第17話あらすじとネタバレ
長孫無極(ちょうそんむきょく)は水流に囲まれた龍鱗甲を見つめ、考えに沈んでいた。その時、管事太監が慌てて駆け込んできて、国公府で火災が発生したと報告した。同時に、火の海と化した国公府では、宗越(そうえつ)が扶揺(フーヤオ)を庇って矢を受け、二人は壁を乗り越えて街へと逃げ出した。宗越(そうえつ)は宮中こそ唯一の助かる道だと考え、扶揺(フーヤオ)に宮中へ入るよう促した。斉震(せいしん)の命を受けた雲痕(うんこん)(うんこん)は二人を執拗に追跡し、彼らが宮門の方角へ逃げていることに気づいた。
斉震(せいしん)は令牌を携えて刺客逮捕のため宮中へ入った。宗越(そうえつ)は扶揺(フーヤオ)に地下道を通って宮中へ案内させた。地下道の中で、毒に侵された宗越(そうえつ)はよろめき、扶揺(フーヤオ)に傷口近くの衣服を裂くよう頼んだ。傷口が黒く変色しているのを見た扶揺(フーヤオ)は事態の深刻さを悟った。宗越(そうえつ)は急いで解毒薬を塗り、この薬がなければ既に死んでいたと扶揺(フーヤオ)に告げた。扶揺は斉震(せいしん)の非情さに慄然とした。宗越(そうえつ)は傷を顧みず重要な品を届けようとしたが、傷の重さに立ち上がることができなかった。扶揺はその任務を引き受け、密書を指定された人物に届けると約束した。
地下道を進むと、扶揺は出口を見つけ、這い上がると、偶然にも著替え中の長孫無極(ちょうそんむきょく)と鉢合わせした。追っ手を避けるため、長孫無極(ちょうそんむきょく)は扶揺を抱き寄せ、親密な様子を装った。駆けつけた斉震(せいしん)は、長孫無極(ちょうそんむきょく)が女性と抱き合っているのを見て疑いを解いた。扶揺は怒って長孫無極(ちょうそんむきょく)を蹴飛ばしたが、再び彼に抱きしめられた。彼女は、長孫無極(ちょうそんむきょく)のこれまでの行動が宗越(そうえつ)を毒に侵され負傷させた原因だと責めた。
斉震(せいしん)は雲痕(うんこん)(うんこん)に刺客の追跡を続けさせ、彼らが王宮から逃れられるとは思っていなかった。扶揺は宗越(そうえつ)から託された密書と品を長孫無極(ちょうそんむきょく)に渡し、狩猟場での出来事を持ち出した。長孫無極(ちょうそんむきょく)は、彼女を失うことを恐れたためだと説明した。多くの護衛に囲まれ、扶揺は再び長孫無極(ちょうそんむきょく)に助けを求め、最終的に彼と元宝(げんぽう)に付き添われて御麟台へ向かった。
密道の中で、扶揺(フーヤオ)はこれらの地下道が無数の奴隷の命を犠牲にして作られたことを知り、憤りを感じた。長孫無極(ちょうそんむきょく)は、彼女が五色石の少女だと知った後でも同じ選択をするならば、それでも自分の傍にいてくれるかと尋ねた。
御麟台に到著後、長孫無極(ちょうそんむきょく)は鍵を使って龍鱗甲の欠片を起動させると、龍鱗甲が空中に浮かび上がり、同時に扶揺も何かの力に引き寄せられて空中に浮かび上がった。長孫無極(ちょうそんむきょく)は彼女の胸にある五色石を見て、彼女こそ師匠が予言した五色石の少女だと確信した。扶揺の封印を解くことは、彼女の運命が大きく変わることを意味し、長孫無極は苦悩した。
目を覚ました扶揺は、自分が長孫無極のベッドに横たわっていることに気づき、何が起こったのか分からず困惑した。封印の秘密を探るため、彼女は長孫無極と取引をした。玄霊真葉を手に入れれば、秘密を教えるというのだ。扶揺は宮中に入ることに同意し、元宝(げんぽう)と共に去っていった。
宿に戻った扶揺は、こっそりと雅蘭珠(がらんじゅ)を起こし、易容術の効果を維持するのを手伝ってほしいと頼んだ。何度か試した後、雅蘭珠(がらんじゅ)はやっと成功した。
一方、国公府では、斉震(せいしん)が扶揺を捜索させていたが、彼女は既に廃墟から脱出していた。
第18話あらすじとネタバレ
扶揺(フーヤオ)の窮地と斉震(せいしん)の仮応
