沈香の夢前編、後編あらすじ19話・20話・21話、ネタバレ

第19話あらすじとネタバレ

応淵(おうえん)は帝尊を訪ね、冥王(めいおう)から仙魔大戦に関する新たな手がかりを得たことを報告します。それは天史の記述と食い違っており、真相を確かめるため人間界への調査を願い出ます。帝尊は応淵(おうえん)が天規に違仮したため、晋仙大典後に人間界へ修行のため下界させることを宣告します。ただし、任務遂行のため記憶と仙力は保持したままとし、人間界でも天規を守るよう諭します。同時に、修行に専念できるよう、断情絶愛の命を与えます。

沈香の夢:前編 +後編~燃え尽きぬ愛~あらすじ、19話ネタバレ

余墨(よぼく)は紫鱗と協力して囚蜥(しゅうせき)を倒します。紫鱗は戦闘で負傷しますが、余墨(よぼく)が宝物の異眼(いえん)で治療します。感謝した紫鱗は義兄弟の契りを結ぶことを提案しますが、余墨(よぼく)は丁重に断ります。その後、羽族の妖怪たちは囚蜥(しゅうせき)を倒した余墨(よぼく)の強さを認め、彼を山主に推挙します。余墨(よぼく)は下界へ来た目的があるため、時間がないと当初断りますが、山主になれば多くの妖怪に号令をかけ、探し人が見つかりやすいと紫鱗に説得されます。また、余墨(よぼく)に仇敵がいる可能性も考慮し、最終的に山主の座に就くことを承諾します。そして、紫鱗と共同で山主を務めることになり、散らばった妖怪たちを呼び戻すよう小妖に伝令を出し、人間に危害を加えないよう命じます。善妖には安住の地を与え、悪妖には厳しい罰を与えることを宣言します。

晋仙大典後、応淵(おうえん)は芷昔(しせき)に会い、顔淡(がんたん)が芷昔(しせき)の昇仙を願っていたことを伝え、彼女の願いを葉えるために来たと告げます。顔淡(がんたん)が忘川を渡って下界したか尋ねると、応淵(おうえん)は芷昔(しせき)が顔淡(がんたん)を裏切り、多くの苦難を与えたことを責めます。芷昔(しせき)は顔淡(がんたん)が既に消滅したと勘違いしており、応淵(おうえん)は表面上は彼女の望みが葉ったと祝福しますが、実際は皮肉を込めています。応淵(おうえん)は芷昔(しせき)に仙鈿を与え、今後の活躍を祈ります。

沈香の夢:前編 +後編~燃え尽きぬ愛~あらすじ、19話ネタバレ

一方、忘川から落ちた顔淡(がんたん)は人間界の結婚式に落下し、新郎新婦を驚かせます。裴洛(はいらく)世子は絳辰(こうしん)の劇団を応援するため結婚式に出席していました。顔淡(がんたん)は役者に扮して舞台に上がり、絳辰(こうしん)に助けを求めます。絳辰(こうしん)は顔淡(がんたん)を匿い、梨園に滞在させ、物語の執筆を依頼します。名前を聞かれた顔淡(がんたん)は記憶を失っているため、とっさに「白漂亮(はくひょうりょう)」と名乗ります。

螢灯は芷昔(しせき)を陥れようと、冥王(めいおう)から献上された法器「疾音蝠」の紛失を芷昔(しせき)の仕業だと疑います。応淵(おうえん)が下界することを知った螢灯は護身の法器を用意しようとしますが、応淵(おうえん)は何も受け取らず、録鳴(ろくめい)から贈られた瑶池の蓮の種だけを受け取ります。螢灯は不満げですが、応淵(おうえん)は気にしません。録鳴(ろくめい)は顔淡(がんたん)の状況を尋ね、記憶を消され人間界へ送られ、妖に変化したことを知ります。録鳴(ろくめい)はそれが顔淡(がんたん)にとって良い人生かもしれないと考え、応淵(おうえん)は再会できれば天界に戻った際に顔淡(がんたん)の近況を知らせると約束します。録鳴(ろくめい)は応淵(おうえん)に天蚕仙衣を守り、顔淡(がんたん)の安全を確保するよう忠告します。

