第37話あらすじとネタバレ
公堂で、扶揺(フーヤオ)は真剣な面持ちで、長孫無極(ちょうそんむきょく)が訴えようとしている相手は太淵に居り、天権国の司法管轄範囲外であると指摘した。長孫無極(ちょうそんむきょく)はすかさずその機会を捉え、扶揺(フーヤオ)を金銭と感情の詐欺で再び告発し、このままでは更に多くの被害者が出るかもしれないと危惧を表明した。長孫無極(ちょうそんむきょく)の告発に対し、扶揺(フーヤオ)は法廷秩序を乱したという理由で鉄成(てっせい)に長孫無極(ちょうそんむきょく)を退廷させるよう命じた。しかし、鉄成(てっせい)は命令に従ったものの、長孫無極(ちょうそんむきょく)を動かすことはできなかった。これを見た扶揺(フーヤオ)は立ち上がり、一時休廷を宣言し、その場を後にした。
衙門の裏庭で、鉄成(てっせい)は小七(しょうしち)から扶揺(フーヤオ)と長孫無極(ちょうそんむきょく)のいざこざについて探ろうとした。小七(しょうしち)が噂話をしようとしたその時、扶揺(フーヤオ)が現れ、小七(しょうしち)にそれ以上話すことを禁じた。扶揺(フーヤオ)の機嫌が悪いことに気づいた鉄成(てっせい)は、気分転換に南戎特有の自然の奇観、幻境鳴沙(げんきょうめいさ)を見に城外の砂漠へ行くことを提案した。扶揺(フーヤオ)は喜んで同意したが、同行を希望した小七(しょうしち)は断られた。
砂漠で、鉄成(てっせい)は扶揺(フーヤオ)に南戎で有名な幻の景色、鳴沙を見せた。この不思議な現象を通して、扶揺(フーヤオ)は玄元山、太淵の滝、そして長孫無極(ちょうそんむきょく)の姿など、心に思い描いていたものを見た。しばらくして、長孫無極(ちょうそんむきょく)が馬に乗って駆けつけ、嫉妬のあまり鉄成(てっせい)を気絶させ、扶揺(フーヤオ)を連れ去った。
静かな小川辺で、扶揺(フーヤオ)は長孫無極(ちょうそんむきょく)の真意を問い詰め、怒って平手打ちをした。長孫無極(ちょうそんむきょく)は彼女の仮応を気にせず、深く扶揺にキスをし、身分がどうあれ、自分の前では常に本当の自分であると告白した。扶揺は彼を突き放し、なぜ他の女性と結婚するのかと問いただした。長孫無極(ちょうそんむきょく)は玄霊真葉を見せ、自分の真心を知ってほしいと願った。二人は玄霊真葉に触れ、あの日、仏蓮(ぶつれん)が熔岩に身を捧げた時の真実の光景を共に目撃した。真実が明らかになり、扶揺は涙を流し、自分が今まで見てきたものは全て君父に操られた偽りの光景だったと気づいた。長孫無極(ちょうそんむきょく)は全てを説明し、扶揺はついに彼を信じ、二人は抱き合って泣いた。
夜、扶揺と長孫無極(ちょうそんむきょく)は洞窟で休んでいた。二人が互いの存在を温め合っていた時、元宝(げんぽう)が南西の方角で物音がすると知らせた。森の中で盗賊の一団が暗躍しており、その中で雅蘭珠(がらんじゅ)が他のメンバーと衝突していた。扶揺は仲裁に入り、雅蘭珠(がらんじゅ)を連れ出し、三人で洞窟に戻った。この様子は赤鬼(せきき)の手下に目撃され、赤鬼(せきき)に報告された。
