第5話あらすじとネタバレ
承慶殿(しょうけいでん)の夜
如意は承慶殿(しょうけいでん)で書き物をしていたが、空腹と疲労からいつの間にか眠ってしまっていた。目を覚ますと、温かい食事が用意されており、思いがけない心遣いに温かい気持ちになる。
婉言(えんげん)の昇進と皇上の悩み
この日、婉言(えんげん)は婕妤(しょうよ)に昇進した。彼女は早朝を終えた皇上に眉を描いてくれるよう頼む。この光景は、文徳(ぶんとく)皇后が生前同じように頼んだことを皇上に思い出させ、皇上の表情は曇り、何も言わずに去ってしまう。婉言(えんげん)が入宮して以来、皇上は毎晩彼女を召していた。宮女たちは如意に、承慶殿(しょうけいでん)の仕事に専念し、気にしないようにと慰める。いつか再び寵愛を受ける機会があるかもしれないと。しかし如意は、婉言(えんげん)と文徳(ぶんとく)皇后の類価点が、必ずしも良いことではないような気がしていた。
皇上の疑念と輔機の調査
皇上は輔機に、なぜ婉言(えんげん)は文徳(ぶんとく)皇后に容姿だけでなく話し方まで価ているのかという疑問を投げかける。輔機は、あまりにも出来すぎた話は逆に怪しいと考え、調査を開始することにする。
宮廷内の嫉妬と陰謀
婉言(えんげん)は今、皇上の寵愛を一身に受けており、蕭薔(しょう・ちょう)は面白くない。蕭薔(しょう・ちょう)は婉言(えんげん)より先に入宮したにもかかわらず、婉言(えんげん)が先皇后の姿で皇上を惑わしているのを目の当たりにしている。韋妃は、毎晩皇上と共にいるのは本当の鄭婉言(ていえんげん)ではなく、別人であることをほのめかす。蕭薔(しょう・ちょう)は、皇上が毎晩どこへ行っているのか知っているのだろうか。
婉言(えんげん)の想い 皇上との距離
婉言(えんげん)は手にある紅い点を見ながら、皇上に踊りを捧げたいと思っていた。しかし皇上は奏上の批閲で深夜まで忙しく、婉言(えんげん)には先に休むように言うしかなかった。婉言は、なぜ皇上は毎晩自分を呼ぶのに、近づいてこないのか理解できない。皇上は、それは婉言とは関係ないと言い、文徳(ぶんとく)皇后への想いは愛情というより罪悪感であることが明らかになる。如意は皇上が文徳(ぶんとく)皇后に対して抱く感情を理解しているが、婉言への表面上の寵愛は、実際には彼女を傷つけているのではないかと心配する。
如月の行動と宮廷の日常
五更が近づき、早朝が始まろうとしていた。皇上は出発の準備をしていた。如意は引き止めようとするが、宮中では誰もが決められた生活リズムに従っている。時間になれば、皇上は出発しなければならない。如意はこの機械的な生活はおかしいと思い、皇上を連れ出し、何を見ても罰しないように約束させる。こうしたちょっとした仮抗は、単調な生活に少しの楽しみを加えるためだった。
蕭薔(しょう・ちょう)の疑問と婉言の不安
蕭薔(しょう・ちょう)は、婉言は毎晩甘露殿(かんろでん)に呼ばれているが、実際には独りぼっちで、皇上がどこへ行ったのか、誰が彼女にこのような屈辱を与えたのかを問いただす。蕭薔(しょう・ちょう)が口にした名前は、承慶殿(しょうけいでん)の武如意(ぶ・にょい)だった。婉言はこの話を信じず、蕭薔(しょう・ちょう)の嫉妬だと考える。劉司薬は婉言に、宮廷では妃嬪同士に本当の友情はなく、最も危険なのは最も親しい者だと忠告する。
婉言の疑念と如月の慰め
婉言は菓子を持って如月の見舞いに行くふりをする。婕妤(しょうよ)への昇進を知った如意は婉言を祝福するが、婉言は皇上には実際には触れられていないと告白する。彼女は如意に皇上が毎晩どこへ行くのか知っているかと尋ねるが、如意は知らないと言い、すべて良くなると慰める。婉言は、後宮で姉妹の情を語るのがいかに愚かなことかを実感する。
婉言の復讐計画と悲劇の結末
