エイラク(えい らく)あらすじ53話・54話・55話・56話、ネタバレ

第53話あらすじとネタバレ

瓔珞(えいらく)は愉妃に、純貴妃(じゅんきひ)がずっと彼女を陥れる計略を巡らせ、陰で策略を張り巡らし、わざと対立を煽っていたことを明かした。純貴妃(じゅんきひ)が最も得意げになっている時、愉妃は仮撃に出ることを決意し、徹底的に相手を打ち負かそうとする。愉妃は第五皇子が非凡な才能を持ち、皇帝の寵愛を受けていることをよく知っていた。純貴妃(じゅんきひ)がそのような陰険な手段を用いて、第五皇子を利用して彼女を攻撃したことは、必ずや皇帝の怒りを買うであろうと考えたのだ。明玉(めいぎょく)はこの時になってようやく愉妃の真意を理解するが、瓔珞(えいらく)は愉妃の行動が浅はかすぎると考える。愉妃は瓔珞(えいらく)に感謝の意を表し、彼女と先皇后(こうごう)が過去に自分を助けてくれたことに感謝すると共に、自分が賢明でなく、このような方法しか思いつかなかったことを悔やみ、瓔珞(えいらく)に許しを請うた。紫禁城(しきんじょう)を去れば二度と戻れないことを悟っていた愉妃は、息子の第五皇子を瓔珞(えいらく)に託した。瓔珞(えいらく)と明玉(めいぎょく)は沈痛な面持ちで見送った。

瓔珞<エイラク></picture>~紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃~あらすじ、53話ネタバレ

その後、皇帝が瓔珞(えいらく)の様子を見舞いに訪れ、彼女が凧を作っているのを見て、手の傷が悪化することを心配し、止めるように言う。皇帝は瓔珞(えいらく)に琴を教えようと申し出るが、瓔珞(えいらく)は学びたくないと断り、皇帝は怒って立ち去ってしまう。明玉(めいぎょく)はそこで初めて、瓔珞(えいらく)がわざと皇帝の意に仮することをしているのだと気付く。袁春望(しゅんぼう)は、凧糸の件で皇帝の機嫌を損ねていると知りながら、なぜ瓔珞(えいらく)がわざわざ皇帝を怒らせるのか理解できない。案の定、皇帝は凧糸を見て激怒し、李玉に処分するように命じる。李玉は令妃がそのようなことをするはずがないと考え、皇帝は瓔珞(えいらく)が弁解の一言も言わないことに腹を立てているのだと察する。舒嬪(じょひん)は瓔珞が皇帝の怒りを買ったことを知り、新たな計略を思いつく。皇帝は瓔珞に門前払いを食らい、さらに怒りを募らせる。舒嬪(じょひん)が月下美人の開花を待っていると、皇帝が通りかかり、花が開いたことに舒嬪(じょひん)は大喜びする。皇帝は李玉に延禧(えんき)宮から「岳麓之音」の琴を取ってくるように命じ、舒嬪(じょひん)と共に月見を楽しむ。明玉(めいぎょく)は瓔珞に、皇帝が舒嬪(じょひん)を召しただけでなく、瓔珞に贈った琴を返してほしいと言っていることを伝える。しかし、瓔珞はそれを気に留めない。

夜、眠っていた瓔珞は外の琴の音で目を覚まし、皇帝が外で弾いていることに気付く。皇帝は瓔珞が純貴妃(じゅんきひ)殺害に関与していないことを理解しており、瓔珞の性格から考えて、彼女は人の弱みにつけ込むようなことはしないと考えていた。皇帝は瓔珞が弁解しないのは、自分の考えを気にしていないからだと解釈し、不満を抱く。皇帝は瓔珞を甘やかしすぎているのではないかと自問自答するが、結局彼女のもとを訪ねてしまう。既に何度も瓔珞のために例外を作ってきた皇帝は、彼女が素直になってくれることを願っていた。瓔珞は、このままでは舒嬪(じょひん)の恨みを買う一方だと指摘する。舒嬪(じょひん)はいつも、自分が召される度に瓔珞に邪魔をされていると愚痴をこぼしており、この状態が続くのは良くないと考えたのだ。

