第27話あらすじとネタバレ
皇城司の司尊となった顧千帆(こせんはん)は、早速、内部の規律粛正と汚職の取り締まりに著手します。ある日、執務を終えた後、機上の書類に目を通していたところ、偶然にも趙盼兒の父の記録を見つけます。すぐさま陳廉(ちんれん)と共に吏部へ赴き、詳細な調査を開始します。記録を調べた結果、趙盼兒の父は拉緻された村人を救ったために流刑に処され、その影響で趙盼兒も賤民に落とされ、苦難の人生を歩んできたことを知ります。顧千帆(こせんはん)は、彼女の境遇に深く同情します。
一方、西京で足場を固めるため、欧陽旭は抱一天師の孫に取り入り、清客として仕え、抱一天師に接近しようと画策します。西京を通過する柯政は、欧陽旭を訪ねますが、彼の現状を知り激怒し、厳しく叱責します。欧陽旭は、都へ戻るための頼みの綱として柯政に縋りつき、劉皇后に陥れられたために拝謁の場で道教を推奨する発言をし、その結果、西京へ左遷されたのだと嘘をつきます。
さらに、欧陽旭は西京に来てから、高家が婚約破棄を疑い、破棄しなければ暴力を振るわれたため、仕方なく抱一天師の孫を頼ったのだと訴えます。しかし、柯政は欧陽旭の嘘を見抜き、全ては言い訳だと断じ、かつて自分が教えた気概を捨て去ったとして、彼を弟子と認めることを拒否し、贈られた品々を全て返し、師弟関係を完全に断ち切ります。
その頃、茶屋にやってきた陳廉(ちんれん)は、同じく手伝いに来ていた杜長風(とちょうふう)にいたずらで花を飾ろうとしますが、杜長風(とちょうふう)の視力は既に回復しており、陳廉(ちんれん)の行動だけでなく、三丈先まで見えるようになっていました。陳廉(ちんれん)は驚きを隠せません。杜長風(とちょうふう)は茶屋で趙盼兒の契約書を確認し、目を治してくれた孫三娘(そんさんじょう)に深く感謝します。二人の交流は深まり、関係も良好になっていきます。
そんな様子を見て、趙盼兒は他の用事を済ませるため、孫三娘(そんさんじょう)に杜長風(とちょうふう)との契約書の確認を任せ、その場を離れます。後から陳廉(ちんれん)が趙盼兒を見つけ、雑談の中で顧千帆(こせんはん)への届け物を頼まれます。契約書の修正を終えた杜長風(とちょうふう)は、問題点を指摘し、趙盼兒が酒楼を開くには多額の資金が必要になることを考慮し、顧千帆(こせんはん)の支援があると知り安心します。
孫三娘(そんさんじょう)は杜長風(とちょうふう)に、視力が回復しても自信を失わず、新しい服を仕立てるべきだと助言します。杜長風(とちょうふう)は彼女の言葉に納得し、服選びを頼みます。孫三娘(そんさんじょう)は、身寄りのない杜長風(とちょうふう)を哀れに思い、彼の頼みを引き受け、翌日一緒に服を買いに行く約束をします。
宮に戻った陳廉(ちんれん)は、顧千帆(こせんはん)に趙盼兒の様子を伝え、開店資金を受け取ります。また、顧千帆(こせんはん)に趙盼兒を訪ねるよう勧めますが、趙盼兒の父の件で忙しい顧千帆(こせんはん)は、今は会いに行けないと伝え、とりあえず二百貫を渡し、残りはすぐに用意すると約束します。その後、顧千帆(こせんはん)は北の使者である宗盛の接待という新たな任務を受けます。
陳廉(ちんれん)は趙盼兒に金と顧千帆(こせんはん)の伝言を伝え、彼の不在を責めないよう言います。孫三娘(そんさんじょう)は顧千帆(こせんはん)が残りの金を用意できるか心配しますが、趙盼兒の自信に満ちた言葉を聞き、安心します。そして、幸せそうな趙盼兒の姿を見て、心から喜びます。
孫三娘(そんさんじょう)と杜長風(とちょうふう)は一緒に服を買いに行きますが、その際に杜長風(とちょうふう)は突然、孫三娘(そんさんじょう)に求婚します。彼はかつて婚約していた女性が結婚前に亡くなり、自分が妻を不幸にすると言われ、今まで独身でいたことを告白します。突然の求婚に驚き慌てた孫三娘(そんさんじょう)は、杜長風(とちょうふう)の申し出を断り、その場から逃げ出します。
