第31話あらすじとネタバレ
妖邪を閉じ込めた結界内では、妖邪の濁気が人々を悪夢に陥れる。そこで眠ってしまった白鳳九(はくほうきゅう)は、次々と夢を見る。東華は彼女を玉林院に連れ帰り、優しく看病する。夢の中で、白鳳九(はくほうきゅう)は東華の手を握りしめ「お母様」と呼ぶ。東華は初めは気に留めないが、最終的には優しく彼女を叩いて慰める。東華が彼女の汗を拭うと、白鳳九(はくほうきゅう)は再び彼の手を掴み、東華はそのまま抱きしめられるままにする。

目を覚ました白鳳九(はくほうきゅう)は、自分が雲林院で東華に抱きついて眠っていたことに気づき、慌てふためく。東華は妖邪の濁気が原因だと説明するが、白鳳九(はくほうきゅう)はこれが東華に二度も助けられたことだと捉え、過去の出来事と相殺しようと考える。しかし、東華は白鳳九(はくほうきゅう)の心の中にまだ恨みが残っていることを見抜く。それでも、彼は彼女を突き放すことなく、むしろ自ら抱きついてきた彼女を拒否するべきではないと告げる。
部屋を出ようとした時、白鳳九(はくほうきゅう)は戸口に人影を見つけ、姫蘅(きこう)だと勘違いし、慌てて東華を布団の中に引きずり込む。東華は気にせず、薬を煎じるため台所へ向かう。そこで同じく台所にいた姫蘅(きこう)と出会い、冷淡な態度を取る。戻ると、白鳳九(はくほうきゅう)は既に逃げており、東華は密かに笑う。この様子を目にした姫蘅(きこう)は、嫉妬に燃える。
自分の部屋に戻った白鳳九(はくほうきゅう)は、燕池悟(えんちご) に一晩の出来事を話す。燕池悟(えんちご) は、東華の行動は自分と姫蘅(きこう)の関係に嫉妬しているからだと解釈する。白鳳九(はくほうきゅう)はその複雑な感情に思いを馳せ、かつて太晨宮に入った頃の純粋な自分を思い出す。
一方、司命(しめい) と成玉(せいぎょく)は白鳳九(はくほうきゅう)の過去の出来事について語り合い、大笑いする。司命(しめい) は連宋(れんそう) が既に何かを疑い始めており、簡単に諦めないと語る。
東華は妙義淵へ向かい、緲落(びょうらく)の脅威にも動じない。緲落(びょうらく)は東華の秘密に触れるが、彼は挑発に乗らず、その場を去る。
東華は白鳳九(はくほうきゅう)の住まいを訪ねるが、白鳳九は彼を見るなり扉を閉めて逃げ出し、ついには元の姿に戻って窓から逃走する。この光景に驚愕した燕池悟(えんちご) は、彼女の正体を知る。東華は燕池悟(えんちご) に部屋を交換しようと持ちかけ、白鳳九に近づく機会を得ようとする。燕池悟(えんちご) は最終的に玉林院へ引っ越すことに同意し、姫蘅(きこう)は驚きと不安を覚える。
一人物思いに耽る白鳳九に、相里萌(しょうりほう)は防寒を促し、梵音穀が冬だけの理由、そして沉晔(ちんよう)と阿蘭若(あらんじゃく)の物語を語り、この話を口外しないよう忠告する。
その後、東華は白鳳九に燕池悟(えんちご) と部屋を交換したことを告げ、自分の世話をするよう要求する。白鳳九は不本意ながらも従うしかなく、特に頻婆果の件を持ち出されると、逆らうことはできない。
ある夜、燕池悟(えんちご)と相里萌(しょうりほう)は互いの恋愛について語り合い、白鳳九と東華をくっつけることで、燕池悟(えんちご)が姫蘅(きこう)を追求できるようにしようと決意する。
最後に、白鳳九が決勝戦に進出したことを祝う宴で、彼女は感謝の意を込めて東華を招待することを決める。同時に、燕池悟(えんちご)が姫蘅(きこう)に近づく手助けをする計画も立てる。
第32話あらすじとネタバレ