一方、皇后(こうごう)は太后(たいこう)に親蚕(しんさん)礼の開催を願い出るが、太后(たいこう)はそれを断る。皇后(こうごう)は諦めずに説得を試みるが、却って太後の怒りを買ってしまい、皇后(こうごう)は泣きながら退出する。その時、和親王と出会い、彼は皇后(こうごう)的涙の理由を聞き、那爾布事件が太後の怒りの原因だと理解し、皇后(こうごう)と太后(たいこう)への不満を募らせ、皇后(こうごう)を助けると誓う。皇后(こうごう)は親蚕(しんさん)礼の準備を進める中で、令妃のために用意された銀鉤に気付き、これは太後の意向だと告げられる。舒嬪(じょひん)から太後の真意について問われた皇后(こうごう)は、これは単に令妃を持ち上げようとしているだけだと考えるが、舒嬪(じょひん)はわざと皇后(こうごう)を挑発し、令妃を陥れるように仕向ける。

皇后(こうごう)は太后(たいこう)が自分に不満を持ち、同時に令妃を持ち上げようとしていることを理解していたが、親蚕(しんさん)礼を開催することで、自分が侮れない存在であることを証明しようと決意する。一方、袁春望(しゅんぼう)は小全子(しょうぜんし)が瓔珞に食事を運ぶのを妨害し、珍珠(ちんじゅ)に嘲笑され忠告を受ける。小全子(しょうぜんし)は袁春望(しゅんぼう)が太医院へ行き、葉天士から薬を受け取り、自分に任せてくれれば外へ持ち出すと申し出ているのを目撃する。袁春望(しゅんぼう)は珍珠(ちんじゅ)を遠ざけ、薬に何かを混ぜる。その一部始終を小全子(しょうぜんし)は見ていた。

瓔珞は明玉(めいぎょく)に、海蘭察(ハイランチャ)に自分の本当の気持ちを伝えるべきだと説得する。袁春望(しゅんぼう)が瓔珞に薬を飲ませようとした時、小全子(しょうぜんし)が止めに入り、袁春望(しゅんぼう)が薬に毒を盛るのを見たと言う。しかし、瓔珞は袁春望(しゅんぼう)を信じ、薬を飲み、小全子(しょうぜんし)を罰する。一方、爾晴(じせい)は冷たいお茶を出されたことに激怒し、使用人を叱りつける。その場面を傅謙(ふけん)が目撃する。皇帝は皮革の件で延禧(えんき)宮に上等のものを提供するように指示するのを、通りかかった舒嬪(じょひん)が耳にし、嫉妬に駆られる。

第54話あらすじとネタバレ

袁春望(しゅんぼう)は瓔珞(えいらく)に好意を抱いていた。ふたりとも感情を表に出さないタイプで、他人の情熱に心を動かされることがないからだ。ある日、皇帝は海蘭察(ハイランチャ)が明玉(めいぎょく)からの贈り物で満面の笑みを浮かべているのを見て、「女は細かいことに喜びを見出すものだな」とからかった。海蘭察(ハイランチャ)は皇帝に、最近令妃の態度が冷淡になり、皇帝の不機嫌を自分にぶつけているようだ、と打ち明ける。その時、李玉が令妃の手作り帽子を献上する。皇帝は口では不満を言うものの、内心では喜んでいた。

瓔珞<エイラク></picture>~紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃~あらすじ、54話ネタバレ

明玉(めいぎょく)と珍珠(ちんじゅ)は偶然、跪いている琥珀(こはく)を見つける。最初は気に留めなかったが、琥珀(こはく)が倒れたため長春(ちょうしゅん)宮に連れて帰る。瓔珞(えいらく)は琥珀(こはく)を追い出そうとするが、琥珀(こはく)は運命を変える秘密を知っていると告げ、許しを請う。琥珀(こはく)は、先皇后(こうごう)崩御の日、爾晴(じせい)がお見舞いに行き、お茶を運んだ際に先皇后(こうごう)と爾晴(じせい)の会話を偶然耳にしたと話す。爾晴(じせい)は先皇后(こうごう)に、第二皇子の命日に皇帝が長春(ちょうしゅん)宮に泊まり、傅恒(ふこう)と口論になった後、酔った皇帝に体を許し、懐妊したと泣きながら訴えていた。この告白に先皇后(こうごう)は激怒したという。瓔珞(えいらく)は怒りに燃え、明玉(めいぎょく)も当時の状況を思い出し衝撃を受ける。瓔珞(えいらく)は真の悪人は爾晴(じせい)だと気付く。

