沈香の夢前編、後編あらすじ52話・53話・54話、ネタバレ

第52話あらすじとネタバレ

怨刃之刑(えんじんのけい)は八十一の苦しみから成り、一つ一つがまるで昇仙の劫難(しょうせんのごうなん)を乗り越えるかのよう。怨刃が体内に侵入すると、魂と肉体が分離され、外見は無事でも内臓は千刀万剮(せんとうばんがい)の苦しみに苛まれる。帝尊は応淵(おうえん)が罪を認めれば機会を与えると申し出た。しかし、応淵(おうえん)が罪を認めたのは顔淡(がんたん)を案じたためで、彼女にこの残酷な場面を見ないよう言い聞かせた。顔淡(がんたん)は応淵(おうえん)と共に刑罰を受けると言い張り、もし応淵(おうえん)が冤罪で命を落とすなら、自分も独りでは生きていけないと訴えた。帝尊はその願いを聞き入れた。

応淵(おうえん)は顔淡(がんたん)が耐えられるか心配したが、顔淡(がんたん)は応淵(おうえん)がいれば何も怖くないと答えた。応淵(おうえん)は帝尊を私欲のために三界大戦(さんかいたいせん)を引き起こし、多くの命を犠牲にした、仙に値せず、ましてや三界を統べる資格もないと非難した。二人は共に刑罰を受け、その間、応淵(おうえん)は顔淡(がんたん)に耐えられるかと尋ね、自分の体で怨刃から彼女を守った。顔淡(がんたん)は応淵(おうえん)を抱きしめ、見ているのが辛いだけ、自分が彼のために心を剜(えぐ)り出した時のほうが本当の痛みだったと慰めた。

応淵(おうえん)は顔淡(がんたん)の頬を撫で、泣かないように慰めた。二人は八十の怨刃に耐え、驚くべきことにまだ生きていた。しかし、最後の怨刃は九幽(きゅうゆう)の奥底から来ており、これまでの八十の怨刃の総和をはるかに超える威力で、上古天神(じょうこてんじん)でさえ耐え難いものだった。応淵(おうえん)は最後の怨刃が天門(てんもん)を破るのを待ち、顔淡(がんたん)の手を引いて逃げようとした。帝尊が追ってきて、応淵(おうえん)は顔淡(がんたん)に早く逃げるように言ったが、彼女は彼を見捨てることを拒んだ。その時、芷昔(しせき)が現れ、血藤丹(けっとうたん)で二人の心脈を整え、早く逃げるよう促した。追ってきた帝尊に対し、芷昔(しせき)は妙法閣の全ての法器を使って抵抗し、顔淡(がんたん)を守るために自らを犠牲にし、永遠に顔淡(がんたん)を守るとの約束を果たした。陶紫炁(とうしき)もまた重要な局面で寝返り、彼らの逃亡を助けた。

顔淡(がんたん)一行は南海(なんかい)に身を寄せ、彼女は姉の死を深く悲しんだ。陶紫炁は自分の偽証がなければこのような災難に遭わず、芷昔(しせき)も灰飛煙滅(かいひえんめつ)することはなかったと悔やんだ。顔淡(がんたん)は、たとえ陶紫炁がいなくても、天尊は彼らを放過しなかっただろうと理解していた。

陶紫炁は玄襄(げんじょう)/柳維揚(りゅういよう)を探し続けているが、朝瀾(ちょうらん)が張った結界によって天庭との一切の連絡が遮断されているため、成功していないと語った。顔淡(がんたん)は、朝瀾(ちょうらん)が帝尊の天羅地網(てんらちもう)から彼らを守るためにそうしたのだと理解した。陶紫炁は余墨(よぼく)の結界の信頼性を尋ね、顔淡(がんたん)は九鰭である余墨(よぼく)の結界は信頼できると説明した。陶紫炁は彼らの今後の計画を尋ねたが、顔淡(がんたん)は今はそのようなことを考える余裕がなかった。

余墨(よぼく)は火霊(かりょう)を修炼する過程で多くの困難に直面し、少し進展するたびに氷結によって振り出しに戻ってしまう。朝瀾(ちょうらん)は余墨(よぼく)に、九鰭の火霊は容易ではないと忠告した。余墨(よぼく)は水火の力を取り戻し、門外の強敵に立ち向かい、復讐を果たしたいと焦っていた。

