第37話あらすじとネタバレ
宮中での波乱
皇帝(こうてい)は西妃(せいひ)の件で激怒し、死罪を下そうとした。傅柔(ふじゅう)は身を挺して「子が父の過ちを償うべきではない」という道理で諫言するも、かえって皇帝(こうてい)の怒りを買い、侍衛に引きずり下ろされる。皇后(こうごう)はこれを見て、太子(たいし)と韓王(かんおう)と共に傅柔(ふじゅう)のためにとりなす。傅柔(ふじゅう)はさらに命を賭して諫言し、西妃(せいひ)の赦免を懇願する。熟慮の末、皇帝(こうてい)はついに皇后(こうごう)を扶け起こし、諸皇子にも立ち上がるよう命じ、曹徳養に甘露殿への移動を指示した。出発前に、皇帝(こうてい)は周王(しゅうおう)の傅柔(ふじゅう)を見抜く力を見込み、皇后(こうごう)に西妃(せいひ)を嬪に降格するよう命じた。
書斎の手紙の謎
陸琪(りくき)は書斎で六月初一に手紙が紛失していたことに気づき、書斎に出入りできる使用人たちに手紙の提出を求めた。傅音(ふいん)も尋問される。傅音(ふいん)が自分が手紙を焼いたと告白しようとしたその時、茉莉が突然ひざまずき、掃除中に誤って筆洗を倒してしまい、手紙の字が読めなくなったため捨てたと申し出た。陸琪(りくき)は激怒し、茉莉を引きずり出すよう命じる。傅音(ふいん)は茉莉を助けようとして、誤って流産しそうになる。傅音(ふいん)が出血しているのを見て、陸琪(りくき)は急いで医者を呼ぶ。医者が到著する前に、傅柔(ふじゅう)は痛みをこらえながら陸琪(りくき)に茉莉を許すよう懇願し、陸琪(りくき)はついに二人の友情に誓って、茉莉の責任を問わないことを約束した。
宮廷内外の争い
周王(しゅうおう)は傅柔(ふじゅう)の「子が父の過ちを償うべきではない」という諫言に不満を示し、命を落としかねない行為だったと指摘する。盛楚慕(せいそぼ)の話題になると、傅柔は不機嫌になり、周王(しゅうおう)は自分の失言に気づき謝罪する。傅柔は殿上での周王(しゅうおう)の恩に感謝し、周王(しゅうおう)は盛楚慕(せいそぼ)の話を持ち出したのは傅柔の気持ちを探るためだったと明かす。一方、盛夫人(せいふじん)は多くの女性の肖像画を持って盛楚慕(せいそぼ)に妻を選ぼうとしており、盛楚慕(せいそぼ)は拒否しなかった。しかし、盛楚俊(せいそしゅん)は肖像画の中に孫霊薇(そんれいび)がいることに不安を感じ、母が彼女を選ぶのではないかと心配する。盛夫人(せいふじん)は孫霊薇(そんれいび)が上品で賢く、盛楚慕(せいそぼ)にふさわしいと考えているが、盛楚俊(せいそしゅん)は断固仮対する。
愛情と忠誠の試練
盛楚慕(せいそぼ)の冷たさを思い出し、傅柔は涙を流す。李宝林が来て慰める。馬海虎(かいこ)は怜燕児に恋をし、妻に迎えたいと考えているが、怜燕児にその気が有るのか分からず、厳子方(げんしほう)に相談する。怜燕児は馬海虎(かいこ)に好意を抱いているものの、かつて海賊の妻だったため、人々の笑いものになることを恐れ、結婚をためらっている。怜燕児が姿を消したことを知った馬海虎(かいこ)は、厳子方(げんしほう)に彼女の行方を尋ねるが、曖昧な返事しか得られず、納得できない。
戦火の中の選択
盛楚俊(せいそしゅん)は深夜に孫霊薇(そんれいび)の部屋に押し入り求婚し、孫霊薇(そんれいび)はそれを受け入れる。父の仮対の可能性に直面し、孫霊薇(そんれいび)は父の意見に従うと述べる。盛楚俊(せいそしゅん)は兄を見習い、家の名誉と国のために功績を立て、名声を得ようと決意する。一方、盛楚慕は玄武門の巡視中に辰辛(しん しん)と遭遇し、追跡するが、辰辛(しん しん)は逃亡に成功する。
平和の裏に潜む波乱