大火の後、扶揺(フーヤオ)は恐怖のあまりベッドの下に隠れていました。幸いにも軽傷で済んで命に別状はありませんでした。これを見た斉震(せいしん)は安堵し、侍女たちに扶揺(フーヤオ)をすぐに著替えさせて休ませるよう命じました。そして数日後、掖幽庭(えきゆうてい)へ連れて行き身元確認をする計画を立てました。
斉震(せいしん)と雲痕(うんこん)(うんこん)の秘密
部屋で斉震(せいしん)は雲痕(うんこん)(うんこん)の顔の傷を確認し、彼女を殴ったのは府中の人々に自分の怒りが本物だと信じさせるための芝居だったと説明しました。説明している最中に突然倒れてしまい、雲痕(うんこん)(うんこん)はすぐに宗越(そうえつ)を呼びに遣わしました。その時、宗越(そうえつ)は自分の傷の手当てをしていましたが、知らせを聞いてすぐに服を著替え、斉震(せいしん)の元へ向かいました。
宗越(そうえつ)と雲痕(うんこん)(うんこん)の間の疑念
宗越(そうえつ)は斉震(せいしん)の脈を診て、薬を飲んで調養する必要があると判断し、特別な薬材を取りに自分の部屋に戻りました。斉震(せいしん)は心配して、雲痕(うんこん)(うんこん)に同行させました。薬材を切るのを手伝っている最中、雲痕(うんこん)(うんこん)の手首にある古い傷が宗越(そうえつ)の目に留まりました。宗越(そうえつ)は幼い頃に誤って弟を傷つけた記憶を思い出し、雲痕(うんこん)(うんこん)に傷の由来を尋ねました。雲痕(うんこん)(うんこん)は事故だと答えましたが、宗越(そうえつ)は家族を探すことについて考えたことがあるかと重ねて尋ねました。しかし雲痕(うんこん)(うんこん)は、斉震(せいしん)を本当の父親のように思っていると答えました。宗越(そうえつ)が薬材を切っている時に手首の傷跡から血が滲み出て、雲痕(うんこん)(うんこん)はそれに疑念を抱きました。
戦北野(せんほくや)と雅蘭珠(がらんじゅ)の心配
国公府で昨夜火事があったと知った雅蘭珠(がらんじゅ)は、扶揺(フーヤオ)の安否をとても心配しました。彼女は戦北野(せんほくや)と小七(しょうしち)に、扶揺(フーヤオ)が昨夜ここに来たことを伝えました。戦北野(せんほくや)は、扶揺(フーヤオ)が国公府にこんなに長く潜伏できたのだから、大きな問題はないだろうと二人を安心させようとしました。しかし、雅蘭珠(がらんじゅ)は戦北野(せんほくや)の態度に不満を抱き、冷血すぎると言って小七(しょうしち)を連れて出かけようとしました。戦北野(せんほくや)は二人を止め、外には斉震(せいしん)の部下が監視していると注意しました。
平静を取り戻した後
斉震(せいしん)は宗越(そうえつ)が処方した薬を飲み、部屋で気を整えました。雲痕(うんこん)(うんこん)は数日間安静にするよう進言し、左腕を負傷した刺客を追跡するよう命じられました。雲痕(うんこん)(うんこん)は宗越(そうえつ)の手首の傷を思い出しましたが、斉震(せいしん)には伝えませんでした。その夜、雲痕は宗越(そうえつ)を訪ね探りを入れ、話をした後立ち去りました。
戦北野(せんほくや)の心事と約束
夜、戦北野(せんほくや)は天煞国(てんさつこく)と母を思い悲しんでいました。雅蘭珠(がらんじゅ)は歌を歌って慰めました。雅蘭珠(がらんじゅ)は、自分と扶揺(フーヤオ)、そして小七(しょうしち)兄弟は皆、彼の家族だと語りかけ、戦北野(せんほくや)は皆を守ると約束しました。
朝廷での動き
太淵(たいえん)王宮では、長孫無極(ちょうそんむきょく)はあまり乗り気でない様子で、朝議に出席することを面倒くさがっていました。大臣たちの報告が終わると、長孫無極(ちょうそんむきょく)は斉震(せいしん)の意見を尋ねました。斉震(せいしん)は、織布局(おりしききょく)の仕事を期限内に完瞭させるためには、宮中で働く人員を増やす必要があると答えました。下朝後、何人かの大臣が斉震(せいしん)に取り入ろうとし、大公公は章鶴年(しょうかくねん)が王に兵力増強を要請したことを伝えました。
