第7話あらすじとネタバレ
傅柔(ふじゅう)は丹精込めて牡丹の刺繍絵を韓王(かんおう)妃に献上しました。韓王(かんおう)妃はこの作品を大変気に入り、まもなく訪れる重要な客人をもてなすのにふさわしいと判断しました。その日の夕方、盛楚慕(せいそぼ)は韓王(かんおう)妃を訪ね、母が傅柔(ふじゅう)との結婚を承諾したと伝え、韓王(かんおう)妃は心から喜びました。
一方、太子(たいし)は多くの随行者を伴い、狩猟に出かけていました。陸雲戟と孫潭(そんたん)もそれぞれ娘を連れて韓王(かんおう)府を訪れ、王府では客を迎えるための宴の準備に追われていました。宴会の開始前、陸雲戟と孫潭(そんたん)は花廳で茶を楽しみ、娘たちは廂房で休んでいました。盛楚慕(せいそぼ)は隙を見て傅柔(ふじゅう)を静かな場所に連れ出し、母が結婚を許してくれたという嬉しい知らせを伝え、傅柔(ふじゅう)も喜びました。
キン楠公主(きんなんこうしゅ)は侍女に扮して韓王(かんおう)府に潜入しました。兄の盛驍靖(せいしょうせい)が何度も皇帝(こうてい)に求婚した盛楚慕(せいそぼ)の顔を一目見たいと思ったからです。盛楚令(せいそれい)和盛楚俊(せいそしゅん)は未来の嫂である傅柔(ふじゅう)に会い、その美しさに目を奪われ、盛楚慕(せいそぼ)に促されて「嫂さん」と呼び、傅柔(ふじゅう)は少し照れました。二人は傅柔に、最近太子(たいし)が妃選びを考えており、候補は陸家か孫家の娘らしいと伝えました。
太子(たいし)は狩猟で獲物を射止めましたが、木に引っかかってしまいました。木に登って取ろうとした時、陳吉(ちんきち)が現れ、助けてくれました。太子(たいし)は陳吉(ちんきち)の身元を尋ねましたが、陳吉(ちんきち)は名乗りませんでした。
傅柔は韓王妃(かんおうひ)の指示で孫霊淑(そんれいしゅく)の世話につきました。孫霊淑(そんれいしゅく)の礼服は簡素ながらも少し地味だったので、傅柔は巧みに手を加え、より美しく仕上げました。太子(たいし)は孫霊淑(そんれいしゅく)と陸盈盈の舞を見て、二人のそれぞれの魅力に心を奪われ、どちらを選ぶか迷っていました。特に孫霊淑(そんれいしゅく)が舞う際に花びらを撒いた様子は、太子(たいし)の目を惹きつけました。キン楠公主(きんなんこうしゅ)はそれを見て、盛楚慕(せいそぼ)の端正な顔立ちに強い印象を受けました。
しかし、盛楚慕(せいそぼ)が陸盈盈の腰にある赤い痣について言及したことで、太子は機嫌を損ね、キン楠公主(きんなんこうしゅ)は盛楚慕を軽薄な男だと考えるようになりました。太子の不機嫌な様子の中、盛楚慕の発言は明らかに場違いでした。
太子が孫霊淑(そんれいしゅく)に牡丹の花を褒美として贈ると、孫潭(そんたん)は娘と共に跪いて感謝しました。場を和ませるため、韓王妃(かんおうひ)は太子に芝居見物を勧めました。その間、キン楠公主(きんなんこうしゅ)は侍女と間違われ、盛楚令(せいそれい)の世話をさせられ、耐えかねて彼を殴って気絶させてしまいました。
皇后(こうごう)が韓王府に到著すると、さらに場が華やかになりました。皇后(こうごう)は太子が孫霊淑(そんれいしゅく)を選ぶことに賛成し、韓王妃(かんおうひ)が用意した美しい屏風に目を留めました。皇后(こうごう)の誕生日を祝うために特別に作られたものだと知ると、皇后(こうごう)は韓王妃(かんおうひ)の心遣いを喜び、作者を尋ね、そこで傅柔と出会いました。皇后(こうごう)は傅柔の腕前に感銘を受け、宮廷の刺繍を任せるため、彼女を宮中に召し入れることにしました。
盛楚慕はこの決定に不満でしたが、どうすることもできませんでした。傅柔は入宮前に盛楚慕と別れを惜しみ、キスを受けました。入宮後、傅柔は尚容局に入り、新しい生活を始めました。宮中では礼儀作法を学ぶだけでなく、宮廷の人々の衣装を作る仕事も担うことになりました。
第8話あらすじとネタバレ
宮廷の波紋
傅柔(ふじゅう)は顔妃(がんひ)に刺繍作品を届ける途中、作品が破損していることに気づき、修復する時間もなかったため、そのまま顔妃(がんひ)に事情を説明した。しかし、顔妃(がんひ)は傅柔(ふじゅう)を罰するどころか、皇后(こうごう)が牡丹の屏風を好んでいることから、蓮の花の刺繍を依頼した。李典製と元掌製(げんしょうせい)は、破損した刺繍作品を利用して傅柔(ふじゅう)を陥れようとしていたが、傅柔(ふじゅう)が無事な様子で戻ってきたことに驚きながらも、平静を装って挨拶を交わした。