応淵(おうえん)は海辺で顔淡(がんたん)と語り合い、芷昔(しせき)は良い姉だったと称賛した。顔淡(がんたん)は自分が役立たずだと自責し、以前天界で小仙侍をしていた頃は何も心配事がなかったが、今は責任と愛の大切さを理解したものの、何もできていないと感じていた。彼女は自分のせいで応淵(おうえん)が天刑台に上がり、余墨(よぼく)が怪我をし、姉が命を落としたと考えていた。これからは、顔淡(がんたん)には姉がいなくなってしまった。応淵(おうえん)は、人間界では姉には会えないが、きっと天上で彼女のことを想っているだろうと慰めた。応淵(おうえん)は顔淡(がんたん)に、来世ではまた姉妹になれる、その時は自分が姉になって妹の芷昔(しせき)を守ると言い、顔淡(がんたん)は芷昔(しせき)に代わって生きると誓った。

四海龍宮(しかいりゅうぐう)の水族の長老たちは集まり、余墨(よぼく)が何をしようと、誰と戦おうと、たとえ天庭全体に逆らおうとも、四海水族は彼の指示に従い、九鰭のために戦うと誓った。余墨(よぼく)は皆の支持に感謝したが、今回の任務は非常に危険であり、水族の民を危険にさらすことはできないと強調した。

顔淡(がんたん)、応淵(おうえん)、余墨(よぼく)は帝尊の天羅地網について話し合い、まずは陶紫炁を調べることにした。以前、神霄宮(しんしょうきゅう)で陶紫炁が外部に情報を伝えている疑いがあり、柳維揚(りゅういよう)を愛していると言いながら、彼から贈られたイヤリングを身につけておらず、行動も不自然だった。応淵(おうえん)は陶紫炁に彼女と柳維揚(りゅういよう)が捕らえられ、監禁された状況について尋ねたが、彼女の答えは冷静すぎて不自然だった。

顔淡(がんたん)は陶紫炁が頻繁に訪ねてきて、南海結界と彼らの計画に強い関心を示していることを指摘し、天刑台で既に彼女を疑っていたと明かした。陶紫炁は最初は愛する人のために帝尊に寝返り、最後は彼らを助けるために全てを投げ打った。この行動は明らかに不自然だ。余墨(よぼく)はなぜ陶紫炁を助ける必要があるのか理解できなかったが、顔淡(がんたん)は彼女が味方なら柳維揚(りゅういよう)への愛情から助けるべきであり、敵なら帝尊の陰謀を暴くための重要な証拠になると指摘した。

顔淡は応淵(おうえん)が突然帝尊の腰を攻撃した際に何か発見があったのか尋ねた。応淵(おうえん)は帝尊の帯が破れた際に冷光が放たれ、武器がぶつかり合う音がしたことに気づき、その剣は計都星君(けいとせいくん)桓欽(かんきん)の愛刀だった。応淵(おうえん)は帝尊を試したところ、碁も酒も嗜まないことが分かり、まるで別人になっていた。顔淡は帝尊が何者かに操られている可能性があり、その者は傀儡術(くぐつじゅつ)に精通し、九曜運行(きゅうよううんこう)の法則を理解し、桓欽(かんきん)の剣を帯び、碁を知っていると推測した。応淵(おうえん)は桓欽(かんきん)の仙体を確認し、仙霊(せんれい)が失われていることを発見した。余墨(よぼく)は帝尊が偽物なら、桓欽(かんきん)も本物ではないかもしれないと考えた。顔淡は応淵(おうえん)と桓欽(かんきん)の深い友情を知っており、誰も彼がそうであってほしくないと願っていたが、それでも応淵(おうえん)に神棺(しんかん)をきちんと調べたか尋ねた。

第53話あらすじとネタバレ

帝尊は応淵(おうえん)、顔淡(がんたん)、陶紫炁の行方を探し出すことができず、彼らは閉じ込められたようでした。そこで、太幽を呼び出しました。冷疆は帝尊に対し、応淵(おうえん)の真の身分、つまり修羅族の少主であることを隠蔽し、殺害しようとした理由を問い詰めました。そして、かつて帝尊が尊主に永遠の忠誠を誓い、修羅族再興に尽力すると誓ったことを思い出させました。