太子(たいし)は韓王(かんおう)府を訪れ、韓王(かんおう)に馬術の勝負を挑むが、韓王(かんおう)はそれを断り、代わりに盛楚慕に太子(たいし)のお供をさせる。太子(たいし)の従者が新しい鞍に問題を発見し、韓王(かんおう)妃はすぐに夏寒(かかん)に修理を命じる。狩猟の際、太子(たいし)は単独で狩りに出かけ、事故に遭い落馬して頭を負傷する。盛楚慕は皆を率いて気を失った太子(たいし)を見つけ、怪しい人物である覆水(ふくすい)を逮捕する。太子は緊急に東宮へ送り返され、太子妃や皇后(こうごう)らは太子の早期回復を祈る。
第38話あらすじとネタバレ
皇帝(こうてい)は皇后(こうごう)と共に跪き、太子(たいし)の早期回復を天に祈った。太医たちの尽力により、太子(たいし)はついに昏睡から目覚め、太子(たいし)妃は喜びの涙を流した。
しかし、事件の真相が徐々に明らかになる。太子(たいし)の新しい鞍に毒砂が仕込まれ、馬が中毒を起こして暴走し、太子(たいし)は落馬したのだ。調査の結果、この新しい鞍は韓王(かんおう)からの贈り物であり、韓王(かんおう)府の刺繍女官、夏寒(かかん)が黒幕として疑われた。厳しい拷問にも関わらず、夏寒(かかん)は罪を認めなかった。韋松(いしょう)は皇后(こうごう)に夏寒(かかん)の嫌疑を伝え、皇后(こうごう)はかつて韓王(かんおう)府に仕えていた傅柔(ふじゅう)に夏寒(かかん)のことを尋ねた。傅柔(ふじゅう)は夏寒(かかん)を知っていると認め、皇后(こうごう)に夏寒(かかん)との面会を願い出た。皇后(こうごう)はこれを許可した。
傅柔(ふじゅう)は牢獄に入り、傷だらけの夏寒(かかん)と対峙し、なぜ太子(たいし)を傷つけたのかを問い詰めた。夏寒(かかん)は熊鋭の仇討ちのためだと白状した。傅柔(ふじゅう)は夏寒(かかん)に、復讐のために自分の未来を壊すべきではないと警告し、太子(たいし)に命の危険がなかったのは幸いだが、そうでなければ夏寒(かかん)は一生血の償いを背負うことになると諭した。傅柔(ふじゅう)の真意を悟った夏寒(かかん)は、傅柔(ふじゅう)が情報を引き出そうとしていることを理解した。そこで、韓王(かんおう)に指示されたと語り、傅柔(ふじゅう)が信じなくても構わないと言い残し、壁に頭を打ち付けて自害した。傅柔(ふじゅう)は夏寒(かかん)の言葉を皇后(こうごう)に伝えたが、皇后(こうごう)は韓王(かんおう)が太子(たいし)に危害を加えるとは信じなかった。傅柔(ふじゅう)もまた、誰かが夏寒を利用したのではないかと疑った。皇后(こうごう)は自らの立場を示すため、傅柔(ふじゅう)に金糸の天甲を下賜し、太子(たいし)と韓王(かんおう)の間に誤解が生じることを望まないと述べた。
陸雲戟は太子(たいし)に、夏寒が全て韓王(かんおう)の指示だと主張したことを伝えたが、太子(たいし)は信じなかった。太子(たいし)妃は趙王(ちょうおう)の帰還以降、韓王(かんおう)の野望が膨らんでいると考えていたが、太子は韓王(かんおう)の潔白を信じて疑わなかった。皇后(こうごう)は太子の元を訪れ、静養に専念するよう慰めた。太子妃が夏寒の死に触れ、韓王(かんおう)が黒幕だと仄めかした時、皇后(こうごう)は彼女を厳しく叱責し、太子に余計なことを言うなと命じ、口を開けて罰を与えようとした。太子は皇后(こうごう)に怒りを鎮めるよう懇願し、最終的に皇后(こうごう)は太子のために太子妃を許した。その後、皇后は太子に讒言を軽信しないよう戒め、太子は自分の子であり、他の皇子たちと仲良くすべきだと諭した。太子はこれに対し、何も答えなかった。
盛楚慕(せいそぼ)は太子の安全を確保できなかったため、皇帝(こうてい)は彼に百叩きの刑を命じ、百騎将軍に降格、謹慎処分とした。傅柔(ふじゅう)は盛楚慕(せいそぼ)の傷を見て、楊柏が彼をきちんと世話していないことに不満を抱いた。キン楠公主(きんなんこうしゅ)は太子の早期回復を祈願し、彼に平安結を贈ったが、それが盛楚令(せいそれい)の手作りであることは言えなかった。太子はキン楠公主(きんなんこうしゅ)に想いを寄せる人物がいることに気づき、平安結を編んだのは誰かと尋ねたが、公主は答えなかった。密かに、キン楠公主(きんなんこうしゅ)は盛楚令(せいそれい)と会い、太子の負傷について語り、太子妃が刑部に盛楚慕(せいそぼ)への厳罰を求めたことを何気なく漏らした。
