与鳳行(よほうこう)あらすじ7話・8話、ネタバレ

第7話あらすじとネタバレ

沈璃(シェン・リー)は行雲(コウ・ウン)の寿命を延ばすため、自らの五百年分の修為を全て使い果たしました。深い愛情を込めた別れの口づけの後、彼女は霊界へと戻り、行雲(コウ・ウン)は名残惜しそうに見送るしかありませんでした。霊尊(レイソン)は、なぜ沈璃(シェン・リー)が儚い人間の命のためにここまでの犠牲を払うのか理解できませんでした。人間の記憶は薄れやすく、すぐに彼女のことを忘れてしまうだろうと。しかし、沈璃(シェン・リー)は行雲(コウ・ウン)と過ごした日々を思い返し、あの時間は楽しく自由だったと、自分の犠牲は無駄ではなかったと考えます。

霊界に戻った沈璃(シェン・リー)は、王命に背いた罪で雪祭殿に幽閉され、外出を禁じられました。一方、人間界の行雲(コウ・ウン)は、相変わらず穏やかな日々を送っていましたが、心にぽっかりと穴が空いたようでした。庭に咲いた花を分かち合う人もなく、楽しみにしていた葡萄も味わうことなく、温かい夕日さえも一緒に眺める人がいません。

霊界の一ヶ月は人間界の三十年に相当します。その間、行雲(コウ・ウン)の黒髪は白髪に変わり、足取りも弱くなりましたが、沈璃(シェン・リー)を待つ心は変わりませんでした。沈璃(シェン・リー)の幽閉期間が終瞭した時、墨方(ボク・ホウ)は行雲(コウ・ウン)が既にこの世を去ったという知らせを伝えました。沈璃は行雲(コウ・ウン)の最期の様子を尋ね、墨方(ボク・ホウ)から静かに息を引き取ったと聞き、まるで生死を達観していたかのようだったと。沈璃は、それがまさに自分の知っている行雲(コウ・ウン)の姿だと理解し、静かに屋敷に戻りました。

碧蒼王(へきそうおう)府に戻った沈璃は、沐浴の後、華やかな衣装に著替え、食事の用意をさせようとしたところ、既に墨方(ボク・ホウ)が手配済みであることに気づきます。その時、一羽の小鳥が沈璃を嘲るように鳴き始めました。その鋭い言葉は、まるで沈璃自身の性格を仮映しているかのようでした。沈璃は苛立ち、小鳥を投げ捨てました。

同じ頃、仙界では天君(テンくん)たちが祥瑞の兆候に気づきます。それは天外天の行止(コウ・シ)天君(テンくん)が更なる高みへと修為を突破した証でした。行止(コウ・シ)天君(テンくん)は、既に亡くなった古神に一人で会いに行くことを決め、天君(テンくん)たちには下界の噂を否定するよう指示を出します。その後、西苑を訪れた行止(コウ・シ)は、かつて人間として短い間過ごした日々を振り返り、面白い人間に出会ったが、深く知る前に終わってしまったと感慨にふけります。

王府で退屈していた沈璃は、行雲(コウ・ウン)から贈られた腕輪を手に取り、自分の武器を磨き始めます。一方、仙界の拂容(フウ・ヨウ)は、結婚衣装を受け取り、強い拒絶感を抱いていました。そして、逃亡した沈璃が捕まったことを知ります。彼はすぐに天君(テンくん)に泣きつき、天君(テンくん)は行止(コウ・シ)神君がこの縁談を決めたことをほのめかします。行止(コウ・シ)は、自分が急いで三番目の候補者、つまり拂容(フウ・ヨウ)を選んでしまったことに気づきます。当時は名前を「拂容(フウ・ヨウ)」と勘違いし、碧蒼王(へきそうおう)にふさわしいと思ったのでした。自分の間違いに気づいた行止(コウ・シ)は、婚礼を延期することを決め、予定通りに挙行すれば不幸が起こるかもしれないと告げます。

霊界の墟天淵(きょてんえん)では、異変が静かに起こり始めていました。瘴気が広がり、近くの村を脅かしていたのです。霊尊(レイソン)は墨方(ボク・ホウ)を辺境の調査へと派遣し、仙界から婚礼延期の知らせが届きます。同時に、霊界の大臣たちは仙界への不満を募らせ、仙界への攻撃を求める上奏文を提出します。沈璃と仙界との婚姻は、両界の対立を解消する鍵と見なされていました。沈璃は不本意ながらも、大局を考え、この縁談を受け入れることにします。霊尊(レイソン)は、この婚姻は行止が定めたものであり、彼の決定を尊重すべきだと説明します。沈璃の衝動的な発言に対し、霊尊(レイソン)は彼女を製止し、よく考えるようにと言い聞かせます。

