第27話あらすじとネタバレ
黒豊息(こくほうしょく)と白風夕(はくほうせき)は二人で民衆の診察にあたっていた。鍾離は、黒豊息(こくほうしょく)が何事にも白風夕(はくほうせき)と張り合おうとする様子をからかう。一日中忙しく働いた後、白風夕(はくほうせき)は少し疲れた様子を見せる。黒豊息(こくほうしょく)は今日の「勝負」では白風夕(はくほうせき)の勝ちだと潔く認めた。自分が負けたので、約束通り白風夕(はくほうせき)の願いを葉えることに。白風夕(はくほうせき)は長時間診察で腰と背中が痛むため、黒豊息(こくほうしょく)にマッサージをしてほしいと頼む。黒豊息(こくほうしょく)は優しく白風夕(はくほうせき)をマッサージする。この光景は温かく甘い雰囲気に包まれていた。あまりに気持ちよかったのか、白風夕(はくほうせき)はマッサージ中に眠ってしまう。
鍾離が緊急事態を報告しに来るが、黒豊息(こくほうしょく)は声を潜めて白風夕(はくほうせき)を起こさないように指示する。如玉軒(じょぎょくけん)の人々が雍京側につかまったという知らせを受け、黒豊息(こくほうしょく)はすぐに鍾離に穿雲と穿雨へ良城の警備強化を伝えるよう指示し、翌朝雍京へ戻ってこの件を処理する計画を立てる。黒豊息(こくほうしょく)は白風夕(はくほうせき)を抱きかかえて部屋へ戻ろうとするが、実は白風夕(はくほうせき)は寝たふりをしていて、全ての会話を聞いていた。彼女は黒豊息(こくほうしょく)と一緒に雍京へ戻ることを主張する。黒豊息(こくほうしょく)は白風夕(はくほうせき)が抱っこしてもらうためにわざと寝たふりをしたのだと冗談を言うが、白風夕(はくほうせき)はそれを認め、二人はさらに強く抱き合う。
幽州公主 華純然(かじゅんぜん)は幽州へ戻る途中、襲撃を受ける。しかし、彼女は危険を予測し、馬車の中には乗っていなかったため、難を逃れることができた。茶屋にいた従者から、襲撃者は幽州の世子だと報告を受ける。このため、華純然(かじゅんぜん)は今夜は徳城に宿泊し、明日幽州へ戻ることにする。道中、咳が止まらない老婦人とその息子に出会い、華純然(かじゅんぜん)は同情し、食べ物だけでなく、護衛として一緒に旅をするよう誘う。
皇朝(こうちょう)は華純然(かじゅんぜん)が襲撃されたという知らせを聞き、もし自分の傍にこんな賢い女性がいたら、人生はもっと楽しいだろうと嘆く。玉無縁(ぎょくむえん)は、黒豊息(こくほうしょく)が良城で風惜雲(ほうせきうん)と会ったことを伝え、これにより両州の同盟が強化されるだろうと話す。幽州と青(せい)州は代々敵対していることを考慮し、皇朝(こうちょう)は幽州と同盟を結び青(せい)州に対抗するのが最善の策だと考え、華純然(かじゅんぜん)の支持を得ることを決意する。玉無縁(ぎょくむえん)に協力を依頼し、目標達成を目指す。華純然(かじゅんぜん)が追手から逃れ、まだ争う力を持っていることから、皇朝(こうちょう)はこれは自分の価値を高める良い機会だと考える。
しかし、華純然(かじゅんぜん)一行は宿で何者かに睡眠薬を盛られてしまう。実はあの老母子は難民に扮した賊だったのだ。追手から逃げる途中、華純然(かじゅんぜん)は慌てて皇朝(こうちょう)の部屋へ逃げ込み助けを求める。幸い皇朝(こうちょう)に助けられ、難を逃れる。目を覚ました華純然(かじゅんぜん)は皇朝(こうちょう)に命の恩に感謝し、冷静さを保ち身なりを整え、どんな時でも自信を失ってはいけないと思い直す。そして、皇朝(こうちょう)に幽州へ戻るための協力を求める。
風惜雲(ほうせきうん)は青(せい)州へ戻り、父である青(せい)州王に良城での出来事を報告する。青(せい)州王は黒豊息(こくほうしょく)の才能を評価する一方で、娘に相手を侮ってはいけないと忠告する。風惜雲(ほうせきうん)は黒豊息(こくほうしょく)を信じていると語り、風惜雲(ほうせきうん)を保証人として二人の友情について話す。青(せい)州王は黒豊息(こくほうしょく)の優秀さを認め、彼がいれば惜雲は苦労しないと考える。しかし、雍王が黒豊息(こくほうしょく)の正体を知れば、何かが起こるのではないかと心配する。将来を見拠え、青(せい)州王は治国の指針を記した書物を風惜雲(ほうせきうん)に渡し、青(せい)州を守ってほしいと願う。
雍京に戻った白風夕(はくほうせき)は鳳棲梧(ほうせいご)と会い、鳳棲梧(ほうせいご)は黒豊息(こくほうしょく)との間に何か特別なことがあったのかと尋ねる。白風夕(はくほうせき)は恋愛事は自然に任せるべきだと考え、黒豊息(こくほうしょく)は今回は秘密裏に雍京へ戻り、別荘に滞在することにする。如玉軒(じょぎょくけん)の逮捕については、任如松(じんじょしょう)は黒幕は雍王である可能性が高いと分析する。黒豊息(こくほうしょく)は父が自分から問題解決に動くことを望んでいることを理解しつつも、今のところ自分の正体がバレていないことを幸運に思い、行動の機会を得たと考える。
