第19話あらすじとネタバレ
徐鳳年(シュー・フォンニエン)が一人で趙衡に会いに行くと、門をくぐった途端、裴南葦(ペイ・ナンウェイ)の姿に目を奪われた。二人は表面上は儀礼的な言葉を交わすが、内心では既に深い敵意を抱いていた。趙衡は趙珣(チャオ・シュン)に徐鳳年(シュー・フォンニエン)への謝罪を命じるが、徐鳳年(シュー・フォンニエン)はわざと裴南葦(ペイ・ナンウェイ)を見つめ続け、好色だという噂をさらに強めてしまう。一方、舒修は呂銭塘(リュウ・センタン)に、趙衡が屋敷にいるうちに復讐を実行するかと尋ねるが、呂銭塘(リュウ・センタン)は今は徐鳳年(シュー・フォンニエン)の護衛が任務だと答え、復讐は後回しにする。
趙衡はわざと王林泉(ワン・リンチュエン)の身分を尋ね、徐鳳年(シュー・フォンニエン)はそれに乗じて王林泉(ワン・リンチュエン)を北椋に連れて帰ることを提案する。趙衡も特に仮対はしなかった。街で李淳罡は偶然、棺を見つめる姜泥(ジャン・ニー)に出会う。姜泥(ジャン・ニー)には既に死ぬ覚悟があるようだった。その後すぐ、彼らは慌てて走る王林泉(ワン・リンチュエン)を見かける。知らせを聞いた趙衡は急いで屋敷に戻る。徐鳳年(シュー・フォンニエン)は周囲の人から、王林泉(ワン・リンチュエン)が靖安王府へ行ったのは娘の王初冬(ワン・チュートン)の命を救うためだと知る。趙渝は、これは徐驍( シュー・シャオ)が事前に仕組んだことで、王林泉(ワン・リンチュエン)を人質にすることで徐鳳年(シュー・フォンニエン)の安全な脱出を確保するためだと考えた。徐驍( シュー・シャオ)はさらに、王家を青州に残すことで皇帝との謁見を実現させるという、一石二鳥の策を講じていた。趙衡は、王林泉(ワン・リンチュエン)が家族全員の運命と引き換えに徐鳳年(シュー・フォンニエン)の脱出を図っていることに気付く。徐鳳年(シュー・フォンニエン)がこの推測を王初冬(ワン・チュートン)に伝えると、彼女は父親がそんな犠牲を払うとは信じなかった。徐鳳年(シュー・フォンニエン)は王家を救うため、すぐに姥山島へ戻ることを提案し、徐驍( シュー・シャオ)の計画に従わないことを決意する。
屋敷に戻った王林泉(ワン・リンチュエン)に、趙衡は一杯の茶を差し出す。ためらいながらも、王林泉(ワン・リンチュエン)は茶を飲み幹した。徐鳳年(シュー・フォンニエン)を逃がすことを決めた以上、自分が残らなければならないことを理解していたのだ。しかし趙渝は、王林泉(ワン・リンチュエン)一人では徐鳳年(シュー・フォンニエン)との交換には足りないと指摘する。王林泉(ワン・リンチュエン)は幼い娘の王初冬(ワン・チュートン)を除き、王家全員が青州に残ると申し出る。趙衡は、残るなら全員残るべきだと主張する。この状況に、王林泉(ワン・リンチュエン)は仕方なく家族を呼び集めることに同意する。出発前、趙珣(チャオ・シュン)は王林泉(ワン・リンチュエン)に徐驍( シュー・シャオ)を恨んでいるかと問う。王林泉は天を仰ぎ、北涼軍への理解を示す叫び声をあげ、去っていった。怒りに駆られた趙衡は裴南葦(ペイ・ナンウェイ)に当たり散らし、裴南葦(ペイ・ナンウェイ)は王妃になりたくなかったこと、死ぬのが怖くて趙衡に嫁いだことを告白する。最終的に、趙衡は裴南葦(ペイ・ナンウェイ)を屋敷から追い出す。裴南葦(ペイ・ナンウェイ)は趙珣(チャオ・シュン)に出会い、口元の血を拭ってもらおうとするが、拒絶される。
徐鳳年と王初冬(ワン・チュートン)は川辺に著くが、全ての船が王林泉によって既に手配されていたことに気付く。徐鳳年が焦っていると、王初冬(ワン・チュートン)が口笛を吹くと、巨大な鼋が水中から姿を現す。二人はその甲羅に乗り、急いで姥山島へ向かう。徐鳳年は王初冬(ワン・チュートン)に、鼋の存在を他言しないよう、傷つけられないようにと釘を刺す。道中、徐鳳年はかつての友人温華(ウェン・ホア)の話を思い出し、彼が剣客になることをどれほど強く願っていたか、貧しい生活の中でも純粋な心を持ち続けていたかを語る。この話に、王初冬(ワン・チュートン)は徐鳳年を見直す。姥山島に到著後、徐鳳年は王初冬(ワン・チュートン)に家族をすぐに船に乗せるよう指示する。戻ってきた王林泉は、徐鳳年が王家全員を北椋へ帰す手配をしたことを知り、最初は仮対するが、徐鳳年の説得により気絶させられ、船に乗せられて出発する。王初冬(ワン・チュートン)は徐鳳年にも一緒に北椋へ戻るよう願うが、断られる。彼女は徐鳳年が北椋を継ぐために戻ってくるのを待つと約束する。
