第40話あらすじとネタバレ
金凌(ジン・リン)と思追(スー・チュイ)は魏無羨(ウェイ・ウーシエン)のことで口論になった。思追(スー・チュイ)は真相が完全に明らかになるまでは軽々しく結論を出すべきではないと考えたが、金凌(ジン・リン)の心は怒りで満ちていた。窮奇道での襲撃、不夜天の惨劇、多くの修士の死、これら全ては魏無羨(ウェイ・ウーシエン)が操る陰虎符(いんこふ)のせいだと信じていた。更に、温寧(ウェン・ニン)を唆して父を殺し、母も死なせた深い恨みは決して忘れることはできない。
藍忘機(ラン・ワンジー)は魏無羨(ウェイ・ウーシエン)のために酒を用意し、兄が既に彼だと気づいていることを伝えた。魏無羨(ウェイ・ウーシエン)はどうやって自分がバレたのか疑問に思ったが、藍忘機(ラン・ワンジー)は「君の記憶はあまり良くない」とだけ答え、来月金麟台へ一緒に来るよう誘った。藍忘機(ラン・ワンジー)は赤峰尊の首が金光瑤(ジン・グアンヤオ)の勢力圏である金麟台に隠されているのではないかと疑っていた。魏無羨(ウェイ・ウーシエン)は藍曦臣(ラン・シーチェン)の安全を特に心配していた。そこへ藍曦臣(ラン・シーチェン)が現れ、事の重大さを強調し、二人に金麟台行きを依頼した。金光瑤(ジン・グアンヤオ)の関与を示す証拠が見つかれば、事実を基に公正な判断を下すと約束した。
当日、魏無羨(ウェイ・ウーシエン)は莫玄羽(モー・シュエンユー)として仮面をつけ、藍忘機(ラン・ワンジー)と藍曦臣(ラン・シーチェン)と共に金麟台へ向かった。江澄(ジャン・チョン)は魏無羨が同行しているのを見て不機嫌になった。金光瑤(ジン・グアンヤオ)は藍曦臣(ラン・シーチェン)を熱烈に歓迎した。魏無羨は、周囲の人間が皆莫玄羽(モー・シュエンユー)を知っている様子に気づき、奇妙な質問に答えられず正体がバレることを恐れた。藍忘機(ラン・ワンジー)に恥をかかせないよう、狂人を装うことも考えたが、藍忘機(ラン・ワンジー)は「人にちょっかいを出さなければ大丈夫だ」と助言した。
清談会で、聶懐桑(ニエ・ホワイサン)は突然金光瑤(ジン・グアンヤオ)に泣きつき、問題解決を懇願した。金光瑤(ジン・グアンヤオ)は聶懐桑(ニエ・ホワイサン)を慰めながら金麟台から連れ出した。金氏の人間が自分を見る目に違和感を感じた魏無羨は、莫玄羽(モー・シュエンユー)が金氏に何をしたのかを推測し始めた。情報を集めるため、藍忘機に許可を得て、魏無羨は後院へ向かった。そこで金凌(ジン・リン)と出会い、続いて現れた金闡(ジン・チャン)に金麟台にいることを非難された。
金凌(ジン・リン)は事態の悪化を恐れ、魏無羨の前に立って彼を守った。二人の会話から、魏無羨は莫玄羽(モー・シュエンユー)が金光瑤(ジン・グアンヤオ)の妻、秦愫(チン・スー)に言い寄っていたことを知った。その後、金凌(ジン・リン)と魏無羨は金闡(ジン・チャン)とその従者を追い払った。金凌(ジン・リン)は「若い頃は喧嘩も必要だ」と冗談を言い、魏無羨に莫玄羽(モー・シュエンユー)はまだ秦愫(チン・スー)に未執著なのかと尋ねた。魏無羨はとっさに既に他の相手に心を移したと嘘をついた。金凌が犬で脅すと、犬を恐れる魏無羨は逃げ出した。
部屋に戻った魏無羨は藍忘機と酒や料理を楽しんだ。少し酒を飲んだ後、酔ったふりをした魏無羨は小さな紙人形に変身し、藍忘機の体の上を這い回った。藍忘機に「悪戯はやめろ」と注意されると、紙人形は大人しく床に降りた。藍忘機は用心するよう言い聞かせ、紙人形は頷いて、ドアの隙間から外へ出て行った。
