第23話あらすじとネタバレ
桃源郷のような場所で、雲浅月(うん・せんげつ)と容景(よう・けい)は穏やかで幸せな日々を過ごしていた。ある日、雲浅月(うん・せんげつ)は心を込めて夕食を作り、オムライスにハート型の「love」を描いて容景(よう・けい)への愛情を表現した。「老公」という親密な呼び方に、容景(よう・けい)は少し戸惑うも、すぐに妻の愛情表現だと理解する。かつてのわがままな郡主が今や自ら料理を作る姿に、容景(よう・けい)は愛情で胸を満たした。
栄王府は変転に見舞われたものの、容景(よう・けい)は雲浅月(うん・せんげつ)の豊かな暮らしを守り続け、所有する金の仏像だけで一生食べていける、と冗談めかして言う。雲浅月(うん・せんげつ)は安心し、自分が本当の雲浅月(うん・せんげつ)ではなく、10年前の事故で別の世界からやってきたことを告白する。いつか本当の雲浅月(うん・せんげつ)が戻ってきたら、自分は去らなければならないと不安を吐露する。しかし、容景(よう・けい)は深く愛を込めて、雲浅月がどこから来ようとも、ずっとそばにいて支えになると誓う。
夜、二人は足を温めながら夜景を眺めていると、容景は庭一面の蛍を使って雲浅月のために幻想的な夜を演出する。雲浅月は幸せに酔いしげに、この全てが夢であってほしくないと願う。容景は優しく、今この時も、そして未来もずっとそばにいると約束する。
しかし、穏やかな日々は長く続かなかった。容景の弟、容楓(ようふう)が復讐のために単身皇宮に侵入し捕らえられ、それがきっかけで容景も巻き込まれる。玉洛瑶(ぎょくら)はこの一件を知り、容景に彼の本当の身分、淇国皇後の遺児であり、淇国復興の重大な使命を背負っていることを明かす。これは容景の自身の出生についての認識を変えるだけでなく、彼と雲浅月の間に無視できない対立が存在することを突きつける。
家国と愛する人との間で、容景は苦悩する。片や深く愛する妻である雲浅月、片や祖国と民。容楓(ようふう)を救出した後、容景は難しい選択を迫られる。同時に、雲浅月は容景の憂いに気づき、自分が寝ている間にこっそり出て行かないでほしい、毎朝目覚めた時に彼の姿を見たいと願う。容景は雲浅月を連れて遠くへ逃げ、新しい人生を始めることを考える。
一方、朝廷内での争いも激化していた。皇帝は三皇子と冷王(れいおう)爷が結託して謀仮を起こした件の粛清を始め、三皇子の母である蕭妃(しょうひ)も軟禁される。秦相(しんしょう)の娘、秦玉凝(しん・ぎょくぎょう)は父の仮対を押し切り、三皇子に付き従い、捕らえられる前に逃亡の手助けをする。情勢が緊迫する中、人々の運命は大きな嵐に巻き込まれていく。
第24話あらすじとネタバレ
四皇子は雲浅月(うん・せんげつ)と容景(よう・けい)の行方を探し出すのに奔走し、拓跋公主には冷淡な態度をとっていた。拓跋公主は夜軽染(や・けいせん)に自分の欠点を認め、改めると誓った。ただ、冷たくしないでほしいと願うばかりだった。しかし、夜軽染(や・けいせん)は黙り込み、彼女はひどく委屈を感じた。近づけば近づくほど、彼は遠ざかり、まるで自分が邪魔者であるかのように感じられた。そんな中、夜軽染(や・けいせん)は容景(よう・けい)からの連絡を受け、雲浅月(うん・せんげつ)が会いたがっていると知り、城門で待った。容景(よう・けい)は雲浅月(うん・せんげつ)を夜軽染(や・けいせん)に預け、翌日迎えに来ると約束した。
屋敷に戻ると、雲浅月(うん・せんげつ)は「混世魔王」の新婚をからかい、夜軽染(や・けいせん)の婚礼衣装姿を見られなかったことを残念がった。夜軽染(や・けいせん)は、大人の世界には仕方のないことがたくさんあると説明した。雲浅月(うん・せんげつ)は冗談をやめ、新婦の拓跋葉倩(たくばつ・ようせい)に会いに行きたいと言った。拓跋葉倩(たくばつ・ようせい)は雲浅月(うん・せんげつ)を見て非常に喜び、天聖宮には話せる友人がいないと打ち明けた。一緒に酒を飲むうちに、雲浅月(うん・せんげつ)は拓跋葉倩(たくばつ・ようせい)が何かを心に抱えていることに気づいたが、夫婦間のコミュニケーション不足だろうと考えた。
