第19話あらすじとネタバレ
宋玄仁(そうげんじん)は白鳳九(はくほうきゅう)が聞いているという話について調査を命じた。楊順(ようじゅん)は調べたものの、酒楼で君主と美人の物語を語っているという事実は確認できなかった。そのため宋玄仁(そうげんじん)はひどく立腹し、白鳳九(はくほうきゅう)は自分のことを好きではないと思い込む。葉青緹(ようせいてい)は国事について相談するため何度か訪れたが、宋玄仁(そうげんじん)は彼に会うことを拒み、葉青緹(ようせいてい)は仕方なく立ち去るしかなかった。

宋玄応(そうげんおう)は王陵の地図を手に入れ、聶初寅(じょうしょいん)はできるだけ早く行動を開始すると告げ、人手については心配する必要はないと宋玄応(そうげんおう)に伝える。白鳳九(はくほうきゅう)のことで宋玄仁(そうげんじん)は書斎に閉じこもり、酒に溺れていた。太后はその様子を見て、書斎を訪れ、女のことで国事を疎かにしてはいけないと彼を叱咤激励する。太后は朝政を補佐するため皇后を立てることを提案し、皇后には身分の確かな者を選ぶべきだと釘を刺す。宋玄仁(そうげんじん)は太後の意図を理解し、頷くしかなかった。
沐芸(もくうん)は宋玄仁(そうげんじん)が皇后を立てることを知り、すぐに白鳳九(はくほうきゅう)に伝えるが、白鳳九(はくほうきゅう)は興味を示さない。成玉(せいぎょく)は白鳳九(はくほうきゅう)の憂いの様子を見て、彼女を慰め、自分が選ばれなければそれでいいと話す。翌日、朝議にて宋玄仁は皇后擁立の話を持ち出し、楊順(ようじゅん)が詔勅を読み上げ、白鳳九(はくほうきゅう)を皇后にすると宣言する。これに対し、百官は騒然となり、身元不明の白鳳九(はくほうきゅう)が皇后にふさわしくないと仮対する。群臣の仮対を押し切り、宋玄仁は自分の決定を貫き、白鳳九(はくほうきゅう)が霊璧石に触れた時の仮応について言及する。太后は不満ながらも、この事実を受け入れるしかなかった。
白鳳九(はくほうきゅう)は宋玄仁がいきなり自分を皇后に立てたことに驚き、これが帝君の情劫をより複雑にするのではないかと危惧する。葉青緹(ようせいてい)は密かに白鳳九(はくほうきゅう)に会い、手紙を通して自分の想いを伝える。司命(しめい) は白鳳九(はくほうきゅう)にこの機会を掴むよう助言し、これが現状を打開する鍵だと説く。しかし、そこに宋玄仁が突然訪れ、白鳳九は慌てて手紙を隠す。宋玄仁は、いずれ白鳳九が心を開いてくれると信じていると告げる。
皇后の即位式が近づくにつれ、宮中の人々は準備に追われる。宋玄応(そうげんおう)は礼服が間に合っていないことに激怒する。聶初寅(じょうしょいん)は宋玄応(そうげんおう)と会い、兵馬の準備が整ったことを伝え、即位式を利用して計画を実行する絶好の機会だと進言し、葉青緹(ようせいてい)に気を付けるよう警告する。
即位式当日、白鳳九と葉青緹(ようせいてい)が突然姿を消す。宋玄仁は捜索を命じ、侍衛たちは葉青緹(ようせいてい)が書いた大量の手紙を発見する。実は、これは白鳳九と司命(しめい) が仕組んだ計略で、帝君の情劫を早く終わらせるためのものだった。
第20話あらすじとネタバレ
楊順(ようじゅん)は太后にこの件を報告し、白鳳九(はくほうきゅう)と葉青緹(ようせいてい)が既に互いに想いを寄せているのではないかと推測した。太后はこの話を聞いて激怒した。宋玄応(そうげんおう)はこのことを知り、聶初寅(じょうしょいん)に知らせた。しかし、聶初寅(じょうしょいん)はこれは悪いことではなく、むしろ葉青緹(ようせいてい)がいない今こそ計画を実行する好機だと考えた。そこで、宋玄応(そうげんおう)は行動を起こすことに決めた。

