江湖英雄伝あらすじ3話・4話、ネタバレ

第3話あらすじとネタバレ

六分半(ろくぶはん)堂の狄飛驚(てきひきょう)は、雷恨(らいこん)に蘇夢枕(そむちん)の暗殺を企てさせました。一方、王小石(しょうせき)と白愁飛(はくしゅうひ) は苦水鋪に到著し、蘇夢枕(そむちん)と会います。王小石(しょうせき)は師から託された品を蘇夢枕(そむちん)に渡します。二人が立ち去ろうとしたその時、雷恨(らいこん)が手下を引き連れて現れ、蘇夢枕(そむちん)を襲撃しようとします。緊張が走る中、武芸の達人である蘇夢枕(そむちん)は、短い戦闘で敵を簡単に倒します。雷恨(らいこん)も挑みますが、王小石(しょうせき)と白愁飛(はくしゅうひ) が加勢したため、勝ち目がないと悟った雷恨(らいこん)は撤退を余儀なくされます。蘇夢枕(そむちん)は複数の重い病を患っていますが、それらが逆に彼を意識明瞭に保っているようで、生きている限り簡単には死なないのです。今回の雷恨(らいこん)の襲撃に対し、蘇夢枕(そむちん)は二人の友の助けに感謝し、彼らがいなければ楊無邪(ようむじゃ)は危険にさらされていたかもしれないと語ります。

蘇夢枕(そむちん)は王小石(しょうせき)と白愁飛(はくしゅうひ) の援護に感謝し、その理由を尋ねます。王小石(しょうせき)は正義のためと言おうとしますが、白愁飛(はくしゅうひ) の忠告を思い出し、「義憤」を感じたためだと答えます。蘇夢枕(そむちん)は二人を破板門へ誘います。そこは六分半(ろくぶはん)堂の堂主の座を狙う絶好の機会であり、古董(ことう)が死に、花無錯(かむさく)はまだ動いていない今、六分半(ろくぶはん)堂と交渉する絶好の機会だと考えたのです。

白愁飛(はくしゅうひ) はためらいます。彼らは金風細雨(きんぷうさいう)楼の人間ではないからです。しかし蘇夢枕(そむちん)は、彼らの行動が既に金風細雨(きんぷうさいう)楼の一員であることを示していると笑います。そして、無愧を腹心ではなく親友として任命し、雷媚(らいび)の監視を命じます。白愁飛(はくしゅうひ) は王小石(しょうせき)に、六分半(ろくぶはん)堂の謎めいた三人、雷損(らいそん)、狄飛驚(てきひきょう)、そして雷媚(らいび)について説明します。王小石(しょうせき)は三人との出会いに期待を膨らませます。

城壁の上で、蘇夢枕(そむちん)は待ち構えていた狄飛驚(てきひきょう)と対面します。狄飛驚(てきひきょう)が来意を尋ねると、蘇夢枕(そむちん)は、もし狄飛驚(てきひきょう)が殺しに来たのなら、話す機会はなかっただろうと答えます。交渉が目的だと分かると、狄飛驚(てきひきょう)は蘇夢枕にお茶を差し出します。狄飛驚(てきひきょう)は、蘇夢枕の上京を阻止するため、既に道中に十一の堂口を配置しており、先ほどの苦水鋪の四人の堂主も蘇夢枕に敗れたため、今は自分と雷恨(らいこん)の二人に頼るしかないことを明かします。

蘇夢枕は今日が最終決戦の日であり、雷損(らいそん)を呼ばなければ命を落とすことになると告げます。条件として、六分半(ろくぶはん)堂が堂主に会う前に金風細雨(きんぷうさいう)楼の仕事から手を引くことを要求します。狄飛驚(てきひきょう)はそれを承諾し、蘇夢枕は立ち去ろうとします。その時、城壁の下にいた王小石(しょうせき)は、笠をかぶった怪しい人物に気づきます。相手は様子を探った後、王小石(しょうせき)には敵わないと判断し、すぐに立ち去ります。刑部の人間は傍で様子を伺い、蘇夢枕に同行する二人の素性を調べようと機会を窺っています。