青州に戻った徐鳳年は魏爺さんと会い、趙珣(チャオ・シュン)が最初に裴南葦(ペイ・ナンウェイ)に目を付けていたが、趙衡に奪われたことを知る。徐鳳年は魏爺さんに、裴南葦(ペイ・ナンウェイ)に数珠と手紙を届けるよう頼む。手紙には翌日の面会の約束が書かれていた。裴南葦(ペイ・ナンウェイ)は箱を開け、数珠には特に価値がないことに気付くが、紙には明日の待ち合わせ時間が記されていた。その時、趙珣(チャオ・シュン)は王家が既に青州を出たことを報告する。幸い徐鳳年はまだ青州にいたので、趙衡は明日の約束を守ることにする。趙衡は趙楷(チャオ・カイ)にも徐鳳年の出発が近いことを伝え、趙楷(チャオ・カイ)は待ち合わせ場所で徐鳳年を確実に殺せると自信満々に答える。激しい戦いが避けられない状況となった。
第20話あらすじとネタバレ
呉家の剣侍、翠花が吳六鼎(ウー・リウディン)と夕食を共にしていたところ、男が庭に乱入し、吳六鼎(ウー・リウディン)に挑んできた。吳六鼎(ウー・リウディン)は剣を持っていなかったが、木の棒で応戦した。心に剣があればそれで十分なのだ。激しい戦いが繰り広げられ、相手の男は武芸の達人で、内力で吳六鼎(ウー・リウディン)の棒を折ってしまう。そして、吳六鼎(ウー・リウディン)に剣を抜くよう迫った。男は背後の翠花を見て、彼女が吳六鼎(ウー・リウディン)の剣侍だと気づき、吳六鼎(ウー・リウディン)の剣術を認め、門の外にいる趙楷(チャオ・カイ)に自分の来訪目的を伝えた。男の名は王明寅(ワン・ミンイン)、天下第十一位の高手で、趙楷(チャオ・カイ)の紹介でやってきたのだ。徐鳳年(シュー・フォンニエン)は王明寅(ワン・ミンイン)が青州に現れたという知らせを受け、二人の間に因縁があるため、彼の目的が良くないことを察知した。趙楷(チャオ・カイ)は王明寅(ワン・ミンイン)に兄、王明陽の眼が入った箱を渡した。王明陽はかつて楚国の名将だったが、国のために三日耐え抜いた末、北椋軍の攻撃を防ぎきれず、徐家の衰退を見届けるために自らの両眼をくり抜いたのだ。
趙楷(チャオ・カイ)はさらに赤甲兵を援軍として連れてきて、芦葦の茂みで明日奇襲をかける計画を立てていた。一方、徐鳳年(シュー・フォンニエン)は街で旧友の温華(ウェン・ホア)に会った。温華(ウェン・ホア)は相変わらずだらしない格好をしていたが、徐鳳年(シュー・フォンニエン)に会うと大喜びした。徐鳳年(シュー・フォンニエン)が北椋の世家の子息だとは信じられないながらも、温華(ウェン・ホア)は自分の近況を話した。美しい女性を探しに来たのだという。老黃(ラオ・ホワン)の死の知らせを聞くと、二人は亡き友に酒を捧げた。温華(ウェン・ホア)は達観しており、江湖とはそういうものだ、人が来れば人が去る、と言った。食事の後、温華(ウェン・ホア)は北莽国境へ向かう準備をした。国境の情勢は複雑だったが、徐鳳年(シュー・フォンニエン)は温華(ウェン・ホア)が剣術を完成させて戻ってくることを願い、江湖の広さゆえにいつかまた会えると信じていた。
魏爺爺は赤甲兵への対策を練っていた。徐鳳年(シュー・フォンニエン)は明日、激しい戦いになることを覚悟し、魏爺爺に一刻も早く敵を倒す方法を見つけてくれるよう願った。夜になり、徐鳳年は庭で呂銭塘(リュウ・センタン)に会い、林家が無事だと伝えた。呂銭塘(リュウ・センタン)は涙を流し、かつて徐家を国賊と非難した世間が、今や徐鳳年に林家全体を救われたことに感慨深げだった。呂銭塘(リュウ・センタン)は徐家の恩に報いるため、命をかけて徐鳳年を守ると誓った。
部屋に戻ると、徐鳳年は姜泥(ジャン・ニー)に会った。姜泥(ジャン・ニー)は徐鳳年のそばに残ることを決意し、生死を共にすると誓った。李淳罡が現れ、緊張した空気が和らいだ。李淳罡は自分がいる限り誰も死なせないと約束した。徐鳳年は李淳罡に連れられて外出し、李淳罡は徐鳳年が撤退したければ北椋から連れ出すと申し出た。しかし、徐鳳年は仲間たちを置いて逃げることを拒否した。李淳罡は徐鳳年の決意を理解し、内力の使い方を教え始めた。徐鳳年はすぐにコツを掴んだ。
翌朝、徐鳳年は李淳罡たちと共に芦葦の茂みに到著し、靖安王の一行を待った。裴南葦(ペイ・ナンウェイ)は馬車で約束の場所に到著したが、趙楷(チャオ・カイ)とその部下たちはすでに待ち伏せしていた。寧峨眉(ニン・アーメイ)も兵を率いて到著した。趙楷(チャオ・カイ)は靖安王、趙衡の部下の到著を待ち、行動を開始しようとしていたが、三人の兵士がすでに殺されているのを発見した。徐鳳年は異変に気づき、裴南葦(ペイ・ナンウェイ)が約束の場所にやってきて手釧を徐鳳年に返し、「送侄千裏」と書かれた手紙を渡した。吳六鼎(ウー・リウディン)と王明寅(ワン・ミンイン)はこれ以上引き延ばすことはできないと考え、趙衡が到著していなくても行動を起こすことにした。赤甲兵は先に寧峨眉(ニン・アーメイ)の部隊を誘い出し、王明寅(ワン・ミンイン)は徐鳳年を自ら始末しようと動き出した。
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