第23話あらすじとネタバレ
莫研(ばくけん)は提灯を飾る手伝いをしていた。展昭(てんしょう)は莫研(ばくけん)が少し苦労しているのに気づき、自ら手伝いを申し出た。二人が作業しながら話していると、趙渝(ちょうゆ)が泣きながら部屋へ戻ってくるのが見えた。莫研(ばくけん)は趙渝(ちょうゆ)が六哥に会いに行って悲しんでいるのだろうと推測し、展昭(てんしょう)を連れて蘇酔(そすい)に事情を聞きに行った。蘇酔(そすい)の前で、莫研(ばくけん)と展昭(てんしょう)はわざと趙渝(ちょうゆ)の結婚の話を持ち出した。蘇酔(そすい)は、趙渝(ちょうゆ)が嫁いでしまえばもう二度と会えないかもしれないことを知っていたので、内心とても辛かった。莫研(ばくけん)は蘇酔(そすい)に趙渝(ちょうゆ)と会うべきだと勧めたが、結局蘇酔(そすい)は拒否した。
翌朝、趙渝(ちょうゆ)は嫁衣を著て出発の準備をした。寧晋(ねいしん)王と莫研(ばくけん)が付き添っていた。莫研(ばくけん)は寧晋(ねいしん)王に、展昭(てんしょう)が蘇酔(そすい)に状況を聞きに行ったが、詳しいことはまだ分からないと伝えた。門外で聖旨が読み上げられると、趙渝(ちょうゆ)はとても落胆した様子だった。副使として迎えの役人が現れたが、趙渝(ちょうゆ)は驚いたことにその副使が蘇酔(そすい)であることに気づいた。蘇酔(そすい)の声を聞いて、彼女は少し安心した。二人は公然と手をつなぐことはできなかったが、一緒にこの道を歩けるだけで十分満足だった。蘇酔(そすい)は趙渝(ちょうゆ)を花嫁轎に乗せ、趙渝(ちょうゆ)は振り返って蘇酔(そすい)を見た。千言万語あっても、口にすることはできなかった。送親の隊列が出発した後、莫研(ばくけん)は踵を返した。蘇酔(そすい)は馬に乗って先導し、展昭(てんしょう)と莫研(ばくけん)は不測の事態に備えて隊列に紛れ込んだ。しかし、屋根の上から刺客の一団が矢を放ち襲撃してきた。蘇酔(そすい)は身を挺して守ろうとしたが、一本の矢が趙渝(ちょうゆ)の胸に命中し、彼女は即座に気を失ってしまった。蘇酔(そすい)は気が気でなく、涙を流しながら趙渝(ちょうゆ)の手を握りしめた。
太師は表向きは憤慨し、耶律洪基(やりつこうき)はこの事件の徹底的な調査を要求した。寧晋(ねいしん)王はこの暗殺事件に火薬が関わっていたことを暴露し、太師は仕方なく誤解だったと言い直した。実は、寧晋(ねいしん)王は既に呉子楚(ごしそ)に爆薬を作った者を捜索させており、太師の内心はさらに不安になった。ある男が耶律重光(やりつちょうこう)と火薬の取引をしに来たと主張したが、耶律重光(やりつちょうこう)はその男を知らないと否定し、自分が罠にはめられた証拠となる証文を提示した。医者は耶律洪基(やりつこうき)に、趙渝の傷は重く、手の施しようがないと告げた。莫研(ばくけん)一行は急いで駆けつけたが、趙渝は瀕死の状態だった。寧晋(ねいしん)王は仕方なく大丈夫だと慰めた。趙渝は来世ではもう公主にはなりたくない、ただ趙渝に戻りたいと言った。莫研(ばくけん)が皆を退出させた後、蘇酔(そすい)は趙渝の手を握り、自分が彼女を守れなかったことを責めた。趙渝は仮面を外して傷跡を露わにし、たとえ蘇酔(そすい)の顔が醜くても愛していると告げ、蘇酔(そすい)に愛しているかどうか尋ねた。蘇酔(そすい)が答えようとしたその時、趙渝は息を引き取った。莫研(ばくけん)は公主の死を知らせ、太師は葬儀を取り仕切ると申し出た。蘇酔(そすい)は牢獄へ向かい、耶律重光(やりつちょうこう)に何故趙渝を殺したのか問い詰めた。真相を知った耶律重光(やりつちょうこう)は蘇酔(そすい)に自分の命を絶つよう頼んだが、蘇酔(そすい)は立ち去った。
