黒豊と白夕あらすじ17話・18話、ネタバレ

第17話あらすじとネタバレ

黒豊息(こくほうしょく)は母后の墓参りに行き、温かい気持ちで満たされました。彼は母后の霊位に語りかけ、最近、母后に少し価た人に会い、心が慰められ、母后がまだ生きていた頃のような安心感を取り戻したと伝えました。

百裏氏は宮中から豊萇(ほうちょう)の婚礼衣装を持ってきて、試著を促しました。しかし、間近に迫った先王后の祭礼を前に、豊萇(ほうちょう)は複雑な心境でした。実のところ、自分をずっと利用してきた母に失望と不満を抱いていたのです。悶々とした気持ちを晴らすため、街に出かけた豊萇(ほうちょう)は、江湖(こうこ)の自由な暮らしに憧れを抱きます。そこで偶然白風夕(はくほうせき)に出会い、彼女の素性を尋ねました。白風夕(はくほうせき)は、小さな門派の出身で、今は雍京に滞在していると軽く答えました。

豊萇(ほうちょう)は白風夕(はくほうせき)に江湖(こうこ)への憧れを語り、他に仲間はいないか尋ねました。しかし、白風夕(はくほうせき)は江湖(こうこ)は想像ほど美しくなく、危険も多いと忠告しました。その時、下人が婚礼の品が届いたと知らせ、白風夕(はくほうせき)は豊萇(ほうちょう)の結婚を祝いますが、豊萇(ほうちょう)は喜びを感じていませんでした。この結婚は、母の望みを葉えるためだけのものだったからです。

先王后依歌の祭礼の日、百裏氏は祭祀の間、落ち著かない様子で過去の出来事を思い返し、急に不安と恐怖に襲われました。その時、晴れていた空に雷鳴が轟き、百裏氏は倒れそうになり、持っていた杯を落としそうになりました。豊莒(ほうきょ)が慌てて彼女を支えました。

雍王はこれに激怒し、人前では表しませんでしたが、後で百裏氏を厳しく叱責しました。このような重要な儀式で杯を落としそうになるなど、彼女の真意を疑ったのです。百裏氏は身分が低く、苦労して継后の座に就いたにもかかわらず、自分に何の利益ももたらさず、むしろ貪欲になったことを雍王は思い出しました。長年の寵愛が百裏氏を傲慢にさせ、科挙の不正や軍資金の紛失といった重大事件にも関与していることに気づいた雍王は、罰として百裏氏を30日間謹慎させました。

白風夕(はくほうせき)と黒豊息(こくほうしょく)の関係について、琅華では様々な噂が飛び交っていました。問われた白風夕(はくほうせき)は、ただの友人だと否定しました。一方、謹慎させられた百裏氏は、人々に忘れられることを恐れ、特に元后の祭礼で忘れられることを嫌いました。彼女はわざと手首を切り、経を写して罪を贖っていると偽り、女史に国舅に伝言させ、新年までに戚国公と大殿下の結婚を決めるよう指示しました。

黒豊息(こくほうしょく)は豊萇(ほうちょう)に手紙を送り、自分の本当の気持ちに従うよう励まし、もし本当に戚澄(せきちょう)と結婚したいなら、夫婦円満のために役立つ情報を提供すると伝えました。日中の白風夕(はくほうせき)との会話を思い出し、豊萇(ほうちょう)は妥協すべきでないことがあると感じ、謹慎中の百裏氏を訪ねました。百裏氏はわざと傷ついた手首を見せ、同情を引こうとしました。しかし、豊萇(ほうちょう)は彼女の指示に従わず、彼女が選んだ縁談を全て断りました。

数日間、豊萇(ほうちょう)は百裏氏に合わせて親孝行な息子を演じ続け、心身ともに疲れ果てていました。結局、百裏氏が本当に気に掛けている息子は豊莒(ほうきょ)だけだったのです。ついに百裏氏は本性を現し、豊萇(ほうちょう)と黒豊息(こくほうしょく)の関係を裂こうとし、戚澄(せきちょう)と結婚しなければ、豊萇(ほうちょう)がてんかんを患っていることを暴露して、彼の評判を落とすと脅しました。そして、協力しさえすれば、二度と邪魔しないと約束しました。豊萇は拳を握りしめ、怒りと苦しみに満ちた心で屋敷に戻り、酒に溺れました。

一方、白建徳(はくけんとく)は黒豊息(こくほうしょく)を訪ね、偽の玄極令(げんきょくれい)の調査への協力を依頼しました。黒豊息(こくほうしょく)は偽の令牌が複数あることを知り、二人は黒幕の正体を探ることになりました。豊蘭息(ほうらんしょく)は兄の豊萇が父に婚姻の許可を求めたと聞き、兄が自分に失望してこの決断をしたのだと勘違いし、百裏氏の脅迫によるものだとは知りませんでした。