一方、陳廉(ちんれん)は葛招娣(かつしょうてい)に贈り物を持って家を訪ねますが、そこに葛招娣(かつしょうてい)の母が現れたことで、葛招娣(かつしょうてい)は陳廉(ちんれん)を誤解し、怒って彼を追い返します。それを見た趙盼兒は孫三娘(そんさんじょう)と共謀し、葛招娣(かつしょうてい)が自分の玉観音を壊したと嘘をつき、五十貫の賠償を要求します。葛招娣(かつしょうてい)の母は金を払えず、娘を趙盼兒に売ることを承諾します。路銀として五貫を要求した母に対し、趙盼兒はそれを受け入れ、孫三娘(そんさんじょう)に池蟠(ちはん)から金を受け取るよう指示します。
第28話あらすじとネタバレ
池蟠(ちはん)は手下に趙盼兒が氷不足で茶鋪を開業できないか探らせていたが、顧千帆(こせんはん)の昇進を聞き、困惑する。皇城司配下の氷井務なら氷の調達は容易だと知り、悔しがる。
そこへ孫三娘(そんさんじょう)が葛母を連れてくる。葛母は池蟠(ちはん)の「金山」を掘り返しており、池蟠(ちはん)の怒は増すばかり。趙盼兒の仕業だと知り、しかも白紙の証文で騙されたと知ると、激怒した池蟠(ちはん)は葛母を捕まえ、叩きのめした後に追い払う。
葛招娣(かつしょうてい)との喧嘩で落ち込んだ陳廉(ちんれん)は東京を離れたくなり、顧千帆(こせんはん)に出京の任務を依頼する。趙盼兒は顧千帆(こせんはん)の訪問を待ち続けるが、来ないので夜中に玄関先で小黄花を探す。顧千帆(こせんはん)も趙盼兒に会いたいが、どう対応していいか悩み、足が遠のいていた。
ついに夜、趙盼兒が寝入った後、顧千帆(こせんはん)はこっそり訪れ、銀票を機に残して去る。しかし、風で銀票は床に落ち、趙盼兒は気づかない。
翌日、趙盼兒は茶鋪へ急ぎ、葛招娣(かつしょうてい)が部屋を片付ける際、銀票を紙の束に挟んでしまう。趙盼兒は知らずに望月楼の店主と契約を結び、残り600貫は翌日支払う約束をする。
顧千帆(こせんはん)に会いにいくと、北使の接待で数日戻れないと聞き、陳廉(ちんれん)も出京したことを知る。趙盼兒は顧千帆に何かあったのではと考え、600貫を工面するため奔走する。
孫三娘(そんさんじょう)は書画と地契を抵当に入れることに仮対するが、顧千帆を信じる趙盼兒は600貫を集めようと譲らない。仕方なく孫三娘(そんさんじょう)は趙盼兒に付き添う。質屋は地契と書画を受け取ろうとせず、池蟠(ちはん)の妨害だと気づいた趙盼兒は宋引章(そういんしょう) の名声を利用し、100貫で300貫相当の地契を抵当に入れ、7日後に取り戻す約束をする。
趙盼兒が自分を探していた頃、顧千帆は宗盛事件で負傷し、2日間意識不明だった。目覚めると蕭欽言から事情を聞き、宗盛を助けたことで感謝されていることを知る。公務を終えた後、蕭欽言は顧千帆を取り込もうとするが、顧千帆は拒絶する。回復後、すぐに宗盛に蕭欽言に秘密にするよう頼み、趙盼兒のことを解決するため東京へ戻る。
前途を失い、落ちぶれた欧陽旭は酒浸りの日々。従者は故郷で療養中の斉牧を訪ねることを勧めるが、蕭欽言に敗れた斉牧に見下されていると思い、拒む。従者が柯政の荷物から貴重品を見つけると、趙盼兒が欲しがっていた「夜宴図」があった。
「夜宴図」を詳しく見ると劉后の名前があり、東京へ戻る好機だと気づく。怪我を押して東京へ急ぐ顧千帆は馬を走らせ、吐血するも休まず進む。望月楼の契約時、孫三娘(そんさんじょう)と葛招娣(かつしょうてい)は趙盼兒に葛招娣(かつしょうてい)を沈家へ送った理由を尋ねる。実は茶鋪への投資を宋引章(そういんしょう) に伝えるためだったが、宋引章(そういんしょう) は冷く、金は贈り物だと言い放つ。
葛招娣(かつしょうてい)の言葉に孫三娘(そんさんじょう)は驚くも納得し、趙盼兒は宋引章(そういんしょう) の態度を意に介せず、酒楼の出資契約に宋引章(そういんしょう) の名前を記し、葛招娣(かつしょうてい)も株主にする。
コメントする