趙渝の棺は宋に送り返された。皇后は娘の遺体を見て悲しみのあまり気を失ってしまった。武功を失い、大切な人を守れなくなった蘇酔(そすい)は、毎日酒に溺れていた。ある日、街で趙渝の噂話を耳にした蘇酔(そすい)は言い争いをしようとして逆に殴られてしまった。公孫策(こうそんさく)が蘇酔(そすい)に醒酒湯を作ってやった。蘇酔(そすい)は深く後悔し、国家の使命のために唯一大切な人を失ってしまったと嘆いた。一方、龐太師(ぼうたいし)は虎符を手に入れ、クーデターを企てていた。
最終回(第24話)あらすじとネタバレ
龐太師(ぼうたいし)は部下を集め、皇帝の勢力が最も弱まっている今こそ都を攻める好機だと宣言した。計画通り、龐太師(ぼうたいし)は侍衛に皇宮を包囲させ、自身は皇帝に謁見した。皇帝を気遣う素振りを見せながら退位を勧める龐太師(ぼうたいし)の真の目的は、8歳の外孫を傀儡の皇帝に拠えることだった。
龐太師(ぼうたいし)の野心を察知した皇帝は、直ちに彼を捕らえようとした。その時、龐太師(ぼうたいし)は生きていた展昭(てんしょう)の姿を見て驚愕する。包拯(ほうじょう)は龐太師(ぼうたいし)に罪を認めるよう迫るが、彼は拒否。龐太師の合図で皇帝の機に矢が放たれた。龐太師は自らが権力を握れば大宋は繁栄すると豪語し、遼の耶律洪基(やりつこうき)と手を組んだことを明かす。しかし、趙渝(ちょうゆ)が現れ真相を暴露する。彼女は生きていたのだ。あの日、椅子の下の隠し場所に身を隠して暗殺を逃れ、その後は全て彼女の計略だった。
蘇酔(そすい)は屋根の上から龐太師の部下を一人ずつ倒していく。龐太師はなおも余裕の表情で、天下を手に入れることができると考えていた。しかし、蘇酔(そすい)は既に全ての部下を始末していた。龐太師が侍衛に大殿への攻撃を命じた時、皇帝の周りに多くの侍衛がいることに気づき、自分が包拯(ほうじょう)の罠に嵌められたことを悟る。莫研(ばくけん)は見仙石が意識を奪うことを思い出し、龐太師が部下を操るために見仙石を使っていたことに気づく。その結果、部下たちは極度に興奮状態にあったのだ。
侍衛に追い詰められた龐太師は、莫研(ばくけん)と皇帝を人質に逃亡を図る。展昭(てんしょう)はすぐさまその後を追う。木杭に縛り付けられた莫研(ばくけん)の体は徐々に水に浸かっていく。展昭(てんしょう)は鎖を断ち切ろうと奮闘するが、力尽きかけたその時、地下の隙間を発見し、水を排出することに成功、二人は救出された。
玉璽を持って逃げる龐太師の前に、段青衣(だんせいい)と蕭辰(しょう・しん)が立ちはだかる。激しい戦いの末、龐太師の部下は二人に倒され、龐太師もついに捕らえられた。趙渝(ちょうゆ)は蘇酔(そすい)と再会し、過去の偽装死について謝罪する。そして、今は普通の生活を送りたいと語り、本当の自分を蘇酔(そすい)が受け入れてくれるか尋ねる。蘇酔(そすい)は趙渝(ちょうゆ)への変わらぬ愛を伝え、二人はついに抱き合う。
龐太師は汚職などの罪で死刑判決を受け、自らの行いの報いを受けた。趙渝(ちょうゆ)と蘇酔(そすい)の結婚式が間近に迫り、緊張のあまり逃げ出そうとした蘇酔(そすい)を蕭辰(しょう・しん)が連れ戻す。段青衣(だんせいい)、莫研(ばくけん)、白盈玉(はくえいぎょく)は趙渝(ちょうゆ)のために結婚式の準備に奔走し、皇帝と皇后も私服で祝いに駆けつける。結婚式当日、趙渝(ちょうゆ)と蘇酔(そすい)は多くの祝福を受け、めでたく夫婦となった。
最後は、展昭(てんしょう)が莫研(ばくけん)と共に蜀で静かに暮らしたいと打ち明け、別れを惜しみつつも包拯(ほうじょう)は二人を祝福する。展昭(てんしょう)は、永久の別れではなく休暇に行くだけだと説明し、包拯(ほうじょう)を笑わせる。展昭(てんしょう)と莫研(ばくけん)、趙渝(ちょうゆ)と蘇酔(そすい)、蕭辰(しょう・しん)と白盈玉(はくえいぎょく)、三組のカップルは蜀への旅路についた。
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