第17話あらすじとネタバレ
白曉生(バイ・シャオション)は龍穀へと雁回(イエンフイ)を追いかけ、胸から血を流す彼女を見つけ、このまま死なせるに忍びなく、幻小煙(ゲン・シャオエン)を気絶させ、負傷した雁回(イエンフイ)を背負い迷霧森林へと急いだ。
天耀(ティエンヤオ)は龍の姿に変身し広寒門(こうかんもん)へ直行した。素影(スーイン)は天耀(ティエンヤオ)の来訪を予期し、縛妖陣を張り巡らせ、高位の弟子に陣の維持を、低位の弟子には退避を命じていた。しかし、護心鱗(ごしんりん)を持つ天耀(ティエンヤオ)の力は素影(スーイン)の予想を遥かに超え、縛妖陣を破るだけでなく、護心鱗(ごしんりん)と赤焰龍牙の力で素影(スーイン)を圧倒し、広寒門(こうかんもん)奥の掌門の座まで押し戻した。敗北を認めたくない素影(スーイン)は本命の飛剣を天耀(ティエンヤオ)の眉間へ放ったが、天耀(ティエンヤオ)は念力のみで飛剣を製御し、逆に素影(スーイン)の体を貫き、寒氷の力で凍結させた。これは洛川龍穀の怨霊たちの為の復讐だった。小精霊たちの助けを求める声を聞き、天耀(ティエンヤオ)は彼らの光球を手に再び龍の姿となり洛川龍穀へ向かったが、雁回(イエンフイ)の姿はなく、幻小煙(ゲン・シャオエン)だけがそこに残されていた。
雁回(イエンフイ)の居場所を早く知るため、天耀(ティエンヤオ)は幻小煙(ゲン・シャオエン)を目覚めさせた。しかし、幻小煙(ゲン・シャオエン)は目を覚ますなり、天耀(ティエンヤオ)が雁回(イエンフイ)に重傷を負わせたことに激怒した。天耀(ティエンヤオ)は雁回(イエンフイ)を救う方法があると説明し、そこに凌霄(リン・シアオ)が到著した。凌霄(リン・シアオ)は天耀(ティエンヤオ)が雁回(イエンフイ)の体から護心鱗(ごしんりん)を取り出したことを知り、怒り狂って天耀(ティエンヤオ)を殺そうとした。天耀(ティエンヤオ)は救助を遅らせるわけにはいかず、凌霄(リン・シアオ)との争いを避け、幻小煙(ゲン・シャオエン)に凌霄(リン・シアオ)を欺くように頼み、雁回(イエンフイ)を探す時間を稼いだ。
白曉生(バイ・シャオション)は雁回(イエンフイ)を伏陰(フクイン)の元へ連れて行った。伏陰(フクイン)は白曉生(バイ・シャオション)が指示を守らなかったことを責めたが、雁回(イエンフイ)と天耀(ティエンヤオ)の特別な関係を知り、雁回(イエンフイ)の識海を調べ、天耀(ティエンヤオ)が残した祝福の印を見つけ、白曉生(バイ・シャオション)の言葉を信じ、雁回(イエンフイ)の治療を始めた。雁回(イエンフイ)が目を覚ますと、水と彼岸花、そして黒い気で顔を覆われた伏陰(フクイン)の姿があった。冥府に来たと勘違いした雁回(イエンフイ)は、伏陰(フクイン)に質問を浴びせ続け、話す隙を与えなかった。うるさいと思った伏陰(フクイン)は黒い気で雁回(イエンフイ)の脈を操り、耐え難い痛みで雁回(イエンフイ)は思わず伏陰(フクイン)を叩いてしまった。伏陰(フクイン)は自分に手を出す者がいることに驚き、二人は睨み合いを続けた。雁回(イエンフイ)が伏陰(フクイン)の顔の黒い気を払い、素顔を見せた後も、伏陰(フクイン)の黒い気の操りで、雁回(イエンフイ)は仕方なく生き延びることを承諾した。伏陰(フクイン)は雁回(イエンフイ)に三ヶ月以内に護心鱗(ごしんりん)を手に入れるよう要求し、さもなくば死を与えると告げた。雁回(イエンフイ)が策を弄することを防ぐため、伏陰(フクイン)は雁回(イエンフイ)の体に禁製を仕掛け、彼女の行動を全て把握できるようにした。
幻王(ゲンオウ)の助言と白曉生(バイ・シャオション)の説明から、天耀(ティエンヤオ)は白曉生(バイ・シャオション)が雁回(イエンフイ)を黒い気の主の所へ連れて行ったと推測し、幻小煙(ゲン・シャオエン)にあの碑林へ案内させた。二人が森に入るとすぐに、瞳術に長けた伏陰(フクイン)に気づかれた。幻小煙(ゲン・シャオエン)も森の変化に気づき、元の碑林は見つからなくなっていた。護心鱗(ごしんりん)を失った雁回(イエンフイ)は三日しか生きられず、残り時間は二時間しかないことを思い、天耀(ティエンヤオ)は焦燥した。護心鱗(ごしんりん)の気配で雁回(イエンフイ)を追跡しようとしたが、見つかったのは雁回が落とした辰星山弟子令牌だけで、その手がかりを辿っても入口は見つからなかった。同時に、凌霄(リン・シアオ)も雁回を探しにやって来て碑林に入ったが、伏陰の弟子たちが仕掛けた罠に囚われてしまった。