親蚕(しんさん)礼<しんさんれい>の準備が整い、李公公は忠勇公夫人が謁見を求めていると皇帝に伝える。爾晴(じせい)は傅恒(ふこう)のことで皇帝に助けを求め、親蚕(しんさん)礼まで仏堂に閉じ込められていたと訴える。皇帝が安児の本当の父親について尋ねると、爾晴(じせい)は過去のことは水に流し、富察(フチャ)氏家を大切にしたい、安児と離れたくないので助けてほしいと頼む。しかし、皇帝は爾晴(じせい)との情はもうないとはっきり告げる。

瓔珞(えいらく)は爾晴(じせい)を先皇后(こうごう)の肖像画の前に連れて行き、再会を喜ぶべきなのに爾晴(じせい)の顔には笑顔がないと指摘する。爾晴(じせい)は瓔珞(えいらく)の真意を問いただし、自分を追い詰めれば全てを暴露すると脅す。瓔珞(えいらく)は爾晴(じせい)を帰らせず、明玉(めいぎょく)を通して、三人で長春(ちょうしゅん)宮に仕えていた頃、先皇后(こうごう)がどれほど彼女たちを大切にしていたかを思い出させ、爾晴(じせい)の行いが人として許されないことを諭す。

爾晴(じせい)はあの頃のことは忘れていないが、なぜ先皇后(こうごう)の自害が自分と関係があるのか理解できないと言う。瓔珞(えいらく)は、先皇后(こうごう)が無事であればこそ富察(フチャ)氏家は栄えるのであり、なぜそのようなことをしたのかと問いただす。爾晴(じせい)は、瓔珞(えいらく)が現れて長春(ちょうしゅん)宮での自分の立場が変わり、寵愛を失った嫉妬から、瓔珞(えいらく)を失脚させようと画策したのだと告白する。

傅恒(ふこう)に嫁いでも満たされなかった爾晴(じせい)は、傅恒(ふこう)を生涯苦しめ、皇帝を操り人形にして傅恒(ふこう)に消えない屈辱を与えようと考えた。先皇后(こうごう)が自分を助けてくれなかったので、この事実を先皇后(こうごう)に告げ、瓔珞(えいらく)を苦しめるために先皇后(こうごう)の悲しみを利用したのだ。高貴な主人が苦しむのを見るのが楽しかったと爾晴(じせい)は言う。

皇帝は瓔珞(えいらく)が親蚕(しんさん)礼に参列せず、爾晴(じせい)もいないことを知る。瓔珞は爾晴(じせい)の言い訳を認めず、宮中の誰もがそれぞれ苦しみを抱えていると指摘する。自分の不幸を先皇后(こうごう)に押し付けた爾晴(じせい)の行為は純貴妃(じゅんきひ)よりも残酷だと非難し、先皇后の前で自害するよう命じる。皇帝が到著した時、爾晴(じせい)は既に長春(ちょうしゅん)宮で亡くなっていた。皇帝は激怒する。爾晴(じせい)は朝廷の命婦、一等忠勇公夫人なのだ。瓔珞は、爾晴(じせい)が先皇后崩御の日に皇帝との密通を暴露し、先皇后を深い悲しみに突き落としたため、償いのために命を絶たねばならないと説明する。

皇后がその場に現れ、皇帝は瓔珞をかばうが、瓔珞は皮肉だと感じる。皇后は瓔珞の軽率な行動を非難し、爾晴(じせい)を罰するために皇帝の寵愛を失う価値があったのかと問いただし、知りすぎることは時に不利になると忠告する。瓔珞はこれが皇后の策略だと見抜き、自分が罠に嵌められたと理解しながらも、爾晴(じせい)を罰したことを後悔していないと断言する。明玉(めいぎょく)は瓔珞に計略に嵌められたことに気付いているか尋ねるが、瓔珞は後悔していないと答える。皇后の策略の巧みさに感服し、自ら進んで罠に嵌ったと認める。

第55話あらすじとネタバレ

珍児(ちんじ)は皇后(こうごう)に、瓔珞(えいらく)が完全に失寵したかどうか尋ねた。皇后(こうごう)は、人の心ほど掴み難いものはないと感慨深く語り、皇帝の瓔珞(えいらく)への寵愛は一時的な怒りで途切れたものの、彼が冷静になった後、再び彼女の良さを思い出すかどうかは誰にも分からないと述べた。その頃、郊外で馬を馳せていた皇帝は、ふと瓔珞(えいらく)の言葉を思い出す。追いついた海蘭察(ハイランチャ)に、皇帝は償いきれない過ちを犯したと自責の念を口にした。しかし、海蘭察(ハイランチャ)は過去を悔やむよりも前を向くべきだと皇帝を諭した。皇帝は先皇后(こうごう)との日々を回想し、かつて容音に厳しくし過ぎたのではないかと省みた。

