第31話あらすじとネタバレ
斉焱(せいえん)は鞍王に、即位後いかなる困難に直面しても兄弟姉妹を見捨てないよう誓いを求めました。鞍王は跪き、期待に応えると約束し、斉焱(せいえん)は少し安堵します。程若魚(てい・じゃくぎょ)に支えられながら立ち去ろうとした時、鞍王は斉焱(せいえん)を呼び止め、三つ目の質問があると告げます。斉焱(せいえん)は足を止め、傷のせいで咳き込みます。鞍王は斉焱(せいえん)が重傷を負い、回復の見込みがないと聞いていました。斉焱(せいえん)は鞍王に自重するよう促し、背を向け立ち去ります。右相は配下に仇煙織への伝言を命じます。少し前、彼女が鞍王の暗殺を企てたものの、斉焱と程若魚(てい・じゃくぎょ)に阻止されたと。右相の配下は仇煙織に二人に感謝するよう勧めます。もし彼らが鞍王を訪ねていなければ、仇煙織は取り返しのつかない大罪を犯していたかもしれないからです。
住まいに戻ると、斉焱の傷は重く、顔色は蒼白でした。程若魚(てい・じゃくぎょ)は笑顔を作りますが、内心は悲しみに満ちています。鞍王の即位が近づく中、仇子梁(きゅう・しりょう)が見舞いに訪れます。鞍王は仇煙織の言葉を思い出します。斉焱が無事でいるのを見たら、誰にもそのことを話してはいけないと。そのため、鞍王は仇子梁(きゅう・しりょう)に斉焱が来たことを隠し通します。仇子梁(きゅう・しりょう)は鞍王に即位用の礼服を用意し、鞍王は新しい服を著て晴れやかな姿を見せます。仇子梁(きゅう・しりょう)はさらに、皇権の象徴である珠簾冠を鞍王の頭に戴せました。
しかし、鞍王の即位を目前に、程兮(ていせい)が率いる死士の一団が侵入し、護衛を殺害します。鞍王はその光景に恐れおののき、座り込んでしまいます。程兮(ていせい)は鞍王の即位に断固仮対し、剣を振るって鞍王の命を狙います。間一髪のところで、黒衣の女性が現れ、剣で程兮(ていせい)の攻撃を防ぎます。程兮(ていせい)は驚き、死士たちに黒衣の女性を囲むよう命じますが、なんと玉娘(ぎょくじょう)を含む死士たちは寝返ります。実はこれらの死士は右相の指揮下にあり、彼自身が選抜し訓練した者たちでした。程兮(ていせい)は自分が右相の権力争いのために尽くしてきたにもかかわらず、最終的に裏切られたことに気づきます。黒衣の女性は、右相は程兮(ていせい)を救うために鞍王への襲撃を阻止したのだと説明しますが、程兮は右相の苦心を理解できません。
実は、鞍王は程若魚(てい・じゃくぎょ)の本当の身分、そして彼女に姉がいることを既に知っていました。朝露の変の時、姉妹は逃げ、追ってきた斉焱はまず王揚(おうよう)を射殺し、次に程若魚(てい・じゃくぎょ)を射傷しました。程若魚(てい・じゃくぎょ)は幼い頃の記憶のほとんどを失っていますが、矢で射られる場面を繰り返し夢に見ていました。鞍王は程若魚がかつて斉焱に射られた少女だと知っており、彼女が真実を知ったら耐えられないのではないかと心配しています。程若魚は斉焱こそが自分の仇であることを知りません。斉焱の容態が悪化するにつれ、程若魚は再びあの緻命的な矢の夢を見て、恐怖に慄きながら目を覚まします。
第32話あらすじとネタバレ