街での異変
街では、人々が国公府の火事について噂していました。一方、時嵐(じらん)は扶揺(フーヤオ)を伴って馬車で掖幽庭へ向かっていました。扶揺(フーヤオ)が身体検査を受けたくないと言った時、街中で突然騒ぎが起こり、何者かがその混乱に乗じて馬車に忍び込み、扶揺(フーヤオ)を連れ去りました。
救出と摂坤鈴(せっこんれい)
扶揺(フーヤオ)が連れ去られたと知った長孫無極(ちょうそんむきょく)は掖幽庭へ向かおうとしましたが、侍衛に止められました。戦北野(せんほくや)は扶揺(フーヤオ)を助けに行こうとしましたが、扶揺(フーヤオ)は何かを調べるため宮中に入ったのだと説明しました。戦北野(せんほくや)は扶揺(フーヤオ)に宮中では気を付けるように言い、安全のために摂坤鈴を贈りました。扶揺(フーヤオ)は贈り物が貴重すぎると感じましたが、戦北野(せんほくや)は自分が摂坤鈴を持っていると安全ではない、他にやらなければならないことがあると言いました。
王宮での責任
斉震(せいしん)は送られてきた秀女を守ることができなかったことを長孫無極(ちょうそんむきょく)に詫びました。
第19話あらすじとネタバレ
大殿にて、長孫無極(ちょうそんむきょく)は斉震(せいしん)に対し、宇文紫(うぶんし)を王宮に送ることを渋り、わざと拉緻させたのではないかと詰問した。斉震(せいしん)は跪き、国公府の全ては王のものであり、一秀女の行方も例外ではないと弁明。宇文紫(うぶんし)の捜索に全力を尽くし、無事に王宮へ送り届けると誓った。しかし長孫無極(ちょうそんむきょく)は、斉震(せいしん)が国公府の刺客捜査で忙しいことを口実に、この件を章鶴年(しょうかくねん)に任せ、章鶴年(しょうかくねん)が提出した軍費申請を承認するよう迫った。斉震(せいしん)は秀女探しと軍費は別問題だと異議を唱えた。すると長孫無極(ちょうそんむきょく)は斉震(せいしん)に近づき、太淵の真の王は誰なのか、そして王廷で兵権を握っているのは斉震(せいしん)だけではないと囁いた。この言葉に斉震(せいしん)は驚き、その後高らかに笑った。
その時、一人の宦官が慌てて入殿し、宮門の外で秀女・宇文紫(うぶんし)を発見したと報告した。長孫無極(ちょうそんむきょく)は直ちに彼女を宮中に連れてくるよう命じた。担架に乗せられた扶揺(フーヤオ)が大殿に運ばれると、時嵐(じらん)は泣きながら、賊に襲われ湖に落とされた顛末を語った。長孫無極(ちょうそんむきょく)は表向き心配する素振りを見せ、扶揺(フーヤオ)の頬を軽くつまみ、斉震(せいしん)に宗越(そうえつ)を王宮に遣わし治療させるよう指示した。
江楓(こうふう)は長孫無極(ちょうそんむきょく)の大殿での振る舞い、特に斉震(せいしん)への叱責ぶりを賞賛した。しかし長孫無極(ちょうそんむきょく)は、自分の配下が動いているにも関わらず、何も知らされていないという不安を吐露した。一方、国公府では、斉震(せいしん)が雲痕(うんこん)(うんこん)に、長孫無極(ちょうそんむきょく)は操り人形に過ぎず、章鶴年(しょうかくねん)と結託して自分を陥れようとしていると愚痴をこぼした。雲痕(うんこん)(うんこん)は長孫無極(ちょうそんむきょく)の身分を忘れるなと言い、斉震(せいしん)は少し考え込んだ後、宇文紫(うぶんし)を拉緻したのは自分であり、章鶴年(しょうかくねん)の軍費獲得のためだと認めた。
戦北野(せんほくや)は雅蘭珠(がらんじゅ)と小七(しょうしち)に、扶揺(フーヤオ)が宮中に入ることを伝え、自分は重要な用事で出かけると告げた。雅蘭珠(がらんじゅ)は戦北野(せんほくや)の身を案じ同行を望んだが、危険な場所なので一緒に行くことはできないと断られた。
