第16話あらすじとネタバレ
江湖の達人たちが負傷
ある日、江湖の達人たちが次々と負傷した。卓鼎風(たくていふう)は調査の結果、江左盟の仕業であることを突き止める。しかし、江左盟は天泉山荘よりも強いため、卓鼎風(たくていふう)は謝玉(しゃぎょく)に、今は信頼できる人手が足りないことを正直に伝える。これは、謝玉(しゃぎょく)が計画していた禁軍の弱体化が当面不可能になったことを意味する。それでも、謝玉(しゃぎょく)は重要な場面で卓鼎風(たくていふう)の協力を得たいと願う。甄平(しんへい)は、9人の達人を短期間行動不能にすることに成功し、梅長蘇(ばいちょうそ)は満足する。
夏冬(かとう) の夫への追悼
毎年正月初五、夏冬(かとう) は夫の聶鋒(じょうほう)を弔うために山へ行く。霓凰(げいおう)が京にいる時は、必ず夏冬(かとう) に同行する。ある追悼の際、夏冬(かとう) は誰かに跟踪されているような気がする。黎舵主(れいだしゅ)と梅長蘇(ばいちょうそ)が一緒に来たのを見て、梅長蘇(ばいちょうそ)は聶鋒(じょうほう)将軍に敬意を払っていたため、夏冬(かとう) の許可を得て、彼も追悼に加わり、梅嶺の戦いで聶鋒(じょうほう)と肩を並べて戦った時のことを思い出す。下山途中、林の中で物音がしたので、夏冬(かとう) は追いかけるが、靖王(せいおう)の部下に出くわす。彼らは野人を追跡していたと主張するが、夏冬(かとう) の登場で目標を見失ってしまった。梅長蘇(ばいちょうそ)は、村民に怪物の食性について質問して罠を仕掛け、怪物を誘い出すことを提案する。
卓青遥(たくせいよう)の沈追(しんつい)監視
最近、卓青遥(たくせいよう)は沈追(しんつい)を監視している。梅長蘇(ばいちょうそ)は、太子が沈追(しんつい)が私砲坊を調査していることを知ってしまったのではないかと気づき、沈追(しんつい)が将来靖王(せいおう)の重要な助手になることを考えると、甄平(しんへい)に彼の安全を確保するよう指示する。卓鼎風(たくていふう)が沈追(しんつい)に攻撃しようとしたまさにその時、景睿(けいえい)が偶然遭遇し、沈追(しんつい)を救う。卓鼎風(たくていふう)は交戦中、不注意で景睿(けいえい)の肩を負傷させるが、相手の身元がわかったため攻撃を中止し、誉王(よおう)府の人物が現れたところで撤退する。卓鼎風(たくていふう)は謝玉(しゃぎょく)に、沈追(しんつい)の護衛の力を過小評価していたこと、そして誉王(よおう)が支援しているのではないかと推測する。
景睿(けいえい)への卓鼎風(たくていふう)の警告
景睿(けいえい)から朝廷の重臣をなぜ暗殺しようとしたのかと問われた卓鼎風(たくていふう)は、すべては卓家と謝家の未来のためだと答え、謝玉(しゃぎょく)に再び見つかったら自分でも守れないと警告する。一方、内監刺殺事件は依然として卓鼎風(たくていふう)を指し示す確たる証拠がないため、夏冬(かとう) は一時的に追跡を控え、卓鼎風(たくていふう)を油断させて一網打尽にする機会を待つことにする。
上元佳節の夜
上元佳節の夜、新たに掛けられた魚の形の灯籠を眺めながら、梅長蘇(ばいちょうそ)は霓凰(げいおう)と一緒に灯籠を掛けた懐かしい日々を思い出す。ちょうどその頃、霓凰(げいおう)も梅長蘇(ばいちょうそ)のことを思い出し、訪ねてくるが、梅長蘇(ばいちょうそ)は妙音坊で重要な用事を済ませる必要があった。宮羽(きゅうう)は、梅長蘇(ばいちょうそ)、景睿(けいえい)、豫津(よしん)のために十三叔が新たに作った曲を演奏する。梅長蘇(ばいちょうそ)は、景睿(けいえい)の4月の誕生日パーティーに宮羽(きゅうう)を演奏に招待することを提案するが、宮羽(きゅうう)は長公主の焦尾琴を条件にすると主張し、景睿(けいえい)は快諾する。
沈追(しんつい)への暗殺未遂
卓鼎風(たくていふう)と卓青遥(たくせいよう)は沈追(しんつい)を暗殺しようとするが、沈府の警備が厳重だったため、失敗に終わる。卓青遥(たくせいよう)は負傷する。梅長蘇(ばいちょうそ)は、謝玉(しゃぎょく)が禁軍の統率の座を狙っており、皇宮内の陰謀にも加担していることを知る。さらに、太子が楼之敬(ろうしけい)と共同で私砲坊を開設しているという証拠を沈追(しんつい)が握っていることも判明し、東宮への仮撃の好機が訪れる。梅長蘇(ばいちょうそ)は、誉王(よおう)が沈追(しんつい)を支援してくれることを期待する。景睿(けいえい)は、謝玉(しゃぎょく)の最近の行動にますます困惑し、なぜ卓鼎風(たくていふう)に朝臣を暗殺させたのかと直接問いただす。
