行をし、最近戻ってきたばかりでした。容景(よう・けい)は弟の帰還を喜びましたが、容楓(ようふう)が街で雲浅月(うん・せんげつ)に出会い、試したところ、彼女が記憶を失っているようだと話すと、容景(よう・けい)は弟の正体がばれることを心配し、軽率な行動は慎むよう忠告しました。
雲浅月(うん・せんげつ)は容王府を訪ね、容楓(ようふう)が容景(よう・けい)の弟だと知りました。容楓(ようふう)が兄の容景(よう・けい)が寒疾を患っていることを話すと、雲浅月は容景(よう・けい)の馬車に乗り込み、彼の体調を気遣い、西山大営の火事についてそれとなく尋ねました。容景(よう・けい)は否定し、三皇子が雲浅月を娶ったのは目が曇っているからだと言い放ちました。この言葉に怒った雲浅月は馬車から飛び降り、転んでしまいました。
雲王府に戻ると、彩蓮(さいれん)は雲浅月の傷に薬を塗りながら、景世子と仲たがいしないよう諭しました。一方、容景(よう・けい)は雲浅月への想いで眠れず、弦歌(げんか)は自分の気持ちに正直になるよう助言しました。雲浅月の薬で寒疾が治ったことを思い出し、容景(よう・けい)は夜中に雲浅月の元へ酒の勢いを借りて会いに行きました。容景(よう・けい)は雲浅月と夜天逸(や・てんいつ)の長年の友情への嫉妬や、彼女が結婚を避けるために自分の評判を傷つけたことについて吐露しました。三皇子と一緒にいると宣言する雲浅月に、容景(よう・けい)は無理やりキスをし、自分の心を踏みにじるなと責めました。雲浅月は容景を捕まえ、責任を取らせ、彼の本心を暴きました。ついに容景は自分の気持ちを認め、二人は正式に結ばれました。
一方、夜軽染(や・けいせん)は軍営で小魔王と呼ばれていました。ある日、拓跋公主が皇帝の真価をして彼を驚かせようとしましたが、夜軽染(や・けいせん)に見破られました。夜軽染(や・けいせん)は先輩にいじめられていた拓跋公主を守り、彼女は夜軽染(や・けいせん)の寝床を占領しようとしました。夜軽染(や・けいせん)は抵抗しようとしましたが、拓跋公主は気にせず服を脱ぎ始め、夜軽染(や・けいせん)を困らせました。結局、夜軽染(や・けいせん)は緊張している拓跋公主を許し、二人は場所を交換して寝ました。
翌朝、拓跋公主は同じベッドで寝たことを理由に、夜軽染(や・けいせん)に月岐へ一緒に帰るよう求めました。夜軽染(や・けいせん)は考えが必要だと傲慢に答え、拓跋公主は彼が軍営で決めるまで待つと言いました。夜軽染(や・けいせん)は彼女が命令に従うなら、軍営での地位を守ると約束しました。食事の時、夜軽染(や・けいせん)は拓跋公主に料理を運ばせ、自分で料理までさせました。拓跋公主は野菜スープを作り、唐辛子油と下剤を入れて夜軽染(や・けいせん)を懲らしめようとしましたが、彼は全て飲んでしまいました。その後、拓跋公主はバラの花の湯に唐辛子水を加え、夜軽染の服を隠しました。夜軽染がトイレに行きたくて服を探している時に、拓跋公主は全軍の兵士を集めて彼を見せ物にし、夜軽染は恥をかきました。怒った夜軽染は新兵の試験を利用して拓跋公主を軍営から追い出そうとしました。
栄王府では、景世子の恋の行方が話題になっていました。容景は雲浅月が寝ている間に彼女の顔に猫の絵を描き、彼女の美しさを褒めました。二人は互いに気持ちを伝え合い、容景は愛情を込めて雲浅月にキスをしました。雲浅月は容景がキスをしても寒疾の発作が出ないことに気づき、容景は雲浅月の薬を飲んだからだと冗談を言いました。容景は雲浅月の好物の芙蓉魚など、自ら料理を作り、骨まで取ってあげました。雲浅月は容景に毎日料理を作ってほしいと言い、容景は喜んでそれに応じました。
雲浅月と容景は竹林で月を眺めながらデートをし、容景は自分が見ているのは月だけでなく、君のことも見ているとロマンチックな言葉を伝えました。雲浅月は以前は寡黙だった容景が、自分と付き合ってから甘い言葉を話すようになり、まるで20年以上溜め込んだ言葉を一気に話しているようだ、とからかいました。
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