双燕秘抄 乱世を舞う二羽の絆あらすじ33話・34話、ネタバレ

第33話あらすじとネタバレ

陳文徳は衰弱しながらも、無理やり起き上がり食事をとった。茉喜(まき)は彼のために薬を持って来たが、馬蹄羹をご馳走になるためだと冗談を言った。茉喜(まき)の真意を知りながらも、陳文徳はわざと具合の悪い様子を見せ、茉喜(まき)は慌てて小武(しょうぶ)に軍医を呼ぶように指示した。茉喜(まき)が自分のことを気にかけてくれる様子に、陳文徳は満足感を覚えた。しかし、二人の間に温かい空気が流れている最中、小武(しょうぶ)が緊急の軍情を報告してきた。陳文徳が派遣した三隊全てが怪病に罹り、多数の死傷者が出ているというのだ。茉喜(まき)は陳文徳と共に軍営を巡回し、怪病に苦しむ兵士たちの姿を見て、心を痛め、罄州城の安危を心配した。

双燕秘抄 乱世を舞う二羽の絆あらすじ、33話ネタバレ

陳文徳は萬嘉桂(ばんかげつ)の能力が自分に劣らないことを認め、唯一の弱点は生死を共にする仲間がいないことだと考えていた。城内に蔓延する怪病に直面し、陳文徳は数日中には兵士が一人もいなくなる窮地に陥ると悟った。そこで彼は、最後の決戦に備えて体力を温存するため、兵士たちに3時間ごとの交代で休息を取るよう命じた。これを見た呉吟(くれ・ぎん)は、萬嘉桂(ばんかげつ)に今が攻撃の好機だと進言し、5日から10日以内には罄州城の戦力が大きく削がれると主張したが、萬嘉桂(ばんかげつ)は城内にはまだ戦える兵力があると判断し、この提案を拒否した。このことを知った白鳳瑶(ほうよう)は、萬嘉桂(ばんかげつ)に呉吟(くれ・ぎん)を捕らえて真相を問いただすか、茉喜(まき)に避難するように知らせるべきだと進言したが、萬嘉桂(ばんかげつ)は様々な懸念を抱き、決断を下せなかった。白鳳瑶(ほうよう)は彼の優柔不断さを非難し、愛する者を失うことになると責めた。最終的に、萬嘉桂(ばんかげつ)は密かに陳文徳に人を送り、茉喜(まき)を返せば陳文徳と数人の側近の罄州城からの脱出を許可すると申し出た。しかし、陳文徳はこの申し出を拒否しただけでなく、茉喜(まき)の前でこの話を持ち出した。茉喜(まき)は陳文徳の性格を理解しており、彼が一度決めたことは決して諦めないことを知っていた。陳文徳は茉喜(まき)の言葉に笑い、彼女の心に自分がいることを確認すると、茉喜(まき)を抱き寄せ部屋へと入った。

陳文徳の拒絶の知らせを受けた萬嘉桂(ばんかげつ)は、罄州城を守れないにも関わらず茉喜(まき)を道連れにしようとする陳文徳の行動に怒りを覚えた。程なくして、呉吟(くれ・ぎん)が密旨を持って萬嘉桂(ばんかげつ)の陣営に現れ、直ちに攻撃を開始するよう命じた。萬嘉桂(ばんかげつ)は命令に従い、夜陰に乗じて罄州城を襲撃した。その時、茉喜(まき)は靴下を編んでいるうちに眠気に襲われ、機に突っ伏して眠ってしまった。すぐに侍女に起こされ、陳文徳と合流するために夜中に脱出するよう促された。茉喜(まき)と陳文徳が再会した時、陳文徳は既に包囲網を突破し、茉喜(まき)の到著を待っていた。茉喜(まき)は陳文徳の置かれた危険な状況を深く理解し、焦燥感に駆られた。追手が迫り、陳文徳はすぐに茉喜(まき)を連れて馬で逃走したが、そこで萬嘉桂(ばんかげつ)と遭遇してしまう。萬嘉桂(ばんかげつ)は病で弱っている陳文徳を見て、茉喜(まき)を連れ去ろうとしたが、茉喜(まき)は拒否した。続いて呉吟(くれ・ぎん)も到著し、放箭を命じた。茉喜(まき)は矢に掠り傷を負い、陳文徳は自身も矢を受けながらも、茉喜(まき)を連れて逃走した。

