第15話あらすじとネタバレ
朱顔(しゅがん)と時影(じえい)が治療現場に到著すると、回復しつつあった村人たちの容態が急変していた。一人の男が朱顔(しゅがん)の医術を責め立て、責任を取るよう要求した。突然の非難に朱顔(しゅがん)は戸惑い、立ち尽くす。時影(じえい)はすぐさま朱顔(しゅがん)をかばい、自ら村人の父親の治療にあたった。弟子から事の顛末を詳しく聞き、薬草の状態を確認した後、迅速に病の原因を突き止めた。そして、周囲に清水を用意させ、自ら治療を施した。
時影(じえい)は弟子への信頼を揺るがせることなく、傷の縫合を彼女に手伝わせた。村人たちは無事に回復し、時影(じえい)の恩に感謝した。九疑山の東調渓流に異変があると聞き、時影(じえい)は村長に案内を頼み現地へ向かった。水質の変化を確認した後、村に戻り大司命(だいしめい)に報告。龍神(りゅうしん)出現の兆候と、それによる海国(かいこく)君の動揺を伝えられた。しかし、大司命(だいしめい)は静観を指示し、具体的な行動は取らなかった。
一方、青(せい)王妃の宴席では、白家の姉妹が意図的に冷遇され、別室に案内された。白雪鶯(はくせつおう)は時雨(じう)殿下からの密書を受け取り、嬉々として彼の元へ向かった。一人残された白雪鷺(はくせつろ)は妹の思惑を察し、青(せい)王妃への面会を申し込んだ。途中、青罡(せいこう)と遭遇するも無視し、青(せい)王妃の元へ。白雪鷺(はくせつろ)は大司命(だいしめい)から得た情報を伝え、青(せい)王妃への忠誠を誓った。退出時、青罡(せいこう)に引き止められるが、時影(じえい)の出生の秘密と引き換えに望みを得たと挑発し、青罡(せいこう)の欺瞞を青(せい)王妃が知っていることも告げた。去り際、青罡(せいこう)は白雪鷺(はくせつろ)に諦めない意思を示した。
白雪鶯(はくせつおう)は時雨(じう)と会い、姉を褒め称えられた。しかし、突然兵士たちが乱入し、時雨(じう)を連れ去り、白雪鶯(はくせつおう)も罰を受けた。青(せい)王妃は兄に時影の正体を明かし、力を付ける前に排除する計画を打ち明けた。時影は間もなく、青(せい)王妃から身の危険が迫っているという知らせを受けた。
白雪鶯(はくせつおう)は帰宅後、抗議の絶食をするが、郎中に扮した時雨(じう)が訪ねてくると機嫌を直した。九疑山では、時影が朱顔(しゅがん)に修行を指導し、重明(ちょうめい)が見守っていた。疲れた朱顔(しゅがん)が機に突っ伏して眠ると、時影は優しく彼女に上著をかけた。食事の時間、時影は朱顔のために特別に食器を用意し、共に食事をした。朱顔は師の言葉を真価て、愛らしい振る舞いを見せた。その後、二人は宝物庫へ行き、朱顔は贈り物を選び、師に命名を願った。
第16話あらすじとネタバレ
弟子が選んだ品を見て、時影(じえい)は言葉を失った。まさか彼女が、あの特別な宝を選ぶとは。それは持ち主と傷を分かち合う護符だった。幼い頃、大司命(だいしめい)に同じ品を贈り、「宮商(きゅうしょう)」と名付けた記憶が蘇る。
師の沈黙に気づき、朱顔(しゅがん)は微笑みながら近づき、手の中の腕輪にも「宮商」と名付けた。不思議な縁に喜び、朱顔(しゅがん)はこの法器をより大切に思った。時影(じえい)は多くを語らず、閉関(へいかん)に入ることを告げ、その間に修行に励むよう促した。
師が閉関している間、朱顔(しゅがん)は度々宮商を眺めていた。ある日、母と止淵(しえん)が衣類や菓子を持って見舞いに来た。贈り物を見て、朱顔(しゅがん)はまず師のことを思い出し、閉関中の彼にも分けてあげようと考えた。時影(じえい)の元へ駆けつけると、まだ眠っていると思い込み、ずっと傍にいたいという気持ちを呟き、優しく衣を掛け、髪を整えた。
その時、正体不明の黒装束の一団が襲撃してきた。師を起こさないよう、朱顔(しゅがん)は迷わず立ち向かうが、すぐに肩を刺されてしまう。弟子の傷を感じ、時影(じえい)はすぐさま閉関を解き、彼女を救った。実は、大司命(だいしめい)は既に罠を仕掛け、敵の襲来を待っていたのだ。だが、朱顔(しゅがん)が予想外に早く事態を招いてしまうとは想定外だった。
師の閉関が修行の突破のためだと知り、朱顔は自分が事を荒立てたと悟る。娘の危機に、母は下山を勧めるが、朱顔は山に残ることを決意する。止淵(しえん)は回復のための薬を届け、同時に龍神(りゅうしん)からの呼び出しを受け、自らの使命を忘れるなと諭される。
止淵(しえん)は朱顔への恋心を自覚するも、この想いに終止符を打つ決意をする。大司命(だいしめい)は刺客を始末した後、部下に厳重な警備を命じ、朱顔が再び邪魔をしないよう命じた。
青(せい)王は全てを見透かしているようで、白雪鷺(はくせつろ)を囮に陰謀を続ける計画を企てる。止淵(しえん)は再び朱顔に会い、貴重な玉を渡して彼女の無事を祈り、そして意図的に距離を置き始める。一方、青(せい)王府に戻った白雪鷺(はくせつろ)は、王妃に呼び出される。
傷が癒え、朱顔は部屋から出て、屋根の上で玉笛を吹く師の姿を見つける。時影(じえい)は快く彼女に雲を操る術を教え、別れ際、朱顔は重明(ちょうめい)と共に彼の帰りを待つと嬉しそうに告げた。
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