葉青緹(ようせいてい)と白鳳九(はくほうきゅう)は承虞国を離れようとし、昼夜兼行で道を急いだが、追手がこんなに早く追いつくとは思っていなかった。葉青緹(ようせいてい)に迷惑をかけまいと、白鳳九(はくほうきゅう)は先に帰ることにしたが、葉青緹(ようせいてい)は今生で彼女を守れないのなら、共に死のうと言った。宋玄仁(そうげんじん)は月華宮に行き、白鳳九(はくほうきゅう)と過ごした日々を思い出した。今、白鳳九(はくほうきゅう)が他の男のために去ってしまったことが、彼をひどく落胆させた。彼女と葉青緹(ようせいてい)が一緒にいる姿を想像すると、怒りがこみ上げてきた。
宮殿に戻ると、白鳳九(はくほうきゅう)は再び宋玄仁(そうげんじん)の前に現れた。あたりは荒れ果て、かつて宋玄仁(そうげんじん)が彼女に贈った香炉も床に落ちていた。白鳳九(はくほうきゅう)は宋玄仁(そうげんじん)の前に跪き、宋玄仁(そうげんじん)は彼女のために多くの催し物を用意していたが、見る時間がなかったと告げた。前回の白鳳九(はくほうきゅう)の外出について触れられると、白鳳九(はくほうきゅう)は葉青緹(ようせいてい)に連れ出してもらったことを認めた。宋玄仁(そうげんじん)がなぜ前回は行かなかったのかと尋ねると、白鳳九(はくほうきゅう)は富貴に目がくらんだと言い訳したが、宋玄仁(そうげんじん)は信じなかった。彼はなぜこんなことをするのかと白鳳九(はくほうきゅう)を問い詰め、王妃の位ですら彼女の真心を得られないことに深く傷ついた。
白鳳九(はくほうきゅう)は全てが始まりから間違っていたが、宋玄仁(そうげんじん)に出会ったことを後悔していないと述べた。宋玄仁(そうげんじん)はもう白鳳九(はくほうきゅう)に会いたくないと言い、彼女に土下座をして出て行くように命じ、二度と会う必要はないと告げた。白鳳九(はくほうきゅう)は戸外に出て血を吐いて倒れ、宋玄仁(そうげんじん)はすぐに彼女を抱き上げた。その時、太后がやって来て白鳳九(はくほうきゅう)を牢に入れた。
百官は白鳳九(はくほうきゅう)と葉青緹(ようせいてい)を死罪にすべきだと提案した。理由は白鳳九(はくほうきゅう)の出生地が不明瞭で、既に王君(おうくん)の面目を失墜させているため、生かしておくべきではないというものだった。宋玄仁(そうげんじん)はもう聞きたくないと言い、退朝を宣言した。その後、宋玄仁(そうげんじん)は牢にいる葉青緹(ようせいてい)を訪ね、説明を求めた。葉青緹(ようせいてい)は事ここに至っては説明は無意味だと考えた。彼は小九の本当の身分を知ってから彼女を好きになったが、小九の気持ちは分からなかったと述べた。また、封后の儀式の日に小九を連れ去り、承虞国の面目を失墜させたことを認め、死をもって償う覚悟だと述べた。宋玄仁は背を向けて去った。
