第27話あらすじとネタバレ
雁回(イエンフイ)は《幽冥賦》の修練に全力を注いでいたが、伏陰(フクイン)によって既に彼女の識海に仕掛けが施されていた。雁回(イエンフイ)の動きを察知した伏陰(フクイン)は、永生の条件として雁回(イエンフイ)を支配下に置こうと画策し、彼女を操って天耀(ティエンヤオ)に刃を向ける。間一髪、雁回(イエンフイ)は僅かに残った理性を振り絞り、自身の手で攻撃を止める。苦しむ雁回(イエンフイ)の姿に、天耀(ティエンヤオ)は深い苦悩を抱えながらも、彼女を決して見捨てないと誓う。
伏陰(フクイン)はさらに雁回(イエンフイ)の精神を操り、天耀(ティエンヤオ)の護心鱗(ごしんりん)を取り出させようとする。必死に抵抗する雁回(イエンフイ)だったが、ついに天耀(ティエンヤオ)に剣を振るってしまう。しかし、天耀(ティエンヤオ)の赤焰龍牙は黒気に抵抗力を持つため、雁回(イエンフイ)は天耀(ティエンヤオ)に自身の頭上に咲く黒い花を切り落とすよう懇願する。その花が切られることは、雁回(イエンフイ)の死を意味していた。天耀(ティエンヤオ)は雁回(イエンフイ)の死を望まず、九星の力で彼女を守り、自身は力を使い果たし衰弱してしまう。天耀(ティエンヤオ)は雁回(イエンフイ)との出会いを人生最大の幸運と語り、彼女が理想の人生を送ることを願う。涙を流す雁回(イエンフイ)は、かつて熒惑(ケイコク)が語った「あなたを深く愛し、命を捧げる人もいる」という言葉の意味をようやく理解する。絶望に暮れる雁回(イエンフイ)に黒気が襲いかかり、彼女と天耀(ティエンヤオ)は共に気を失ってしまう。
数日後、雁回(イエンフイ)が目を覚ますと、天耀(ティエンヤオ)が自身を救うために黒い花を切り落としたことを悟る。天耀(ティエンヤオ)に二度と会えないかもしれないという絶望に襲われるが、思いがけず天耀(ティエンヤオ)が目の前に現れる。夢だと信じた雁回(イエンフイ)は天耀(ティエンヤオ)を抱きしめ、自分がずっと彼を好きだったことを告白する。護心鱗(ごしんりん)を狙われる恐怖から彼との再会を恐れていたものの、その気持ちは変わらなかったと伝える。天耀(ティエンヤオ)は喜び、雁回(イエンフイ)を強く抱きしめ、これは夢ではないと告げる。それでも信じられない雁回(イエンフイ)は、白曉生(バイ・シャオション)が現れ現実だと諭されてもなお半信半疑だったが、自ら腕を噛んで痛みを確認し、ようやく歓喜に溢れる。
白曉生(バイ・シャオション)は、自分が千裏の道を駆け戻り護心鱗(ごしんりん)を元の場所に戻したおかげで、雁回(イエンフイ)と天耀(ティエンヤオ)は死別を免れたのだと説明する。天耀(ティエンヤオ)は自身が死んだ後、秘密を守るために自分の護心鱗(ごしんりん)を雁回(イエンフイ)に渡そうとしていた。しかし、今は状況が変わり、真実を知る者が雁回(イエンフイ)に危害を加える可能性がある。雁回(イエンフイ)はそれを気にせず、ただ天耀(ティエンヤオ)が生きていてくれることを願う。
白曉生(バイ・シャオション)はかつて伏陰(フクイン)に水牢に閉じ込められ、そこで伏陰(フクイン)の過去の記憶に触れ、自分が優れた能力を持つゆえに選ばれたことを知る。伏陰(フクイン)は影族の支持を得るため、影族族長に白曉生(バイ・シャオション)の母を脅迫させ、彼を配下にした。また、20年前に天耀(ティエンヤオ)の内丹を奪おうとして仮撃を受け負傷した伏陰(フクイン)は、天耀(ティエンヤオ)を恐れており、白曉生(バイ・シャオション)の肉体を使って黒袍を作り出し、自らの身を守っていた。
白曉生(バイ・シャオション)が天耀(ティエンヤオ)と雁回(イエンフイ)のもとを訪れたのは、伏陰(フクイン)が影袍のために自分を殺さないことを理解していたからだ。伏陰(フクイン)は玄妖大戦を利用して天耀(ティエンヤオ)を死に追い込もうと企んでおり、長嵐(チョウ・ラン)が白曉生(バイ・シャオション)の異心に気付いても気に留めなかった。この伏陰(フクイン)の仮応に、用心深い長嵐(チョウ・ラン)は驚愕する。長嵐(チョウ・ラン)は凌霏(リン・フェイ)を殺す機会があったにも関わらず、あえて逃がし、玄妖両界の戦争を引き起こそうと目論んでいた。
白曉生(バイ・シャオション)は伏陰(フクイン)の記憶から塵意(ジンイ)の存在を知り、彼に過去の出来事を尋ねる。かつて雪凛(セツリン)は《幽冥賦》の修練に失敗し、自身の根基を傷つけてしまった。そこで清広(セイコウ)真人に助けを求める手紙を書き、自身の名前を使って伏陰(フクイン)を誘い出し、三人で羅針盤を使って伏陰に対抗しようとした。しかし、伏陰の力はあまりにも強く、羅針盤を破壊し、雪凛(セツリン)を負傷させる。清広(セイコウ)真人は危機一髪のところで伏陰を自身の体内に封印するが、時間の経過とともに伏陰の力は増大し、封印を維持できなくなる。そこで凌霄(リン・シアオ)に「手可摘星辰(てかさぐせいしん)」の封印の強化を依頼したのだった。