幽州王は娘の華純然(かじゅんぜん)の婿選びを始めようとしましたが、華純然(かじゅんぜん)は父に公開で婿を募集させ、誰が自分の婿選びを提案したのかを密かに調べさせました。豊萇は父に婚姻の嘆願書を提出し、喜んだ雍王は彼に永信(えいしん)君という称号を与えました。

第18話あらすじとネタバレ

雍王ようおうは、豊蘭息(ほうらんしょく)ほうらんそくを牽製けんせいするため、豊萇(ほうちょう)ほうちょうに永信(えいしん)君えいしんくん の位くらいを与え、元禄げんろくに命めいじ、冬期休暇とうききゅうかを利用りようして工部こうぶに鎧よろいと武器ぶきを作製さくせいさせるよう指示しました。位を与えられたことを知った豊萇(ほうちょう)の弟、豊莒(ほうきょ)ほうきょは激怒げきどし、物に当たり散らして不満ふまんを爆発ばくはつさせます。その後、豊莒(ほうきょ)は腹心ふくしんに幽閉ゆうへいされている母に会うよう手配てはいし、以前から企んでいた計画けいかくを実行じっこうに移します。同時に、母は幽閉されているため援助えんじょできず、かえって面倒めんどうを起こしかねないことを懸念けんねんし、李甲賢りこうけんに百裏景ひゃくりけいに助けを求めるよう密かに指示しました。

一方、百裏景は豊萇(ほうちょう)に梅見うめみへの招待しょうたいを伝えますが、豊萇(ほうちょう)は百裏景を通して姉に以前の約束やくそくを必ず守るように伝え、これが最後さいごの協力きょうりょくであり、今後こんごは一切いっさい関わりを持たないと宣言せんげんします。その後、豊萇(ほうちょう)は豊蘭息(ほうらんしょく)を梅見に誘さそい、鍾離しょうりはこれに不安ふあんを感じます。豊萇(ほうちょう)らしくない行動こうどうであり、何か裏があるのではないかと疑うたがいます。豊蘭息(ほうらんしょく)もまた、警戒けいかいを強めます。

ある日、屋敷やしきに戻もどった豊蘭息(ほうらんしょく)は、門口もんぐちで何者かに黒犬血こくけんけつをかけられます。男はおうらんそくのせいで一家離散かさんしたと非難ひなんしました。鍾離の調査ちょうさによると、男は元商(しょう)人しょうにんで、王明海(おうめいかい)おうめいかいと結託けったくしており、王明海(おうめいかい)が投獄とうごくされたことに連座れんざして豊蘭息(ほうらんしょく)を恨うらんでいたことが分かりました。一方、豊萇(ほうちょう)はこの事件じけんによって豊蘭息(ほうらんしょく)が外出がいしゅつを控えるひかえることを期待きたいしていました。

豊蘭息(ほうらんしょく)が劉尚書りゅうしょうしょを訪ねようとした時、環娘(かんじょう)かんじょうは仮対はんたいします。黒犬血をかけられた後は、数日間すうじつかん外出すると不吉ふきつなことが起こるとの言い伝えいいつたえがあるためです。しかし、豊蘭息(ほうらんしょく)はそのような迷信めいしんを気にせず、無稽むけいだと一蹴いっしゅします。鍾離は、豊蘭息(ほうらんしょく)の真しんの目的もくてきは白風夕(はくほうせき)はくふうせきと会うことだと気づき、その言葉ことばを偶然ぐうぜん環娘(かんじょう)が聞いてしまいます。

白風夕(はくほうせき)は豊蘭息(ほうらんしょく)の不幸ふこうを聞き、厄払いやくばらいの協力きょうりょくを申し出、彼かれを連れつれて美食びしょくを楽しみます。しかし、これは彼女かのじょの口実こうじつでした。二人は街まちで白風夕(はくほうせき)の弟弟子でしとか妹弟子いもうとでしに会い、人目ひとめを避けるため、白風夕(はくほうせき)は豊蘭息(ほうらんしょく)にかくれます。妹弟子の琅華ろうかは隠れている豊蘭息(ほうらんしょく)に気づいたようですが、機転きてんを利かせ、皆を連れ去ります。豊蘭息は隠れることを不満に思いますが、白風夕(はくほうせき)は誤解ごかいを避けるためだと説明せつめいします。

鍾離は豊蘭息が豊萇(ほうちょう)の梅見に同行どうこうできるよう、贈り物おく りものを用意します。豊蘭息は兄を尊重そんちょうし、招待しょうたいに応じることにしました。しかし、楼閣ろうかくで待っていたところ、何者かに茶ちゃを勧めすすめられ、それを飲むとすぐに気を失います。目覚めると、傍かたわらには殺害さつがいされた戚澄(せきちょう)せきちょうが横たわっており、明らかに豊蘭息を陥れるわなでした。