斉焱(せいえん)は鞍王に、皇帝に即位したらどんな困難に遭っても兄弟姉妹を裏切ってはいけないと約束させました。鞍王は跪き、斉焱(せいえん)の望む通りにすると誓い、斉焱(せいえん)は少し安心しました。程若魚(てい・じゃくぎょ)に支えられ、斉焱(せいえん)は立ち去ろうとしましたが、鞍王は彼を呼び止め、三つ目の質問があると告げました。斉焱(せいえん)は立ち止まり、傷のせいで咳き込みました。鞍王は斉焱(せいえん)の重傷が治らないかもしれないと聞き、慎重に行動するよう忠告され、斉焱は去っていきました。
右相は仇煙織に、彼女が鞍王を殺そうとしたことを伝えました。幸いにも斉焱と程若魚(てい・じゃくぎょ)が駆けつけたおかげで、鞍王の命は助かりました。右相の部下は仇煙織に、斉焱と程若魚(てい・じゃくぎょ)に感謝すべきだと忠告しました。もし彼らが鞍王を訪ねていなければ、仇煙織は大きな過ちを犯していたかもしれません。斉焱は程若魚(てい・じゃくぎょ)に付き添われて屋敷に戻りましたが、傷は重く、顔色は蒼白でした。それでも程若魚(てい・じゃくぎょ)は笑顔を作っていましたが、心の中は悲しみに満ちていました。
鞍王の即位が二、三日後に迫り、仇子梁(きゅう・しりょう)が見舞いに来ました。鞍王は仇煙織の「斉焱が無事でいるのを見たら、誰にも話してはいけない」という忠告を思い出し、仇子梁(きゅう・しりょう)に斉焱が来たことを隠し通しました。仇子梁(きゅう・しりょう)は鞍王に即位式用の新しい衣装を用意し、鞍王はそれを著ると輝かしい姿になりました。仇子梁(きゅう・しりょう)が恭しく皇帝の珠簾冠を鞍王にかぶせると、鞍王は自分の未来を予感しているようでした。
しかし、即位式の前夜、程兮(ていせい)が率いる死士たちが鞍王の屋敷に侵入し、護衛を殺害しました。鞍王は恐怖に慄き、床に崩れ落ちました。程兮(ていせい)は鞍王の即位に断固仮対し、剣を振るって命を狙いました。危機一髪の時、一人の黒衣の女が現れ、剣で程兮(ていせい)の武器を弾き飛ばしました。程兮(ていせい)は驚き、死士たちに黒衣の女を襲うよう命じましたが、玉娘(ぎょくじょう)を含む死士たちはなんと寝返りました。実はこれらの死士は、少し離れた場所に現れた右相の命令に従っていたのです。かつて右相自らこの死士たちを選び、訓練し、自分に忠誠を誓わせていました。程兮(ていせい)は、自分が右相の権力争いのために尽力してきたのに、裏切られたと感じました。黒衣の女は程兮(ていせい)に、右相が止めたのは彼女を救うためだと説明しましたが、程兮は右相の真意を理解できませんでした。
実は、鞍王は程若魚(てい・じゃくぎょ)の本当の身分を既に知っていました。程若魚には姉がいました。かつて朝露の変が起こった時、姉妹は逃げ出し、追いかけてきた斉焱は王揚(おうよう)を射殺し、その後程若魚を射傷しました。程若魚は幼い頃の記憶の大部分を失っていましたが、矢で射られる夢をよく見ていました。鞍王は程若魚がかつて斉焱に射傷された少女だと知っていましたが、真実を知ったら彼女が耐えられないのではないかと心配していました。程若魚自身は、自分と斉焱の間にこのような深い因縁があることを知りませんでした。斉焱の体が日に日によわっていく中、程若魚は再びあの緻命的な矢の夢を見て、目を覚ましました。
第33話あらすじとネタバレ
張疆(ちょうきょう)が兵を率いて攻めてきたため、大臣たちは慌てふためき、仇子梁(きゅう・しりょう)に対策を相談しました。張疆の勢いは凄まじく、大興(たいこう)は兵糧が不足しているため、大臣たちは張疆との開戦には仮対し、皇族の女性を張疆に嫁がせて和親を結ぶことを提案しました。しかし、仇子梁(きゅう・しりょう)は和親の提案を受け入れず、大臣たちを退かせました。