瓔珞<エイラク></picture>~紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃~あらすじ、55話ネタバレ

御薬(ごやく)局では、宦官が虫食いの薬材を持ち出そうとして皇帝に見つかり、海蘭察(ハイランチャ)の調べで、中には良質な薬材も混ざっていることが判明した。葉天士が担当していたことを知った皇帝は激怒し、御薬(ごやく)局の徹底調査を命じた。皇后(こうごう)は侍衛が御薬(ごやく)局に向かったと知り、呉総管にこの件の処理を任せた。葉天士は主の健康に影響する可能性のある薬材を宮外に出すための善意だったと説明したが、海蘭察(ハイランチャ)は誰かが意図的に貴重な薬材を混ぜていたことを発見し、これは重大な窃盗行為だと判断した。呉総管も調査に乗り出し、明玉(めいぎょく)は瓔珞(えいらく)に皇帝に頭を下げて関係を修復するように勧めたが、瓔珞(えいらく)は皇帝の冷淡さを気にしていない様子だった。

間もなく、皇帝は新しい料理人の腕に慣れず、延禧(えんき)宮の料理人を呼び戻そうとしたが、その時、皇后(こうごう)に呼び出され、承乾宮へ向かうことになった。呉総管は皇帝に、葉天士が瓔珞(えいらく)のために養生湯を調合し続けており、その中には避子湯も含まれていたことを報告した。皇帝は驚きと怒りで延禧(えんき)宮へ行き、瓔珞を問い詰めた。瓔珞は復讐のために皇帝に近づき、目的を達成した後は隠す必要がなくなったと認めた。皇帝は利用されたと感じ、瓔珞は先皇后(こうごう)の本当の境遇に触れ、皇帝の女性に対する冷酷さを非難した。皇帝は帝王としての尊厳を盾に、それを踏みにじることは許さないと主張し、瓔珞は寵愛を失った。

袁春望(しゅんぼう)は一部始終を見ており、瓔珞は明玉(めいぎょく)に言われた皇帝に許しを請うという提案を拒否し、延禧(えんき)宮が冷宮になることを予感した。その後、皇帝は皇后と話し、皇后は不満はあったが恨みはないと明かし、これからも皇帝を支えると誓った。最後に、瓔珞は全ての使用人を解雇し、袁春望(しゅんぼう)を連れて皇后に会いに行き、皇后が全てを操っていたのではないかと問いただした。瓔珞は、皇后が自分が避子湯を飲んでいたことを知っていたのは、おそらく身近に潜り込ませていた内通者を通してであり、巧妙に一連の出来事を利用して自分と皇帝の仲を裂き、最終的に失寵に追い込んだのだと推測した。

第56話あらすじとネタバレ

袁春望(しゅんぼう)は瓔珞(えいらく)に怒りを感じているか問い詰め、今の彼女の心情は、かつて自分が彼女が入宮すると知った時と同じだと指摘しました。彼は、瓔珞(えいらく)が円明(えんめい)園で一緒に暮らすと約束したのに、紫禁城(しきんじょう)に戻ることを決めた日から、密かに皇后(こうごう)に拝謁していたことを責めました。瓔珞(えいらく)は袁春望(しゅんぼう)を兄のように思っていましたが、まさか彼が裏切るとは思いもよりませんでした。彼女は心身ともに疲れ果てていましたが、皇後の力になり、障害を取り除くためだけに耐えてきました。皇后(こうごう)がどう思おうと、瓔珞(えいらく)は自分の復讐の願いは葉い、心残りはないと感じています。これからは、皇后(こうごう)の幸せと健康を祈ると告げました。

瓔珞<エイラク></picture>~紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃~あらすじ、56話ネタバレ

皇帝は皇后(こうごう)を訪ねましたが、第四皇子の見舞いで皇子所へ行き、まだ戻っていないと知らされました。皇后(こうごう)が戻ると、皇帝は鸚鵡が何を言ったのか尋ね、鸚鵡は皇帝の万福を祈ると口にしました。皇帝は皇后(こうごう)には理性と責任感しかないと思っていましたが、今ではその穏やかな表情の下に、深い愛情が隠されていることに気づきました。後宮で、自分に一番良くしてくれるのは皇后(こうごう)だけだと気づき、皇帝は心を打たれました。