雁回はただ生き延びたいと願い、護心鱗(ごしんりん)は元々天耀(ティエンヤオ)のものだから、今は持ち主に返っただけだと考え、天耀(ティエンヤオ)に要求しようとは思わなかった。白曉生(バイ・シャオション)の救命の恩に感謝し、黒い気の主の影響を受けても白曉生(バイ・シャオション)を恨むことはなかった。むしろ、白曉生(バイ・シャオション)の悲惨な過去を知り、同情し、自ら黒い気を製御する秘宝を探しに青丘(チンチウ)へ行こうと申し出た。白曉生(バイ・シャオション)は天耀(ティエンヤオ)に代わり雁回の伴侶になりたいと願っていたが、雁回にその気はなく、二人は別の方法を探るしかなかった。
青丘(チンチウ)狐族が広寒門(こうかんもん)を攻撃したことで、玄妖両族の関係は非常に緊張し、青丘(チンチウ)へ向かおうとする雁回と白曉生(バイ・シャオション)は困難に直面した。二人は黒河から青丘(チンチウ)へ入るルートを考えついた。しかし、黒河は玄妖両界が共同で作った結界で、そこに生える苷荭竹だけが水面に浮かぶことができ、他のものは全て沈んでしまう。そこで、雁回は竹筏を作って川を渡ることにした。
天耀(ティエンヤオ)が素影(スーイン)を殺したという知らせは玄妖両族中に広まり、この知らせを聞いた雁回は、かつて天耀(ティエンヤオ)が自分の命は彼にとって特別だと言った言葉が、どれほど滑稽なものだったかを感じた。
第18話あらすじとネタバレ
広寒門(こうかんもん)の怒りと決断
広寒門(こうかんもん)は、青丘(チンチウ)九尾狐の世子・燭離(ショクリ)が自分たちの山を爆破したことを突き止め、激怒します。彼らは燭離(ショクリ)がどうやって黒河を渡ったのかを疑い、封印を強化することを決定します。
天耀(ティエンヤオ)と雁回(イエンフイ)の再会
天耀(ティエンヤオ)は雁回(イエンフイ)を心配していましたが、護心鱗(ごしんりん)が雁回(イエンフイ)の体から離れて三日以上経っており、彼女の居場所を感知することができなくなっていました。雁回(イエンフイ)は姿を現したくないため、天耀(ティエンヤオ)が彼女を探すのはさらに困難になります。しかし、天耀(ティエンヤオ)は諦めず、常に気を配り、ついに酒屋で一人でいる雁回(イエンフイ)を見つけます。天耀(ティエンヤオ)の視線を感じ、雁回(イエンフイ)は振り返りますが、最初は少し嬉しそうだったものの、すぐに天耀(ティエンヤオ)が自分の胸から護心鱗(ごしんりん)を容赦なく抉り出した日のことを思い出し、彼に会いたくなくなります。天耀(ティエンヤオ)が近づこうとしたその時、白暁生(バイ・シャオション)が現れ、すぐに雁回(イエンフイ)を連れ去ります。
砍苷紅竹の誤解
考えた末、雁回(イエンフイ)は天耀(ティエンヤオ)との関係を断ち、一刻も早く青丘(チンチウ)へ向かうことを決意します。そのため、彼女は白暁生(バイ・シャオション)と共に砍苷紅竹を伐採しに行きます。しかし、目の前の竹は青々としており、全く赤くありません。二人は自分たちが間違った竹を伐採しようとしているのではないかと疑い始めます。その時、天耀(ティエンヤオ)が突然現れ、本物の砍苷紅竹を抱えて、雁回(イエンフイ)が河を渡るのを手伝おうとします。しかし、雁回(イエンフイ)は既に彼への信頼を失っており、白暁生(バイ・シャオション)の後ろに隠れたまま、白暁生(バイ・シャオション)に自分を見捨てないでほしいと頼みます。雁回(イエンフイ)の信頼を得るため、白暁生(バイ・シャオション)は彼女を連れて黒い気の形で姿を消しますが、偶然にも青丘(チンチウ)の世子・燭離(ショクリ)に遭遇し、三人は姿を現してしまいます。
逃亡と追跡
凌霏(リン・フェイ)は広寒門(こうかんもん)の人々を連れて追いかけてきます。凌霏(リン・フェイ)が雁回(イエンフイ)を責めている隙に、燭離(ショクリ)はこっそりと逃げ出します。雁回(イエンフイ)はこれ以上天耀(ティエンヤオ)に付きまとわれたくもなく、凌霏(リン・フェイ)にも会いたくないので、広寒門(こうかんもん)で起こったすべての責任を天耀(ティエンヤオ)に押し付けます。内心では辛い思いをしながらも、天耀(ティエンヤオ)はその厄介事を処理するために残ることを選びます。雁回(イエンフイ)と白暁生(バイ・シャオション)はその機会に逃げ出し、燭離(ショクリ)に追いついた後、三人で筏に乗り黒河を渡ります。