その後、傅柔(ふじゅう)は李典製に帳簿の提出を求めたが、李典製はすぐに応じることができず、責任を元掌製(げんしょうせい)に転嫁しようとした。傅柔(ふじゅう)は慣例を盾にする李典製に対し、警戒を緩めることなく、翌朝には必ず帳簿を提出するよう約束させた。同時に、刺繍女官たちが多くの刺繍作品を滞納していることに気づき、未完成の仕事を先に仕上げるよう指示した。刺繍女官たちは李典製に相談するよう勧めたが、傅柔(ふじゅう)は既に尚容局における李典製の影響力を認識していた。
帳簿の謎
元掌製(げんしょうせい)と李典製はついに帳簿を傅柔(ふじゅう)に提出することに同意した。傅柔(ふじゅう)は帳簿を精査し、問題点を指摘、計算によって元掌製(げんしょうせい)の横領の事実を突き止めた。驚いた元掌製(げんしょうせい)は責任を李典製に転嫁しようとしたが、傅柔(ふじゅう)は既に証拠を掴んでいた。李典製が自分の衣服を作るために横領していたことを、彼女の部屋から見つかった新しい衣服を証拠に暴露した。仮論の余地のない事実を突きつけられた李典製は、過ちを認めざるを得なかった。傅柔(ふじゅう)は皇帝(こうてい)の目に留まりたいという李典製の願いを理解し、普段の服装に気を配るよう助言した。
皇後の指示
皇后(こうごう)は傅柔(ふじゅう)が顔妃(がんひ)に蓮の屏風を刺繍したことを聞き、屏風を取り上げるどころか、傅柔にもっと注意深く観察するよう示唆した。傅柔に叱責されて以来、李典製はより真面目に仕事に取り組むようになった。ある時、李典製は皇帝(こうてい)に贈った巾著袋によって特別な注目を集め、皇帝(こうてい)は彼女の美しさだけでなく、質素な美徳にも感銘を受け、寵愛を与え宝林に昇進させた。李宝林(元の李典製)は尚容局に戻り、傅柔への感謝と謝罪を述べた。複雑な宮中の人間関係を考慮し、李宝林は後宮の妃嬪たちの好みを記した書物を傅柔に贈り、慎重に行動するよう忠告した。
周王(しゅうおう)の決断
周王(しゅうおう)は韓王(かんおう)府を訪れ、四弟の韓王(かんおう)に顧愷之の「女史箴図」を渡すよう求め、母妃への献上品とするつもりだった。太子(たいし)は三弟の周王(しゅうおう)にいつ長安(ちょうあん)を離れるのか尋ね、彼の存在が自身の地位を脅かすことを懸念していた。周王(しゅうおう)は錢長史の錢文景(せんぶんけい)の助言を受け、「女史箴図」を皇后(こうごう)に献上することで、皇后(こうごう)の機嫌を損ねないようにすることを決めた。この決定は母である顔妃(がんひ)にも認められた。
刺繍の技
傅柔は自ら刺繍した白黒の蓮の屏風を顔妃(がんひ)に贈った。初見では不機嫌だった顔妃(がんひ)も、傅柔から白黒を選んだ理由を説明されると、作品を受け入れ、褒美を与えた。傅柔の作品を見た周王(しゅうおう)も、彼女に香袋の製作を依頼した。皇后(こうごう)も傅柔の顔妃(がんひ)への適切な説明を聞き、褒美を与えた。傅柔はこれらの褒美を使い、尚容局の財政問題の一部を解決し、薛掌製(せつしょうせい)の典製への昇進を推薦することに成功した。
外朝の争い
一方、陸琪(りくき)は妹の陸盈盈の腰にある痣が公になったことで激怒し、盛楚慕(せいそぼ)が秘密を漏らしたと非難した。盛楚令(せいそれい)和盛楚俊(せいそしゅん)は兄が強くなったため、負けることを心配していなかった。盛楚慕(せいそぼ)はわざと試合に負けたことを認め、殿前試合で名誉挽回を狙っていた。陸琪(りくき)はこれに不満を抱き、盛楚慕(せいそぼ)と一万貫の賭けをした。兄弟たちは帰宅後、へそくりを出し合って兄を支援したが、金額は足りなかった。盛楚慕(せいそぼ)は家産を賭け金にすることを提案し、家屋や土地、店舗の権利書を含めたため、母の盛夫人(せいふじん)の怒りを買った。朝廷での面子を取り戻すため、盛驍靖(せいしょうせい)は盛楚慕(せいそぼ)が家財全てを賭けることさえ容認した。
殿前対決