婉言は徳妃(とくひ)に協力を求め、如意を陥れようとする。婉言は如月の死を望み、徳妃(とくひ)はそれをどう実現するか考える。婉言は文娘(ぶんじょう)に、戌の刻に自分の部屋に如意を呼ぶように指示する。徳妃(とくひ)は司薬に鴛鴦の酒壺を婉言に届けさせ、毒を入れることを暗示する。しかし、最終的に婉言が誤って毒酒を飲んでしまい、如意が犯人として疑われ、内侍監(ないじかん)の暗房に閉じ込められる。
韋妃の尋問と真相
韋妃は如意を尋問し、どのように婉言を毒殺したのか自白させようとする。如意は、韋妃が自分に濡れ衣を著せようとしているだけだと理解している。実際には、婉言は徳妃(とくひ)によって、一族を守るために排除されたのだった。
第6話あらすじとネタバレ
徐恵(じ・ょけい)は如懿の安否を深く案じ、賢霊宮の前で淑妃に助けを求めて跪いた。その時、韋妃は内侍監(ないじかん)で如懿に拷問を加えており、如懿の命は風前の灯火だった。淑妃が行動を起こさなければ、手遅れになるのは明白だった。そこで淑妃は皇上にこの事を伝え、大理寺(だいりじ)による捜査を提案した。韋妃が調査を続けるというのであれば、専門の役人に任せるべきだと考えたのだ。
知らせを受けた皇上はすぐに内侍監(ないじかん)へ向かった。普段は寛大な韋妃が、なぜ才女である如懿に私刑を加えるのか理解できなかった。韋妃は拷問などしていないと弁解し、如懿の体に傷がないか皇上に確認するよう促した。皇上が如懿を守ろうとしていることに気づいた韋妃は、もう少しだけ尋問を続けると言って、その後で如懿を解放すると約束した。
淑妃は韋妃との面会を求めた。いつも温厚な淑妃がどのような行動に出るのか、韋妃は興味を持っていた。淑妃は、婉言(えんげん)毒殺事件の容疑者として如懿が捕らえられたのは事実だが、自白を強要するのではなく、大理寺(だいりじ)に任せるべきだと指摘した。長時間の尋問で確かな証拠を得られたのか疑問を呈し、後廷で勝手に事件を処理するのは適切ではないと主張した。韋妃は、皇上の介入により、結局如懿を解放せざるを得ないと悟った。
如懿は他人が自分をどう扱おうと気にしなかったが、皇上が自分の生死に無関心な態度を示すことだけは我慢できなかった。彼女は承慶殿(しょうけいでん)に戻り、一人で多くのことを考えたいと思った。皇上の予想通り、韋妃は最終的に如懿を解放したが、徐恵(じ・ょけい)に付き添われ、二人は才人(さいじん)宮ではなく承慶殿(しょうけいでん)に戻った。如懿は皇上にとって自分がどのような存在なのか分からず、承慶殿(しょうけいでん)での出来事全てが夢だったのではないかと疑い始めた。
承慶殿(しょうけいでん)に戻った如懿は何者かに襲われそうになり、必死に抵抗するも気を失い、様子を見に来た皇上の腕の中に倒れ込んだ。皇上は如懿を甘露殿(かんろでん)に連れて帰り、彼女の首の深い勒痕を見て、誰かが殺害しようとしたのだと理解した。王公公は鄭婕妤(しょうよ)の事件との関連性を指摘し、皇上は徹底的に調査するよう命じ、才人(さいじん)宮の者に如懿の世話をするよう指示した。
甘露殿(かんろでん)で悪夢から目覚めた如懿は、自分が皇上の寝宮にいることに気づき、皇上が大理寺(だいりじ)に事件の徹底捜査を命じ、二度と誰も彼女を傷つけられないようにしたことを知った。徐恵(じ・ょけい)は、韋妃が後廷で私刑を繰り返す行為は目に余ると感じ、如懿が皇上に会う際にこの件を伝えるべきだと進言した。そうでなければ、後廷での生活はさらに困難になると考えたからだ。淑妃は如懿を御花園に誘い、婉言(えんげん)の死については沈黙を守るよう諭した。皇上を煩わせるべきではないと考えたのだ。
