江湖英雄伝あらすじ25話・26話、ネタバレ

第25話あらすじとネタバレ

雷純(らいじゅん)は白愁飛(はくしゅうひ) に、霹靂(へきれき)堂の勢力を取り戻すためではなく、蔡京(さいきょう)相爺から課された試練を達成し、有橋集団に加入するために楚河(そが)に来たことを告白しました。白愁飛(はくしゅうひ) の助力は利用したと明かしますが、白愁飛(はくしゅうひ) は怒りません。彼にとって雷純(らいじゅん)を助けることは純粋な善意からであり、彼女の目的がどうであれ、それは変わりません。二人はいつか京城で再会することを約束します。楚河(そが)鎮を去る際、白愁飛(はくしゅうひ) は思い出の橋を通りかかり、橋の上で待つ雷純(らいじゅん)の姿を思い出し、切ない気持ちに包まれます。

溫柔(おんじゅう)は王小石(しょうせき)との思い出に浸り、三合楼での会話や誕生日のサプライズを回想します。情に厚い王小石(しょうせき)が簡単に変わってしまうとは信じられず、真相を確かめるため彼を探しに行きます。しかし、無邪に阻まれ、王小石(しょうせき)が諸葛神侯(しんこう)の暗殺を企てており、背後には有橋集団がいる可能性があると聞かされます。王小石(しょうせき)の身を案じる溫柔(おんじゅう)は、彼の危険な行動を止めようと決意します。

王小石(しょうせき)は蘇夢枕(そむちん)と会い、誰に脅迫されたのかという問いに対し、否定します。そして、別れを告げるため、真摯な手紙を差し出します。手紙には、有橋集団の首領である蔡相(さいしょう)を暗殺し、楼内にいる密偵の存在を暴く計画が記されていました。情報漏洩を防ぐため、王小石(しょうせき)は去った後すぐに蘇夢枕(そむちん)に行動を起こすよう頼みます。彼は金風細雨(きんぷうさいう)楼を去る辞表も用意していました。

溫柔(おんじゅう)と無邪は王小石(しょうせき)を止めようとしますが、蘇夢枕(そむちん)はこれが策略だと告げます。王小石(しょうせき)の安全を心配する溫柔(おんじゅう)は、彼を部屋に閉じ込め、泣きながら行かせまいとします。王小石(しょうせき)は溫柔(おんじゅう)の真情に心を打たれ、行かないと約束しますが、隙を見て溫柔(おんじゅう)を眠らせます。彼は、溫柔(おんじゅう)を守るために距離を置いていたこと、もし今夜死んだら自分のことを覚えていてほしいこと、生き延びたら世を放浪するので忘れてほしいことを告げます。最後に溫柔(おんじゅう)の額にキスをし、後ろ髪を引かれる思いで去っていきます。

白愁飛(はくしゅうひ) は旅の途中で琴を弾く老人に出会います。老人は、前方に乗り越えられない劫難があると警告し、戻っても何も変わらないと告げます。しかし、白愁飛(はくしゅうひ) の決意は揺るぎません。彼の兄弟が待っているからです。

傅宗書(ふそうしょ)は王小石(しょうせき)に諸葛神侯(しんこう)暗殺の真意を確かめ、成功したら京城に残り蔡相(さいしょう)に会うことを条件に提示します。王小石(しょうせき)が承諾すると、傅宗書(ふそうしょ)と蔡相(さいしょう)は梅林別苑で知らせを待ちます。蘇夢枕(そむちん)は楼の堂主たちを集め、王小石(しょうせき)の行動が金風細雨(きんぷうさいう)楼の未来を左右すると伝え、全ての堂口を解散し、王小石(しょうせき)の脱出を全力で支援するように命じます。

蔡京(さいきょう)は王小石(しょうせき)が動き出したと知り興奮し、諸葛神侯(しんこう)の首を持ってくればすぐに王小石(しょうせき)と金風細雨(きんぷうさいう)楼を捕らえると約束します。王小石(しょうせき)は道観で諸葛神侯(しんこう)と会い、有橋集団を撲滅する方法を話し合います。諸葛神侯(しんこう)は江湖全体の力が必要だと考えますが、王小石(しょうせき)は一人を暗殺することで江湖を平定できると考えています。