洞窟に戻ると、雅蘭珠(がらんじゅ)は扶揺と別れた後の出来事を語り、自分が邛葉族の出身であることを明かした。それを聞いた長孫無極(ちょうそんむきょく)は彼女の素性を確認した。その時、扶揺の体内の鎖情毒が発作を起こし、長孫無極(ちょうそんむきょく)は熄魂術を使って治療した。雅蘭珠(がらんじゅ)はこの独特の技を見て、目の前の人物が天権国の無極太子であることに気づいた。長孫無極(ちょうそんむきょく)の過去の行いに不満を抱いていた雅蘭珠(がらんじゅ)は彼を襲おうとしたが、扶揺がそれを庇い、誤って扶揺が傷を負ってしまった。
県衙で、扶揺は床に伏して療養し、長孫無極(ちょうそんむきょく)は雅蘭珠(がらんじゅ)に一時的に争いをやめるよう説得を試みた。
姚城の住民たちは伝統的な儀式を行い、砂神の降臨を祈っていた。扶揺と小七(しょうしち)もこの賑やかな祭りに参加した。一方、宗越(そうえつ)は長孫無極(ちょうそんむきょく)に黒戎寨の最新の動きを伝え、翊王が行動を起こそうとしていることを示唆した。ある競技で、鉄成(てっせい)は扶揺に負けたため、彼女に結婚を迫った。嫉妬した長孫無極(ちょうそんむきょく)は思わず勝負を挑み、勝利を収め、扶揺のそばから離れようとしなかった。
夜、地元の風習に従い、美しい女性がハンカチを贈ってきた。受け取った者は結婚の約束を果たさなければならない。長孫無極(ちょうそんむきょく)がこの贈り物を受け取るはずだったが、扶揺が勝手にハンカチを受け取ったため、長孫無極(ちょうそんむきょく)は怒って立ち去ってしまった。
事態を収拾するため、扶揺は城外まで追いかけ、一人で酒を飲んでいた長孫無極(ちょうそんむきょく)を見つけた。彼は扶揺に、なぜ自分の気持ちをもてあそぶのかと怒りをぶつけた。玄元山から太淵、そして天権まで、ずっと追いかけてきた自分の気持ちは伝わらないのかと。
第38話あらすじとネタバレ
愛の試練
扶揺(フーヤオ)は長孫無極(ちょうそんむきょく)の身分、たとえ天権の太子の地位であろうとも、自分の決意は揺るがないと断言します。長孫無極(ちょうそんむきょく)の問いかけに対し、共に過ごした時間は全て借り物のようなものだと正直に告げます。彼女は自身の体内の毒が治癒不可能であることを既に知っており、別れが避けられないのであれば、最初から距離を置くべきだと考えていました。長孫無極(ちょうそんむきょく)を突き放すことは、扶揺(フーヤオ)にとって大きな苦痛でしたが、もうすぐ死ぬ者のために、彼に全てを捧げさせたくはありませんでした。しかし、長孫無極(ちょうそんむきょく)はそんなことは気にせず、扶揺(フーヤオ)を強く抱きしめ、優しく唇にキスをします。そして、未来のことは考えず、絶対に死なせないと誓います。それでも扶揺(フーヤオ)は首を横に振り、長孫無極(ちょうそんむきょく)はさらに強く彼女を抱きしめ、信じてほしいと懇願します。
砂漠のロマンス
砂漠で突如花火が打ち上がります。これは、長孫無極(ちょうそんむきょく)の誕生日を祝うため、扶揺(フーヤオ)が用意したサプライズでした。彼女は、長孫無極(ちょうそんむきょく)が幼い頃から何不自由ない裕福な暮らしを送ってきたこと、そして自分に高価な贈り物を買う財力がないことを知っていました。そこで、心を込めてこの盛大な祝宴を企画したのです。長孫無極(ちょうそんむきょく)は扶揺(フーヤオ)の肩に寄りかかり、その心遣いに深く喜びます。扶揺(フーヤオ)は、宗越(そうえつ)の助けがなければ実現できなかったと感謝の言葉を述べます。遠くの光を見ながら、南戎の伝説の神鳥「流光」だと長孫無極(ちょうそんむきょく)に説明します。希望と勇気の象徴です。長孫無極(ちょうそんむきょく)は、流光の命はわずか一月だが、その存在はまばゆいばかりだと感慨深げに言います。扶揺(フーヤオ)は長孫無極(ちょうそんむきょく)の肩に頭を乗せ、人の一生も流光のように、一度輝けば悔いはないと願います。遠くの空と流光の下で、二人は生涯を共にすると誓い、決して離れないことを約束します。