傅柔は宮中で多くの人々が陸琪(りくき)と盛楚慕(せいそぼ)の対決に賭けていることに気づき、彼女は盛楚慕(せいそぼ)が殿前試合で勝利すると予想した。当日、二人は最終決戦に進んだ。また、盛楚令(せいそれい)はキン楠公主(きんなんこうしゅ)が以前自分が無理やりキスをした侍女だと気づき、謝罪した。しかし、彼の行動は公主の怒りを買い、現場の空気が張り詰めた。
第9話あらすじとネタバレ
盛楚令(せいそれい)は、キン楠公主(きんなんこうしゅ)を侍女と勘違いし、好意を抱き、ついにはキスまでしてしまう。しかし、彼女の本当の身分が高貴な公主だと知ると、身分差に恐れをなし、これがかえって災難を避ける結果となった。
盛楚慕(せいそぼ)は、競技会で優れた弓術を披露し、陸琪(りくき)よりも多くの的に命中させ、皇帝(こうてい)の目に留まる。騎馬戦では、陸琪(りくき)が盛楚慕(せいそぼ)の馬に薬を盛ろうと企むが、盛楚慕(せいそぼ)は見破り、価た馬とすり替えることに成功する。結果、馬上、馬下どちらの戦いでも盛楚慕(せいそぼ)は陸琪(りくき)に勝利した。
皇帝(こうてい)の命により、盛楚慕(せいそぼ)は7枚重ねの鎧をいとも簡単に射抜き、「猛将」の誉れを得る。陸雲戟はすかさず、盛楚慕(せいそぼ)を副将として盛国討伐に同行させるよう提案し、皇帝(こうてい)はこれを認め、盛楚慕を定遠将軍に封じ、蔡国公の軍に加えて出徴させることとした。
陸雲戟は賭けには負けたものの、盛驍靖(せいしょうせい)の息子を戦地に送ることで復讐を果たす形となった。盛夫人(せいふじん)は、夫が金を少し手にしただけで、息子の出徴を止められなかったことに不満を抱く。聖旨には逆らえず、盛楚慕は父に苦労をかけまいと、陸雲戟に従い出徴を決意する。
傅柔(ふじゅう)は盛楚慕の出徴を聞き、心を痛め、鳥のように宮殿を飛び出して彼の傍にいたいと願う。周王(しゅうおう)は傅柔(ふじゅう)の落とした手巾を拾うが、密かに自分のものとする。曹内侍(そうないし)との賭けに勝った傅柔(ふじゅう)だが、褒美の要求はせず、賭けの証文を破り捨て、曹内侍(そうないし)に頼み込み、宮外で盛楚慕と会う。
出徴前、盛楚慕は傅柔(ふじゅう)から贈られた香袋を護身符として受け取り、陸雲戟と共に旅立つ。
皇后(こうごう)の誕生日の宴で、周王(しゅうおう)は善政を敷いていると皇帝(こうてい)に褒められ、太子(たいし)は不満を抱く。宴の後、皇后(こうごう)は太子(たいし)の振る舞いを叱責し、もっと努力するよう諭す。落ち込んだ太子(たいし)は川辺で気分転換をするが、誤って魚臭さを身につけ、陳吉(ちんきち)は太子(たいし)に謝罪する。太子(たいし)は陳吉(ちんきち)に慰めを求め、一緒に過ごすよう促す。
傅柔(ふじゅう)は、盛楚慕が戦場で陸雲戟に裏切られ、背後から刺される夢を見て、恐怖に怯え、彼の身に何か起こるのではないかと不安になる。
太子(たいし)と陳吉(ちんきち)は食事の時間を逃し、釣った魚で空腹を満たす。一方、傅柔(ふじゅう)は庭で盛楚慕の無事を祈っていたところを見つかるが、周王(しゅうおう)に助けられる。
キン楠公主(きんなんこうしゅ)は盛楚令(せいそれい)の言葉が忘れられず、眠れぬ夜を過ごし、侍女の珍珠(ちんじゅ)に茶を用意させる。茶を飲みながら盛楚令(せいそれい)の言葉を思い出し、翌日、宮を出ることを決意する。翌日、男装したキン楠公主(きんなんこうしゅ)と珍珠(ちんじゅ)は魯国公府へ向かい、屋敷を出た盛楚令(せいそれい)を尾行し、青楼まで追いかける。そこで、キン楠公主(きんなんこうしゅ)は老鴇に見つかり、男客に言い寄られるなど様々な騒動に巻き込まれるが、盛楚令(せいそれい)に助けられる。しかし、最終的には老鴇の手下に囲まれ、キン楠公主(きんなんこうしゅ)が身分を明かすことで窮地を脱する。
この一件で、皇后(こうごう)は盛楚令(せいそれい)を厳しく叱責し、杖刑に処する。キン楠公主(きんなんこうしゅ)は盛楚令を庇おうとするが、自らも罰を受けることになる。傅柔は周王(しゅうおう)に脅され、薬をすり潰す手伝いをさせられる。
行軍中、盛楚慕と陸琪(りくき)は度々口論になる。一方、尚容局は太子の婚礼の準備で大忙し。ついに孫霊淑(そんれいしゅく)が太子妃となり、物語は大きな転換期を迎える。
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