双燕秘抄 乱世を舞う二羽の絆あらすじ、33話ネタバレ

茉喜(まき)が目を覚ますと、城外の宿場にいた。陳文徳は病を押して床の傍らで見守っていた。茉喜(まき)が目を覚ましたのを見て、陳文徳は安堵の息を吐き、なぜ萬嘉桂(ばんかげつ)と一緒に行かなかったのか、自分に気があるのかと尋ねた。茉喜(まき)は二人で過ごした様々な出来事、特に陳文徳が自分を妻として尊重してくれたこと、そして彼が民衆から慕われていることを思い返し、ついに自分の気持ちを打ち明けた。茉喜が歩けるようになった頃には、既に雪が降り始めていた。陳文徳は茉喜が冷えないようにと、雪に触れさせないようにした。状況は絶望的に見えたが、陳文徳は茉喜にここを去るように説得した。しかし、茉喜は陳文徳と共に困難を乗り越えることを決意し、陳文徳は深い喜びと感謝の気持ちでいっぱいになった。

白鳳瑶(ほうよう)は茉喜が連れ戻されなかったことを知り、恨みを抱いた。茉喜が毒矢で負傷したと聞き、彼女はひどく心配し、萬嘉桂(ばんかげつ)から解毒剤を手に入れようとしたが、萬嘉桂(ばんかげつ)は軍規を盾に教えようとしなかった。それでも、最終的に萬嘉桂(ばんかげつ)は白鳳瑶(ほうよう)に解毒薬を作らせ、矢に括り付けて陳文徳の陣営へと送り届けた。

双燕秘抄 乱世を舞う二羽の絆あらすじ、33話ネタバレ

第34話あらすじとネタバレ

萬嘉桂(ばんかげつ)から解毒剤を受け取った直後、呉吟(くれ・ぎん)は焦って駆け寄り、茉喜(まき)の救出を確認した。彼女がまだ陳文徳と共にいると分かると、呉吟(くれ・ぎん)はいても立ってもいられなくなった。その時、突如として神鴉火箭が陳文徳の陣営に降り注ぎ、茉喜(まき)を守ろうとした陳文徳は負傷する。彼は、これは呉相が自分の死を確認するために仕組んだものだと推測した。もはやこれまでかと思った矢先、攻撃の手が止み、陳文徳は困惑する。

双燕秘抄 乱世を舞う二羽の絆あらすじ、34話ネタバレ

実は、茉喜(まき)が依然危険な状況にあることを知った呉吟(くれ・ぎん)は、萬嘉桂(ばんかげつ)に呉相の部下の進軍ルートを伝えていたのだ。これにより、陳文徳は一時的に危機を脱することができた。しかし、陳文徳は既に萬嘉桂(ばんかげつ)の軍に包囲されており、攻撃は受けるものの、誰も止めを刺そうとはしなかった。

茉喜(まき)は陳文徳に逃げるよう説得する。命さえあれば、復讐の機会は必ず訪れると。茉喜(まき)を抱きしめ、彼女が語る未来の話を聞く陳文徳は、自分が彼女に今まで感じたことのない「家」のような安らぎを与えていたことに気づき、微笑む。彼は茉喜(まき)に必ず脱出すると約束し、小武(しょうぶ)に茉喜(まき)と他の仲間を連れて逃げるよう密かに指示を出し、事前に隠しておいた財産を使って茉喜(まき)が良い暮らしができるようにと手配する。陳文徳は命知らずの仲間と共に敵の注意を引きつけ、茉喜(まき)の脱出の道を開こうとする。男装に著替えた茉喜(まき)は、陳文徳の姿が見えず不安になる。外に出ると、侍女が自分の服を著ているのを見て、彼女が自分の身代わりだと理解し、これまでの日々を思い出し、涙が溢れ出す。

