双燕秘抄 乱世を舞う二羽の絆あらすじ27話・28話、ネタバレ

第27話あらすじとネタバレ

茉喜(まき)は陳文徳と共に街を歩いている。周囲には人々が群がり、茉喜(まき)は居心地の悪さを感じていた。かつて陳文徳を恐ろしい人物だと考えていた茉喜(まき)だが、街の様子は彼女の認識を揺るがす。老人が陳文徳に家の修繕への感謝を伝え、戦乱で家を失った人々が故郷へ戻ることができたと語る。幼い子供も、罄州が陳文徳の庇護によって安全だと感じ、持っていた風車を彼に贈る。これらを目の当たりにした茉喜(まき)は、自分が街へ出る前に陳文徳が仕組んだ芝居ではないか、商人たちに良い人を演じさせているのではないかと疑い、表情はますます曇っていく。

双燕秘抄 乱世を舞う二羽の絆あらすじ、27話ネタバレ

錦繍布荘の前に著くと、茉喜(まき)は中へ入ることに決める。店主の熱烈な歓迎を受け、流行の款式がわからない茉喜(まき)は奥の部屋へ案内される。そこで、思いがけず萬嘉桂(ばんかげつ)と出会い、茉喜(まき)の心は喜びで満たされる。萬嘉桂(ばんかげつ)は、陳文徳が白鳳瑶(ほうよう)と結婚すると聞いた時は不安で、代嫁が茉喜(まき)だと知った時は胸が張り裂ける思いだったと告白する。そして、一緒にここを離れようと茉喜(まき)に懇願する。しかし、茉喜(まき)は白鳳瑶(ほうよう)の身を案じている。陳文徳の怒りを買えば、取り返しのつかないことになるからだ。萬嘉桂(ばんかげつ)は、今回茉喜(まき)を助け出せれば、二度と彼女を叱ったりせず、大切にすると約束する。その時、店主が茉喜(まき)に品物を選んだかどうか尋ねてくる。萬嘉桂(ばんかげつ)は急いで窓から逃げ出し、茉喜(まき)は気持ちを落ち著かせ、布地をいくつか買って店を後にする。

茉喜(まき)が街に戻ると、陳文徳は茶屋で食事をしており、彼女にも一緒に食べるよう勧める。茉喜(まき)の顔色が優れないのを見て、陳文徳は手品を見に行くことを提案し、ようやく茉喜(まき)の気分も晴れてくる。陳文徳は自分の生い立ちを語り始める。両親は伯父の事件に巻き込まれて亡くなり、一族の人々は彼の家の屋敷を狙って養子にしようと申し出てきた。その後、遠い親戚の伯父がどうにか屋敷を売却し、幼い陳文徳を連れて故郷へ戻ろうとするが、屋敷を売った金塊がもとで命を落とす。10歳にも満たない陳文徳は、それから流浪の生活を始め、手品師のところで茶汲みをして生計を立て、その縁で手品に詳しくなったのだ。陳文徳にもこんな悲しい過去があったとは、茉喜(まき)は思いもよらず、思わず彼の頭を撫でて慰める。自分の行動に気づき、慌てて手を引っ込める。この時の陳文徳は、普段の粗野な様子とは違い、どこかぎこちなく、茉喜(まき)にはまるで小さな男の子のように見えた。

双燕秘抄 乱世を舞う二羽の絆あらすじ、27話ネタバレ

隗州の使者は、陳文徳の行動を密かに監視していた。陳文徳は隗州との婚姻の話を気にかけている様子はなく、新妻と遊び歩いている。そこで、使者は夏州、岫州、堯州の三人の使者のもとを訪れ、苦労したのに成果がないと嘲笑し、茉喜(まき)こそが陳文徳の本当の愛人だと主張する。これらの使者たちは、もともと陳文徳を利用して竜襄軍を牽製しようと計画していた。しかし、陳文徳と萬嘉桂(ばんかげつ)がなかなか戦いを始めないため、計画が失敗するのではないかと懸念し、陳文徳に懲らしめを与えようと決意する。