豊萇(ほうちょう)が楼閣ろうかくに来ると、この光景こうけいを目にし、百裏氏ひゃくりしの陰謀いんぼうだと気づきます。問い詰められるも、豊萇(ほうちょう)は人手を呼ぶことに同意どういせず、その時、豊蘭息が突然とつぜん現れ、自分を陥れようとした男を気絶きぜつさせます。兄が自分を陥れようとしていると勘違いかんちがいしますが、すぐにそれは兄の意思いしではないと理解りかいし、真相しんそうを問い詰めます。

幼少期ようしょうき、母から兄は実母じつもに認められていないためかわいそうだと言われていたことを思い出します。そのため、母は豊蘭息に兄を大切にするよう教え、兄が困っている時は見捨みすてることができません。兄にはこれまで世話になっていることもあり、たとえ兄が決意けついを固めているとしても、何も言えません。豊蘭息は豊萇(ほうちょう)に金鞭きんべんを贈りますが、弟を守るため、豊萇(ほうちょう)は冷酷れいこくな言葉を言い放ち、金鞭を返し、楼閣ろうかくから飛び降おり ました。

幸い、楼閣には御医ごい がいたので、豊萇の命いのちは助かりました。娘を失った戚国公せきこくこうは悲嘆ひたんに暮れ、豊蘭息を犯人はんにんだと訴えます。その時、顔に引っ掻き傷ひっかききずのある百裏景が怪あやしげな様子ようすで現れ、彼かれが犯人である可能性こうのうせいが高まります。豊蘭息は戚国公が王室おうしつの人間を無謀むぼうに中傷ちゅうしょうしたと非難し、張仲革(ちょうちゅうかく)ちょうちゅうかくは雍王にこの件を報告ほうこくし、豊萇が意識いしきを取り戻もどしてから判断はんだんを下すべきだと進言しんげんします。

雍王は元禄に事件の黒幕くろまくについて尋ねます。元禄は百裏景は無謀むぼうではあるものの、このようなことをするとは思えず、豊萇が豊蘭息を陥れるわなを仕掛けたものの、逆に豊蘭息に見破られたのではないかと推測すいそくします。しかし、雍王は豊萇が自ら危険きけんに身を投じることはないと考え、誰かを陥れるにしても自分の命を危険にさらすことはしないはずだと仮論はんろんします。分析ぶんせきした結果けっか、雍王はこの事件の黒幕は豊莒(ほうきょ)と百裏氏であり、二人で兄たちを排除はいじょして世継ぎの座を狙ねらっているのではないかと疑うたがいます。

百裏氏は雍王に謁見えつけんを求め、後宮こうきゅうの秩序ちつじょを保つため、幽閉ゆうへいを解き、鳳冠(ほうかん)ほうかんを返還へんかんするように求めます。彼女は事件への関与かんよを否定ひていし、雍王の明察めいさつを信じていると述べ、最終的に利益りえきを得える者が黒幕であると指摘してきます。怒り狂った彼女は豊莒(ほうきょ)を平手打ちし、誰の考えなのかを問い詰めます。豊莒(ほうきょ)は百裏景の計画だと弁明しますが、百裏氏はそれを疑うたがいます。

張仲革(ちょうちゅうかく)は戚澄(せきちょう)の遺体いたいから発見された玄狐裘げん こ きゅうを提示ていじし、その上の酒液しゅえきが別の物と一緻いっしていることを明らかにします。雍王は梅見の宴えんに参加さんかした公子たちを、豊萇を除いて全員幽閉ゆうへいするように命じます。張仲革(ちょうちゅうかく)は豊蘭息の屋敷へ行き、彼が当日著用ちゃくようしていた玄狐裘を調べますが、鳳棲梧(ほうせいご)ほうせいごがすでに別のものを用意していたことが分かります。

鳳棲梧(ほうせいご)は笑児しょうじに豊蘭息の玄狐裘を大切に保管ほかんするよう指示し、豊萇がまだ意識いしきを取り戻していないため、状況じょうきょうが変わる可能性こうのうせいを考慮こうりょして処分しょぶんしないようにと伝えます。豊蘭息の疑いを完全に晴らすためには、豊萇が意識を取り戻す前に百裏景の罪つみを確定させる必要があります。豊蘭息は屋敷に幽閉されているため自由に動くことができず、鳳棲梧(ほうせいご)は自らこの件を処理しょりする決意けついを固めます。彼女の願いは、豊蘭息が理想りそうを実現じつげんすることを助けることです。