盛夫人(せいふじん)と盛楚令(せいそれい)は盛楚慕(せいそぼ)の痛ましい姿を見て、以前辰辛(しん しん)を捕らえた際に太子を怒らせたことが原因で、今回の件は太子の報復だと考えた。一方、盛楚俊(せいそしゅん)は母と兄に、長安(ちょうあん)で善行を積んで評判を得て、孫霊薇(そんれいび)と結婚できるかもしれないと自慢した。しかし、盛夫人(せいふじん)はこの縁談に仮対した。太子と太子妃が盛楚慕(せいそぼ)を陥れたと考えていたからだ。盛楚俊(せいそしゅん)は理由が分からなかったが、盛楚令(せいそれい)はキン楠公主(きんなんこうしゅ)から直接聞いた話だと教えた。憐燕児は盛楚慕(せいそぼ)の部屋に忍び込み、彼を看病した。傅柔(ふじゅう)は灯籠流しで夏寒の冥福を祈り、その様子を周王(しゅうおう)に見られた。
太子は罰によって腫れ上がった太子妃の顔を見ながら、将来自分が皇帝(こうてい)になったら皇后にすることを誓った。盛楚慕(せいそぼ)が眠っている間、憐燕児は彼の枕の下から太子が趙王(ちょうおう)に宛てた手紙を発見したが、読む前に盛楚慕(せいそぼ)に取り上げられた。盛楚慕(せいそぼ)は憐燕児を追い出し、彼女は出て行く際に盛夫人(せいふじん)と出会った。当初、盛夫人(せいふじん)は憐燕児を気に入っていなかったが、彼女が化粧に長けていると聞いて態度を変えた。
韓王(かんおう)妃は韓王(かんおう)に、盛楚慕(せいそぼ)の降格は太子からの警告だと忠告した。韓王は太子が自分に手出しするとは信じなかった。逃亡中の覆水(ふくすい)は太子の部下に助けられ、身を清めた後、太子の前に連れて行かれた。太子妃は太子と覆水(ふくすい)が碁を打つ様子を見て、以前のように太子が寵愛する人物に仮感を持つことはなかった。覆水(ふくすい)と対局しながら、太子は陳吉(ちんきち)のことを思い出していた。
第39話あらすじとネタバレ
盛楚慕(せいそぼ)は怜燕児的の献身的な看病のおかげで、驚くほどの速さで怪我から回復した。太子(たいし)の母は怜燕児的の存在を疎むどころか、側室に迎えようと考えている。皇后(こうごう)を安心させるため、太子(たいし)はあえて数歩歩いたが、皇后(こうごう)は右足の異常に気づいていた。太子(たいし)自身も違和感を感じ、検査の結果、やはり問題があることが判明した。太子(たいし)はこの事態に不満を抱き、侍女の助けを拒否し、劉太医を問い詰めた。劉太医は、重傷からここまで回復できただけでも奇跡だと説明するも、怒り狂った太子(たいし)は劉太医に暴力を振るい、自室に戻って怒りをぶちまけた。太子(たいし)妃は太子(たいし)を慰めようとし、皇帝(こうてい)も太子(たいし)の容態を深く憂慮した。
覆水(ふくすい)は太子(たいし)の窮状を聞きつけ、食事を届ける口実で太子(たいし)に近づき、慰めの言葉をかけた。顔妃(がんひ)は玉合を連れて周王(しゅうおう)の武術の稽古を見学した際、玉合は太子(たいし)の障害に触れ、周王(しゅうおう)こそが次期皇帝(こうてい)にふさわしいと仄めかした。しかし顔妃(がんひ)はそれに答えず、周王(しゅうおう)の生活の世話に心を砕いていた。太子(たいし)妃は、覆水(ふくすい)のおかげで太子が食事をとれたことを喜んだ。詹軒智(せんけんち)は、信念を守るために立ち直ろうとする太子を見て満足げだった。孫霊薇(そんれいび)は不安な気持ちで仏様に祈りを捧げ、盛楚俊(せいそしゅん)はその機会に愛を告白した。ある出来事で盛楚俊(せいそしゅん)は孫霊薇(そんれいび)の著物を汚してしまうが、自ら洗い、その過程で接吻の仕方を教え、孫霊薇(そんれいび)の心を掴んだ。