紙人形の魏無羨はこっそり金光瑤(ジン・グアンヤオ)の部屋へ向かうと、不安げな表情の秦愫(チン・スー)だけがいた。彼女は手紙を読んでおり、金光瑤(ジン・グアンヤオ)が入ってくると、手紙の内容が本当かと問い詰めた。金光瑤(ジン・グアンヤオ)は手紙の内容を否定し、根も葉もない話だと主張した。秦愫(チン・スー)は彼の言葉を信じず、息子阿松(アーソン)を殺したと責めた。金光瑤(ジン・グアンヤオ)は秦愫(チン・スー)を椅子に座らせようとした。紙人形の魏無羨は手紙の内容を知りたかったが、結局分からずじまいだった。
紙人形の魏無羨がうっかり出した物音に気づいた金光瑤(ジン・グアンヤオ)は、音が棚から聞こえたと思い、棚を開けた。すると、中には赤峰尊の首があった。この発見により、事態は更に複雑になった。
第41話あらすじとネタバレ
魏無羨(ウェイ・ウーシエン)は赤峰尊との共情を通して、赤峰尊と孟瑶(モン・ヤオ)の物語を知った。孟瑶(モン・ヤオ)は蘭陵金氏の宗主・金光善(ジン・グアンシャン)の私生子として、常に人々の陰口の的だった。赤峰尊は孟瑶(モン・ヤオ)を特別に気にかけ、陰口を言う者たちを懲らしめただけでなく、実力で黙らせるよう導き、自分の副将に任命した。
温氏が清河不浄世に侵攻した際、赤峰尊は孟瑶(モン・ヤオ)が総領大人を殺害する場面を目撃した。孟瑶(モン・ヤオ)は、薛洋(シュエ・ヤン)を逃がした総領大人を問い詰めたところ、侮辱され殺されそうになったため、やむを得ず殺したのだと説明した。しかし、赤峰尊は孟瑶(モン・ヤオ)が嘘をついていると見抜き、藍氏の剣法を使って薛洋(シュエ・ヤン)の仕業に見せかけたのではないかと疑い、最初から自分に近づくために策略を巡らせていたのではないかと考え、もし自分が孟瑶を助けていなければ、彼は殺人を犯さなかったのではないかと自問した。
射日の征の最中、赤峰尊は不夜天に潜入して温若寒(ウェン・ルオハン)の暗殺を企てたが、既に温若寒(ウェン・ルオハン)に寝返っていた孟瑶に辱められ、聶氏の修士を殺害し、彼の霊器・覇下(バーシャ)を侮辱する様を目の当たりにした。魏無羨(ウェイ・ウーシエン)が不夜天を血洗した後、藍曦臣(ラン・シーチェン)は赤峰尊を救出した。目を覚ました赤峰尊は孟瑶を見て激怒し、温若寒(ウェン・ルオハン)の手先だと非難した。しかし、藍曦臣(ラン・シーチェン)は、実は布陣図と情報の出所は孟瑶であったことを明かした。
孟瑶は跪いて、温若寒(ウェン・ルオハン)の信頼を得るためには、赤峰尊を傷つける行為をしなければならなかったと弁明した。藍曦臣(ラン・シーチェン)は孟瑶の行動は仕方なかったと信じ、孟瑶を殺そうとする赤峰尊を制止した。赤峰尊は最終的に孟瑶を殺さず、傍らの灯を斬って怒りを露わにした。戦後、金光善(ジン・グアンシャン)は孟瑶を受け入れ、金光瑤(ジン・グアンヤオ)と改名させ、三人は義兄弟の契りを結んだ。
藍曦臣(ラン・シーチェン)は金光瑤(ジン・グアンヤオ)に清心音を教えたが、金光瑤(ジン・グアンヤオ)は赤峰尊への恨みから、曲を乱魂に変え、赤峰尊はその場で吐血した。それでも藍曦臣(ラン・シーチェン)は金光瑤(ジン・グアンヤオ)の本性は善良だと信じ、これ以上赤峰尊を刺激しないよう忠告した。薛洋(シュエ・ヤン)の一件については、金光瑤(ジン・グアンヤオ)は金光善(ジン・グアンシャン)が既に薛洋(シュエ・ヤン)を罰したため、血債血償に等しいと述べた。金光瑤(ジン・グアンヤオ)の出自の問題に対し、赤峰尊は、彼が薛洋(シュエ・ヤン)を殺さないのは金氏における自分の地位を守るためだと指摘した。
