第23話あらすじとネタバレ
朱顔(しゅがん)の別れと止淵(しえん)の守護
師匠・時影(じえい)と止淵(しえん)が共に自分の傍からいなくなったことに、朱顔(しゅがん)は深い悲しみに沈み、一人で寝床についた。朱顔(しゅがん)の寝息を確認した止淵(しえん)は、そっと自分の外套をかけてやる。止淵(しえん)は郡主の側に仕え、一生涯お守りしたいと強く願っていた。落ち著いたら自分の正体を朱顔(しゅがん)に明かし、海皇(かいこう)を見つけ出し、正しい道へと導いてもらい、両種族間の確執を解消し、誰にも曜儀(ようぎ)との仲を邪魔させないと心に誓う。
朱顔(しゅがん)の出発と両親の惜別
目覚めた朱顔(しゅがん)は一枚の地図を見つけ、最初は止淵(しえん)からの贈り物だとは信じられなかった。周囲に促され、玉簫を持っていくべきか思案する。身支度を整えた朱顔は両親の前に跪き、長年の養育の恩に感謝し、一人で霍図(フォトゥ)部へと旅立つことを告げる。娘の嫁入りを前に、父王と母后は喜びと寂しさで胸がいっぱいになり、これからも娘を気遣い、新しい地でも幸せに暮らせるようにと約束する。朱顔の姿が遠ざかるにつれ、両親は娘への想いを募らせる。
止淵(しえん)の密かな見送りそして時影(じえい)の回想
一方、止淵は物陰から朱顔の乗る馬車を黙って見送っていた。別の場所では、時影(じえい)が箱を開け、弟・時雨(じう)への想いに耽る。手紙を読み終え、弟子・朱顔が霍図(フォトゥ)部へ嫁ぐことを知り、時影(じえい)は言葉を失う。重明(ちょうめい)は時影(じえい)がすぐに行動を起こすと思っていたが、時影(じえい)は静かに元の場所に戻り、書物を読み続ける。手にした品物を見ながら、時影は弟子との思い出を振り返る。
夜の決意と意外な発見
夜になり、朱顔は砂魔のことを尋ね、逃婚したいという気持ちを吐露する。そこに止淵が現れ、朱顔は地図と品物が止淵が用意してくれたものだと気付く。それでも朱顔は自力で逃げようと決意し、出発前に止淵は全てを説明し、静かに去っていく。
魚姫(ぎょき)と蘇摩(そま)への援助
夜陰に紛れ、朱顔は結界を解き、逃げるための馬を探しに馬小屋へ向かう。しかし、そこで虐待されている魚姫(ぎょき)とその息子・蘇摩(そま)を発見する。彼らの窮状を知り、朱顔は二人も一緒に逃がすべきか迷い始める。
青妃(せいひ)の陰謀の発覚と時影の行動
程なくして、白雪鷺(はくせつろ)は大司命(だいしめい)に青妃(せいひ)の陰謀を報告するが、全ては大司命(だいしめい)の掌の上だった。その後、大司命(だいしめい)は時影に霍図(フォトゥ)部へ行くよう指示を出す。月明かりの下、時影は一人で屋根に座り玉簫を吹く。一方、朱顔は提灯を手に道を照らし、魚姫(ぎょき)たちを助ける。蘇摩(そま)の怪我をした手は、龍血古玉(りゅうけつこぎょく)に触れたことで快方に向かう。
大妃(だひ)の仮応と時影の更なる行動
翌朝、魚姫(ぎょき)と蘇摩(そま)がいなくなったことに気付いた大妃(だひ)は激怒し、捜索を命じる。止淵は道中で人魚の踪跡を見つけられず、古嵬(こがい)城へ向かうことにする。時影も同じ場所へ向かう準備をする。
朱顔の術の試み
翌日、朱顔は誰もいない隙に部屋で術を使い、新たな道を切り開こうとする。
第24話あらすじとネタバレ
朱顔(しゅがん)は術を使い、自分と瓜二つの替え玉を作り出した。その姿に、彼女は抑えきれない興奮を覚えた。
一方、屋外では大妃(だひ)が息子と共に結婚式を執り行っていた。時影(じえい)は人混みの中、式の様子を見物し、朱顔(しゅがん)が霍図(フォトゥ)部に無理やり嫁がされることを知る。吉時が来ると、大妃(だひ)は自ら息子を連れ、花嫁を迎えに行こうとした。本物の朱顔(しゅがん)は身を潜め、計画通りに事が進むか見守っていた。時影(じえい)は人混みの中で、弟子の頭に飾られた玉骨が偽物だと見抜くが、他の者は砂魔(さま)が近くに潜んでいることに気づいていない。
朱顔(しゅがん)が術で脱出すると、砂魔が襲撃し、偽物の朱顔(しゅがん)が巻き込まれて命を落とす。これは朱顔(しゅがん)の計画通りだった。時影(じえい)は弟子の行動を目撃し、偽物の朱顔の頭から玉骨を外した。
自由になった朱顔は安堵し、一人で馬に乗り川辺で身を清めていた。その時、時影(じえい)が空から舞い降りてきた。玉骨を軽んじる弟子の態度に時影(じえい)は叱責するが、朱顔は師匠の責任を問いただし、自らの脱出計画を誇らしげに語った。それでも時影(じえい)は朱顔の今後の結婚を気遣い、自ら祝いの席に駆けつけると告げる。
朱顔が出発しようとすると、時影は彼女を引き止め、自分のしたことをその目で確かめるように促した。神傘(しんさん)に隠れて、人々が偽物の遺体を運び治療しようとする様子を見守る。その後、大妃(だひ)と呪術師(じゅじゅつし)が、鮫(こう)人の眼球を偽物の遺体の前に置き、術で赤(せき)族を操ろうとしているのを発見する。この会話を聞き、朱顔は自分が操り人形にされる計画だったと悟る。
大妃(だひ)たちが民を傷つけようとしているのを聞き、時影は介入を決意する。しかし、その時朱顔の正体が露見し、大呪術師が襲いかかる。時影は間一髪で弟子を助け、敵を撃退した。大妃(だひ)も仮撃を試みるが、時影には敵わない。最終的に、大妃(だひ)の息子は霍図(フォトゥ)部の罪なき民のために自害した。
事件後、時影は朱顔を送り返そうとするが、彼女は断固として拒否する。師匠の教えにも、朱顔は堂々と仮論する。時影はついに術を使い弟子を閉じ込め、修行に励むように諭した。その後、時影は重明(ちょうめい)と会い、共に鬼嵬城(きがいじょう)へ鮫(こう)人の行方を探しに向かう。
夜、朱顔は師匠が張った結界に気づき、魚姫(ぎょき)親子との出来事を思い出した。
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