蘇夢枕(そむちん)は、自分は王小石(しょうせき)の導き手であったが、今は彼の進む道は自分が導けるものではないと嘆きます。無邪は、今回の行動は王小石(しょうせき)個人の名声だけでなく、江湖全体の行く末に関わると考え、王小石(しょうせき)が成功することで新しい江湖の道が開かれると信じています。蘇夢枕(そむちん)は自ら王小石(しょうせき)を迎えに行くことを決意します。

王小石(しょうせき)は血の付いた首を持って梅林別苑に現れ、蔡相(さいしょう)との面会を求めます。しかし、傅宗書(ふそうしょ)は蔡相(さいしょう)が宮中にいるため戻れないと告げます。王小石(しょうせき)は蔡相(さいしょう)に会うまでは首を渡さないと主張します。傅宗書(ふそうしょ)は王小石(しょうせき)が殺したのは諸葛神侯(しんこう)であり、誰も彼を守れないと指摘しますが、王小石は持ってきたのは諸葛神侯(しんこう)の首ではないと明かします。傅宗書(ふそうしょ)は直ちに王小石の逮捕を命じます。

第26話あらすじとネタバレ

王小石(しょうせき)は傅宗書(ふそうしょ)の従者たちをうまくかわし、蔡京(さいきょう)の書斎に侵入することに成功した。しかし、元十三限(げんじゅうさんげん)は王小石(しょうせき)に、自分がいる限り蔡相(さいしょう)に指一本触れさせないと警告し、天下は既に彼らの掌中にあること、王小石(しょうせき)はもう逃げ場がないことを告げた。この言葉は、王小石(しょうせき)に幼い頃に母親を殺害した犯人が同じようなことを言っていた記憶を呼び起こさせ、目の前の元十三限(げんじゅうさんげん)こそがその犯人だったという衝撃の事実に気づかせた。

元十三限(げんじゅうさんげん)との決闘を決意した王小石(しょうせき)だったが、力の差は歴然で、負傷しながら城門まで逃走する。しかし、そこには官兵が待ち伏せており、絶体絶命の窮地に陥る。王小石(しょうせき)は蔡相(さいしょう)暗殺未遂の罪は自分一人の責任であると主張し、官兵に自分だけを捕らえるよう求めた。この危機的状況の中、龍嘯青が現れ、王小石(しょうせき)を城壁の下へ導く。城楼の上では朱小腰(しゅしょうよう)と無邪が待機していた。金風細雨(きんぷうさいう)楼に迷惑をかけることを心配する王小石(しょうせき)だったが、無邪の促しもあり、二人の兄が待つ苦水鋪へ向かうことを決意する。

白愁飛(はくしゅうひ) と蘇夢枕(そむちん)は既に苦水鋪で待機していた。蘇夢枕(そむちん)は白愁飛(はくしゅうひ) に、今回はもう逃げることは許されず、自分の代わりに金風細雨(きんぷうさいう)楼の全てを任せなければならないと告げる。そして、どんなに胆力があっても仁義を心に持たなければ、友を敵に変えてしまうと諭す。白愁飛(はくしゅうひ) は、友は必要なく、兄弟だけで十分だと答えた。蘇夢枕(そむちん)の真意を理解した白愁飛(はくしゅうひ) は、王小石(しょうせき)を逃した後、朝廷高官暗殺の罪を一人で被る計画を立てていた。

王小石(しょうせき)が苦水鋪に到著し、二人の兄と再会を果たす。傅宗書(ふそうしょ)は既にこの世になく、蔡京(さいきょう)を自分の手で始末できなかったことを悔やむ王小石(しょうせき)。蘇夢枕(そむちん)は王小石(しょうせき)を逃がそうとする。王小石(しょうせき)は白愁飛(はくしゅうひ) と共に逃げることのできない状況を悔やんでいた。しかし、白愁飛(はくしゅうひ) は兄弟が必ず再会できると信じ、いつか蘇夢枕(そむちん)の病が治り、三人で再び酒を酌み交わし、溫柔(おんじゅう)の世話を焼きながら、とことん酔える日を心待ちにしていた。

