与鳳行(よほうこう)あらすじ35話・36話、ネタバレ

第35話あらすじとネタバレ

瑠羽(リュウ・ユ)と風来の物語

墟天淵(きょてんえん)の外で火の封印の守護者となった風来は、瑠羽(リュウ・ユ)を守るため、そして行止(コウ・シ)と出会う。当初、行止(コウ・シ)は風来を霊界への脅威と誤解し、剣を抜いて警戒する。しかし、風来の真の目的は自らの命を捧げることであり、その行動によって霊界の人々は平和に暮らせるようになった。この歴史を知った沈璃(シェン・リー)は、陣眼の位置を掴み、行止(コウ・シ)が入っていった場所へと視線を向ける。

拂容(フウ・ヨウ)の人間の世界での使命

人間の世界では、拂容(フウ・ヨウ)が浄化の力を使って墨方(ボク・ホウ)の意識を取り戻させる。強大な苻生(フー・シェン)に対し、墨方(ボク・ホウ)は状況を製御できず、拂容(フウ・ヨウ)に仙界へ戻るよう要請する。苻生(フー・シェン)が墟天淵(きょてんえん)への攻撃を企て、沈璃(シェン・リー)を利用して封印を解こうとしていることを伝えるためだ。苻生(フー・シェン)の攻撃から墨方(ボク・ホウ)に救われた後、拂容(フウ・ヨウ)は急いで仙界へ戻る。

仙界と霊界の共同作戦

ちょうど天君(テンくん)、幽蘭(ユウ・ラン)、そして霊尊(レイソン)が揃っていたところに、拂容(フウ・ヨウ)は事態を報告し、墨方(ボク・ホウ)と会ったことを伝える。霊尊(レイソン)は事態の深刻さを認識し、霊界へ戻り墟天淵(きょてんえん)防衛の策を練ることを決める。天君(テンくん)は拂容(フウ・ヨウ)の危険を心配するが、幽蘭(ユウ・ラン)の説得もあり、拂容(フウ・ヨウ)の参戦を許可し、仙界の兵を送ることを約束する。

幽蘭(ユウ・ラン)の願いと決意

その後、幽蘭(ユウ・ラン)は西苑にある衆神牌に参拝し、三界の安全と拂容(フウ・ヨウ)の無事を祈る。幽蘭(ユウ・ラン)の誠意に心を動かされた衆神牌は、彼女が天外天へ行き沈璃(シェン・リー)を連れて帰ることを助ける。幽蘭(ユウ・ラン)は修復された赤羽槍も偶然発見し、共に天外天へと向かう。

沈璃(シェン・リー)の正体

この時、沈璃(シェン・リー)は自分が天外天の二重結界を解く鍵であることを知る。陣の中心に立つだけで結界は解けるのだ。幽蘭の来訪と赤羽槍の出現により、彼女は自身の出生の秘密を知る。彼女は瑠羽(リュウ・ユ)と風来の娘であり、瑠羽(リュウ・ユ)は大きな苦痛を伴いながら彼女を出産し、内丹を彼女に伝え身分を隠した。師匠である沈木月(シン・ムウ・ユエ)は、沈璃(シェン・リー)が両親の運命に縛られず自由に成長することを願い、彼女を育てた。全てを知った沈璃は、幽蘭と共に霊界へ戻ることを決意する。

墟天淵(きょてんえん)の戦い

墟天淵(きょてんえん)の外では、苻生(フー・シェン)が傀儡を放ち四方の封印を占拠し、霊界へ迫る。霊尊(レイソン)は将士たちを率いて魑魅(チミ)や傀儡の攻撃に抵抗する。拂容(フウ・ヨウ)は陣営で浄化の力を使って負傷した兵士たちを治療する。苻生(フー・シェン)の挑発に対し、霊尊(レイソン)は奮戦するも劣勢となる。この状況を見た拂容(フウ・ヨウ)は、自ら前線へ赴くことを決意する。そこに幽蘭が到著し、拂容(フウ・ヨウ)の決意に安堵する。沈璃も陣営に戻り、尚北は驚きをもって彼女を迎える。霊尊(レイソン)が墟天淵(きょてんえん)の外へ向かったことを知った沈璃は、将士たちに持ち場につくよう指示し、自身は霊尊(レイソン)の元へ向かう。

戦いのクライマックス

仙界の援軍が到著し、拂容(フウ・ヨウ)は前線で指揮を執り、苻生(フー・シェン)と直接対峙する。彼は浄化の力を使って墨方(ボク・ホウ)を目覚めさせようとするが、両者の力の差は大きい。その時、沈璃が赤羽槍を手に堂々と現れ、幽蘭に拂容を連れて撤退し治療するよう指示する。