第17話あらすじとネタバレ
般弱は誉王(よおう)に進言し、太子の私設火薬工場が閉鎖されていないうちに事態をさらに拡大することを提案します。景睿(けいえい)は負傷した卓青遥(たくせいよう)を見舞い、妹の怪我の原因を尋ねます。謝玉(しゃぎょく)の仕業ではないかと疑う景睿(けいえい)は、妹が身重であるにも関わらず危険にさらされたことに不快感を示します。その後、景睿(けいえい)は謝玉(しゃぎょく)を問い詰め、朝臣を暗殺しただけでなく卓青遥(たくせいよう)を負傷させたことを責め、懸崖勒馬することを求めます。しかし、謝玉(しゃぎょく)は景睿(けいえい)の意見に同意せず、太子と誉王(よおう)の皇位争奪戦で一席の地を得ようとしているだけだと主張します。誉王(よおう)が勝利すれば、両家は災難を免れないと警告します。景睿(けいえい)が気づいたことを知った謝玉(しゃぎょく)は、卓鼎風(たくていふう)に景睿(けいえい)に注意するよう忠告します。
その瞬間、猛烈な爆発音が響き渡ります。梅長蘇(ばいちょうそ)は黎舵主(れいだしゅ)に状況を調査させ、すぐに火薬工場が爆発し、一帯に被害が出たという報告を受けます。靖王(せいおう)は迅速に軍のテントを派遣して被災者を支援します。梅長蘇(ばいちょうそ)は火薬工場の事故に疑問を感じ、黎舵主(れいだしゅ)に誉王(よおう)のもとへ手がかりを探しに行くよう命じます。火薬工場の爆発事件は太子を非常に緊張させ、事態を隠蔽することが困難であることを悟ります。梅長蘇(ばいちょうそ)は現場を確認するため自ら足を運び、霓凰(げいおう)も救援物資を届け、靖王(せいおう)は現場で救助活動を指揮しています。梅長蘇(ばいちょうそ)は靖王(せいおう)に、この事件は朝廷内部だけでなく重大な問題であり、誰が最大の利益を得るのかと問います。靖王(せいおう)は最初はこれが梅長蘇(ばいちょうそ)の策略だと誤解し、人命を軽視していると非難しますが、霓凰(げいおう)の叱責を受け、梅長蘇(ばいちょうそ)はそれが自分の意図ではないことを明確にします。
越貴妃(えつきひ)は太子の私設火薬工場の行為に非常に不満を持ち、いくつかの御史が表面上は誉王(よおう)を支持しているが実際には太子の密偵であることを知ると、太子にすぐに上奏して弾劾するように要求します。党争を理由に罪を重くし、太子を廃位するよう提案し、梁帝(りょうてい)の疑いをそらすことを狙います。梅長蘇(ばいちょうそ)は靖王(せいおう)に軍のテント支援を報告する必要はないと提案しますが、靖王(せいおう)は規則に従うべきだと主張します。梅長蘇(ばいちょうそ)は、今は戦時ではなく、テントは軍需物資とはみなされないため、規定に従わないことで太子が兵部を利用して靖王を弾圧している事実を暴き、靖王の善行を際立たせることができると指摘します。
梁帝(りょうてい)は誉王(よおう)、太子、および関係各省を召集して火薬工場事件について話し合い、太子を廃位するよう求める上奏書が提出されます。梁帝(りょうてい)は誉王の意見を尋ねると、誉王は太子は管理が不適切であったものの、依然として面目を保つべきだと答えます。梁帝(りょうてい)はこれに激怒し、太子は徳を失ったと判断し、朝政への参加を禁止します。誉王が梅長蘇(ばいちょうそ)に贈った贈り物は毎回返却されているにもかかわらず、彼は贈り続けることを主張し、蘇宅の改修が完瞭したら般弱と一緒に訪問する予定です。2ヶ月の改修を経て、梅長蘇(ばいちょうそ)の庭園が完成し、景睿、豫津(よしん)、霓凰(げいおう)、夏冬(かとう) 、夏春(かしゅん)など、多くの客人を招いて宴が開かれます。梅長蘇(ばいちょうそ)は誉王が招待されずに来ることを予期しており、案の定、誉王は般弱を伴って出席します。
宴会の途中で、梅長蘇(ばいちょうそ)は琴譜をどこかに隠して、最初に探した人が琴譜を手に入れるというゲームを提案します。皆が探し始めると、梅長蘇は般弱が落ち著かない様子であることに気づき、彼女も一緒に探すように誘います。
第18話あらすじとネタバレ
霓凰(げいおう)は誉王(よおう)に、先ほど般弱が琴譜を探していた様子が手際よかったものの、もはや見つからないだろうと告げ、南廂房で何か別の発見があるかもしれないと提案しました。しかし、皆で探したにも関わらず、琴譜は見つかりませんでした。更に悪いことに、般弱が捜索中に飛流(ひりゅう)の大切な物を壊してしまい、飛流(ひりゅう)は機嫌を損ねてしまいました。