茉喜(まき)が暗殺されそうになっているという情報を得た陳文徳は、すぐに小武(しょうぶ)たちに彼女の警護を命じる。茉喜(まき)は機転を利かせ、萬嘉桂(ばんかげつ)に刺客のふりをして自分を拉緻させ、陳文徳の目をそらそうと考える。この計画を実行するため、侍女の立春を呼び、自分の裁縫が下手で、立春が得意なので教えてほしいと頼む。二人はこの機会に密かに計画を進める。陳文徳が突然部屋に戻ってきて、茉喜(まき)が少し慌てていることに気づく。問い詰めようとするが、茉喜(まき)は針線かごを取り出し、乞巧節が近いので針仕事を習っていると説明する。すると陳文徳は、自分に何か小物を作ってくれるよう頼む。茉喜(まき)は、彼がそれを身につける勇気があれば作ると冗談で返す。

双燕秘抄 乱世を舞う二羽の絆あらすじ、27話ネタバレ

立春は沈書墨(しんしょぼく)を訪問に招くよう命じられる。小武(しょうぶ)は沈書墨(しんしょぼく)を迎え入れるが、茉喜がまた何か問題を起こすのではないかと感じている。立春が包みを持って沈書墨(しんしょぼく)を女学へ送り戻し、茉喜に見せるための本を取ってくるのを知ると、小武(しょうぶ)は包みを調べ、中身が菓子だけであることを確認する。茉喜の言い訳は明らかに不自然で、小武(しょうぶ)は彼女が読書好きではないことを見抜いている。茉喜は、小武(しょうぶ)がどれだけ本を読んでも、結局は自分の門番をしなければならないのだと皮肉る。

第28話あらすじとネタバレ

茉喜(まき)は白鳳瑶(ほうよう)がこの数日、食事も喉を通らないほど落ち込んでいると知り、いても立ってもいられず、急いで彼女のもとへ向かいました。白鳳瑶(ほうよう)は、自分の命が茉喜(まき)の結婚の犠牲によって救われたことに深い罪悪感を抱き、茉喜(まき)にどう向き合っていいか分からずにいました。

双燕秘抄 乱世を舞う二羽の絆あらすじ、28話ネタバレ

茉喜(まき)は、自分が白鳳瑶(ほうよう)よりも先に萬嘉桂(ばんかげつ)と出会い、京州城の戦乱で彼を救い、そして二人は想いを確かめ合ったことを告白しました。しかしその後、萬嘉桂(ばんかげつ)の訃報が届きます。白鳳瑶(ほうよう)が呉宰相の息子に嫁がされるのを防ぐため、茉喜(まき)は白鳳瑶(ほうよう)が萬嘉桂(ばんかげつ)の想い人だったという嘘をつきました。実際には、白鳳瑶(ほうよう)と萬嘉桂(ばんかげつ)には婚約はありましたが、萬嘉桂(ばんかげつ)に白鳳瑶(ほうよう)への想いはなく、最終的に萬嘉桂(ばんかげつ)は自ら婚約を破棄しに来たのでした。全てを理解した白鳳瑶(ほうよう)は、茉喜(まき)の恩の重さに報いる術がないと感じていました。

茉喜(まき)は、陳文徳と結婚はしたものの、まだ夫婦の契りを交わしていないことを白鳳瑶(ほうよう)に打ち明けました。それを聞いた白鳳瑶(ほうよう)は少しだけ安心し、茉喜(まき)にここから逃げるように勧めます。陳文徳は仮賊であり、彼に従っても良い結果にはならない、ましてや茉喜(まき)の心にはずっと萬嘉桂(ばんかげつ)がいることを、白鳳瑶(ほうよう)は見抜いていたのです。 門の外で全てを盗み聞きしていた陳文徳は、白鳳瑶(ほうよう)を助けたことが大きな間違いだったと思い、茉喜(まき)の行為に激怒し、彼女を恩知らずだと非難しました。