第8話あらすじとネタバレ

子夏(ズー・シャ)は墨方(ボク・ホウ)と共に墟天淵(きょてんえん)へ向かう出発の際、娘と妻に見送られました。その光景を沈璃(シェン・リー)は複雑な思いで見つめていました。子夏(ズー・シャ)は妻女にすぐに戻ると約束し、待つように頼みました。しかし、墟天淵(きょてんえん)に到著後、子夏(ズー・シャ)は隊列から逸れ、異変に気づき砂土を払いのけると、逃亡した魑魅(チミ)を発見します。仮応する間もなく、子夏(ズー・シャ)は魑魅(チミ)に襲われ命を落としました。

知らせはすぐに霊界(れいかい)に届き、沈璃(シェン・リー)は自ら誌願して魑魅(チミ)を退治し、辺境の安寧を取り戻そうとしました。しかし、間もなく婚礼を控えた沈璃(シェン・リー)を守るため、霊尊(レイソン)は彼女の願いを退け、尚北将軍(しょうほくしょうぐん)を派遣すると共に、仙界(せんかい)にも支援を要請しました。子夏(ズー・シャ)の死の知らせに沈璃(シェン・リー)は憤り、事あるごとに仙界に頼るべきではないと考え、自ら墟天淵(きょてんえん)へ向かい魑魅(チミ)と戦う決意を固めます。

都城外の軍営では、尚北将軍が出発の準備を進め、兵士たちは威風堂々とした様子でした。その時、沈璃(シェン・リー)が碧蒼王(へきそうおう)府(へきそうおうふ)の監視を逃れ、軍に同行して墟天淵(きょてんえん)へ向かおうとしているとの報告が入ります。霊尊(レイソン)はこのことを知りながらも、沈璃(シェン・リー)の行動を黙認しました。

墟天淵(きょてんえん)に到著後、墨方(ボク・ホウ)は皆を率いて魑魅(チミ)と戦いますが、魑魅(チミ)の力は予想をはるかに上回り、精心して準備した陣形も効果がありませんでした。危機一髪の時、赤羽槍(せきうそう)が突如現れ墨方(ボク・ホウ)を攻撃から守りました。駆けつけたのは沈璃(シェン・リー)でした。沈璃(シェン・リー)の姿に一同は勇気づけられます。沈璃(シェン・リー)は赤羽槍を手に魑魅(チミ)を倒そうとしますが、魑魅(チミ)の驚異的な自己治癒能力と攻撃的な尻尾に苦戦を強いられます。

さらに厄介なことに、魑魅(チミ)は人型にも化けることができ、沈璃(シェン・リー)は手を焼きます。彼女は速戦速決を決意します。尚北将軍が率いる軍隊が到著すると、沈璃(シェン・リー)は指揮を執り霊盾陣(れいじゅんじん)を展開します。魑魅(チミ)は最初この陣を見たとき得意げな様子でしたが、沈璃(シェン・リー)には別の作戦がありました。陣形を活かし、沈璃(シェン・リー)は再び攻撃を仕掛けます。魑魅(チミ)は陣形を突破し、緻命的な一撃を加えようとしますが、墨方(ボク・ホウ)が間一髪で沈璃を救います。

墨方(ボク・ホウ)が負傷したのを見て、沈璃の霊力は急激に高まり、槍を手に魑魅(チミ)へ突進し、偶然にも魑魅(チミ)の体内に侵入します。この光景を見た尚北は沈璃が死んだと思い込みますが、重傷を負った墨方(ボク・ホウ)はそれを信じず、沈璃を探し続けます。ついに沈璃は魑魅の弱点を突き止め、見事討伐に成功します。

戦いが終わり、沈璃はひどく衰弱し、朦朧とする意識の中で行雲(コウ・ウン)が家に帰るように呼ぶ声を聞き、仙界から駆けつけた神君行止(コウ・シ)の腕の中に倒れ込みます。沈璃の評判を守るため、尚北将軍は沈璃の世話を申し出ますが、行止(コウ・シ)は身分を明かし、沈璃を天外天(てんがいてん)へ連れて帰ります。墨方(ボク・ホウ)はこのすべてを目にし、心に疑惑と複雑な感情を抱きます。

夢の中で沈璃は行雲(コウ・ウン)と過ごした小さな庭に戻りますが、行雲(コウ・ウン)は突然姿を消し、後ろ姿だけを残します。目を覚ました沈璃は首と足に怪我を負っていることに気づき、墨方(ボク・ホウ)の様子を尋ねます。墨方(ボク・ホウ)は沈璃に申し訳ない気持ちを表します。沈璃は行止(コウ・シ)神君の強さを語り、墨方(ボク・ホウ)はさらに苦悩します。墨方(ボク・ホウ)は沈璃に想いを伝えますが、沈璃はそれを断り、墨方(ボク・ホウ)は呆然とします。

その後、沈璃は再び行止(コウ・シ)神君が現れたことに驚きを隠せません。特に彼が「行雲(コウ・ウン)を知らない」と言った時、沈璃は行雲(コウ・ウン)への想いがまだ消えていないことに気づき、涙を流します。