黒河での危機
筏が黒河の中央に差し掛かった時、渦に巻き込まれます。雁回(イエンフイ)は白暁生(バイ・シャオション)が船酔いで苦しんでいるのを見て、彼がどうなるか心配し、急いで縄で白暁生(バイ・シャオション)を縛りますが、自身は慣性で川底に投げ出されてしまいます。広寒門(こうかんもん)の人々を処理した後、天耀(ティエンヤオ)は急いで川に飛び込み、雁回(イエンフイ)を救助します。しかし、目を覚ました雁回(イエンフイ)は天耀(ティエンヤオ)を避けようとし、彼に自分から離れてほしいと懇願します。その怯えながらも慎重な態度は、天耀(ティエンヤオ)の心を深く傷つけます。
雁回(イエンフイ)の選択
雁回(イエンフイ)は自分が天耀(ティエンヤオ)に悪いことをしたことは一度もないのに、天耀(ティエンヤオ)が素影(スーイン)のように自分を傷つけたと思っています。そのため、彼女は天耀(ティエンヤオ)とこれ以上関わりを持ちたくなく、一人で去ることを選びます。表面上は雁回(イエンフイ)の後を追っていませんが、天耀(ティエンヤオ)は陰ながら彼女を見守っています。彼女が野宿しているのを見て、自分の外套を雁回(イエンフイ)に掛けます。天耀(ティエンヤオ)の行動を知った白暁生(バイ・シャオション)も、こっそりと雁回(イエンフイ)に自分の上著を掛けます。この行動に、翌日目を覚ました雁回(イエンフイ)は深く感動します。
奪い合いと理解
翌朝、天耀(ティエンヤオ)は雁回(イエンフイ)のためにたくさんの野生の果物を摘み、白暁生(バイ・シャオション)も負けじとたくさん摘みます。結果、雁回は食べ過ぎてしまいます。白暁生(バイ・シャオション)が雁回にそれほど尽くしていることを知った天耀(ティエンヤオ)は、隠れて複雑な気持ちになります。雁回と白暁生(バイ・シャオション)は燭離(ショクリ)と共に青丘(チンチウ)の王宮へ行き秘宝を盗もうとしますが、天耀(ティエンヤオ)には加わってほしくなく、道中ずっと彼を振り落とそうとあらゆる手を尽くします。しかし、どんなに試みても、天耀(ティエンヤオ)を振り切ることはできません。このことを知った燭離(ショクリ)は、天耀(ティエンヤオ)を叱責し、白暁生と雁回の間に割って入る第三者だと非難します。この言葉に天耀(ティエンヤオ)は深く傷つき、ついに彼らのもとを去ります。
真実と記憶
幻小煙(ゲン・シャオエン)の出現が束の間の静寂を破ります。彼女は雁回に、天耀(ティエンヤオ)が広寒宮から戻って以来ずっと彼女を探していたこと、そして素影(スーイン)が蘊蘊(ウンウン)を殺害し、他の小精霊たちを人質に取って天耀(ティエンヤオ)に護心鱗(ごしんりん)を渡すよう強要した事実を明かします。雁回はようやく、あの日天耀(ティエンヤオ)が自分の体から護心鱗(ごしんりん)を抉り出したのは、他に方法がなかったのだと理解します。それでも、彼女は今黒い気に操られており、天耀(ティエンヤオ)を見ると嫌な記憶が蘇ってきて、どうしても彼を許すことができません。蘊蘊(ウンウン)の姿を思い出し、雁回はこっそりと彼女を弔いますが、天耀(ティエンヤオ)にはもう二度と会えないかもしれません。
最後の旅
心残りではありますが、天耀(ティエンヤオ)は雁回を青丘(チンチウ)まで送り届けるつもりです。彼女が幸せに暮らしているなら、彼は去って二度と会わない、それで二人の間の借りも返済されたことになると考えています。燭離(ショクリ)は雁回と白暁生を連れて近道を行き、天耀(ティエンヤオ)を振り切ろうとしますが、そのせいで体内に黒い気を持つ雁回と白暁生はひどく疲弊してしまいます。この秘密の道にある業が黒い気と衝突するため、彼らは非常に苦労します。雁回を心配する天耀(ティエンヤオ)は、雲を呼び寄せ彼女に日陰を作り、幻小煙(ゲン・シャオエン)に水筒を届けてもらいます。しかし、雁回が天耀(ティエンヤオ)を見るたびに、黒い気の主が彼女に天耀(ティエンヤオ)を殺して護心鱗(ごしんりん)を取り戻すよう命令します。
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