醉里仙での宴に、白鳳九(はくほうきゅう)は東華を招待した。連宋(れんそう) は阿離(あり)を連れて共に訪れ、持ち上がるかもしれない面白い出来事を逃すまいと、八卦好きな彼は少しの修为を犠牲にすることも厭わなかった。まるで夢のような状況に、白鳳九(はくほうきゅう)は思わず自分の腿をつねろうとして、間違えて東華の腿をつねってしまった。連宋(れんそう) は太上老君の仙丹を取り出し、今は必要ないが将来役立つかもしれないと言い、東華も同意した。その時、姫蘅(きこう)が木蓮子湯を持って現れ、わざと東華と白鳳九(はくほうきゅう)の間に立ち、偽善的な態度で場を非常に気まずくさせた。

白鳳九(はくほうきゅう)は何かと理由をつけて立ち去ろうとし、燕池悟(えんちご) も一緒に付いて行こうとした。この日、白鳳九(はくほうきゅう)が作った菓子を阿離(あり)に少し分けていたが、燕池悟(えんちご) の好みに合うものはなかった。燕池悟(えんちご) は別の味の菓子をねだり、白鳳九(はくほうきゅう)は作ってあげると約束した。それを聞いた東華は、わざと湯をこぼして二人の退出を阻止しようとした。連宋(れんそう) は白鳳九(はくほうきゅう)を引き留め、残りの菓子を要求し、燕池悟(えんちご) は白鳳九(はくほうきゅう)に厨房へ行くよう促した。東華は嫉妬に駆られ、姫蘅(きこう)の作った湯を燕池悟(えんちご) に渡し、白鳳九(はくほうきゅう)はこの宴は時間の無駄だと嘆いた。
連宋(れんそう) は食事を終えて九重天に戻った。司命(しめい) は連宋(れんそう) の八卦好きに驚き、まさか谷まで来て様子を探るとは思わなかった。夜、緲落(びょうらく)の幻影が眠っている白鳳九(はくほうきゅう)に近づこうとしたが、結界に阻まれた。そこで、緲落(びょうらく)は姫蘅(きこう)の意識を操り、彼女の手を通して燕池悟(えんちご) に頻婆果を取らせようとした。姫蘅(きこう)の頼みを、燕池悟(えんちご)は当然のように引き受け、白鳳九(はくほうきゅう)にもそのことを伝えた。その後、燕池悟(えんちご)は剣の稽古に出かけ、潔緑は全てを見抜いており、一言で真相を言い当てた。
宗学競技大会が近づき、東華は白鳳九(はくほうきゅう)に10日間の閉鎖訓練を施すことを決めた。訓練は雪樁歩行から始まり、白鳳九は最初は1日で目隠しで雪樁を渡りきれるとは信じられなかったが、東華の指導の下、徐々にコツを掴んでいった。熱心に練習を重ねるうちに、彼女の力は目覚ましく向上した。一方、成玉(せいぎょく)は白鳳九を心配していたが、連宋(れんそう) に慰められ、少し安心した。
ある時、白鳳九は誤って雪樁から落ち、東華が助けに入った。二人は唇が触れ合い、しばらくの間、茫然自失となった。この状況に、白鳳九は戸惑い、立ち去ろうとしたが、東華に呼び止められた。二人は心の葛藤を経験した後、訓練を続けた。連宋と成玉(せいぎょく)はこの様子を見て、少しだけ安心した。
一方、燕池悟(えんちご)も剣術の向上に励んでいた。姫蘅(きこう)は傍らで偽りの心配をしていたが、彼はますます精進した。相里萌(しょうりほう)の蟋蟀「常勝将軍」が死んでから、彼は深い悲しみに暮れ、日々酒に溺れていた。潔緑はそれに気づき、すぐに燕池悟(えんちご)を探し、二人は一緒に東華の結界を破って白鳳九を見つけ、相里萌(しょうりほう)の元に連れて行った。実は、その蟋蟀は相里萌(しょうりほう)が想いを寄せる青丘の帝姬から贈られたものだったため、彼はその蟋蟀を大切に思っていた。真相を知った白鳳九と燕池悟(えんちご)は驚き、まさか相里萌(しょうりほう)が想いを寄せる相手が目の前にいる白鳳九だったとは思いもよらなかった。事を複雑にしたくない白鳳九は、燕池悟(えんちご)にこの秘密を誰にも言わないよう頼んだ。