双燕秘抄 乱世を舞う二羽の絆あらすじ、34話ネタバレ

陳文徳は仮撃に出る。萬嘉桂(ばんかげつ)の部下たちの陣形は乱れるが、萬嘉桂(ばんかげつ)自身は陣営にはいなかった。白鳳瑶(ほうよう)は陳文徳の攻撃が陽動だと直感し、萬嘉桂(ばんかげつ)の帰還を待つことなく対応するように指示を出す。一方、呉吟(くれ・ぎん)は進軍ルートを漏らしたことで呉相から警告を受けていた。もし再び茉喜(まき)のために過ちを犯せば、母に累が及ぶという。そのため、彼は監軍の立場を利用し、神鴉火箭で陳文徳の小屋を攻撃するように命じる。陽動が失敗に終わり、小屋が炎に包まれる様子を見た陳文徳は急いで戻るが、距離が離れすぎていて間に合わない。

火箭に驚いた茉喜(まき)は、小屋から身を乗り出した後、すぐに中に戻る。呉吟(くれ・ぎん)は小屋への強行を命じる。陳文徳の兵は少ないながらも、必死に小屋と茉喜(まき)を守ろうとする。茉喜(まき)は自分のために小丁が犠牲になるのを目の当たりにし、悲しみと怒りに震える。小屋の中に身を潜め、周囲が炎に包まれても声を出すことなく、ただ陳文徳の無事を祈る。

双燕秘抄 乱世を舞う二羽の絆あらすじ、34話ネタバレ

陳文徳が小屋に戻った時には、多くの兵士が既に倒れていた。茉喜(まき)が生きているのを見て安堵するも、次の瞬間、山から大量の岩石が転がり落ちてくる。陳文徳は躊躇なく茉喜(まき)に覆いかかり、自らの体で彼女を守り、容赦なく降り注ぐ岩石の衝撃を受ける。そして、茉喜(まき)の上で静かに息絶える。

目を覚ました茉喜(まき)の周りには、血の海が広がっていた。陳文徳の兜と、全く動かない彼の姿を見て、茉喜(まき)は泣き崩れる。白鳳瑶(ほうよう)は危険を顧みず、戦場で茉喜(まき)を探し続ける。萬嘉桂(ばんかげつ)も知らせを受けるとすぐに捜索隊を送り出す。呉吟(くれ・ぎん)も加わろうとするが、萬嘉桂(ばんかげつ)は呉吟(くれ・ぎん)の強行命令が茉喜(まき)の生死不明につながったとして、彼の申し出を拒絶する。呉吟(くれ・ぎん)は自分の過ちを認め、茉喜(まき)を見つけたら萬嘉桂(ばんかげつ)に引き渡すと約束するが、それでも萬嘉桂(ばんかげつ)は彼を関わらせようとはしない。

白鳳瑶(ほうよう)は一晩中探し続け、両手は傷だらけになっていた。茉喜(まき)らしき姿を見つけるも、声を出さないその姿に、焦りと悲しさが募る。それが茉喜(まき)ではないと分かると、彼女はさらに捜索を続ける決意を固める。茉喜はすぐ近くの小屋の中にいた。涙を流しながら白鳳瑶(ほうよう)と萬嘉桂(ばんかげつ)の姿を見つめ、心の中で別れを告げる。なぜなら、今は陳文徳こそが自分のために命を捨てる覚悟のある人だと分かっていたから。

いつも茉喜に助けられてきた白鳳瑶(ほうよう)は、風邪をひいているにもかかわらず、再び捜索に向かおうとする。しかし、萬嘉桂(ばんかげつ)は彼女を止め、森の中で身元不明の女性の遺体が見つかったことを伝える。萬嘉桂(ばんかげつ)はこの事実を受け入れることができない。