第36話あらすじとネタバレ

墟天淵(きょてんえん)の外で、苻生(フー・シェン)と沈璃(シェン・リー)は再び激突した。当初、沈璃(シェン・リー)は苻生(フー・シェン)の意図を図りかねていたが、すぐに彼が自分を墟天淵(きょてんえん)へとおびき寄せ、火の封印の代わりとして閉じ込め、他の四つの封印と共に墟天淵(きょてんえん)を完全に解放しようとしていることに気付いた。霊尊(レイソン)が駆けつけ、苻生(フー・シェン)に捕らえられれば墟天淵(きょてんえん)に封じられた数千の魑魅(チミ)が三界を荒らすことになると、沈璃(シェン・リー)に退却を促した。しかし、沈璃(シェン・リー)は従わず、墟天淵(きょてんえん)に戻り、傀儡を一掃し、苻生(フー・シェン)との決戦の意誌を示した。

烈焰術(れつえんじゅつ)を駆使し、沈璃(シェン・リー)と沈木月(シン・ムウ・ユエ)は協力して苻生(フー・シェン)が召喚した傀儡を撃退した。同時に、行止(コウ・シ)は天外天の周囲に再び亀裂が生じていることを察知し、衰えゆく力ながらも修復を試みた。

窮地に陥った苻生(フー・シェン)は墨方(ボク・ホウ)の名を口にし、沈璃(シェン・リー)の心を揺さぶった。その隙を突いて、苻生は沈璃を捕らえ墟天淵(きょてんえん)へ連れ込み、自身も後を追った。苦しむ墨方(ボク・ホウ)を前に、沈璃は戸惑い、裏切りの理由を問いただした。墨方(ボク・ホウ)は自身の行動は立場による製約を受けているものの、沈璃への想いは真実だと告白した。それでも、沈璃は最も信頼していた戦友である墨方(ボク・ホウ)を救うことを選んだ。しかし、墨方(ボク・ホウ)は更なる罪を犯すことを拒み、贖罪のために自刎(じぶん)を選んだ。

息を引き取る前、墨方(ボク・ホウ)は沈璃に許しを乞うたが、否定の言葉が返ってきた。彼は嘆き、地に崩れ落ちた。沈璃は背を向け、涙を流し、かつて最も信頼していた友に顔を向けることができなかった。ただ、後の功績で償うしかないと告げた。墨方は彼女の後ろ姿を見つめ、出陣前にいつも見ていた彼女の髪飾りを思い出し、あの時間が永遠に続けばと願った。沈璃は振り返り墨方に触れようとしたが、すでに手遅れだった。彼女は六冥(リウミン)に、なぜ墨方の命を道具のように扱ったのかと激しく問い詰めたが、六冥(リウミン)は意に介さず、沈璃を墟天淵へと引きずり込んだ。

六冥(リウミン)の神に対する認識は常人の理解を超えていた。彼は神は全能ではなく、三界を超越した力を持つとはいえ、不死身ではないと考えていた。そして、神が消えゆくにつれ、その重要性も薄れていくと信じていた。行止(コウ・シ)もまた、苦しみながら支えている神の一人だった。かつて墟天淵を開いたのは神の力であり、今や神の力が衰え、同様の禁地を作ることは不可能となっていた。六冥(リウミン)の言葉を聞いた沈璃は協力を拒否し、新たな火の封印となることを拒んだ。すると六冥(リウミン)は風来を出現させ、自らの最高傑作だと称し、瑠羽(リュウ・ユ)が神に殺されたという嘘を吹き込み、行止(コウ・シ)を倒させようとした。

風来が封印を破り現れるのを見た沈璃は、墟天淵の崩壊が迫っていることを悟り、阻止しようとしたが、すでに遅かった。魑魅(チミ)王風来は墟天淵から脱出し、行止(コウ・シ)は三界を守るため直ちに迎撃した。沈璃は霊力で墟天淵の入り口を守り、行止(コウ・シ)も封印を施し、一時的に崩壊を食い止めた。しかし、魑魅(チミ)は次々と湧き出し、霊界と仙界が協力しても防ぎきれなかった。墟天淵の外に戻った行止(コウ・シ)は、逃げる魑魅(チミ)を相手にしながら風来の攻撃にも耐え、次第に限界を迎えていった。そこで彼は結界を解放して風来の動きを製限し、将兵に墟天淵の死守を命じ、自身は風来との決戦に臨んだ。