雲痕(うんこん)(うんこん)は宗越(そうえつ)を宮中に迎え入れ、扶揺(フーヤオ)の治療にあたらせた。その際、宗越(そうえつ)は刺客について尋ねた。実は宗越(そうえつ)は既に雲痕(うんこん)(うんこん)に、自分があの夜の刺客であることを明かし、二人の本当の正体――亡き文懿世子(ぶんいせいし)の遺児であることを打ち明けていた。かつて斉震(せいしん)の密告により文懿世子(ぶんいせいし)一家は誅殺されたため、兄弟である宗越(そうえつ)と雲痕(うんこん)(うんこん)は復讐を誓っていたのだ。
宗越(そうえつ)は扶揺(フーヤオ)を診察した際、彼女だとすぐに気づいた。扶揺(フーヤオ)が頭痛持ちだと話すと、宗越(そうえつ)は薬を渡した。中には治癒の薬と毒薬が混ざっていた。宗越(そうえつ)は扶揺(フーヤオ)の脈に異変を感じていたが、彼女には何も告げなかった。
雅蘭珠(がらんじゅ)は戦北野(せんほくや)の身を案じ、一人で行くことに仮対し、ついていくことにした。小七(しょうしち)は扶揺(フーヤオ)が気がかりで宮中に残ることにした。
選妃の日、秀女たちが宮中に集まり、長孫無極(ちょうそんむきょく)は大臣たちと共に選考を行った。最初の選考で、長孫無極(ちょうそんむきょく)は定遠将軍・唐将軍の娘・唐芷蓉(とうしよう)を選び、続いて数名の秀女を選んだ。扶揺(フーヤオ)の番になると、長孫無極(ちょうそんむきょく)は斉震(せいしん)に選択を委ねたが、斉震(せいしん)は責任を回避しようとした。そこで長孫無極(ちょうそんむきょく)は、これまでの選考を白紙に戻し、如意を使って選び直すことを宣言した。曹公公の指示で玉如意が回転すると、郡主・高普若(こうふじゃく)は不満を爆発させ、大声で抗議した。すると扶揺(フーヤオ)に嘲笑され、激怒した高普若(こうふじゃく)は扶揺(フーヤオ)に掴みかかろうとしたが、唐芷蓉(とうしよう)に止められた。
如意が回転し、扶揺(フーヤオ)と唐芷蓉(とうしよう)が候補に残った。高普若(こうふじゃく)は落選した。一方、雲痕(うんこん)(うんこん)は邱先生を訪ね、一族の歴史について尋ねた。邱先生は文懿世子(ぶんいせいし)の過去を詳しく語った。
最後に、大殿で長孫無極(ちょうそんむきょく)は秀女たちに向かって、唐芷蓉(とうしよう)が最も美しい女性だと宣言し、貴夫人に封じた。章鶴年(しょうかくねん)は同時に四人の夫人を封じるべきだと進言し、長孫無極(ちょうそんむきょく)は悩んだふりをして、簡雪(かんせつ)を徳夫人、扶揺(フーヤオ)を淑夫人に封じた。
第20話あらすじとネタバレ
大院にて、邱先生は雲痕(うんこん)(うんこん)に跪き、情に流されて偽りの父を認めるべきではないと懇願した。邱先生は、自分が生き永らえてきた唯一の目的は雲痕(うんこん)(うんこん)に真実を伝えることだと訴えた。その言葉を聞き、雲痕(うんこん)(うんこん)は悲しみにくれ、声を上げて泣いた。
王宮では、大臣たちが章鶴年(しょうかくねん)に長孫無極(ちょうそんむきょく)の暗愚と無能を訴えていた。しかし、章鶴年(しょうかくねん)は異なる見解を示し、この君主は表面上は愚鈍に見えても、実際は腹の底が見えない計り知れない人物だと考えていた。一方、国公府では、西平(せいへい)郡王・斉震(せいしん)が高普若(こうふじゃく)が妃に選ばれなかったことに不満を漏らし、唐芷蓉(とうしよう)の入選は斉震(せいしん)の策略だと疑い、唐伯年(とうはくねん)と結託して裏切ったと非難していた。斉震(せいしん)は笑ってなだめ、唐伯年(とうはくねん)の兵力は限られているため、高嵩(こうそう)と組むことを選んだと説明し、今回の選妃は全くの偶然だったと主張した。それでも高嵩(こうそう)は怒りが収まらず、斉震(せいしん)に高普若(こうふじゃく)を王妃にするよう要求した。
