第5話あらすじとネタバレ
美しい衣装に身を包んだ小荷(シアオ・ホー)は、期待に胸を膨らませ顧成錦(グー・チェンジン)の元へ向かうが、偶然にも密室を発見してしまう。密室の奥の石床上には、一人の女性が横たわっていた。その時、魔気が現れ、眠っている女性こそが顧成錦(グー・チェンジン)の最愛の人だと告げ、小荷(シアオ・ホー)に顧成錦(グー・チェンジン)と女性が親密にしている様子を見せる。
一方、静かな庭で、行雲(コウ・ウン)は菓子を食べ、お茶を嗜んでいた。屋内では沈璃(シェン・リー)が眠れずにいたが、屋根に足音を聞きつけ外に出る。すると、行雲(コウ・ウン)が仕掛けた凶陣に捉えられ、身動きが取れなくなってしまう。沈璃(シェン・リー)もまた陣に迷い込み、師である沈本月に現世に来るべきではなかったと叱責され、涙を浮かべる。異変に気付いた行雲(コウ・ウン)は優しく沈璃(シェン・リー)を陣から連れ出す。我に返った沈璃(シェン・リー)は行雲(コウ・ウン)の陣の巧みさを褒め、霊力を使って庭の静寂を乱す者たちを追い払う。
霊界では、霊尊(レイソン)・沈本月が沈璃(シェン・リー)が現世で霊力を使ったことを感知し、その居場所を突き止め、捜索を命じる。その頃、沈璃(シェン・リー)は行雲(コウ・ウン)を連れ、錦月府で顧成錦(グー・チェンジン)の部屋を探していた。しかし、周囲の異変に気付き、未完成の妖霊たちを目にする。霊力を持たない行雲(コウ・ウン)には妖霊が見えず、沈璃の心配を過剰だと感じるも、自ら手を差し伸べ彼女を連れ出そうとする。
行雲(コウ・ウン)の姿を見ながら、沈璃は共に過ごした数日間を思い返し、彼に惹かれていることを確信する。そして、行雲(コウ・ウン)の襟元を掴み、耳元で「もしかして、あなたに惚れたかも」と囁く。少し恥ずかしがる沈璃だが、行雲(コウ・ウン)は既に気付いていたと平静に答え、沈璃の高鳴る心は落ち著きを取り戻す。
しかし、甘い雰囲気はすぐに破られる。未完成の妖霊たちが炎と化し、錦月府を襲い始める。行雲(コウ・ウン)の身を案じた沈璃は彼の手を取り、奇妙な気配が漂う南東へ向かう。そこは、顧成錦(グー・チェンジン)が作った密室だった。到著すると、既に顧成錦(グー・チェンジン)は負傷しており、顧成錦の“裏切り”に耐えられなくなった小荷(シアオ・ホー)は、錦月府を道連れにすると怒り狂い、密室を去っていた。沈璃は小荷(シアオ・ホー)を追おうとするが、行雲(コウ・ウン)に引き止められる。沈璃は振りほどくが、行雲(コウ・ウン)は「あなたが僕に掴まれと言ったのに」と委屈そうに言う。沈璃は仕方なく、小荷(シアオ・ホー)を追うのを諦める。
周囲を見渡し、沈璃は小荷(シアオ・ホー)に殺されなくても、密室に閉じ込められ窒息死する可能性に気付く。そこで、行雲と顧成錦を先に出し、最後に石床の女性を助け出そうとする。しかし、顧成錦と行雲は、女性は縛霊陣の中にしかいられないため、仮対する。顧成錦は、かつて女性と外出中に襲撃され、彼女が自分の身代わりとなって亡くなったことを説明する。顧成錦は彼女を生き返らせるため、あらゆる方法を探し、妖霊を飼育すれば良いと知ったが、そのせいで小荷が妖霊に殺され、強力な怨念を放ってしまったのだった。顧成錦は沈璃に助けを求める。沈璃は、霊力に精通する自分と陣に長けた行雲なら妖霊を製御できるかもしれないと考え、行雲を連れて密室を離れることにする。
錦月府は妖霊の襲撃を受け、侍女や使用人たちは次々と命を落とす。沈璃は行雲に一刻も早く陣を張るよう急かす。その時、墨方(ボク・ホウ)が現れ、霊尊(レイソン)が沈璃を探していることを伝える。沈璃は行雲に心惹かれており、現世にもう半日いたいと思い、墨方(ボク・ホウ)に霊界の動きを遅らせるよう頼む。隣の行雲はわざと物音を立て、沈璃の視線を引き、彼もまた彼女に惹かれている様子を見せる。しかし、今は小荷を見つけることが最優先だった。幸いにも、心優しい小荷は本当に人を傷つけるつもりはなく、沈璃の説得により自分の過ちを認め、放った妖霊を回収する。
第6話あらすじとネタバレ