激動の予感
翌日、天権国からの緊急の書状が姚城に届き、長孫無極(ちょうそんむきょく)はそれを読み終えると考え込みます。一方、天権国では、病床に伏せる君父が、翊王が太子に対抗するため密かに兵を集めているという知らせを受け取ります。君父は側近の韓林に皇位継承者についての考えを尋ね、韓林は正直に、朝廷では無極太子の方が翊王よりも支持されていると答えます。しかし、君父は長孫無極(ちょうそんむきょく)が扶揺(フーヤオ)のために自分の意に背いたことを深く不満に思い、韓林に翊王を宮中に召集するよう命じます。
決断の時
姚城で、長孫無極(ちょうそんむきょく)はすぐに天権に戻ることを決意します。翊王の追跡を避け、迅速に戻るため、鬼門関を通って葛雅砂漠を横断する計画を立てます。長孫無極(ちょうそんむきょく)の安全を考慮し、宗越(そうえつ)は彼に同行することを決めます。
権力闘争
宮殿に入った翊王は不安に駆られますが、君父は皇位は常に血を伴う争奪戦の末に得られるものだと諭します。君父の言葉を聞き、翊王は冷笑し、これが長孫無極(ちょうそんむきょく)を排除する絶好の機会だと理解します。
別れの夜
扶揺(フーヤオ)の部屋では、彼女が蓮の花の巾著を刺繍しています。元宝(げんぽう)はそれがおにぎりのように見えると冗談を言います。扶揺(フーヤオ)は自分の作品に満足していましたが、元宝(げんぽう)に言われて、ますますおにぎりに見えてきます。その時、庭の外の音に気づき、出てみると、鉄成(てっせい)が長孫無極(ちょうそんむきょく)に弟子入りを誌願していました。扶揺(フーヤオ)は師匠の妻になるつもりはなく、鉄成(てっせい)はうっかり長孫無極(ちょうそんむきょく)がもうすぐ出発することを口走ってしまいます。別れが辛い扶揺ですが、天権で緊急事態がなければ、長孫無極(ちょうそんむきょく)はこんなにも急いで帰らないことを理解しています。
襲撃と仮撃
徳王は遊郭に行き、密偵の紅瀛(こうえい)から翊王が上陽宮の兵を密かに動かしているという情報を得ます。徳王は紅瀛(こうえい)が君父のスパイであることを知っており、彼女に権力闘争に巻き込まれないよう警告します。一方、翊王は赤鬼(せきき)と会い、仮乱を支援するため姚城を攻撃するよう要求します。姚城を守っているのが扶揺だと知ると、翊王は怒り、赤鬼(せきき)にすぐに攻城して扶揺を捕らえ復讐するよう命じます。
迫りくる危機
元宝(げんぽう)と扶揺は長孫無極(ちょうそんむきょく)を思い、彼と宗越(そうえつ)が無事に天権に戻れるか心配しています。葛雅砂漠で、長孫無極(ちょうそんむきょく)と宗越(そうえつ)は情報漏洩により追手に襲われます。宗越(そうえつ)が天権に情報を持ち帰れるように、長孫無極(ちょうそんむきょく)は彼に街道を行くように指示し、自分は砂漠に残って追手を引きつけます。
勇敢な防衛
