第9話あらすじとネタバレ
謝危(シエ・ウェイ)は、扉の外に姜雪寧が立っているのを見て、すぐさま手に持っていた匕首を隠した。姜雪寧は公儀丞の身分について謝危(シエ・ウェイ)を問い詰め、燕(エン)家への陰謀を疑った。その疑念に対し、謝危(シエ・ウェイ)は戸惑いながらも、燕(エン)家に背くようなことは一切していないと断言した。
二人が話している最中、姜雪寧が抱いていた子猫が突然鳴き声を上げた。その予期せぬ鳴き声に、猫恐怖症の謝危(シエ・ウェイ)は驚き、思わず子猫を落としてしまった。子猫は落ちる際に姜雪寧の手の甲を引っ掻き、数本の傷跡を残した。しかし、謝危(シエ・ウェイ)の猫嫌いを発見した姜雪寧は怒るどころか、彼をからかった。
翌日、翰林院の授業中、王先生は以前謝危(シエ・ウェイ)が教えた内容が定国公の怒りを買うのではないかと懸念し、他の先生と相談の上、授業内容を貞女の物語に変更した。姜雪寧はこれに耐えられず、吐き気がするほど嫌悪感を抱き、教室を出て行った。後から学校へ来た謝危は、生徒全員に貞女に関する書物を捨てるように指示した。
林孜王沈玠(シェン・ジェ)は皇帝沈琅の実弟であり、未来の皇位継承者であった。沈琅の体調が優れないため、太后は沈玠(シェン・ジェ)を皇太弟にしようと目論んでいたが、沈玠(シェン・ジェ)は権力に興味がなく、太后は不満を抱いていた。ある日、沈玠(シェン・ジェ)は妹の沈芷衣(シェン・ズーイー)に会い、彼女の部屋に招かれた。その際、沈玠(シェン・ジェ)の袖から刺繍のハンカチが落ちたのだが、その模様は姜雪寧の手工芸品に価た様式だった。この光景を目にした薛姝(シュエ・シュー)は心中穏やかではなかった。太后は彼女と沈玠(シェン・ジェ)をくっつけようとしていたが、沈玠は乗り気ではなかったからだ。
薛姝(シュエ・シュー)は沈玠の態度は姜雪寧が原因ではないかと疑い、王先生に姜雪寧が謝危の面前で悪口を言ったせいで、貞女の書物を捨てさせられたと訴えた。王先生は姜雪寧を懲らしめることにした。次の授業で、王先生はわざと姜雪寧に貞女の内容を暗唱させ、答えられない彼女の手のひらを戒尺で叩いた。沈芷衣(シェン・ズーイー)は姜雪寧を庇い、憤慨して太后に訴え、王先生を追放するように求めた。太后の元へ行ったところ、薛姝(シュエ・シュー)が沈玠の周りをうろついているのを目撃し、男女授受不親に仮すると王先生を非難した。薛姝(シュエ・シュー)がとっさに王先生が沈玠を皇太弟に推挙したことを太后に思い出させ、事態は収拾した。
沈芷衣(シェン・ズーイー)は図らずも沈玠の危機を救った。沈玠は燕臨と親交が深く、宮殿を出て一緒に狩りに出かけた。帰り道、燕臨は定国公薛遠が森へ人々を率いて入っていくのを偶然目撃し、秘密裏に私兵を訓練しているのではないかと疑念を抱いた。帰宅後、燕臨はこのことを父燕牧に報告した。燕牧は調査の結果、軍営の武器が確かに不足していることを発見し、薛遠の私兵に渡った可能性があると考えた。燕臨が頻繁に山へ入っていることを知った謝危は、彼を呼び出し、安全に気を付けるように忠告した。燕臨は謝危の部屋で偶然姜雪寧の琴を見つけた。それはかつて彼が姜雪寧に贈ったものだった。琴を見て、燕臨は嫉妬心を抱き、謝危に姜雪寧を大切にするように釘を刺した。
宝桜小姐は姜雪寧に占いをし、近々小人に陥れられると警告した。姜雪寧はその小人が謝危だと勘違いした。授業後、謝危に呼ばれた時、また面倒なことになるだろうと思っていたが、意外にも琴を返してもらうためだった。琴を受け取る際、謝危は丁寧に姜雪寧の怪我の手当てをした。冷徹に見えるこの男にも優しい一面があるとは、姜雪寧は予想していなかった。帰る際、姜雪寧は猫の鳴き真価をすると、慌てる謝危を見て、二人の間のわだかまりはなくなったと晴れやかに宣言した。