帝尊は、応淵(おうえん)は情に溺れて復讐の大任を担うことができず、試練を経てこそ真にその重責を担えるのだと弁明し、表向きは応淵(おうえん)のためを思っているように見せかけました。しかし、冷疆は帝尊の野心を暴き、私利私欲のために皆を利用していると非難し、仮逆の意思を示しました。帝尊が冷疆を排除しようとした時、冷疆は既に備えをしており、帝尊が乾坤引を修練していても、尊主の血を引く応淵(おうえん)には敵わないと指摘しました。

乙藏(おつぞう)の助けを借り、応淵(おうえん)、顔淡(がんたん)、余墨(よぼく)は天界の神棺林への潜入に成功しました。応淵(おうえん)は再び桓欽(かんきん)の神棺を開けると、桓欽(かんきん)の手に三日月形の傷跡があるのを発見しました。顔淡(がんたん)の知る限り、創世の戦いで、真の帝尊は血鷹族を救うため、神器・新月刃で自らの肉を切り裂き鷹に与え、この傷跡を残したといいます。このことから、目の前の「帝尊」は実は桓欽(かんきん)であり、真の帝尊は既に殺害されていると推測されました。

応淵(おうえん)は結界修復の日のことを思い出し、「帝尊」が自身の元神の一部を使って応淵(おうえん)の魔道への転落を阻止したことを思い出しました。「帝尊」の仙体は未だ存在し、元神も消滅していないのであれば、これを機に真の帝尊を復活させ、桓欽(かんきん)の正体を暴くことができるかもしれません。帝尊の霊識との対話を通して、応淵(おうえん)は自分が桓欽(かんきん)に騙されていたことに気づきました。帝尊は応淵(おうえん)に自責する必要はないと慰め、立派な帝尊だと褒め、もし母が生きていればきっと喜んでくれるだろうと言いました。そして、九重天で上始元尊が残した天魔結界を修復できるのは応淵(おうえん)だけだと明かし、上始元尊・染青こそが応淵(おうえん)の生母であることを伝えました。

帝尊は仞魂剣を呼び寄せました。その中には、染青が元神を自爆させた際に砕け散った転息輪の欠片が収められており、染青と玄夜(げんや)の間の因縁が記録されたわずかな記憶が残っていました。かつて、玄夜(げんや)は罠にはめられましたが、染青に救われ九重天に留まりました。帝尊は染青に対し、身元不明の人物を留めるべきではないと警告しましたが、染青は玄夜(げんや)がただの取るに足らない妖族であり、蛮荒の地に戻せば必ず死ぬと主張し、彼を留めることを決意しました。そして、わずかな神力を与え、普通の修羅兵に対抗できるようにした後、玄夜(げんや)を下界に送りました。

玄夜(げんや)は帝尊にお茶を差し出す際、わざとこぼし、罪のないふりをしてすぐに下界へ行く準備をしました。帝尊は玄夜(げんや)が自分に触れておらず、わざと芝居をしていると指摘しました。それでも染青は帝尊の言葉を信じず、玄夜(げんや)の傷がまだ癒えていないため世話が必要だと考えました。最終的に、染青は玄夜(げんや)を下界に送ることを決め、その途中で玄夜(げんや)が仕組んだ修羅の大軍の襲撃を受けました。玄夜(げんや)は染青のために一撃を受け止めました。染青の神力であれば十分に防げる攻撃でしたが、玄夜(げんや)は染青が傷つくことを心配しました。染青は深く感動し、玄夜(げんや)を清修の地に連れて行き傷を癒やし、二人は幸せな時間を過ごしました。

玄夜は去る前に染青の神器・七曜神玉を盗み、彼女に愛を告白しました。染青は彼に暮寒という名を与え、二人は永遠に離れないことを誓いました。しかし、後に染青は七曜神玉が偽物にすり替えられており、玄夜が永夜功を修練していることから、暮寒こそが修羅族の尊主・玄夜であることを知りました。玄夜の説明を聞き、染青は裏切られたと感じ、神玉を盗み、修羅族による六界統一の野望を実現するためだけに近づいたのだと非難しました。

玄夜は神玉が必要なのは修羅族の力を強めるためだと認めましたが、染青への想いは真実だと主張しました。しかし、染青はもはや玄夜を信じず、自ら彼を討つ決意をしました。しかし、玄夜は七曜神玉と永夜功の強大な力、そして時間を逆行させる転息輪により、結果はどうあれ、染青は玄夜を完全に消滅させることができませんでした。