会談後、蘇夢枕は無愧にすぐ京城へ戻り、事態の収拾を命じます。狄飛驚(てきひきょう)は、蘇夢枕が多くの病を抱えながらも生きていることに驚き、その理由を彼の深厚な内力、もしくは複数の病が互いに抑製し合っているため、あるいは奇跡ではないかと考えます。雷損(らいそん)は、江湖は商売と同じで、勝つことも重要だが、負けないことの方が重要だと考えます。たとえ自分と狄飛驚(てきひきょう)が協力して蘇夢枕を倒せたとしても、それは惨勝であり、第三者に漁夫の利を得させる可能性があるため、割に合わないと判断します。

蘇夢枕は、堂主が自分の上京を阻止するために多大な犠牲を払ったことを悟りつつも、王小石(しょうせき)と白愁飛(はくしゅうひ)という友に出会えたのは幸運だと感じます。

第4話あらすじとネタバレ

金風細雨(きんぷうさいう)楼の変局

蘇遮慕(そしゃぼ)、金風細雨(きんぷうさいう)楼楼主は、目を覚ました後、外に出かけることを決め、花無錯(かむさく)に同行を頼む。しかし、柳怜心(れいしん)は密かに莫北辰(ばくほくしん)にメモを残し、万一のことがあっても助けずに、生き延びて時機を待つように指示する。彼らがまさに楼を出ようとした時、階下から蘇夢枕(そむちん)が京城に戻ったという知らせが届く。この知らせで状況は一変し、花無錯(かむさく)はすぐさま行動を起こし、蘇遮慕(そしゃぼ)を拘束、軟禁する。一方、柳怜心(れいしん)は蘇遮慕(そしゃぼ)の傍に残り、彼を守ることを選ぶ。

優しさと師門の葛藤

一方、溫柔(おんじゅう)は無邪に櫃の中に閉じ込められていた。無邪が彼女を解放しに来た時、溫柔(おんじゅう)は王小石(しょうせき)、白愁飛(はくしゅうひ) 、そして師兄の蘇夢枕(そむちん)が一緒にいるのを発見し、大変委屈を感じ、彼らが自分をいじめていると責める。蘇夢枕(そむちん)は溫柔(おんじゅう)と話す中で彼女の父親からの手紙に触れ、そろそろ結婚を考える年頃であり、その際には式に人を連れて行くと約束する。しかし、溫柔(おんじゅう)は結婚を急いでおらず、父親に結婚を迫られて家を出たことを明かす。彼女は家に帰ることを拒否し、蘇夢枕(そむちん)に説得をやめるよう頼む。

白愁飛(はくしゅうひ) の領悟と王小石(しょうせき)の選択

白愁飛(はくしゅうひ) は次第に蘇夢枕(そむちん)が江湖で名を馳せている理由を理解するようになる。刀さえあれば風雲を変えられるのだと。王小石(しょうせき)は白愁飛(はくしゅうひ) の高いプライドに驚き、彼が他人を羨むとは予想外であり、今日出会った人物が英雄榜に載っているかどうかさえ気にしている。さらに、王小石(しょうせき)は蘇夢枕(そむちん)の師妹である溫柔(おんじゅう)の武術の未熟さをからかう。この言葉をたまたま溫柔(おんじゅう)が聞いてしまい、怒って葡萄を投げつける。

夜になり、花無錯(かむさく)は見張りを遠ざけ、柳怜心(れいしん)は刀を構え、警戒しながら門口に立つ。現れるかもしれない影に対し、彼女はすぐに自分の位置を露呈してしまう。蘇遮慕(そしゃぼ)は花無錯(かむさく)の来訪の目的を尋ね、花無錯(かむさく)は匣の中の名单に本当に自分の名前があるのかを問い詰め、占い師に前半生は栄華富貴だが、50歳で劫難に遭うと予言されたことを話す。蘇遮慕(そしゃぼ)は彼に早く休むように勧め、落ち著かせようとする。

蘇夢枕(そむちん)の計画と雷純(らいじゅん)の秘密

白愁飛(はくしゅうひ) と王小石(しょうせき)への感謝として、蘇夢枕(そむちん)は彼らに酒を振る舞い、狄飛驚(てきひきょう)と交渉し、六分半(ろくぶはん)堂はこの件に幹渉しないという合意を得る。しかし、花無錯(かむさく)は蘇夢枕(そむちん)を殺そうとしており、蘇夢枕(そむちん)は匣を持って父親に会わなければならないため、二人の協力を必要としている。金風細雨(きんぷうさいう)楼が厳重に監視されていることを考慮し、彼らはある計略を立てる。蘇夢枕(そむちん)に扮した人物を楼に潜入させるのだ。白愁飛(はくしゅうひ) は自ら名乗りを上げ、江湖経験の少ない王小石(しょうせき)の方がこの任務に適任だと指摘する。