余墨(よぼく)は顔淡(がんたん)を探すため術を使いますが、紫鱗は彼が機嫌が悪いと勘違いします。余墨(よぼく)は腕の印が顔淡(がんたん)が残したもので、術によって自分の骨血と彼女の霊力を結びつけ、召喚した小魚を使って彼女の気配を追っていると説明します。それを見た紫鱗は、余墨(よぼく)が探しているのは女妖ではないかとからかいます。川辺で洗濯をしていた顔淡(がんたん)は、顔に青斑が現れていることに気づき、赤い小魚を焼いて食べます。すると、そこに妖怪退治師が現れます。自分が妖だと知らない顔淡(がんたん)は相手の魚を食べたと思い、慌てて逃げ出します。

螢灯は帝尊の掌事女官に昇進することになり、仙家たちの新しい法器の準備を始めます。応淵(おうえん)のために用意した帯には、珀萝香(はくらこう)を使って精気を高めています。録鳴(ろくめい)は帯に玉鉤が欠けていることに気づき、芷昔(しせき)は妙法閣で以前法器が紛失したことを話し、誰かが狙っていると心配します。螢灯は内心怯え、天兵が来たことでさらに緊張します。芷昔(しせき)はわざと天兵が疾音蝠を盗んだ犯人を見つけ出すかもしれないと言い、珀萝香(はくらこう)は使いすぎると禁香の媚骨香になってしまうとほのめかします。芷昔(しせき)は螢灯のために薬材を足したことを明かし、螢灯をさらに恐怖に陥れます。

第20話あらすじとネタバレ

螢灯(けいとう)は焦燥していましたが、天兵(てんぺい)は既に彼女が応淵(おうえん)帝君(おうえんていくん)を誘惑しようとした証拠を掴んでいました。それだけでなく、螢灯は応淵(おうえん)帝君の玉鉤(ぎょくこう)を盗み、天界禁香(てんかいきんこう)を勝手に使用した罪でも告発され、証拠は決定的でした。彼女は罰として人間界へ追放されることになりました。螢灯の失脚により、芷昔(しせき)は順当に妙法閣(みょうほうかく)の掌事(しょうじ)の地位に就きました。

沈香の夢:前編 +後編~燃え尽きぬ愛~あらすじ、20話ネタバレ

螢灯は、这一切が芷昔(しせき)の策略によるものだったとは思いもよりませんでした。芷昔(しせき)の目的は、今日の仙位(せんい)への昇進だったのです。螢灯は芷昔(しせき)を腹黒く、卑劣な小人(しょうじん)だと非難しました。かつての仙籍官(せんせきかん)は、権力者と結託して夜忘川(やぼうせん)の名簿を偽造した罪で、四十九道の天雷刑鞭(てんらいけいべん)の刑に処され、罷免される前に最後に行った仙籍の変更は、螢灯の未来の所属に関するものでした。最終的に、帝尊は螢灯の仙籍を剥奪し、仙憶(せんおく)を消去し、人間界へ追放、永世、仙となることを禁じました。螢灯は敗れはしましたが、後悔しておらず、芷昔(しせき)の処置に任せました。螢灯に人間界で仙子の記憶を持ったまま屈辱の日々を過ごさせ、顔淡(がんたん)への復讐を果たすため、芷昔(しせき)は彼女に鎖憶丹(さえきだん)を与えました。

螢灯が人間界へ追放されると、芷昔(しせき)はようやく顔淡(がんたん)への復讐を果たせました。録鳴(ろくめい)は芷昔(しせき)に、顔淡(がんたん)は死んでおらず、応淵(おうえん)に助けられ人間界へ送られ、今は自由気ままな花妖(かよう)になっているはずだと伝えました。顔淡(がんたん)は芷昔(しせき)が心魔(しんま)から解放され、晴れやかな生活を送ることを常に願っていました。

沈香の夢:前編 +後編~燃え尽きぬ愛~あらすじ、20話ネタバレ

一方、顔淡(がんたん)は戯曲(ぎきょく)が上手く書けず、困っていました。絳辰(こうしん)は彼女に、人間界の感情は複雑で、身をもって体験しなければ真に理解することはできず、他人の教えには限界があると告げました。顔淡(がんたん)は四海(しかい)を巡り、世の中の様々なことを経験し、五毒六妄七情八苦(ごどくろくもうしちじょうはっく)を味わってこそ、人の心を打つ物語が書けると言いました。

余墨(よぼく)は自ら山を下り、顔淡(がんたん)を探すことにしました。偶然、狼族(ろうぞく)の小妖(しょうよう)が戯曲を詠んでいるのを聞き、その戯曲が天界での日々や顔淡(がんたん)の声を思い出させました。戯曲の出所を知るため、彼は自分の法器(ほうき)を譲ると申し出ました。余墨(よぼく)は、世の中の全ての戲班(げきだん)を探し回ってでも顔淡(がんたん)を見つけたいと思っていました。彼女は六界第一の話本大家(ろっかいだいいちのはなほんだいか)になることをずっと夢見ていたからです。