戦いの最中、玄夜は誤って染青を傷つけ、神玉を砕いてしまいました。それでも玄夜は既に千秋万歳まで寿命を延ばしており、神玉が壊れても問題ないと述べ、染青に自分が万族を統一するという偉業を目撃してほしいと言いました。染青はかつて玄夜と交わした永遠に離れないという約束を思い出し、深い後悔の念に駆られました。玄夜は約束を破らないと言い、転息輪を使って時間を逆行させ、二人の結末を変えようとしました。

第54話あらすじとネタバレ

玄夜(げんや)は転息輪を頻繁に使い、何度も染青と出会う。愛と天下の選択を迫られ、彼はどちらをも諦めきれず、染青を説得して自分の皇后になるよう促す。しかし、染青は支配に屈するよりも死を選ぶ。玄夜(げんや)は、たとえ時間を千回巻き戻しても、天下と染青を同時に手に入れることはできないと悟り始める。

染青は玄夜(げんや)に騙されていたことに気づき、二人の子供を連れて帝尊の元を訪れる。子供は応淵(おうえん)という名の、彼女と玄夜(げんや)の間に生まれた子である。染青は無双鏡が生み出した幻境に数ヶ月閉じ込められていたが、戦況が切迫しているため、応淵(おうえん)を帝尊に託し、その身世が知られないよう新しい身分を用意するよう頼む。さらに、染青は応淵(おうえん)に呪文をかけ、魔紋が現れない限り修羅族には彼の存在が感知できないようにする。

帝尊は、玄夜(げんや)が持つ乾坤引、永夜功、七曜神玉、そして無双鏡によって計り知れない力を得ていることを懸念し、染青一人で対処するのは難しいと考える。しかし、染青は以前とは違うと帝尊に保証し、九重天の仙神は情を交わしてはいけない、違仮した者は情罰に処せられるという天条を製定する。

玄夜(げんや)との戦いで、染青は自ら編み出した染月功が強力であるにも関わらず、玄夜(げんや)に容易く破られてしまうことに気づく。彼女は玄夜(げんや)が転息輪を使って力を増幅させていることを理解する。玄夜(げんや)は染青に全てを諦めるよう説得し、自分の寿命を削ってまで時間を巻き戻し、彼女を無双鏡に閉じ込めていたことを明かす。染青は、愛していると言いながらなぜ野心を捨てないのかと玄夜(げんや)を問い詰める。玄夜(げんや)は、染青にも使命があることを理解しており、もし染青が望むなら、共に天下を治めることができると提案する。

染青にとって、天下は愛よりも重要であり、二人は生まれながらの敵で、相容れない宿命にある。玄夜(げんや)は染青と余生を共に過ごし、天下を分かち合いたいと願うが、染青が攻撃を繰り出した時、彼女の力が既に永夜功に匹敵するほどになっていることに気づく。染青は玄夜に、自分が修羅族の血を引いていることを告げ、息子の名前、応淵(おうえん)を忘れないようにと言い残す。

帝尊は応淵(おうえん)に、染青が滅びた後、仞魂剣に呪文を施し、地涯に封印したことを伝える。応淵(おうえん)は、仙神が情を交わしてはいけないという天条が母によって定められたものだと知り、帝尊は彼にその天条を守るよう教え諭してきた。今、帝尊を復活させ、桓欽(かんきん)の陰謀を暴くために、帝尊は同意しなかった。桓欽(かんきん)は帝尊の仙身を破壊できないのは、帝尊の元神が応淵(おうえん)の体内に残っているためであり、傀儡術を使って帝尊に扮しているに過ぎない。

応淵(おうえん)は玄夜から受け継いだ、天と地を滅ぼすほどの修羅の血脈を持ち、もし暴走すれば取り返しのつかないことになる。それを抑え込めるのは帝尊の元神だけである。帝尊は応淵(おうえん)に、桓欽(かんきん)の背後には侮れない勢力がいることを警告し、今、三界の万物を守り、平和を維持できるのは応淵(おうえん)だけだと諭す。

冷疆が応淵(おうえん)を訪ね、桓欽(かんきん)は長年玄夜に騙され、応淵(おうえん)が修羅族の少主であることを知らなかったと明かす。修羅族である桓欽(かんきん)が尊主の息子を陥れようとしたことに、皆が驚愕する。冷疆は、桓欽(かんきん)は玄夜にとって最も秘密裏に仕組まれた駒であり、彼を育成するために、玄夜は桓欽(かんきん)の修羅内丹を砕き、血液を抜き取ったと説明する。玄夜の死後、修羅族は冷疆と桓欽(かんきん)が率いていた。