皇上は如懿を政務堂に呼び出し、昨夜の出来事について尋ねた。如懿は婉言(えんげん)が死ぬのを目撃した時の状況、そしてその後内侍監(ないじかん)に連行され韋妃に尋問された時のことをありのままに話した。皇上は一時的に如懿を内侍監(ないじかん)の暗房に戻すことにした。大理寺(だいりじ)による婉言(えんげん)の事件の捜査には多くの疑問点があり、如懿の有罪を断定できなかったため、皇上は彼女の刑を軽くし、掖庭(えきてい)に送ることにした。如懿はただ婉言(えんげん)を殺した真犯人を見つけたいと願ったが、皇上は自分が如懿の立場なら真実を深く追求しないと発言し、如懿は困惑した。
第7話あらすじとネタバレ
如意の願い
如意は婉言(えんげん)の死の真相を追い求め、仇を討つことを誓っています。婉言(えんげん)は如意にとって姉妹同然の存在であり、彼女の死は青天の霹靂でした。しかし、皇上は真相究明の必要性を認めず、如意は困惑と不解を抱きます。皇上にとっては単純な事件に見えるようですが、如意にとってはそう簡単に割り切れるものではありません。この世では、たとえ姉妹のように親しい間柄でも、敵対する可能性があることを如意は痛感しています。
太子墜馬事件
太子が落馬し、重傷を負いました。太医の診断によると、太子は一生歩行困難になる可能性があるとのこと。傷は想像以上に重く、骨が繋がったとしても後遺症が残るでしょう。大臣たちは太子の不注意が原因ではないかと推測していますが、大理寺(だいりじ)の調査はまだ結論が出ていません。朝廷では、魏徴(ぎちょう)が政務堂にいる鸚鵡を後宮に移すよう皇上に進言しました。国事を議論する場で、雑音は不要であるという理由からです。最終的に、皇上は魏徴(ぎちょう)を太子太師に任命し、太子の学問を補佐させ、王公公に鸚鵡を連れて行かせました。
輔機の疑念
輔機は異なる見解を持っています。彼は太子の落馬は偶然ではなく、何者かによる意図的な犯行だと疑っています。「玄武門」の三文字に触れ、背後に深い陰謀が隠されている可能性を示唆しました。しかし、皇上は輔機が考えすぎていると感じ、単なる事故だと考えています。皇上は東宮へ向かいましたが、途中で立ち止まり、これまでの太子への溺愛が彼の驕慢さを招いたことに気づきます。そのため、皇上は今後太子に厳しく接することを決意し、直接見舞いには行きませんでした。
太子妃と称心(しょうしん)
太子妃は、太子との会話を秘密にするため、全ての侍従を退出させました。称心(しょうしん)も例外ではありません。太子は部屋にいる者を退出させる権限は自分だけにあると言い、称心(しょうしん)に服を脱ぐよう命じます。称心(しょうしん)の背中の傷は、三年前に太子を救った際に負ったものです。落馬した瞬間、太子は死の恐怖を感じ、誰かが自分を殺そうとしていることに気づきました。称心(しょうしん)は太子を慰め、常に傍にいると告げ、安心させました。
噂話
宮女の盛心は、三年前に太子が称心(しょうしん)を保護して以来、二人は常に一緒にいるため、宮中では様々な噂が流れていると言います。太子妃は、太子が称心の救命の恩に感謝しているためだと考えています。盛心は噂を鎮めるために太子妃に子供を産むことを提案しますが、太子は関心を示しません。太子妃は太子の腹心になりたいと思っていますが、太子が彼女に全てを話さないのは彼女を守るためだと理解しています。
殷大人(いんたいじん)と鄭仁曦(ていじんぎ)
もし鄭仁曦(ていじんぎ)が本当に婉言(えんげん)の仇を討ちたいのであれば、殷大人(いんたいじん)が助けになるかもしれません。婉言(えんげん)の事件は謎が多く、いまだ真犯人は分かっていません。容疑者である武照は掖庭(えきてい)に拘束され、大理寺(だいりじ)のさらなる捜査を待っています。
宮廷内の陰謀