双燕秘抄 乱世を舞う二羽の絆あらすじ、28話ネタバレ

陳文徳は、かつて茉喜(まき)に「いじめられないように守るから、私のそばにいてくれるか」と尋ねたことを思い出します。そして、今の状況に納得がいかず、茉喜(まき)に警告しました。「白鳳瑶を送り出すだけなら何も言わないが、もし他に企みがあるなら容赦しない」と。茉喜(まき)は表面上は陳文徳のやり方に怯えているふりをしましたが、内心では計画を進めていました。

ある日、沈書墨(しんしょぼく)が女学に古い書物でいっぱいの書棚を届けました。その書棚は非常に重く、四人がかりでやっと運べるほどでした。将軍府の門前で彼らと出会った陳文徳は、これが茉喜(まき)が欲しいものだと知り、大変驚きました。茉喜(まき)は読書好きではないからです。沈書墨(しんしょぼく)が「白鳳瑶のためのものかもしれない」と説明すると、陳文徳は納得し、彼らに任せることにしました。すぐに書棚は茉喜(まき)の部屋に運ばれました。茉喜(まき)は書棚を置かせると周囲の人を下がらせ、沈書墨(しんしょぼく)が書棚の隠し戸を開けて、中に二人が隠れることができると教えました。実はこの書棚は山賊対策用に作られたものでした。疑いを避けるため、茉喜(まき)はわざと書棚の前に座り、本を開いて大声で笑いました。陳文徳が書棚をノックすると、茉喜(まき)はドキッとしましたが、陳文徳は木材の質を褒め、自分の信頼を裏切らないようにとだけ言い残して去っていきました。陳文徳が去ると、茉喜(まき)は安堵の息を吐き、陳文徳が自分の上の空に気づいていることに気づきました。

双燕秘抄 乱世を舞う二羽の絆あらすじ、28話ネタバレ

小さな書棚を見て、白鳳瑶は二人が隠れることができるか心配しました。茉喜(まき)は書棚から石を取り出し、隠し戸の仕組みを見せ、白鳳瑶を安心させました。しかし、今回の計画の成否は白鳳瑶の演技にかかっていることも理解していました。

立春は乞巧の刺繍を持って出かけますが、門前で衛兵に呼び止められます。立春は籠の中身が奥様方の私物だと説明し、検査をすり抜け、門の外で待っていた者と合流しました。

夜、茉喜(まき)は立春から乞巧の様子を聞き、白鳳瑶の針が水面に花を浮かび上がらせるように縫い上げたと聞き、彼女の腕前を褒めました。茉喜(まき)の針が一番長く浮き、立春は茉喜(まき)の長寿を祝い、籠の中に何かあることを示唆して去っていきました。茉喜は刺繍を開くと、萬嘉桂(ばんかげつ)からの連絡のメモを見つけ、思わず笑みを浮かべます。その時、陳文徳が突然入ってきて、籠の中に何かあることに気づいたようでしたが、あえて見ずに、茉喜のために祈願してもらったというお守りを渡しました。茉喜は感動しますが、それでも萬嘉桂(ばんかげつ)と再会するために逃げ出したいという思いは変わりません。陳文徳は去り際に、他の人を想うのはやめて、自分と一緒にいるようにと言い、茉喜は陳文徳と萬嘉桂(ばんかげつ)が自分のために争い、どちらも傷つく姿を想像しましたが、それでも彼女の決意は揺るぎませんでした。

茉喜はわざと白鳳瑶と喧嘩をし、書棚を自分の部屋に運ばせますが、実は白鳳瑶はすでに書棚の中に隠れていました。部屋に戻った茉喜もすぐに書棚の中に隠れます。立春は白鳳瑶と茉喜が書棚のことで仲たがいしたという口実で、書棚を城南女学に運ばせました。小武(しょうぶ)は書棚の異変に気づき、詳しく調べようとしますが、突然の神鴉火箭の攻撃でそちらに向かわざるを得なくなります。立春はその隙に書棚を運び出しますが、道中は穏やかではありませんでした。立春は一度白鳳瑶と茉喜を解放しようとしますが、茉喜は西門に著くまで待つように言います。