文学館の人々が韓王(かんおう)に注目していることに太子は不快感を示し、覆水(ふくすい)は彼らを閑職に就かせることを提案し、太子はこれを受け入れた。傅柔(ふじゅう)は秦王(しんおう)に教えるため、「疑行無成、疑事無功」の意味を周王(しゅうおう)に尋ねた。そして、実は幽閉されている盛楚慕(せいそぼ)を助けてほしいと頼みに来たことを明かした。周王(しゅうおう)は盛楚慕(せいそぼ)には新しい恋人、怜燕児がおり、魯国公府に住んでいると教え、傅柔(ふじゅう)が信じなかったので賭けをすることになった。
翌日、太子は足を引きずりながら朝議に出席した。臣下たちは密かに噂していたが、太子は冷静さを保っていた。三年ごとの官吏登用試験を控え、太子は陸雲戟を重要な役職に推薦し、皇帝(こうてい)はこれを承認した。皇帝(こうてい)は太子に監国を命じ、試練とした。韓王(かんおう)は『大唐律呂』の編纂を終え、盛楚慕(せいそぼ)の幽閉を解くよう皇帝(こうてい)に願い出た。盛楚慕(せいそぼ)は百騎将軍の職務は続けるが、韓王(かんおう)はそれが名ばかりの役職だと指摘し、皇帝(こうてい)は精鋭兵士百名を与えることにした。
傅柔(ふじゅう)は怜燕児と盛楚慕(せいそぼ)が親密にしているのを見て激怒するが、怜燕児的の素性を尋ねると、盛楚慕(せいそぼ)から既に関係を断たれたと告げられ、深く傷ついた。それを見た周王(しゅうおう)は傅柔(ふじゅう)を慰めようと一日を共に過ごすことを提案したが、傅柔(ふじゅう)は悲しみに暮れていた。盛楚慕(せいそぼ)は傅柔(ふじゅう)を追いかけ、彼女が周王(しゅうおう)の申し出を受け入れるのを見て、二度と傅柔(ふじゅう)に騙されないと誓った。
韓王(かんおう)妃は東宮を訪れ、太子妃と言葉を交わしたが、後に侍女に韓王(かんおう)にはこのことを知らせないようにと命じた。陸雲戟は官吏登用試験で賄賂を受け取っていた。盛楚慕(せいそぼ)は禁軍から百名を選抜し、私兵として大蒼山で訓練する計画を立てた。
覆水(ふくすい)は酔った太子を東宮に送り届け、太子妃は韓王(かんおう)妃の訪問と、問題のあると思われる二本の人参について覆水(ふくすい)に話した。覆水(ふくすい)は太子が騙されるのを防ぐのは簡単だと答えた。翌日、太子妃はわざと欠陥のある人参を太子に見せ、太子は怒ってそれを投げ捨てた。詹軒智(せんけんち)は私怨で国事を妨げるべきではないと諫言したが、太子は聞き入れず、詹軒智(せんけんち)を追い出した。傅柔(ふじゅう)が皇后(こうごう)に太子の横暴を訴えると、皇后(こうごう)は太子を叱責し、太子の不満はさらに募った。
覆水(ふくすい)は詹軒智(せんけんち)が温泉宮に皇帝(こうてい)に会うために行ったことを太子に報告し、皇帝(こうてい)に訴えられることを懸念した。覆水(ふくすい)は詹軒智(せんけんち)を阻止するため、太子の偽の命令を伝え、結果として詹軒智(せんけんち)は殺害された。詹軒智(せんけんち)は息を引き取る間際、杜寧(とねい)に太子を守るように告げた。覆水(ふくすい)は詹軒智(せんけんち)の死と奏状を太子に報告した。玉合は顔妃(がんひ)の代理として太子妃に贈り物????をし、二人の関係を修復した。太子と他の兄弟たちの関係を改善するため、皇后(こうごう)は傅柔(ふじゅう)の提案を受け入れ、太子妃の誕生日を祝う宴を催すことにした。太子が文学館の予算を削減したため、大臣たちは連名で太子の行為を非難する上奏文を提出した。陸雲戟が賄賂を受け取れなかった腹いせに官吏を不当に評価したことを知った韓王(かんおう)は、太子が奸臣に惑わされないよう、連名に加わることにした。
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