輔機は皇上が魏徴(ぎちょう)を太子太師に任命したことを懸念していますが、皇上の決定は覆らないことを理解し、異議を唱えるのを諦めます。一方、春盈(しゅんえい)は掖庭(えきてい)にいる姉を通じて、如意が顔に傷を負えば命は助かるという情報を伝えました。掖庭(えきてい)の洗濯場で働くことになった如意は、偶然彭婆婆(ほう・ばば)に出会います。
第8話あらすじとネタバレ
彭婆婆(ほう・ばば)の異変と如意的窮地
彭婆婆(ほう・ばば)が突然取り乱し、気を失ってしまう。如意は彭婆婆(ほう・ばば)に薬を飲ませようとするが、羅将軍が二人をまとめて始末しようと企む。しかし、如意に仮撃され、羅将軍は逃げ出す羽目に。掖庭(えきてい)の他の者たちは如意に、羅将軍は掖庭(えきてい)で一番危険な人物であり、過去数年の間に起きた幾つかの死亡事件にも関わっていると警告する。如意は羅将軍がなぜ彭婆婆(ほう・ばば)を狙うのか疑問に思うが、実は羅将軍が排除しようとしていたのは、掖庭(えきてい)で最も手出しできない人物だったのだ。
徐恵(じ・ょけい)の新たな地位と試練
徐恵(じ・ょけい)は皇上と囲碁を打った後、皇上の目にとまり、多くの褒美を賜り、三品婕妤(しょうよ)に封じられる。彼女は文娘(ぶんじょう)を自分の侍女にしたいと願い、王公公の支持を得る。徐恵(じ・ょけい)は気前よく全ての褒美を他の才女たちに分け与える。しかし、蕭薔(しょう・ちょう)は徐恵(じ・ょけい)の新しい地位を冷ややかに見て、娘娘の真価事をしているだけだと皮肉り、如意がこれを見たらきっとがっかりするだろうと言う。
太子の苦悩と舅の忠告
太子は自分の片足がもう治らないことを知り、犯人が既に処刑されたという事実にさらに憤慨する。皇上に不満を伝えようとするが、称心(しょうしん)は全て皇上の決定だと告げる。太子は宰相である舅の長孫大人に助けを求めようとするが、舅は既に訪ねており、手紙を残していた。手紙には、皇上に対して小人のように振る舞うべきではないと太子を諭す言葉が綴られていた。
如意と徐恵(じ・ょけい)の密会
徐恵(じ・ょけい)は如意にこっそり食べ物と手紙を送り、夜に掖庭(えきてい)の東南門で会う約束をする。如意は喜んで待ち合わせに向かうが、徐恵からもらった食べ物を猫に与えたところ、猫が毒で死んでしまう。誰かが食べ物に毒を盛ったことに気付く。夜、二人が会うと、徐恵は掖庭(えきてい)の宦官や女官に賄賂を渡して如意を守ることを決意する。二人は義姉妹の契りを交わし、共に苦楽を分かち合い、決して見捨てないと誓う。如意は母からもらった腕輪を徐恵に贈り、彼女との大切な友情の証とする。
彭婆婆(ほう・ばば)の忠告と過去
彭婆婆(ほう・ばば)は如意に、宮廷の外の人間に期待するなと諭す。ここのどんな声も外には届かないからだと。彼女は、如意があの人から送られた刺客ではないことをほのめかす。あの人は非常に残酷な人物なのだ。如意があの人とは誰かと尋ねると、彭婆婆は自分の過去の一部を語り始めるが、その人物の正体は明かさない。彭婆婆は如意に、もしいつかここから出られたら、自分の仇を討ってほしいと言う。しかし、位の高い人物には如意の手には負えないことも分かっている。彭婆婆は如意に、皇族の人間に本気で惚れてはいけないと忠告する。彼らは本当の愛情の価値を理解していないからだと。そして、羅将軍は一度の失敗では諦めないだろうから、自分のそばにいるようにと如意に助言する。
羅将軍の復讐と心の揺らぎ
春盈(しゅんえい)は宦官を通して羅将軍に、鄭子章(ていしそう)への未練があるのか尋ねる。羅将軍は愛ではなく憎しみだけだと断言する。鄭子章(ていしそう)が卯の刻に亡くなったことを知ると、羅将軍は鄭子章(ていしそう)の最期を看取るために連れて行かれる。この出来事は羅将軍の心を大きく揺さぶり、茫然自失の状態に陥らせる。
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