夜、王小石(しょうせき)は白愁飛(はくしゅうひ) を訪ね、身代わりの役目を交代したいと申し出る。白愁飛(はくしゅうひ) は最初は戸惑うが、最終的には同意し、王小石(しょうせき)に用心深く、特に溫柔(おんじゅう)を守るように忠告する。蘇夢枕(そむちん)は無邪気に楼に戻り、老爷に自分が京城に戻ったことを伝えるよう指示する。王小石(しょうせき)は蘇夢枕(そむちん)の赤い衣装に着替え、紅袖刀を手に、蘇夢枕(そむちん)に扮して馬車に乗り京城へ向かう。道中、溫柔(おんじゅう)は王小石(しょうせき)に何故白愁飛(はくしゅうひ) と交代したのか尋ねる。王小石(しょうせき)は表向きは溫柔(おんじゅう)の武術が下手だからと文句を言うが、実際は彼女を守るためだった。

雷純(らいじゅん)の心の葛藤

白愁飛(はくしゅうひ) は蘇夢枕(そむちん)と共に、ある人物に会いに行く。その人物こそ雷純(らいじゅん)だった。二人は互いに愛し合っているが、所属する門派が対立しているため、その想いを胸に秘めている。雷純(らいじゅん)は蘇夢枕(そむちん)に、細柳(さいりゅう)で危うく匣を手に入れるところだったこと、そしてこれが雷父が彼女を和解から遠ざけるための策略だったことに気づいたと話す。雷純(らいじゅん)はこれが二人の間の約束である門派のことに触れないという約束を破ることになったため、罪悪感を抱いている。蘇夢枕(そむちん)は彼女を慰め、雷純(らいじゅん)の状況への理解と支持を示す。

蘇夢枕(そむちん)は雷純(らいじゅん)に新しい友人に会ったことがあるか尋ね、雷純(らいじゅん)は会ったと答える。彼女は王小石(しょうせき)は性格が素直で信頼できる人物、白愁飛(はくしゅうひ) は野心家で才能に溢れた貴重な人材だと考えている。雷純(らいじゅん)は溫柔(おんじゅう)の関係で王小石(しょうせき)が六分半(ろくぶはん)堂に入ることは不可能であり、同様に王小石(しょうせき)がいる限り白愁飛(はくしゅうひ) も入らないことを理解している。彼女は蘇夢枕(そむちん)に二人をしっかり育てれば、将来の頼もしい助手になると励ます。

江湖の未来

明日の戦い、雷純(らいじゅん)は蘇夢枕(そむちん)が新しい楼主になると確信しており、彼の一挙手一投足が江湖全体に影響を与えるだろうと考えている。会う機会は少なくなるかもしれないが、蘇夢枕(そむちん)は自分が楼主になれば、二人の出会いを阻む最大の障壁は雷純(らいじゅん)の父親だけになると考えている。朝、溫柔(おんじゅう)は王小石(しょうせき)に手作りの新しい靴下を贈り、部屋の中の炭の匂いに気づき、窓を開けようとする。王小石(しょうせき)は窓の外に探子がいないか心配し、慌てて止めに入り、二人のやり取りは親密さを増していく。

花無錯(かむさく)の布局

箭三は花無錯(かむさく)に、蘇夢枕(そむちん)が他の四人の主事に招待状を送ったことを報告する。李念堂(りねんどう)と龍嘯青は花無錯(かむさく)の配下だが、莫北辰(ばくほくしん)と師無愧(しむき)の態度はまだ不明瞭だ。花無錯(かむさく)はこの二人は風見鶏のようなもので、自分が楼主の座に就いてから片付ければいいと考えている。そして、箭三に人手を集め、来るべき戦いに備えるよう命じる。

宿屋で、王小石(しょうせき)は紅袖刀を握りしめ、蘇夢枕(そむちん)に刀法を教わった時のことを思い出し、感慨にふける。