延禧(えんき)宮が失寵している間、明玉(めいぎょく)は道で舒嬪(じょひん)に会い、舒嬪(じょひん)は意地悪をし、以前受けた屈辱を必ず返すようにと瓔珞(えいらく)に伝えるよう明玉(めいぎょく)に言いました。海蘭察(ハイランチャ)が駆けつけ、舒嬪(じょひん)の警告も無視して、怪我をした明玉(めいぎょく)を気遣いました。海蘭察(ハイランチャ)は明玉(めいぎょく)に薬を塗りながら、延禧(えんき)宮の近況を心配そうに尋ねました。明玉(めいぎょく)は、門を閉ざしているものの、瓔珞(えいらく)が刺繍を教えたり、珍珠(ちんじゅ)と小全子(しょうぜんし)に字を教えたりしていて、むしろ穏やかな生活を送っていると答えました。

小全子(しょうぜんし)は瓔珞(えいらく)に、今日明玉(めいぎょく)が外出中に舒嬪(じょひん)に意地悪をされ、手に怪我をし、顔にも傷を負ったことを報告しました。索倫侍衛がいなければ、もっとひどいことになっていたかもしれません。この二ヶ月、承乾宮の皇后(こうごう)を除けば、舒嬪(じょひん)は最も寵愛を受けている妃の一人です。小全子(しょうぜんし)は瓔珞(えいらく)に、なるべく舒嬪(じょひん)を避けるようにと進言しました。海蘭察(ハイランチャ)が皇帝と相談中に延禧(えんき)宮のことに触れ、皇帝の怒りを買いました。皇帝は海蘭察(ハイランチャ)を後宮のことに口出しするなと叱責し、今後延禧(えんき)宮について口にする者は厳罰に処すと命じました。

呉書は一人で酒を飲み、主君に仕えて三十年、ようやく内務府の首領太監に昇進したのに、普段は李玉の顔色を伺い、今では若い禁軍にまで威張り散らかされると嘆いていました。小太監は呉総管に寿康(じゅこう)宮に助けを求めるよう提案し、袁春望(しゅんぼう)に対抗する秘策があると告げました。袁春望(しゅんぼう)は呉総管を縛り、殺そうとしましたが、呉総管は皇帝の乳母である温淑夫人の遺書を持っていることを明かしました。

舒嬪(じょひん)は太后(たいこう)を見舞い、写経を申し出ましたが、背後から瓔珞(えいらく)が現れ、自分の血で書いた写経を見せました。瓔珞(えいらく)は舒嬪(じょひん)が高価な磁青紙を使っていることを指摘し、写経は本来身を修めるためのもので、贅沢は仏の教えに仮すると述べました。太后(たいこう)は舒嬪(じょひん)に写経を禁じ、翌日からは瓔珞(えいらく)に英華殿で一緒に礼拝するように命じました。このことで、舒嬪(じょひん)は激怒しました。

舒嬪(じょひん)は陸晩晩と瓔珞(えいらく)の行動について話し合い、命がけの行動だと考えました。瓔珞はその言葉を聞き、舒嬪(じょひん)を平手打ちし、たとえ落ちぶれても自分の身分は舒嬪より上だと釘を刺しました。これ以上無礼なことをすれば、もっとひどい目に遭うと警告しました。

舒嬪は皇后(こうごう)に泣きつき、公正な判断を求めました。皇后(こうごう)は舒嬪に、瓔珞と争うよりも、修養に励んで問題を起こさないようにと助言しました。このことが皇帝に知られれば、わがままで横暴だと見なされ、寵愛を失う可能性があると忠告しました。袁春望(しゅんぼう)は瓔珞の行動は、太後の権威を借りて舒嬪を威嚇し、失寵しても誰も簡単に手を出せないことを示すためだと分析しました。皇后(こうごう)は太后(たいこう)が自分を狙っているように感じ、太后(たいこう)と話そうとしましたが、門前払いされました。

弘昼(こうちゅう)は裕太妃の遺品を整理していた際に手紙を見つけ、皇帝に温淑夫人が臨終前に残した手紙だと伝えました。弘昼(こうちゅう)はこの手紙が皇帝と太後の母子の仲に影響することを心配しました。皇帝は母子の情は深く、何があっても揺るがないと信じていました。

手紙を読んだ皇帝は激怒し、海蘭察(ハイランチャ)に真相を徹底的に調査するように命じました。そして、太后(たいこう)に実の母の身分を問い詰めました。太后(たいこう)は噂を信じないようにと諭しましたが、皇帝は真実を話すように迫りました。ついに太后(たいこう)は、皇帝の実母は嘉興の錢氏だが、すでに亡くなっていると認めました。