扶揺は姚城で防衛線を張り、黒戎寨の攻撃に備えます。もし5日以内に戦争を終結させることができれば、生き残る可能性があります。黒戎寨と翊王の軍勢が同時に攻城してきた時、城門には誰もいないことに気づきます。実は、扶揺は策略を仕掛け、敵を城内におびき寄せるための偽装工作を行い、本当の待ち伏せは既に城内に配置されていたのです。
第39話あらすじとネタバレ
黒戎寨の盗賊と翊王配下の兵士は、街へ入った途端、伏兵に襲われました。多くの死傷者を出し、一時的に撤退を余儀なくされました。扶揺(フーヤオ)は城壁の上から指揮を執り、逃げる敵軍に矢を放ち、城外は血の海と化しました。
天権皇宮では、皇后が空に不吉な黒渡鴉が飛んでいるのを目撃し、戦争の前兆ではないかと不安に駆られます。侍女は訳が分からず、皇后が突然よろめくのを見ました。侍女が支えながら尋ねると、皇后は何かに気づき、侍女を突き放して奥へと走りました。しかし、君父は彼女に会おうとせず、門前で阻まれます。皇后は地面に膝き、長孫無極(ちょうそんむきょく)を助けてほしいと涙ながらに懇願し、自分の命を削る仙薬を飲み続けることと引き換えにしても構わないとまで言いました。
姚城では、小七(しょうしち)が地図を見て兵力不足を心配していました。扶揺(フーヤオ)と雅蘭珠(がらんじゅ)は県衙の外で、兵士たちが民に粥を配っている様子を見ていました。鉄成(てっせい)が最後の食料を持って戻ってきました。扶揺(フーヤオ)は数日間食べていませんでしたが、民に食料を分け与えました。
県衙に戻った扶揺(フーヤオ)は、長孫無極(ちょうそんむきょく)が残した錦囊を開きましたが、そこには「逃げろ」の一文字だけでした。一方、黒戎寨では、翊王が赤鬼(せきき)に大量の黄金を渡し、街を襲うこと、そして扶揺(フーヤオ)の首を取ってくることを許可しました。
扶揺(フーヤオ)は長孫無極(ちょうそんむきょく)が戻ってくる夢を見ましたが、難民に邪魔をされて目を覚しました。難民たちは城門をこじ開け、外に出た人は盗賊に殺されました。扶揺は母を亡くした少女を助けることしかできず、自身も矢に当たってしまいました。
負傷した扶揺は県衙に運ばれ、目を覚すと雅蘭珠(がらんじゅ)が薬を飲ませました。小七(しょうしち)は逃げることを提案しますが、扶揺は残ると決意し、小七(しょうしち)と雅蘭珠(がらんじゅ)をそれぞれ天権と太淵へ援軍を求めに行かせました。夜、二人はこっそりと姚城を出ました。
砂漠で、長孫無極(ちょうそんむきょく)は水不足の中、追っ手に囲まれました。敵を倒したものの、深手を負い、流砂に飲み込まれてしまいました。
皇后は徳王に長孫無極(ちょうそんむきょく)の助命を嘆願しますが、流砂で行方不明になったことを知ります。姚城では、扶揺は街を守ることを諦め、元宝(げんぽう)に長孫無極(ちょうそんむきょく)を捜すように頼みました。
扶揺は街を明け渡すことを条件に黒戎寨へ行き、赤鬼(せきき)を暗殺しました。激闘の末、赤鬼(せきき)を倒し、死士に守られながら脱出しました。
扶揺は死士と共に赤鬼(せきき)の首を持って姚城に戻りましたが、門を開けてもらえませんでした。鉄成(てっせい)も門を開けようとして負傷し、民たちからは裏切り者と罵られました。城門の外で、扶揺は追っ手に囲まれ、死士たちは彼女を守って戦い死にました。最後は、満身創痍の扶揺が一人で戦い、城門の前まで辿り著き、開けてくれるよう頼みます。鉄成(てっせい)も土下座して頼みますが、民たちは冷たく、彼女の生死を無視しました。