張仲革(ちょうちゅうかく)の調査で、隠泉水榭(いんせんすいしゃ)を支える勢力は規模が大きく、組織だった管理体製が敷かれており、その能力は目を見張るものがあると判明する。彼は、黒豊息(こくほうしょく)が王族でなければ国に使える人材だが、もし王族で謀仮の意誌があることが確認されれば、排除する必要があると考える。任如松(じんじょしょう)は黒豊息(こくほうしょく)に、豊莒(ほうきょ)はこの機会を逃さず攻撃してくるだろうから、今は身を引くように忠告する。しかし、黒豊息(こくほうしょく)はその提案を拒否し、自分はもう大切な人を守れない人間ではないと断言する。
白建徳(はくけんとく)は如玉軒(じょぎょくけん)の人々を救うために行動を起こすことを決意する。たとえ自分が隠泉水榭(いんせんすいしゃ)の主という罪を著せられたとしても、黒豊息(こくほうしょく)を窮地に陥れるわけにはいかない。一方、黒豊息(こくほうしょく)は鍾離に命じ、豊莒(ほうきょ)を呼び出す。二人の会話は探り合いと不穏な空気に満ちていた。豊莒(ほうきょ)は黒豊息(こくほうしょく)の真意を疑い、彼の仁義は演技ではないかと問いただす。黒豊息は逆に豊莒(ほうきょ)に、隠泉水榭(いんせんすいしゃ)の勢力と自分の身の安全、父ならどちらを選ぶかと問いかける。
第28話あらすじとネタバレ
豊莒(ほうきょ)は豊蘭息(ほうらんしょく)が自分に危害を加えようとしていると勘違いしていましたが、実際には豊蘭息(ほうらんしょく)にその意図はなく、父王の最終的な決断を見極めようとしていただけでした。豊莒(ほうきょ)の詰問に対し、豊蘭息(ほうらんしょく)は冷静に、隠泉水榭(いんせんすいしゃ)の支持を失っても、雍州の二殿下としてまだ自分の居場所はあると答えました。
豊莒(ほうきょ)は、豊蘭息(ほうらんしょく)の行動は父王からより寵愛されている自分への不満からだと考え、あの脱獄囚たちは禁軍の敵ではないと釘を刺しました。豊蘭息(ほうらんしょく)が事件の黒幕ではないと分かると、豊莒(ほうきょ)は得意げに、たとえ玉軒と天霜門(てんそうもん)が手を組んでも、豊蘭息(ほうらんしょく)は敗北を免れないとほのめかしました。時を同じくして、白建徳(はくけんとく)率いる天霜門(てんそうもん)の面々は脱獄に失敗し、捕らえられてしまいました。
事態の深刻さを悟った豊蘭息は、自ら雍王に奏上し、自分が黒豊息(こくほうしょく)であることを告白し、全ての責任を負う覚悟を決めました。雍王は激怒し、元禄は豊蘭息を弁護しようとしますが、逆に叱責されてしまいます。雍王は元禄に豊蘭息を退かせるように命じ、この件は自分で処理すると告げました。しかし、豊蘭息は宮殿の外で跪き続け、どんな罰でも受けると訴えました。
一晩の待ちの後、雍王はようやく豊蘭息に会うことを承諾しました。豊蘭息は禁軍に鞭打たれながら、血まみれになるまで進み、ようやく雍王に謁見することができました。雍王は冷たく、豊蘭息の身分や動機を嘲笑いましたが、豊蘭息は多くの民を守るためだったと説明しました。彼は隠泉水榭(いんせんすいしゃ)を雍王に献上し、その全ての収益を民のために使うと約束しました。しかし、雍王はそれで満足せず、豊蘭息の武功を廃し、断殤酒を飲ませて内力(ないりょく)を消すように命じました。豊蘭息はこの苦い酒を飲み幹し、永平(えいへい)侯に封じられ、江湖(こうこ)の人々の自由と引き換えに、幽州で行われる公主・華純然(かじゅんぜん)の婿選びの儀式に参加することを強製されました。
白風夕(はくほうせき)は昏睡(こんすい)状態の豊蘭息の傍らで三日三晩付き添い、彼が目を覚ますまで待ち続けました。衰弱した豊蘭息の姿を見て、白風夕(はくほうせき)は感動すると同時に胸を痛めました。その後、鍾離がやってきて、水榭の主力を密かに撤退させたことを伝えました。表向きは雍王に属していますが、実際には主力は健在です。宮中の勅命を知り、白風夕(はくほうせき)は豊蘭息の安全を守るため、彼と共に幽州へ行くことを決意しました。
皇朝(こうちょう)は華純然(かじゅんぜん)を幽州へ護送する道中、過度に媚びへつらうことなく、それでいて失礼にもあたらない、ちょうど良い振る舞いを見せ、婿選びにおける優位性を高めました。玉無縁(ぎょくむえん)は豊蘭息が武功を失ったという知らせを聞き、彼の決断に驚きながらも、これは豊蘭息を幽州に閉じ込める絶好の機会だと気づきました。
幽州王は華純然(かじゅんぜん)が襲撃されたことに激怒しましたが、彼女が無事に帰還したことを確認すると、すぐに安堵の表情を見せました。一方、天牢では、白建徳(はくけんとく)が玉佩(ぎょくはい)を手に考え込んでおり、隣の老匠人が自分の身の上と玉佩(ぎょくはい)にまつわる物語を語り、知られざる歴史を闇示しました。
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