街を出ようとする王小石(しょうせき)は、偶然にも溫柔(おんじゅう)と出会う。王小石(しょうせき)が洛陽へ向かうことを知った溫柔(おんじゅう)は、物資を供給するために同行することを決意する。王小石(しょうせき)は感激し、溫柔(おんじゅう)を強く抱きしめた。

一方、金風細雨(きんぷうさいう)楼は千人もの官兵に包囲されていた。蘇夢枕(そむちん)は王小石(しょうせき)の朝廷高官暗殺未遂は自分の指示だと名乗り出て、自ら権力者たちの前に出ようとする。白愁飛(はくしゅうひ) は蘇夢枕(そむちん)を止め、副楼主の権限で蘇夢枕(そむちん)を解任し、自らが楼主として責任を負うと宣言する。楼の外に出ると、そこに待っていたのは楚河(そが)から戻り、蔡京(さいきょう)の義理の娘となっていた雷純(らいじゅん)だった。

雷純(らいじゅん)は蔡相(さいしょう)の命により、傅宗書(ふそうしょ)殺害の責任を誰が取るのか問いただす。白愁飛(はくしゅうひ) は自分が金風細雨(きんぷうさいう)楼の楼主だと明言し、雷純(らいじゅん)に今ここで手を出せば相応の代償を払わせると警告する。しかし、雷純(らいじゅん)は白愁飛(はくしゅうひ) を連行するよう部下に命じた。

雷純(らいじゅん)は蘇夢枕(そむちん)も許すつもりはなく、彼に会うことを望んでいると考えた。そして、蘇夢枕(そむちん)が自分の父親を殺した張本人であり、自分が味わった苦しみは全て蘇夢枕(そむちん)のせいだと責める。蘇夢枕(そむちん)は白愁飛(はくしゅうひ) を解放し、代わりに自分を捕らえるよう懇願する。しかし、雷純(らいじゅん)は蘇夢枕(そむちん)を苦しめるために、あえて白愁飛(はくしゅうひ) を捕らえ、蘇夢枕(そむちん)を自由の身のままにしておくつもりだった。

方應看は義父である蔡京(さいきょう)の元を訪れ、関七(かんしち)を逃がしたこと、そして金風細雨(きんぷうさいう)楼と六分半(ろくぶはん)堂の争いを煽ったことを白状する。権力を手に入れるためなら何でもすると誓った方應看に、蔡京(さいきょう)は傅宗書(ふそうしょ)の代わりに方應看を任命する。雷純(らいじゅん)が蔡京(さいきょう)に報告すると、蔡京(さいきょう)は江湖を商売に例え、白愁飛(はくしゅうひ) を捕らえたことが本当に価値があるのかと問う。雷純(らいじゅん)は、病に侵された蘇夢枕(そむちん)と、野心はありながらも未だに成功していない白愁飛(はくしゅうひ)を比較し、白愁飛(はくしゅうひ)のような人物こそ蔡相(さいしょう)の側に置くべきだと進言する。蔡京(さいきょう)は白愁飛(はくしゅうひ)をしばらく牢獄に閉じ込め、様子を見ることにした。

蔡京(さいきょう)は雷純(らいじゅん)と方應看を引き合わせる。方應看は常に雷純(らいじゅん)の後をついて回り、雷純(らいじゅん)はそれを不快に感じていた。方應看は義父から北方の任務を任されたことを話し、同時に王小石(しょうせき)を捕らえて蔡相(さいしょう)に差し出すという個人的な野望も明かす。一方、刑部大牢に閉じ込められた白愁飛(はくしゅうひ)は、かつて王小石(しょうせき)と共に刻んだ壁の文字を見つめ、王小石(しょうせき)の無事を祈っていた。