祈今朝(ききんちょう)あらすじ31話・32話、ネタバレ

第31話あらすじとネタバレ

馭界枢で目を覚ました越今朝(えつきんちょう)。時間の狭間から戻って以来、ろくに休む間もなく、体中に痛みを覚えていた。彼の目覚めを喜んだ祈は、早速美味しそうな卵麺を用意した。前回より格段に上達した腕前に、越今朝(えつきんちょう)は祈の成長と責任感を感じた。

祈今朝(ききんちょう)あらすじ、31話ネタバレ

少し茶化して、越今朝(えつきんちょう)はこの麺を「越氏卵麺」と名付けようと提案するが、祈はもっと良い名前があるはずだと笑う。二人が談笑しているところに小媛(しょうえん)が入ってくると、越今朝(えつきんちょう)を「三哥」と呼び親しみを示すものの、越今朝(えつきんちょう)の方はどこかぎこちなさを感じている様子だった。

小媛(しょうえん)は越今朝(えつきんちょう)に草蜻蛉を作ってほしいとせがみ、不器用ながら越今朝は承諾する。小媛(しょうえん)は祈がいつも越今朝のそばにいることに不満を抱いているようで、言葉の端々に不機嫌さを滲ませる。小媛(しょうえん)が扁絡桓(へんらっかん)の作った草編を取りに行っている隙に、越今朝と祈は部屋をこっそり抜け出した。

祈今朝(ききんちょう)あらすじ、31話ネタバレ

その後、葛清霏(かつせいひ)が現れ、贏旭危(えいきょくき)が重要な話があると越今朝を呼んでいると伝える。越今朝は以前は衡道衆(こうどうしゅう)を敵と見なしていたが、今はこの場にいる以上、彼らの意見を聞き、自分の判断で行動すると答える。贏旭危(えいきょくき)は、柷敔(きゅうき)に対抗するため、正武盟との協力を打診するよう提案する。越今朝は評判の悪い衡道衆(こうどうしゅう)と正武盟が協力するとは思えないと疑念を抱く。

千古の神獣である柷敔(きゅうき)は強大な力を持ち、天に居するため、正武盟と衡道衆(こうどうしゅう)が協力したところで到底敵わないと思われる。しかし、葛清霏(かつせいひ)は柷敔(きゅうき)の鱗の弱点を攻撃できれば勝機があると指摘する。贏旭危(えいきょくき)は、水源に依存する禺族(ぎょぞく)は、柷敔(きゅうき)が熱海鑰環を手に入れれば、熱海を求めて地上へ来るだろうと説明する。その時、地上の禺族(ぎょぞく)は正武盟が、空からの脅威は馭界枢が対処するという。各地で人が石化する現象が起きており、これは柷敔(きゅうき)が啓元(けいげん)珠を吸収している証拠であり、次の目標は景安だと告げる。

祈今朝(ききんちょう)あらすじ、31話ネタバレ

事態の深刻さを知った越今朝は、なぜもっと早く住民に避難を促さなかったのかと憤り、祈と共に景安へ向かう。しかし、到著した時には遅かった。既に柷敔(きゅうき)は景安の上空に現れ、街は暴風雨と飛砂走石に見舞われ、混乱に陥っていた。逃げ遅れた人々は石化するか、命を落としており、惨憺たる光景が広がっていた。祈はすぐさま力を使って人々を救おうとするが、多くの命は助けることができなかった。精根尽き果てた祈は、その場で倒れてしまう。

洛昭言(らくしょうげん)、明繡、閑卿(しずか)、居十方たちは、生存者を森の中に隠し、治療を施す。越今朝と祈は街に溢れる魂魚を駆逐し、景安の空には再び光が差し込む。馭界枢の贏旭危(えいきょくき)と葛清霏(かつせいひ)は、このすべてを見ていた。

壊滅した街を歩きながら、祈と明繡は重い気持ちになる。菓子屋の店主は亡くなっていたが、妊娠中の妻は無事だった。明繡は妻の脈を診て胎児の状態が不安定だと伝え、彼女を励ます。夫の店を守ろうとする妻の姿に、祈は深く感銘を受ける。

正武盟では、啓元(けいげん)珠を誤って食べてしまった陳千軍(ちん せんぐん)の体に異物が生じ、苦しみもだえていた。間もなく石化してしまうという。左冠人(さかんじん)盟主は陳千軍(ちん せんぐん)を厳しく罰するが、問題は啓元(けいげん)珠をどう取り除くかだ。その時、祈が名乗りを上げ、この問題の解決に取り組もうとする。