冷疆が百錬鋼について触れた時、応淵(おうえん)は桓欽(かんきん)が当時何を恨んでいたのかを理解する。桓欽(かんきん)はかつて修羅族との戦いで負傷し、応淵(おうえん)は仙力を費して彼の腕を繋いだ。帝君に任命されると信じていた桓欽(かんきん)は、計都星君(けいとせいくん)に任命され、応淵(おうえん)が帝君となった。桓欽(かんきん)は落胆して酒を飲んでいた際に、偶然応淵(おうえん)の体内に修羅の気配を感じ、彼の本当の身世を知ったのだ。

冷疆は、玄夜の死後、桓欽(かんきん)は修羅族との関係を断ち、この暗駒は主を失い捨て駒になったと指摘する。桓欽(かんきん)は応淵(おうえん)の血筋を知りながらも彼を友人として見ており、応淵(おうえん)は感謝の気持ちを抱いていた。しかし、今となっては、桓欽(かんきん)もまた修羅族の出身であり、最終的には憎しみに変わってしまった。冷疆は桓欽(かんきん)は恐れるに値しないとしながらも、応淵(おうえん)を訪ねたのは、万年もの間眠っていた修羅族を目覚めさせ、体内の修羅神力を解放し、一族の復讐を果たし、修羅族のかつての栄光を取り戻すためだと語る。応淵(おうえん)は、決して冷疆の少主にはならず、青離帝君応淵(おうえん)であり続けると断言し、顔淡(がんたん)はそれを安堵の表情で見守る。

偽帝の正体を暴くためには、まず傀儡術に精通した柳維揚(りゅういよう)を見つけなければならない。顔淡(がんたん)は陶紫炁が紫雁簪を大切にしていることに気づき、彼女の目に深い懐かしさが浮かんでいるのを見るが、何か裏があると感じていた。余墨(よぼく)は陶紫炁の正体を調べることを提案する。朝瀾(ちょうらん)の策略によって、陶紫炁はついに尻尾を出す。顔淡(がんたん)は陶紫炁が本当に帝尊と繋がっているとは予想しておらず、玄襄(げんじょう)/柳維揚(りゅういよう)を救うためだと嘘をつく彼女に驚く。それでも、顔淡(がんたん)は重要な手がかりとなる可能性があるため、陶紫炁を一時的に捕らえることにする。

天兵が竜宮を包囲し、天界の仮逆者を捜索すると宣言する。南海に災いが及ぶのを避けるため、朝瀾(ちょうらん)は皆に秘密の通路から逃げるよう提案し、陶紫炁も連れて行くことを提案する。一行は脱出した後、追手に遭遇する。陶紫炁は顔淡(がんたん)をかばって矢を受け、顔淡(がんたん)は陶紫炁の傷口にある追息香に気づき、これが天兵を誘き寄せるための罠だったことに気づく。陶紫炁は潔白を証明するために喜んで死ぬと弁明するが、余墨(よぼく)は彼女を処刑すべきだと考える。顔淡(がんたん)は、柳維揚(りゅういよう)と仙魔大戦の謎がまだ解明されていないことを考慮し、陶紫炁を殺すことに仮対する。

一行は船で逃げるが、再び天兵に追いつかれる。仲間を救うため、顔淡(がんたん)は自ら囮となって天兵を引きつけ、捕らえられてしまう。余墨(よぼく)は激怒し、陶紫炁が追手を引き寄せなければ顔淡(がんたん)は捕らえられなかったと責める。応淵(おうえん)は冷静さを保ち、今衝動的に行動すれば顔淡(がんたん)をさらに危険にさらすだけだと余墨(よぼく)を諭す。

顔淡(がんたん)は捕らえられた後、偽帝に策略を仕掛けられ、彼の野望を達成するために窮地を打開することを要求される。顔淡(がんたん)は偽帝が桓欽(かんきん)であることを暴き、帝位のために三界を裏切ったと非難する。桓欽(かんきん)は自分が修羅族であることを認め、顔淡(がんたん)に策略を解くよう命じ、わざと間違えれば天罰が下ると警告する。桓欽(かんきん)は顔淡(がんたん)の命を使って応淵(おうえん)の未来を断ち、玄夜が染青のために修羅族をほぼ滅ぼしたことへの復讐を誓う。