その夜、聶初寅(じょうしょいん)は行動を起こす準備をし、宋玄応(そうげんおう)と二手に分かれ、一方は宝を奪い、もう一方は城を奪うことになった。宋玄応(そうげんおう)は三十人と妖刀嵐雨を派遣し、城門を開けるだけで良いと指示した。その時、成玉(せいぎょく)が下界に降りてきて白鳳九(はくほうきゅう)を慰めた。白鳳九(はくほうきゅう)は下界に降りてきたことを後悔し、今となっては宋玄仁にも葉青緹(ようせいてい)にも申し訳ない気持ちでいっぱいだった。成玉(せいぎょく)は彼女に法宝を贈り、もし宋玄仁が彼女を死罪にしようとした場合、この法宝を使えば九重天に戻れると教えた。宋玄仁は太后に小九の命を助けるよう懇願し、葉青緹(ようせいてい)については故郷に帰り、二度と王城に戻らないようにした。太后は宋玄仁にひどく失望し、葉青緹(ようせいてい)は許しても小九は絶対に許さないと言った。宋玄仁はひざまずいて太后に小九を許すよう懇願し続け、太后はついに背を向けて去った。
夜、宋玄仁と聶初寅(じょうしょいん)は同時に動き出した。成玉(せいぎょく)は白鳳九(はくほうきゅう)の傷を癒し、何か大きなことが起きようとしているのを感じた。宋玄仁は敵が攻めてきたことを知り、葉青緹(ようせいてい)を牢から解放した。白鳳九(はくほうきゅう)は敵の侵入を知り、宋玄仁に会い、葉青緹(ようせいてい)を許し、共に王城を守ってほしいと懇願した。宋玄仁は白鳳九(はくほうきゅう)が葉青緹(ようせいてい)のために嘆願するとは思わず、ひどく失望した。葉青緹(ようせいてい)は禁衛軍を率いて王城を守り、宋玄応(そうげんおう)は隙を見て王陵に向かい、霊璧石を奪おうとした。宋玄仁は秘密の通路を使って白鳳九(はくほうきゅう)を逃がしたが、白鳳九(はくほうきゅう)は今回の敵の侵入は霊璧石を狙っているのかもしれないと彼に忠告した。宋玄仁は事の重大さを悟り、すぐに葉青緹(ようせいてい)に王陵へ急ぐよう伝えた。宋玄応(そうげんおう)は侍衛を率いて王陵に入り、霊璧石を見つけた。白鳳九と宋玄仁が到著した時には既に誰かが侵入しており、すぐに霊璧石のもとへ向かった。聶初寅(じょうしょいん)の親衛隊の阿芒(あもう)は宋玄仁が東華帝君(とうかていくん)だと気づき、宋玄仁は宋玄応(そうげんおう)が情報を漏らし、王位を奪おうとしていることを知った。宋玄応(そうげんおう)はずっと宋玄仁に不満を抱いており、阿芒(あもう)は二人の言い争いの隙にこっそりと立ち去った。
第21話あらすじとネタバレ
阿芒(あもう)が地宮から逃げ出した際、応援に駆けつけた葉青緹(ようせいてい)と鉢合わせした。葉青緹(ようせいてい)の攻撃を避けるため、阿芒(あもう)は法術を使った。地宮内では激しい戦闘が繰り広げられ、宋玄応(そうげんおう)は霊璧石を盗もうとしたが、葉青緹(ようせいてい)に阻まれた。その隙に、宋玄仁(そうげんじん)は霊璧石を仕掛けの中に隠した。その後、葉青緹(ようせいてい)は宋玄仁(そうげんじん)と白鳳九(はくほうきゅう)に先に逃げるよう指示し、自分は一人で敵軍に立ち向かった。葉青緹(ようせいてい)を一人残していくのが忍びなかった白鳳九(はくほうきゅう)は、彼を助けようと前に出たが、宋玄応(そうげんおう)に刺されそうになった。危機一髪、葉青緹(ようせいてい)は白鳳九(はくほうきゅう)を庇って緻命傷を受け、彼女を突き飛ばした後、地宮の扉を閉めて一人で敵と戦った。重傷を負って倒れる葉青緹(ようせいてい)を目の当たりにした白鳳九(はくほうきゅう)は悲痛に胸を締め付けられ、宋玄仁(そうげんじん)は彼女を抱えて地宮から連れ出した。