第10話あらすじとネタバレ
姜雪寧は王先生の嫌がらせが続くことを心配していた。そこで謝危(シエ・ウェイ)は一計を案じ、自分が書いたばかりの詩を姜雪寧に渡し、暗記して家で書き写すように指示した。姜雪寧は謝危(シエ・ウェイ)の所で直接書き写そうとしたが、謝危(シエ・ウェイ)はそれぞれの部屋の紙には記録があり、自分の紙を使えば王先生にすぐに見破られると忠告した。仕方なく、姜雪寧は詩を暗記した。
翌日、授業で姜雪寧は書き写した詩を王先生に提出した。王先生は詩を見て、出来が悪いと酷評した。彼が得意げに批評している最中、謝危(シエ・ウェイ)が突然現れ、この詩は自分が書いたものだと明言し、姜雪寧が自分の詩を盗作したと叱責した。教室に戻った姜雪寧は、周りの生徒たちの噂話から、王先生が既に告老還郷したことを知った。薛姝(シュエ・シュー)は姜雪寧を見て、この一件が彼女と関係があるとすぐに察した。
沈琅は怒って謝危(シエ・ウェイ)に詰め寄った。王先生は名ばかりで、定国公と通じていたとは思いもよらなかった。多くの状元の答案が彼の手によるものだったのだ。彼らは皇帝を欺き、朝廷に多くの役人を送り込んでいた。既に二人の役人を罷免した沈琅は、空席になった役職について謝危(シエ・ウェイ)に意見を求めた。謝危が姜天遊を戸部尚書に推薦すると、沈琅は皮肉っぽく、伴読の中に姜雪寧という娘がいて、謝危と特別な関係だときいたが、と尋ねた。謝危は慌てて、姜雪寧とは師弟関係だけだと弁明した。
姜天遊は引退間近での昇進に驚き、家族一同大喜びした。孟(モウ)氏氏は娘の宮廷での行動が夫の将来に影響することを心配し、姜雪寧に手紙を書かせた。姜雪寧は父の来信を受け取り、これが謝危の助力だと理解し、父のために喜んだ。しかし、黄公公が突然学院に乱党捜査にやってきた。捜査後、小宦官が三百英魂の詩句が書かれた半紙を持ってきて、姜雪寧の部屋で見つけたと言った。黄公公は姜雪寧を乱党と通じていると非難し、乱棍で打ち殺そうとした。姜雪寧は冷静に、自分は宮女ではなく、内務総管である黄公公には自分を処罰する権限がないと指摘した。
姜雪寧の正論に、黄公公は彼女を太后のもとへ連れて行くしかなかった。そもそもこれは太后の仕組んだことだった。太后が姜雪寧を罰しようとした時、姜雪寧は律令を持ち出し、後宮は政治に関与してはならないと主張し、かんざしを自分の首に当てて決意を示した。太后はこれを見て、誰かにこの件を処理させることに決め、刑部の人間を呼び出した。これは姜雪寧の思惑通りだった。燕臨との関係に触れられる以上、刑部が介入すれば少なくとも燕(エン)家に累は及ばないからだ。
一方、燕牧の部下である燕寧は、薛(シュエ)家の私兵が使用している武器が燕(エン)家軍の趙辛のものだと突き止めた。趙辛を捕らえた後、彼らは都へ戻る途中で待ち伏せに遭い、趙辛は射殺され、燕牧も負傷して意識を失った。燕臨は父のために医者を呼びたかったが、興武衛は仮逆者の逮捕を名目に燕府を包囲した。このことを知った謝危は、沈琅の令牌を持って医者と共に現場へ駆けつけ、燕牧を救出した。
姜雪寧の状況を知った謝危は、刑部の陳大人に宮廷へ救出に向かうよう指示した。太后の怒りを恐れた陳大人は、耿直な張遮(チョウ·シャ)を連れて行った。張遮(チョウ·シャ)は捜査においても権力に屈せず、数々の発言で太后を怯えさせた。姜雪寧は張遮(チョウ·シャ)が自分の冤罪を晴らしてくれると安堵したのも束の間、張遮(チョウ·シャ)の捜査方法がおかしいことに気付いた。彼は紙の出所を調べ始めたのだ。誰かが姜雪寧の部屋から失われた半紙を見つけたことで、姜雪寧は目の前の張遮(チョウ·シャ)が前世の剛直な清官と同じ人物なのか疑い始めた。
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