赤峰尊は正直な性格で、個人的な利益や出世のために人を殺すことはしない。一方、金光瑤(ジン・グアンヤオ)は大業を成し遂げるためには犠牲が必要だと考えていた。二人の対立は金麟台で頂点に達し、赤峰尊は刀霊の侵食によって危うくバランスを崩した。金光瑤(ジン・グアンヤオ)は勝ち誇ったように、ずっと弾いていたのは清心音ではないと赤峰尊に告げた。
赤峰尊は精神的に崩壊し、ほとんど走火入魔の状態で金光瑤(ジン・グアンヤオ)を殺そうとした。金光瑤(ジン・グアンヤオ)は赤峰尊を部屋に閉じ込め、薛洋(シュエ・ヤン)に斬首を命じた。共情から覚めた魏無羨(ウェイ・ウーシエン)は興奮した様子で藍忘機(ラン・ワンジー)に、金光瑤(ジン・グアンヤオ)の秘密を発見したと告げた。芳菲殿の銅鏡の後ろに密室の入り口があり、秦愫(チン・スー)はこの秘密を発見したために引きずり込まれた可能性があるという。藍曦臣(ラン・シーチェン)は金光瑤(ジン・グアンヤオ)に密室を開けるよう要求したが、蘇渉(スー・ショー)に阻まれた。
第42話あらすじとネタバレ
蘇渉(スー・ショー)はかつて藍氏を裏切ったにも関わらず、今もなお藍忘機(ラン・ワンジー)の傍に付き従っているため、魏無羨(ウェイ・ウーシエン)は彼が姑蘇藍氏(こそランし)について語る資格があるのか疑問を抱く。金光瑤(ジン・グアンヤオ)は争いを鎮めようと、宝物庫にはたいした珍しい物はないと言い、そこに藍曦臣(ラン・シーチェン)も加わり、皆を密室へと案内する。密室に入ると、秦愫(チン・スー)が既に待機しており、魏無羨(ウェイ・ウーシエン)は金光瑤(ジン・グアンヤオ)が何故彼女を移さず、秘密が漏れることを恐れないのか疑問に思う。魏無羨(ウェイ・ウーシエン)が秦愫(チン・スー)に近づくと、彼女は目を固く閉じ、どんなに呼びかけても目を覚まさない。傍らの蘇渉(スー・ショー)は魏無羨(ウェイ・ウーシエン)が秦愫(チン・スー)に会うために密室へ入ったのだと煽り立てる。
密室の中央には、かつて無数の人命を奪ったとされる匕首が置かれており、金光瑤(ジン・グアンヤオ)はそれを手に持ち、刀身に映る人影は刺客に殺された魂の姿だと説明する。邪気が強すぎるため、簾で遮っているという。突然、秦愫(チン・スー)は目を開き、金光瑤(ジン・グアンヤオ)の手から匕首を奪い、ためらうことなく自身を刺す。金光瑤(ジン・グアンヤオ)は悲しみにくれるふりをして彼女を抱きしめ、藍曦臣(ラン・シーチェン)は脈診の後、金光瑤(ジン・グアンヤオ)に弔いの言葉を述べ、事の顛末を説明する。少し前、藍氏の弟子たちが莫家荘で怨念に囚われた刀霊に遭遇し、最終的に義城(ぎじょう)で刀霊の頭のない死体を発見した。その姿は覇下(バーシャ)に価ていた。頭部が見つからず捜査は行き詰まり、赤峰尊の頭部が金光瑤(ジン・グアンヤオ)の宝物庫に隠されているのではないかと疑われるようになったのだ。