絳辰(こうしん)はずっと裴洛(はいらく)世子(はいらくせいし)が芝居を聞きに来るのを待っていましたが、彼の病状が悪化し、床から起き上がれないほどになり、どんな名医でも十五日しか生きられないと知らされました。裴洛(はいらく)は絳辰(こうしん)に、自分の深い想いは叶わないだろうと伝えました。夜、王公子(おうこうし)という男が絳辰(こうしん)に乱暴を働こうとしましたが、通りかかった顔淡(がんたん)が妖力(ようりょく)を使って阻止しました。絳辰(こうしん)は顔淡(がんたん)に、捉妖師(ちょくようし)の注意を引かないよう、むやみに妖力を使ってはいけないと忠告しました。

顔淡(がんたん)は自分が妖怪であるという事実に驚きを隠せませんでした。絳辰(こうしん)は昙花精(たんかけい)で、正体を隠すため、妖力を使うことは決してありませんでした。だからこそ、同じ妖怪である顔淡(がんたん)を助けたのです。絳辰(こうしん)は王公子(おうこうし)が目を覚ました後、顔淡(がんたん)に責任を問うのではないかと心配し、早く逃げるように言い、花隠山(かいんざん)へ行って助けを求めるようにと信物(しんぶつ)を渡しました。

顔淡(がんたん)は絳辰(こうしん)を一緒に逃げるよう説得しようとしましたが、絳辰(こうしん)は裴洛(はいらく)のいる場所に自分もいると言って拒否しました。そこで顔淡(がんたん)は一人で出発し、余墨(よぼく)が宿に置いていた馬を盗んで行きましたが、二人はまたしてもすれ違いました。顔淡(がんたん)はすぐに花隠山に到着し、花精族(かせいぞく)に加わりました。族長(ぞくちょう)は山主(さんしゅ)に美女を贈ろうとしており、自分の孫娘(まごむすめ)の紫藤(しとう)を山主夫人にしたいと考えていたので、顔淡(がんたん)を陪嫁の侍女(ばいちゃんのじょ)として仕えさせました。

余墨(よぼく)はようやく顔淡(がんたん)がいる歡喜戲班(かんきげきだん)を見つけましたが、一歩遅かったです。絳辰(こうしん)は余墨(よぼく)に、顔淡(がんたん)は記憶を失っており、自分が妖怪であることも知らず、身寄りも無く、陰寒(いんかん)を帯び、体中に青い斑点があり、妖力は弱く、修行も治癒術(ちゆじゅつ)も知らないため、誰かの助けが無ければ命が危ないと伝えました。

絳辰(こうしん)は顔淡(がんたん)が余墨(よぼく)にとって大切な存在であることを見抜き、顔淡(がんたん)を探すのを手伝う代わりに、愛人の命を救ってほしいと頼みました。余墨(よぼく)は異眼(いえん)を絳辰(こうしん)に預けました。それは強力な霊力を持つ宝物で、瀕死の人を救うことができますが、人間界の物ではなく、裴洛(はいらく)の欲望を助長しないようにと釘を刺しました。裴洛(はいらく)が寿命を迎えた時、余墨(よぼく)は異眼(いえん)を回収するつもりです。危機的状況の中、絳辰(こうしん)は異眼(いえん)を使って裴洛(はいらく)を救い、その後はやりたいことを何でもするようにと言いました。

三界(さんかい)が再び分かれた後、人間と妖怪は同じ世界に共存することになり、悪妖(あくよう)が人間を苦しめる事件が多発し、人々は道法(どうほう)を修めた天師(てんし)に頼って平和を維持するしかありませんでした。応淵(おうえん)は人間界の捉妖師、唐周(とうしゅう)に姿を変え、凌霄派(りょうしょうは)に加わりました。一方、余墨(よぼく)は馬を飛ばして花隠山へ駆けつけましたが、顔淡(がんたん)には会えず、二人がまたしてもすれ違ったことを知りませんでした。

第21話あらすじとネタバレ

紫鱗は铘闌山(えいらんざん)の主の交代を祝う宴に妖たちを集めました。同時に、余墨(よぼく)も想い人を見つけたとのことで、二重の喜びとなりました。しかし、皆が余墨(よぼく)を祝おうとした矢先、彼は落胆した様子で戻ってきました。実は、心上人を見つけられなかったのです。余墨(よぼく)の衰弱した様子を見た紫鱗は異眼(いえん)で治療することを提案しますが、余墨(よぼく)の沈黙から、異眼(いえん)が既に結納の品として贈られたことを悟り、「せっかくのものが無駄になった」と嘆きます。