白曉生(バイ・シャオション)は雁回(イエンフイ)と天耀(ティエンヤオ)の愛を心から祝福する一方で、かつての自身の片思いに一抹の寂しさを感じていた。しかし、彼には復讐というより重要な目的があった。そこで雁回(イエンフイ)と別れを告げ、伏陰と長嵐(チョウ・ラン)の繋がりを断ち、伏陰の逃亡を阻止することで、雁回と天耀(ティエンヤオ)を助けようと決意する。
天耀(ティエンヤオ)は、黒い花を切り落とされた雁回の禿げた部分を気にしていることを知っていた。塵意(ジンイ)が薬を調合してくれたものの、効果は薄かった。そこで天耀(ティエンヤオ)は雁回のために美しい髪飾りを作り、自ら彼女の髪を結ってあげる。この行動は彼女への婚姻の証であり、雁回は感激のあまり涙を流す。二人は生涯を共にすると誓い合った。
第28話あらすじとネタバレ
雁回(イエンフイ)は護心鱗(ごしんりん)を持つことで、龍族の修行法を始めました。この修行法は彼女にとてもよく合い、修行中は疲れるどころか、喜びを感じていました。しかし、天耀(ティエンヤオ)が彼女の識海にかけた換命の呪いが、大きな心の負担となっていました。死は恐ろしいものの、天耀(ティエンヤオ)の命と引き換えに生き延びることは望んでいません。そのため、ほぼ不可能と知りつつも、この呪いを解く決意を固めます。二つの命の重みを背負っていることを自覚し、雁回(イエンフイ)は天耀(ティエンヤオ)の気持ちに応えるため、より一層修行に励むのでした。
龍族の修行法を深めるにつれ、雁回(イエンフイ)は自分がある意味で天耀(ティエンヤオ)の継承者になっていることに気づきます。赤焰龍牙を使ってみると、この神器が彼女の呼びかけに応じ、喜びに包まれます。しかし、天耀(ティエンヤオ)が赤焰龍牙を譲ろうとした時、雁回(イエンフイ)は辞退します。彼女にとっては普通の石や木の枝でも武器になるからです。この言葉に赤焰龍牙は不満を抱き、彼女の手から離れていきました。
人間の雁回(イエンフイ)は、千年の霊龍である天耀(ティエンヤオ)を前に、二人の寿命の大きな違いを嘆きます。天耀(ティエンヤオ)は自分の内丹が護心鱗(ごしんりん)と一体化していること、そして雁回(イエンフイ)の成長速度が驚くべきものであることを説明します。雁回(イエンフイ)の自信を高めるため、天耀(ティエンヤオ)は彼女の識海へと案内します。そこで雁回(イエンフイ)は、広大な識海を目の当たりにし、驚きと疑問を抱きます。実は以前、凌霄(リン・シアオ)真人が彼女の識海を封印していました。それは彼女と護心鱗(ごしんりん)の秘密を守るためでした。凌霄(リン・シアオ)真人の行動を思い出し、雁回(イエンフイ)はきっと彼には言い難い事情があると信じ、彼の身を案じます。弦歌(ゲンカ)に花術で凌霄(リン・シアオ)真人の消息を探るよう頼みますが、鳳千朔(オオトリ・チサト)が弦歌(ゲンカ)と長い間連絡を取っていないことが分かり、長嵐(チョウ・ラン)が鳳千朔(オオトリ・チサト)を見つけ、青丘(チンチウ)に呼び戻したのではないかと推測します。
青丘(チンチウ)に戻ると、一行は様々な試練に直面します。長嵐(チョウ・ラン)は事前に準備を整え、大殿に座り、黒い服の侍衛に守られていました。この時、青丘(チンチウ)の人々は皆瞳術に操られ、言不惑(ゲンフワク)は真実を伝えようとしますが、禁言術をかけられているため何もできません。塵意(ジンイ)、雁回(イエンフイ)、そして天耀(ティエンヤオ)が駆けつけ、事態の悪化を防ぎます。長嵐(チョウ・ラン)は法力を使い紫煙を払い、瞳術を解き、同時に塵意(ジンイ)と激しい戦いを繰り広げます。最終的に、雁回(イエンフイ)、天耀(ティエンヤオ)、そして幻小煙(ゲン・シャオエン)の連携によって長嵐(チョウ・ラン)を倒し、再び閉じ込めることに成功します。
長嵐(チョウ・ラン)は元々善意から天耀(ティエンヤオ)に加わり、公平な世界を築きたいと考えていました。しかし、天耀(ティエンヤオ)の慈悲深さが龍穀を危機に陥れたため、強者のみが公正を語る資格があると考えるようになり、力を求めるようになりました。しかし、計画が失敗に終わった後、生き延びることを選ばず、この世から姿を消しました。
白暁生(バイ・シャオション)は幻妖の森に通じる黒い気の道を断ち、伏陰(フクイン)の陰謀を阻止します。しかし、帰る途中、突如現れた黒い気に捕まり、洞窟に引きずり込まれ、新たな窮地に陥ってしまいます。
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