皆の追及に対し、金光瑤(ジン・グアンヤオ)は信じられないという表情で、手がかりが途切れただけで赤峰尊の頭部を隠していると疑うのは理不尽だと非難する。魏無羨(ウェイ・ウーシエン)は真相を明らかにしたいが、自分が目にした赤峰尊の頭部と不可解な手紙についてどう切り出せば良いのか分からない。その時、金光瑤(ジン・グアンヤオ)は莫玄羽(モー・シュエンユー)がこの件に関係しているのかと問い詰め、蘇渉(スー・ショー)はすかさず莫玄羽(モー・シュエンユー)が過去に秦愫(チン・スー)に軽薄な振る舞いをしたことを持ち出し、何故彼が藍忘機(ラン・ワンジー)の随員になっているのかと嘲笑する。金光瑤(ジン・グアンヤオ)は秦愫(チン・スー)の自殺を莫玄羽(モー・シュエンユー)のせいにし、魏無羨(ウェイ・ウーシエン)に手を出そうとするが、藍忘機(ラン・ワンジー)に阻まれる。窮地に陥った魏無羨(ウェイ・ウーシエン)は随便を抜く。これにより、金光瑤(ジン・グアンヤオ)は目の前の仮面をつけた莫玄羽(モー・シュエンユー)こそが夷陵老祖魏無羨(ウェイ・ウーシエン)ではないかと疑い始める。
聶懐桑(ニエ・ホワイサン)と金凌(ジン・リン)は魏無羨(ウェイ・ウーシエン)を弁護し、もし彼が本当に魏無羨(ウェイ・ウーシエン)なら、大梵山で鬼将軍温寧(ウェン・ニン)を召喚できなかったはずであり、また江澄(ジャン・チョン)が紫電で莫玄羽(モー・シュエンユー)を打った際にも正体を現さなかったと指摘する。金光瑤(ジン・グアンヤオ)は魏無羨(ウェイ・ウーシエン)が崖から飛び降りた後、彼の佩剣が自動的に封印され、魏無羨(ウェイ・ウーシエン)以外誰も抜けないことを思い出し、目の前の人物が魏無羨だと確信する。正体が露見しつつあることを悟った魏無羨と藍忘機(ラン・ワンジー)は密室から逃走する。金光瑤(ジン・グアンヤオ)は追跡を命じ、魏無羨は仮面を外し、藍忘機(ラン・ワンジー)と共に脱出を図る。その時、金凌(ジン・リン)が攻撃を阻み、魏無羨は思わず、その刺された場所がかつて江澄(ジャン・チョン)に刺された場所と同じだと感じ入る。
藍忘機(ラン・ワンジー)は魏無羨を雲深不知処へ連れて帰り、傷の手当てをする。二人は捨身呪について話し合い、魏無羨は莫玄羽(モー・シュエンユー)の最後の敵は金光瑤(ジン・グアンヤオ)であり、金光瑤(ジン・グアンヤオ)を倒せば呪いは解けると推測する。莫玄羽(モー・シュエンユー)は金光瑤(ジン・グアンヤオ)の秘密を知り、秦愫(チン・スー)に伝えようとしたが、失敗したのだろうと魏無羨は考える。魏無羨は、彼らを赤峰尊の死因究明へと導いた人物も、手紙の差出人の一人で、同じ秘密を知っているはずだと確信する。
魏無羨は藍忘機(ラン・ワンジー)に、赤峰尊の頭部は確かに金光瑤(ジン・グアンヤオ)の手に渡っていると告げ、藍忘機(ラン・ワンジー)もそれを疑わない。藍曦臣(ラン・シーチェン)は金光瑤(ジン・グアンヤオ)の性格を理解しているが、事実が明らかになるまでは中立の立場を保ち、二人の行方を明かさない。魏無羨は赤峰尊の死因は走火入魔であり、その背後には更に複雑な要因、清心音が隠されていると分析する。藍曦臣(ラン・シーチェン)は最初は信じなかったが、魏無羨が曲を吹奏すると、その違いに気付く。その曲は『乱魂抄』という東瀛の邪曲を記した秘籍に載っており、曲譜を演奏する際に霊力と組み合わせると害を与える効果があるという。
魏無羨は、金光瑤(ジン・グアンヤオ)が赤峰尊に清心玄曲を演奏する機会を利用し、三ヶ月に渡り密かに『乱魂抄』の邪曲を演奏することで、赤峰尊の病状を徐々に悪化させ、最終的に走火入魔に陥らせたのだと指摘する。藍曦臣(ラン・シーチェン)は皆を連れて蔵書閣の禁室へ行き、『乱魂抄』を調べ、魏無羨の推測を裏付けようとする。
コメントする