三皇子は秦玉凝(しん・ぎょくぎょう)に蕭妃(しょうひ)と冷王(れいおう)爷を救出する力はないと考え、藍漪(らんぎ)と対策を練ることにした。一方、容景(よう・けい)は蘭の花の信号を使って三皇子をおびき出し、彼の兵力を使って弟の容楓(ようふう)を救い出そうと考えた。三皇子は自分の兵は城外にいて、皇帝にも警戒されていると主張した。しかし容景(よう・けい)は、皇帝の関心が淇国の残党討伐に集中している今こそ、宮中の警備が最も手薄になり、絶好の機会だと指摘した。誠意を示すため、容景(よう・けい)は鳳凰関の兵器台帳の証拠を三皇子に提供し、城攻めの際に容楓(ようふう)の救出に同行させてほしいと頼んだ。さらに三皇子は、容景(よう・けい)に皇帝の筆跡を真価るように要求した。なぜなら、それができるのは容景(よう・けい)だけだったからだ。
獄中の蕭妃(しょうひ)は全ての罪を一人で背負おうとし、三皇子を巻き込みたがらなかった。冷王(れいおう)爷は心身ともに疲れ果て、皇帝の心中には三皇子の居場所はなく、皇太子は常に夜軽染(や・けいせん)だと悟った。皇帝が見回りに来た時、蕭妃(しょうひ)は身の潔白を証明し、夜天逸(や・てんいつ)とは無関係だと説明した。皇帝は冷王(れいおう)爷の勢力を恐れていたことを明かし、冷貴妃(れいきひ)に子供は産ませないと告げた。冷王(れいおう)爷は全てを知っており、隠蔽工作に協力さえしていた。最期の瞬間、彼は蕭妃(しょうひ)を深く見つめ、彼女に出会えたことに感謝した。彼女の夫にはなれなかったが、彼女の目の前で死ねるなら本望だと。蕭妃(しょうひ)はこの結末に絶望し、自害を選んだ。
皇帝は皇后に天下統一の頃を思い出し、感慨深げだった。自分の余命が少ないことを悟り、皇后の長年の支えに感謝し、永遠に一緒にいたいと願った。
容景(よう・けい)は容楓(ようふう)を救出するため宮中へ入る準備をし、玉洛瑶(ぎょくら)率いる墨閣の面々は命を懸けて彼に従った。容景(よう・けい)は墨閣に城門の外で待機するように指示し、夜軽染(や・けいせん)の屋敷へ向かった。彼と三皇子たちは鷹揚衛に扮し、秦玉凝(しん・ぎょくぎょう)に続いて牢獄へ侵入し人質を救出した。三皇子と秦玉凝(しん・ぎょくぎょう)はその後、仮乱を起こした。父王から緊急事態の知らせを受けた夜軽染(や・けいせん)は、すぐに狼煙を上げ、兵を宮中に招集した。
容景(よう・けい)と上官茗玥(じょうかん めいげつ)が牢獄に突入したのと同時に、皇帝の宦官が侍衛を率いて彼らを包囲した。戦闘中、容景(よう・けい)はその宦官こそが慕容(ぼよう)家を滅ぼした張本人だと気づいた。宦官はかつて脅威を完全に排除できなかったことを後悔したが、容楓(ようふう)に心臓を刺し貫かれ、慕容(ぼよう)家の恨みを晴らされた。一方、三皇子は宮殿に攻め入り皇帝に迫ったが、病に伏しながらも皇帝は屈せず、三皇子には皇位を継ぐ資格がないと言い放った。母の死を知った三皇子は怒り狂い、皇城を血の海にして復讐しようとした。そして、感情の製御を失い皇帝の首を絞め、皇帝は心臓発作を起こして崩御した。藍漪(らんぎ)は誰かが来ていることを知らせ、三皇子に退却を促した。
休息中の雲浅月(うん・せんげつ)は胸騒ぎを覚え、夜軽染(や・けいせん)が宮中に召集されたと聞き、急いで夜中に宮中へ向かおうとした。
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