第32話あらすじとネタバレ

越今朝(えつきんちょう)一行はまず正武盟に到著し、ちょうど陳千軍(ちん せんぐん)が啓元(けいげん)珠を吸収したことで盟主から罰を受けている場面に遭遇しました。後から到著した祈は彼らを助けようと、自身の能力を使って陳千軍(ちん せんぐん)と他の人々の体から啓元(けいげん)珠を取り除き、陳千軍(ちん せんぐん)は祈に深く感謝しました。越今朝(えつきんちょう)は衡道衆(こうどうしゅう)の代表として協力について話し合いに来たと説明しました。当初、左冠人(さかんじん)は難色を示しましたが、居十方が論理的に説明し、越今朝(えつきんちょう)と祈こそが柷敔(きゅうき)に対抗できる最適な人選だと主張しました。陳千軍(ちん せんぐん)の支持もあり、左冠人(さかんじん)は最終的に衡道衆(こうどうしゅう)との協力、そして共に柷敔(きゅうき)と戦うことに同意しました。

祈今朝(ききんちょう)あらすじ、32話ネタバレ

葛清霏(かつせいひ)は贏旭危(えいきょくき)に越今朝(えつきんちょう)と左冠人(さかんじん)の会談の様子を報告しましたが、贏旭危(えいきょくき)は依然として不安を抱えていました。というのも、現在の重要な問題はどのように柷敔(きゅうき)に近づき、その弱点を見つけるかだったからです。葛清霏(かつせいひ)は居十方が機巧の術に強い興味を持っており、彼女に教えを請うていたこと、そして彼が遡漩と微妙な関係にあるらしいことを伝え、この関係を利用できるかもしれないと示唆しました。緊迫した状況下では、居十方の誕生日を祝うことなど贅沢な望みとなっていました。皆が巨大な存在である柷敔(きゅうき)への対抗策を懸命に考えている中、居十方も自身の機關装置を改良し続けており、馭界枢においては、葛清霏(かつせいひ)の助けを借りてその攻撃性能を大幅に向上させました。

ある日、居十方が機關装置を研究していると、ふと門の外に異変を感じました。外に出て確認すると、そこには一通の手紙が。手紙には柷敔(きゅうき)の弱点への攻撃方法を見つけたと書かれており、居十方を河辺の林に呼び出していました。行くべきか迷っていると、隣人の明繡も価たような手紙を持っていることに気づきました。疑念を抱きつつ、居十方は指定された場所へ向かうと、そこで洛埋名(らくまいめい)の旧部下である藏鋒(ぞうほう)と出会います。藏鋒(ぞうほう)は居十方に洛埋名(らくまいめい)が臨終前に書いた手紙を渡しました。手紙には重要な情報が記されていました。瓶の中の血液は越祈(えつき)のものであり、彼女は越今朝(えつきんちょう)と柷敔(きゅうき)の血縁者であり、彼女の血こそが柷敔(きゅうき)と霧魂の血縛を解く鍵だというのです。

祈今朝(ききんちょう)あらすじ、32話ネタバレ

洛埋名(らくまいめい)の指示によると、居十方は越祈(えつき)の血を遡漩につけ、彼女を負傷させ、霧魂の元へ療養に向かわせる必要がありました。熱海の力と融合すれば、越祈(えつき)の血が柷敔(きゅうき)と霧魂の血縛を解き、柷敔(きゅうき)の力を弱体化させ、彼女を倒す絶好の機会となるのです。藏鋒(ぞうほう)は越祈(えつき)の血液が入った小瓶を居十方に渡しました。遡漩に危害を加えることに躊躇いを感じながらも、居十方は計画を実行することを決意しました。

友人たちはその日が居十方の誕生日だと知り、景安城内が蕭条としているにも関わらず、ささやかながら祝いをしようとしました。正武盟に戻った居十方はどこか上の空でした。左盟主は彼を大広間に呼び出しました。そこには、彼のために特別な誕生日祝いの席が用意されていました。二十歳の誕生日、本来行われるはずだった成人冠礼は、目前に迫った大戦のために簡略化されました。思いがけないサプライズに、居十方は感動のあまり涙を流し、深く頭を下げて感謝の意を表しました。友人たちが次々と祝いの言葉を述べ、皆で杯を交わし、毎年一緒に誕生日を祝うことを約束しました。居十方は「これからの誕生日は、ずっとこの姿のままでいる」と意味深な言葉を口にしました。閑卿(しずか)は仙人か妖怪になるつもりかと冗談を言いましたが、他の皆は居十方の言葉の真意に気づかず、誕生日の高揚感から出た言葉だと解釈しました。

祈今朝(ききんちょう)あらすじ、32話ネタバレ

その後、居十方は一人で豆包を背負い、天晴之海へ向かいました。守衛に見つかり、臨淵(りん えん)将軍は今は敵同士だと警告し、立ち去るよう促しました。居十方は遡漩に会いたいと伝えましたが、兵士たちはそれを拒否し、両者は衝突しました。居十方は豆包を操り混乱させましたが、最終的に捕らえられてしまいました。その時、遡漩が現れ、兵士たちに居十方を解放するように命じました。