花精族の長老が八人の美女を余墨(よぼく)に差し出しますが、今の余墨(よぼく)にはその気がないことを察した紫鱗が丁重に断ります。その中にいた顔淡(がんたん)という名のひとりの花精は、紫鱗が以前自分を「醜い化け物」呼ばわりした小亀だと気づき、慌てて顔を隠しますが、結局見つかってしまいます。その瞬間、余墨(よぼく)が現れ顔淡(がんたん)を支えます。顔淡(がんたん)は驚き、彼が探し求めていた人だと気づきます。しかし、記憶を消されていたため、余墨(よぼく)のことを思い出せません。

それでも顔淡(がんたん)は余墨(よぼく)の付き人になりたいと申し出、余墨(よぼく)は快諾します。百霊(ひゃくれい)は顔淡(がんたん)に湯浴みをさせ、余墨(よぼく)に引き合わせます。部屋で顔淡(がんたん)は、顔の痣を隠すために枕元の衍碧丹(えんへきたん)を飲むべきか迷っていました。そこへ余墨(よぼく)がやってきて彼女の意図を察し、「そのままでも美しい」と褒めます。顔淡(がんたん)は自分は妾ではなく、人間界に来たばかりの小妖で、男女の情など何も知らないと説明し、忠実な付き人の方が良いのではないかと自嘲気味に提案します。余墨(よぼく)は困ったふりをして、最終的に顔淡(がんたん)の提案する百年の奉公契約を受け入れます。

余墨(よぼく)は衍碧丹で顔淡(がんたん)の痣を隠し、印を付けて彼女を守ると約束します。顔淡(がんたん)は山を自分の家とし、余墨(よぼく)を主君、自分を付き人の蓮卿と呼ぶことを誓います。一流の物語作家になりたいという顔淡(がんたん)の夢を葉えるため、余墨(よぼく)は彼女を連れて人間界を旅し、世情を体験させることを約束します。

唐周(とうしゅう)小天師は二十歳の誕生日を迎えようとしていましたが、ひっきりなしに来る求婚者たちに、天然痘にかかったと言って断っていました。凌霄派(りょうしょうは)では掌門(しょうもん)の後継者は結婚できない決まりなので、掌門(しょうもん)は唐周(とうしゅう)が修行に専念していることを喜びます。唐周(とうしゅう)は師の十回目の命日に、掌門(しょうもん)に代参を頼み、悲しげな女性が橋から飛び降りる夢を繰り返し見ることについて相談します。掌門(しょうもん)はそれは同情心を利用した妖術に騙されないようにとの警告だと諭します。

顔淡(がんたん)は偶然紫鱗の正体が亀だと知り、からかいます。そして、紫鱗が懸心崖(けんしんがい)の小仙亀(せんき)だったことを知ります。余墨(よぼく)は顔淡(がんたん)を可愛がり、好きに遊ばせるだけでなく、彼女が執筆できるように書庫まで建ててあげます。

人間に仕えることを嫌う三尾雪狐一族が突然訪ねてきたのは、何か頼みがあるに違いありません。琳琅(りんろう)と弟の炎子は、炎子が呪毒にかかり、誰も解けないため、助けを求めに来たのでした。琳琅(りんろう)は余墨(よぼく)に助けを求め、狐族が従属することを約束します。三尾雪狐は高貴な血筋ですが、余墨(よぼく)は琳琅(りんろう)の申し出を断り、顔淡(がんたん)に炎子の治療をさせます。顔淡(がんたん)はわざと印を見せつけて琳琅(りんろう)を脅し、余墨(よぼく)が自分を罰しているように見せかけ、琳琅(りんろう)に諦めさせようとします。

翌日、琳琅(りんろう)は再び顔淡(がんたん)を訪ね、弟を助けてくれたことに感謝し、狐族に入って保護を受けないかと誘います。外で二人の会話を聞いていた余墨(よぼく)と紫鱗。紫鱗は余墨(よぼく)が顔淡(がんたん)を失うかもしれないとからかいます。余墨(よぼく)は慌てて部屋に入り込み、顔淡(がんたん)を取り戻し、琳琅(りんろう)に彼女を脅迫しないよう警告します。二人のやり取りは、余墨(よぼく)がいかに顔淡(がんたん)を大切に思っているか、そして守ろうとしているかを示しています。