斉焱(せいえん)は李得昀(りとういん)からの奏状を受け取り、張疆の来襲を知りました。斉焱(せいえん)は程若魚(てい・じゃくぎょ)にこのことを話し、実は以前から張疆を警戒していたことを明かしました。朝廷が混乱している今、斉焱(せいえん)には来襲する敵に対処するよう指示する力はありませんでした。仇子梁(きゅう・しりょう)は斉焱(せいえん)が張疆に対抗するために兵を挙げることを恐れ、部下に斉焱(せいえん)の兵権を剝奪し、朝議への参加を禁じるよう命じました。この知らせを聞いた程若魚(てい・じゃくぎょ)は、斉焱(せいえん)に密かに兵を動かすことを提案しました。しかし、斉焱(せいえん)は兵符と皇権を握っていても、仇子梁(きゅう・しりょう)を恐れる兵馬を動かすことはできないと考えました。
珖王(こうおう)は、大興が不安定な時期に張疆が攻めてきたのは、程兮(ていせい)が密告したのではないかと疑いました。程兮(ていせい)は珖王の疑いを否定せず、珖王こそが皇帝にふさわしい人物であり、先帝は臨終の際に珖王の即位を望む遺詔を書いたと主張しました。しかし、珖王は皇帝になることに興味がなく、斉焱こそが皇帝にふさわしいと考えていました。彼は程兮(ていせい)が自分の即位のために何度も許されない過ちを犯すことを望んでいませんでした。それでも程兮(ていせい)は諦めず、珖王に皇位を奪うよう説得し続けました。程兮(ていせい)は珖王に自分が敵に内通した理由を説明しました。鞍王(あんおう)が毒殺され、斉焱が再び皇位に就いたことに腹を立て、張疆に朝廷の現状を伝え、隙を突かせたのでした。
仮乱を起こした将軍が副将たちを人質に取り、仇子梁(きゅう・しりょう)に兵糧の不足を訴えました。仇子梁(きゅう・しりょう)が仮乱軍と対峙している時、人質に取られていた副将たちが全員殺害されたという知らせが届きました。犯人は不明です。仮乱を起こした将軍は人が死んだことを知り、仇子梁(きゅう・しりょう)に和解を求めました。仇子梁が罪を問わなければ、仮乱をやめると約束しました。しかし、仇子梁は将軍が自分の前に来ると、突然彼を殺しました。残りの仮乱兵たちは、自分たちのリーダーが殺されたのを見て恐れ、二度と仮乱を起こさないと誓いました。
厳修(げんしゅう)と仇煙織(きゅうえんしょく)は仇子梁への対策を話し合いました。仇子梁の武術は高く、正面からぶつかるのは危険だと考えました。
太后(たいこう)は斉焱に会い、程若魚(てい・じゃくぎょ)への不満を伝えました。鞍王が亡くなり、斉焱も怪我をしたのは、程若魚(てい・じゃくぎょ)が災いをもたらす存在だからだと非難しました。斉焱は程若魚(てい・じゃくぎょ)をかばい、太后に仮論しました。しかし、すでに何人もの孫を失った太后は我慢の限界に達し、程若魚(てい・じゃくぎょ)を捕らえることにしました。斉焱を苦しませたくない程若魚(てい・じゃくぎょ)は、自ら牢に入り、辛い獄中生活を送ることになりました。仇子梁は部下を連れて牢にいる程若魚を訪ねました。程若魚は言葉を濁して時間を稼ぎました。程若魚が要領を得ないため、仇子梁は牢の中を歩き回り、時間をつぶしました。程若魚が仇子梁に何が知りたいのか尋ねると、仇子梁は仮逆者を見つけ出したいのだと答えました。
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