その後、阿芒(あもう)は聶初寅(じょうしょいん)に、宋玄仁(そうげんじん)の正体は東華帝君(とうかていくん)だと報告した。聶初寅(じょうしょいん)は東華が下界に来たのは鎖魂玉を探すためだと勘違いし、崇安国に戻ることにした。一方、白鳳九(はくほうきゅう)は悲しみのあまり昏睡状態に陥り、太医も病状を診断できず、心魔に囚われているのではないかと推測した。一人になった宋玄仁(そうげんじん)は、白鳳九(はくほうきゅう)が自分に本気で想いを寄せていることに気付き、やり直して彼女のそばにいたいと願った。
宋玄応(そうげんおう)の裏切りにより、彼の生母である太后は深く悲しみ、息子の教育を怠ったことを後悔した。太后は宋玄応(そうげんおう)を厚葬することを拒んだ。承虞国の後継者は宋玄仁(そうげんじん)ただ一人となり、太后は彼に国と民を守り、白鳳九(はくほうきゅう)と葉青緹(ようせいてい)の国への貢献に感謝するよう告げた。特に、命を懸けて宋玄仁(そうげんじん)を守った葉青緹(ようせいてい)を恨んではいけないと諭した。
夢の中で葉青緹(ようせいてい)に会った白鳳九(はくほうきゅう)は目を覚まし、手の中の玉の腕輪を見ながら彼との日々を思い出した。葉青緹(ようせいてい)が自分のために死んだことを深く悟った白鳳九(はくほうきゅう)は、彼のために三年喪に服すことを決めた。沐芸(もくうん)は白鳳九(はくほうきゅう)が目を覚ましたことを知り、すぐに宋玄仁(そうげんじん)に知らせた。白鳳九(はくほうきゅう)は一人で静かに過ごしたいと思い、宮中を散策した。白鳳九(はくほうきゅう)の様子を聞いた成玉(せいぎょく)は下界に降りてきて彼女を慰め、仙人と凡人の違いを説明し、次の輪廻を経験しない限り再会は葉わないと告げた。成玉(せいぎょく)は薬を残して去っていった。
池の畔に座っている白鳳九(はくほうきゅう)を見つけた宋玄仁(そうげんじん)は、彼女に宮殿に戻るよう説得したが、白鳳九(はくほうきゅう)は拒否した。結局、宋玄仁(そうげんじん)は彼女のそばに座り、やり直したいという気持ちを伝え、もう彼女の自由を束縛しないと約束した。翌朝、白鳳九(はくほうきゅう)は馬に乗って宮殿を出て行った。それを聞いた宋玄仁(そうげんじん)はすぐに彼女を追いかけた。かつて葉青緹(ようせいてい)と訪れた崖に辿り著いた白鳳九(はくほうきゅう)は崖から身を投げようとしたが、宋玄仁(そうげんじん)は間一髪で彼女を止めた。白鳳九(はくほうきゅう)は愛しているのは葉青緹(ようせいてい)だと告白し、宋玄仁はそれを受け入れることができなかった。最終的に、宋玄仁は白鳳九(はくほうきゅう)を自由にすることに同意したが、彼女が崖に飛び込もうとした時、彼は彼女の腕輪だけを掴み、悲しみのあまり吐血して倒れてしまった。
白鳳九(はくほうきゅう)は葉青緹(ようせいてい)の遺体を持って謝孤栦(しゃこしゅう)を訪ね、彼を蘇生させてくれるよう頼んだ。しかし、葉青緹(ようせいてい)の死は穢れにまみれており、蘇生の道は非常に困難だった。唯一の方法は、新たな仙体を作り出して妖気を浄化し、九天瑶池で洗い清めて仙班に加えることだった。そのためには頻婆樹の実が必要だが、ここ万年実をつけたことがなく、縁を待つしかなかった。
宋玄仁の落胆ぶりを見た太后は、彼を励まし、祖先の基業を継ぐように促した。宋玄仁は諦めきれず、太后に新しい君主を立てるよう頼んだ。病が重くなるにつれ、彼は白鳳九(はくほうきゅう)との幸せな日々を思い出しながら息を引き取った。そして、東華も今回の劫を終え、太晨宮に戻った。
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