第33話あらすじとネタバレ
白鳳九(はくほうきゅう)が庭に戻ると、既に東華が待っていた。彼女は相里萌(しょうりほう)に会いに行っていたと説明したが、東華は聞く耳を持たない様子で、白鳳九(はくほうきゅう)は諦めた。この日、白鳳九(はくほうきゅう)は何度も練習したが、東華は一度も「止め」と言わなかった。彼女は万物に動じない心を学ぶ必要があると感じていたが、東華が別の物を取り出すと気を取られ、雪桩から落ちてしまった。

宗学競技大会には音律の試験があり、姫蘅(きこう)は燕池悟(えんちご) を指導していた。しかし、燕池悟(えんちご) はなかなか上達せず、姫蘅(きこう)のペースについていけなかった。そこで、燕池悟(えんちご) は笛を諦め、琴を学ぶことにした。姫蘅(きこう)は手取り足取り彼に教え、燕池悟(えんちご) は大喜びだった。
疲れ切った白鳳九(はくほうきゅう)はすぐに眠りに落ちた。東華は白鳳九(はくほうきゅう)の怪我を見て、薬を塗ってあげた。しかし、目を覚ました白鳳九(はくほうきゅう)は感謝するどころか、東華がいなくても梵音谷での生活は快適だと告げた。東華は、彼の天罡罩がなければ梵音谷に落ちた時に既に死んでいたと指摘した。天罡罩が東華の羽化と共に消滅すると知り、白鳳九(はくほうきゅう)は東華の身を案じた。そして、思わず東華の手に傷が多いことに触れてしまったが、怪しまれないよう慌てて話題を変えた。今日の東華はどこかいつもと違うと感じていた。
翌日、東華は白鳳九(はくほうきゅう)に音律の指導を続けた。二人は琴と笛で合奏し、東華は試験官が気分で音律の速度を変える可能性があるので、常に試験官の表情や動作に気を配るようにと教えた。白鳳九(はくほうきゅう)はそれを心に留めた。連宋(れんそう) は東華が白鳳九(はくほうきゅう)を弟子のように扱っていることに驚き、なぜ白鳳九(はくほうきゅう)が頻婆果を欲しがっているのか尋ねるように促し、白鳳九(はくほうきゅう)と燕池悟(えんちご) の関係についても触れた。
白鳳九はこの数日、東華との関係が少し良くなったと感じていたが、なぜ今になって冷淡なのか理解できなかった。東華は白鳳九に頻婆果が欲しい理由を尋ね、白鳳九はただ味を知りたいだけだと答えた。そのため、東華は彼女が燕池悟(えんちご) のために頻婆糕を作ろうとしていると勘違いした。幾つかの誤解の後、白鳳九は東華が姫蘅(きこう)を気に掛けていると思い込み、彼を助けようと決意した。しかし、東華は逆に結界を強化した。
宗学競技大会が始まり、最初の音律試験では姫蘅(きこう)が試験官を務めた。潔緑と相里萌(しょうりほう)は無事に合格し、白鳳九の番になった。姫蘅(きこう)は難易度を上げたが、白鳳九は難なく試験を突破した。燕池悟(えんちご)も姫蘅(きこう)の指導のおかげで大きく進歩し、次の試験に進んだ。
午後の雪桩での剣術試合は、白鳳九、燕池悟(えんちご)、相里萌(しょうりほう)、潔緑の4人が残った。激しい試合の中、姫蘅(きこう)は術を使って劣勢の燕池悟(えんちご)を操り、白鳳九に猛攻撃を仕掛けさせた。東華はすぐに姫蘅(きこう)の術を解き、彼女は気を失った。最終的に白鳳九が勝利したが、気を失った姫蘅(きこう)を抱きかかえる東華を見て、落胆を隠せなかった。燕池悟(えんちご)もまた失望した。
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