客が帰った後、蒙摯(もうし)は梅長蘇(ばいちょうそ)に、なぜ夏冬(かとう) と般弱の前であのような芝居を打ったのかと尋ねました。実は、これは梅長蘇(ばいちょうそ)が二人に仕掛けた罠でした。蒙摯(もうし)は梅長蘇(ばいちょうそ)と共に密道を通って靖王(せいおう)府へ行くことにし、梅長蘇(ばいちょうそ)と霓凰(げいおう)からその行動の是非を問われた際、靖王(せいおう)に梅長蘇(ばいちょうそ)の正体を決して明かさないことを誓いました。梅長蘇(ばいちょうそ)は、今の自分にとって靖王(せいおう)が非常に重要であり、靖王(せいおう)は地位を争うことに集中する必要があり、自分の正体を知れば動揺してしまうと説明しました。
般弱は誉王(よおう)に、庭園を長時間捜索したものの琴譜は見つからず、逆に密室らしきものを見つけたため、梅長蘇(ばいちょうそ)が以前から政に関わろうとしていた可能性があると仄めかしました。蒙摯(もうし)は梅長蘇(ばいちょうそ)に靖王(せいおう)に正体を明かすべきだと考えましたが、梅長蘇(ばいちょうそ)は、靖王(せいおう)が真実を知れば自分の安全を心配してしまい、皇位継承の妨げになると説明しました。梅長蘇(ばいちょうそ)は自分が苦労を背負っても、靖王(せいおう)には大業に専念して欲しいと考えていました。霓凰(げいおう)は、自分が生きている限り、梅長蘇(ばいちょうそ)に辛い思いはさせないと断言しました。
靖王(せいおう)の多くの欠点を指摘した霓凰(げいおう)は、なぜ梅長蘇(ばいちょうそ)が彼を皇帝にしようと考えるのか理解できませんでした。梅長蘇(ばいちょうそ)は、靖王(せいおう)の良い点は即位後に現れ、明察秋毫で公正な皇帝になると説明しました。その純粋さのため、梅長蘇(ばいちょうそ)は陰謀渦巻く難しい役目を一人で引き受ける覚悟でした。
梅長蘇(ばいちょうそ)は12年前の梅嶺の惨劇の悪夢から目を覚まし、傍らに飛流(ひりゅう)がいることに気づきました。飛流(ひりゅう)は誰かが訪ねてきたと伝えました。訪ねてきたのは靖王(せいおう)で、山西への転任を控えており、南楚の公主を妃に迎える話が出ていることを伝えました。梅長蘇(ばいちょうそ)は、靖王(せいおう)と公主の生年月日が合わなければ婚姻は避けられると提案しました。靖王(せいおう)は梅長蘇(ばいちょうそ)が庭生(ていせい)のことを気にかけている理由を尋ねると、梅長蘇(ばいちょうそ)はかつて皇太子の配下で活躍したかったが葉わなかったと答えました。
穆青(ぼくせい)は霓凰(げいおう)に、死刑囚のすり替えの情報が伝わったことを伝えました。靖王は梁帝(りょうてい)に謁見し、任務の報告と戦勝の知らせを伝えましたが、梁帝(りょうてい)が疲れている様子に気づきました。梁帝(りょうてい)は囚人すり替え事件のため吏部と刑部(けいぶ)の長官が不在となり、多くの官吏が関わる難しい事件に頭を悩ませていました。靖王は以前、濱州の土地横領事件で活躍した蔡荃(さいせん)を刑部(けいぶ)の代理に推薦し、梁帝(りょうてい)はそれを認めました。この知らせを聞いた誉王(よおう)は不満でしたが、蔡荃(さいせん)は東宮の人間ではないため、自分の陣営に取り込めるかもしれないと考え、蘇宅との接触を増やすべきだと判断しました。
朝廷では梁帝(りょうてい)が太子を廃して誉王(よおう)を皇太子に立てようとしているという噂がありましたが、それはただの噂話でした。誉王(よおう)は梁帝(りょうてい)の態度が曖昧なことに困惑していました。宮中で様々な噂が流れる中、梁帝(りょうてい)は蒙摯(もうし)に誉王(よおう)についての意見を尋ねましたが、蒙摯(もうし)は巧みに直接的な評価を避けました。ある日、梁帝(りょうてい)は御花園を散歩中に静嬪の部屋から漂う香りに気づき、かつての宸妃(しんひ)と静嬪の親交を思い出しました。高湛(こうたん)は過去の出来事を恐れて梁帝(りょうてい)に近づきませんでしたが、梁帝(りょうてい)は静嬪を呼ぶように命じました。
列戦英(れつせんえい)は靖王に、蒙摯(もうし)が密室を発見したことを報告し、靖王は急いで屋敷に戻りました。この時期、誉王(よおう)は議論だけでは現状を変えられないことを理解し、地位を固めるための行動を起こす必要性を感じていました。同時に、梅長蘇(ばいちょうそ)も裏で計画を進め、全てが計画通りに進むようにしていました。
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