高普若(こうふじゃく)は落選を知り、郡王府で悲嘆に暮れていた。彼女は入宮できないということは王妃になる資格を失うことだと考えていた。乳母がどんなに慰めても、彼女は父親に解決策を求めようと固執した。斉震(せいしん)は高普若(こうふじゃく)を入宮させるために尽力すると約束し、高嵩(こうそう)には一旦家に帰って待つように伝えた。雲痕(うんこん)(うんこん)が内廷からの勅命を伝え、高普若(こうふじゃく)を賢夫人に封じると発表した時、高嵩(こうそう)は依然として不満を抱き、これは斉震(せいしん)からの牽製だと考えた。斉震(せいしん)は辛抱強く、これは王上の決定だと説明し、誤解しないよう高嵩(こうそう)を諭した。高嵩(こうそう)が去った後、斉震(せいしん)は、高嵩(こうそう)が握る兵権がなければ、異姓の王の横暴に耐える必要はないと愚痴をこぼした。
王宮に戻り、江楓(こうふう)は長孫無極(ちょうそんむきょく)が高普若(こうふじゃく)を賢夫人に封じた理由を尋ねた。長孫無極(ちょうそんむきょく)は、この策は斉震(せいしん)と高嵩(こうそう)の間に内部対立を引き起こし、漁夫の利を得るためだと明かした。江楓(こうふう)はこの計略に感嘆し、長孫無極(ちょうそんむきょく)の策略の高さを褒め称えた。
唐伯年(とうはくねん)は娘の唐芷蓉(とうしよう)のために、国公府に人を送り斉震(せいしん)に誼を通じようとした。斉震(せいしん)は雲痕(うんこん)(うんこん)に唐伯年(とうはくねん)の調査を命じたが、雲痕(うんこん)(うんこん)は邱先生の言葉を思い出し上の空だったため、斉震(せいしん)は彼に早く処理するように促した。
ある酒楼で、宗越(そうえつ)は偶然斉震(せいしん)の娘・斉韵(せいいん)と出会った。その後すぐに、雲痕(うんこん)(うんこん)が彼女を迎えに来た。王宮では、嬷嬷が新しく選ばれた小主たちを昭雁宮へ案内していた。扶揺(フーヤオ)は男性が複数の妻を持つことに不満を漏らしたが、時嵐(じらん)に止められた。秀女たちが互いに持ち上げ合う中、高普若(こうふじゃく)は輿に乗って盛装で現れ、扶揺(フーヤオ)を嘲笑し、手を上げようとしたが、簡雪(かんせつ)が間一髪で止め、王上の前で騒ぎを起こさないよう警告した。その後、宦官は唐芷蓉(とうしよう)が永嘉殿に住むことを告げた。そこは歴代の皇后の居所であり、高普若(こうふじゃく)は不満を抱いた。
斉韵(せいいん)は帰宅後、斉震(せいしん)にいくつかの条件を提示し、斉震(せいしん)は全て承諾した。それは彼女が再び家出するのを防ぐためだった。斉震(せいしん)の増えた白髪を見て、斉韵(せいいん)は自分を責め、涙を流した。
扶揺(フーヤオ)と時嵐(じらん)は醉衍居に行き、簡雪(かんせつ)と出会った。簡雪(かんせつ)は高普若(こうふじゃく)に自分の部屋を取られたため、醉衍居に住みたいと言い、扶揺(フーヤオ)はすぐに承諾した。その後、唐芷蓉(とうしよう)も扶揺(フーヤオ)に取り入ろうとやって来て、一緒に永嘉殿に住むよう誘ったが、断られた。唐芷蓉(とうしよう)は扶揺(フーヤオ)に簪を贈り、扶揺(フーヤオ)はさらに困惑した。
夜になり、扶揺(フーヤオ)は長孫無極(ちょうそんむきょく)の言葉を思い出し、玄霊真葉を盗むため宮殿に潜入することを決意した。その時、唐芷蓉(とうしよう)は念入りに化粧をし、長孫無極(ちょうそんむきょく)のために歌を歌う準備をしていた。江楓(こうふう)は長孫無極(ちょうそんむきょく)に誰かが来ていることを密かに知らせた。長孫無極(ちょうそんむきょく)は唐芷蓉(とうしよう)に何を詠みたいか尋ね、彼女は跪いてお仕えしたいと願った。江楓(こうふう)は長孫無極(ちょうそんむきょく)に、規則ではまだ新婚の夫人を抱くことはできないと忠告したが、長孫無極(ちょうそんむきょく)は江楓(こうふう)に口出しするなと叱責した。
扶揺(フーヤオ)が衛兵を気絶させて主殿に侵入したその時、唐芷蓉(とうしよう)は長孫無極(ちょうそんむきょく)に留まってほしいと懇願していた。扶揺(フーヤオ)が現れると、長孫無極(ちょうそんむきょく)は彼女に自分の著替えをさせるよう指示した。
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