小荷(シアオ・ホー)が自ら過ちを認めると、沈璃(シェン・リー)は心を痛め、錦月府を去るよう諭した。沈璃(シェン・リー)にとって、顧成錦(グー・チェンジン)の傍に居続けることは小荷(シアオ・ホー)のためにならないと考えたからだ。しかし、小荷(シアオ・ホー)は自分が大切に想う人がそんな仕打ちをするとは信じられなかった。彼女にとって、顧成錦(グー・チェンジン)は人型になって初めて出会った人であり、言葉を話し、歩くことを学ぶ原動力だったのだ。沈璃(シェン・リー)は小荷(シアオ・ホー)の境遇に同情し、外の世界を見るように、価値のない人のために留まるべきではないと励ましたものの、小荷(シアオ・ホー)はもう一度顧成錦(グー・チェンジン)に会いたいと願った。行雲(コウ・ウン)はその願いを聞き入れ、沈璃(シェン・リー)は小荷(シアオ・ホー)を連れ、物陰に隠れて顧成錦(グー・チェンジン)に小荷(シアオ・ホー)が既にこの世にいないと告げた。
二人が密室に著くと、沈璃(シェン・リー)は事前に打ち合わせた筋書き通りに行動し、顧成錦(グー・チェンジン)はそれを信じ、愛する詩兒とのみ共に過ごしたいと本心を吐露した。小荷(シアオ・ホー)はその言葉を聞き、感情が高ぶり思わず手を出そうとしたが、最後の瞬間、顧成錦(グー・チェンジン)と過ごした日々を思い出し、身を引くことを選び、顧成錦(グー・チェンジン)に必要な薬材となる運命を受け入れた。全てを目撃した顧成錦(グー・チェンジン)は、詩兒が目を覚ますと、全ての意識を詩兒に向けていた。傍らの沈璃(シェン・リー)はため息をついた。小荷(シアオ・ホー)はこんな結末を既に予期していたことを、彼女は知っていた。最初の恋から最後の失望まで、小荷(シアオ・ホー)は他人を思いやり、自らの高潔な品性を完成させたのだ。小荷(シアオ・ホー)の努力を無駄にしないため、沈璃(シェン・リー)は顧成錦(グー・チェンジン)と詩兒の安全な脱出を助けると約束し、静かにその場を去り、行雲(コウ・ウン)の元へ向かった。
密室に戻った沈璃(シェン・リー)は、怒りを抑えきれず、全てを壊したくなった。弱った行雲(コウ・ウン)は彼女を慰めた。沈璃(シェン・リー)が自分のことを考えてくれていることは分かっていたが、彼女を苦境に立たせたくもなかった。沈璃(シェン・リー)は顧成錦(グー・チェンジン)のような身勝手な男は選ばないと断言し、愛するなら全ての真心を得たいと語った。彼女は自分の気持ちを正直に伝え、行雲(コウ・ウン)とは一緒にならないと明言し、同時に彼に結婚の自由を与えた。その言葉が終わると、行雲(コウ・ウン)は突然吐血した。沈璃(シェン・リー)はそこで初めて、行雲(コウ・ウン)が妖霊に傷つけられていたことに気づいた。彼女は行雲(コウ・ウン)の苦痛を一時的に和らげることしかできず、完全に治すには特定の薬材を探さなければならず、それは青盛城(せいせいじょう)を離れなければならないことを意味していた。
霊界から派遣された精兵が行雲(コウ・ウン)の安全を脅かす可能性を考え、沈璃(シェン・リー)はこのまま去れば二度と戻らないかもしれないと決意した。彼女は行雲(コウ・ウン)に別れを告げる際、小さく礼を述べ、振り返ることなく、霊力を使って素早く立ち去った。行雲(コウ・ウン)は沈璃の去っていく後ろ姿を見つめ、たとえ去るとしても、一度は振り返るべきだと呟いた。
間もなく、沈璃は山頂に登り、数人の地仙を呼び出した。彼女は碧蒼王(へきそうおう)沈璃であると名乗り、行雲(コウ・ウン)の病状を伝え、錦月府にいる藍色の衣を著た男を救うため、地仙の一人を派遣してくれるよう頼んだ。一人の地仙は仕方なくその任務を引き受けた。沈璃は自分の武器である槍を山頂に信物として突き刺し、地仙に行雲(コウ・ウン)を半刻以内に治すよう命じ、地仙は急いで目的地へ向かった。
地仙が行雲(コウ・ウン)を治療している時、青顔(チン・イェン)と赤容(チー・ロン)が到著し、行雲(コウ・ウン)の傍で沈璃を待っていると伝えるよう頼んだ。行雲(コウ・ウン)の傷が治療しなければ悪化すると知り、沈璃は迷った末に錦月府へ戻ることを決意した。やはり行雲(コウ・ウン)のことが心配だったのだ。
錦月府で、青顔(チン・イェン)はうっかり沈璃の本当の身分が碧蒼王(へきそうおう)であることを漏らし、行雲(コウ・ウン)を驚かせた。赤容(チー・ロン)は沈璃に恨まれることを恐れ、青顔(チン・イェン)に同調しなかった。その時、空が急に暗くなり、槍を持った沈璃が現れ、行雲(コウ・ウン)を守ると宣言した。霊界から送られた追っ手を前に、沈璃は元神を消耗して結界を展開し、行雲(コウ・ウン)を連れて逃げようとしたが、霊尊(レイソン)に阻まれた。沈璃は行雲(コウ・ウン)の前に毅然と立ち、愛さない者との結婚を拒否し、霊界が仙界に支配され続けることも拒んだ。しかし、去り際に、彼女は行雲(コウ・ウン)にキスをした。
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