第40話あらすじとネタバレ
扶揺(フーヤオ)は、命をかけて守った人に拒絶され、逆に面識もない人々が自分のために命を投げ出す悲しみに暮れていた。最後の死士の手を取り、これ以上無駄な犠牲は出すまいと懇願する。敵の狙いは自分一人なのだと。しかし死士は、扶揺(フーヤオ)を守る事が使命であり、命を懸けても敵の手に渡さないと決意を固く述べ、土匪の群れに突撃し、壮絶な戦いを繰り広げた。扶揺(フーヤオ)は、彼の血に染まる最期をただ見守ることしかできなかった。
城門に寄りかかり、鉄成(てっせい)に涙を流す必要も、これ以上頼む必要もないと告げる扶揺(フーヤオ)。彼の尽力は分かっているが、その恩は来世でしか返せないと言う。
一方、砂漠で気を失っていた長孫無極(ちょうそんむきょく)を元宝(げんぽう)が発見、真気を吹き込み意識を取り戻させる。目覚めた長孫無極(ちょうそんむきょく)はすぐさま扶揺(フーヤオ)の安否を尋ねるが、元宝(げんぽう)は彼の傷を案じ、すぐには答えられない。長孫無極(ちょうそんむきょく)に姚城へ行くよう急かされ、元宝(げんぽう)は躊躇なく駆け出した。
土匪に追い詰められ、絶望した扶揺(フーヤオ)は剣を手に自害しようとする。その時、遠方から飛来した矢が彼女の剣を打ち落とした。現れたのは戦北野(せんほくや)。土匪たちは彼を見て恐怖に慄く。戦北野(せんほくや)は、扶揺とは一日会わないと必ず何かあると冗談めかして言い、黒風騎に土匪討伐を命じる。行き先を聞かれた扶揺は姚城を見つめ、ここ以外ならどこでもいいと答える。戦北野(せんほくや)は彼女を連れ馬を走らせ、城門が開き、安堵した鉄成(てっせい)は気を失って倒れた。
軍営で、目を覚ました扶揺を戦北野(せんほくや)は介抱し、薬を飲ませ、長孫無極(ちょうそんむきょく)を探していることを伝える。扶揺は長孫無極(ちょうそんむきょく)が砂漠の石陣に囚われていることを心配するが、戦北野(せんほくや)は捜索を続けると約束する。
扶揺の話から、戦北野(せんほくや)は長孫無極(ちょうそんむきょく)が葛雅砂漠の禁地にいる可能性があると推測する。この会話を偶然耳にした小七(しょうしち)は扶揺に伝える。それを知った扶揺は、体の弱りも構わず救出に向かおうとする。彼女が再び倒れた時、戦北野(せんほくや)は摂坤鈴を使い神識と内功を扶揺に送り込み、二人の運命を繋いだ。
夢の中で、扶揺と戦北野(せんほくや)は葛雅砂漠に入り、夯蛟隠軍に遭遇する。現実世界では、雅蘭珠(がらんじゅ)が宗越(そうえつ)を連れ軍営に戻り、小七(しょうしち)は急いで宗越(そうえつ)に扶揺と戦北野(せんほくや)の様子を診てもらう。
天権では、翊王が徳王に長孫無極(ちょうそんむきょく)の死を伝え、皇后を利用して徳王を皇帝の座につかせようと企む。徳王は表向きは同意するが、翊王はその裏に陰謀があることを知っている。
扶揺と戦北野(せんほくや)は幻境から抜け出せず、宗越(そうえつ)も手の施しようがない。幻境の中で、扶揺は砂漠で死の淵を彷徨い、戦北野(せんほくや)は彼女に意識を保つよう励まし続け、二人の運命が繋がっていることを伝える。目覚めた扶揺は、戦北野(せんほくや)にこれまでの経緯を尋ねる。戦北野は葛雅砂漠で囚われ、三千の黒風騎の支持を得た経緯を語る。そして、手に持つ剣は亡き祖父の形見であり、自分がこの砂漠を守る運命にあるかのようだと語る。
コメントする