第19話あらすじとネタバレ
太子妃(ひしのかみ)は朱瞻基(しゅせんき)の食事の準備に忙しくしていましたが、姚子衿(ようしきん)の名前が出ると、表情が曇ります。王司膳はそばで姚子衿(ようしきん)を非難し、叩かれても平気なのは殷紫萍(いんしへい)が毒を盛るはずがないと信じているからだと言います。姚子衿(ようしきん)は、自分を陥れようとしたのは王司膳だと気づいており、心配なのは不正な手段で太孫妃の座を得た妹、太子妃(ひしのかみ)の立場が危うくなることです。
遊一帆は姚子衿(ようしきん)が杖刑を受けるのを見て同情し、謝れば罰を免れると告げますが、姚子衿(ようしきん)の性格上、頭を下げることはできません。意識が朦朧とするほど打たれた後、遊一帆は後ろ髪を引かれながらもその場を去ります。しかし、姚子衿(ようしきん)が気になり戻ってくると、ちょうど朱瞻基(しゅせんき)が到著します。袁公公は姚子衿に、朱瞻基(しゅせんき)に服従すれば杖刑を止められると助言しますが、姚子衿は刑の続行を望み、最後の打撃を受けて気を失います。
朱瞻基(しゅせんき)は自ら傷ついた姚子衿を尚食局に送り届け、太医が薬を塗った後、見舞いに訪れます。彼は姚子衿を慰めたい気持ちと、彼女が自分の側室にならないと誓ったことに腹を立て、出て行ってしまいます。昏睡から覚めた姚子衿は皇后に会うために連れて行かれ、痛みをこらえて拝礼します。姚子衿は証拠はないものの、料理を作っている最中に皇後の使いが膳房に来たことから、皇后がこの事件に関わっているはずだと指摘します。
一方、側妃(そくひ)・郭(かく)氏は皇帝に皇后が毒を盛ったと訴え、皇后が皇子を見舞いに来た際に、皇帝の前でわざと皇后を悪く言います。そこに朱瞻基(しゅせんき)と太子妃(ひしのかみ)も到著し、太子妃(ひしのかみ)は医学の知識で皇子の症状は中毒ではなく風邪だと診断します。側妃(そくひ)・郭(かく)氏は否定しますが、朱瞻基(しゅせんき)の追及により陰謀が露見し、皇帝も彼女をかばいきれません。太子妃(ひしのかみ)の献身的な看病のおかげで皇子はすぐに回復し、朱瞻基(しゅせんき)は安堵します。
夜、太子妃(ひしのかみ)は悪夢にうなされます。朱瞻基(しゅせんき)は侍女から、胡司膳が殷紫萍(いんしへい)と孟子沄に濡れ衣を著せ、皇后に大殿の前で跪かせられたという話を聞きます。姚子衿は二日間の昏睡から覚め、太子妃に食事を届けるように命じられます。これは、姚子衿が皇后の前で尚食局のことを話したため、太子妃の機嫌を損ねてしまったからです。朱瞻基(しゅせんき)は姚子衿のそばを通りますが、彼女の苦労している様子を見て見ぬふりをします。住処に戻った姚子衿は、殷紫萍(いんしへい)が怪我をして戻っているのを見つけ、二人は抱き合って泣きます。それは、宮廷では珍しい真の友情でした。
目を覚ました皇子は母親に会いたがりますが、朱瞻基(しゅせんき)に止められ、今は養生に専念するように言われます。朱瞻基(しゅせんき)は皇子に側妃(そくひ)・郭(かく)氏のことを話した宦官を罰しようと考えますが、太子妃の願いで許すことにします。朱瞻基(しゅせんき)と太子妃の丁寧な看病で、皇子の体調は徐々に回復していきます。
姚子衿は典膳に昇進し、殷紫萍(いんしへい)も掌膳になります。蘇月華(そげつか)は胡司膳に、時を待つように言います。失寵した側妃(そくひ)・郭(かく)氏に、孟子沄は全てを取り戻す手伝いをすると約束します。姚子衿は皇子の食事の準備で他人の助けを断ります。蘇月華(そげつか)も皇子に食事を作りますが、二人の料理は皇子が好きだったものと比較されます。しかし、皇子は蘇月華(そげつか)や殷紫萍(いんしへい)の料理は気に入らず、姚子衿の作った料理だけが母親の思い出を呼び起こしますが、結局、食べ物を投げ捨ててしまいます。
第20話あらすじとネタバレ
幼い皇子が食事中に食べ物を粗末に扱い、捨て始めた。姚子衿(ようしきん)はすぐさまそれを製止し、一品一品の料理を作るのにどれほどの苦労があるかを説明した。諭されるうちに皇子は静かになったものの、兄の朱瞻基(しゅせんき)のもとへ行き、いじめられたと訴えた。弟の訴えを聞いた朱瞻基(しゅせんき)は、皆を部屋から下がらせ、弟を優しくも厳しく諭した。道理で相手を説得するよう、駄々をこねないで話し合うべきだと教えたのだ。
その後、皇子はこっそり配下に命じ、姚子衿(ようしきん)を捕まえさせた。しかし、これは姚子衿(ようしきん)と孟子沄の計略の内だった。二人は皇子を側妃(そくひ)・郭(かく)氏に会わせる計画を立てていたのだ。姚子衿(ようしきん)は慎重で頼りになる働きを見せ、一方、孟子沄は姚子衿(ようしきん)に自分の後を継いでほしいという思惑を覗かせた。実は、孟子沄は旧製を復活させ、尚宮の座に返り咲こうとしていた。
蘇月華(そげつか)と遊一帆は、それぞれ思惑を抱きながら交流していた。遊一帆は蘇月華(そげつか)にある秘密を明らかし、何か見返りを求めているようだった。皇帝は、朱瞻基(しゅせんき)から側妃(そくひ)・郭(かく)氏の件で諫言を受け、皇子を陥れた罪はあるものの、処置に困っていた。そんな中、蘇月華(そげつか)は仕組まれた偶然を装い、皇帝の目にとまり、寵愛を得ることに成功した。蘇月華(そげつか)は得意げだが、この様子は孟子沄の目を逃れなかった。娘の選択に、孟子沄は胸を痛めていた。
遊一帆の義子である三王爷は、帝位を狙っており、遊一帆は過去の恩に報いるため、彼を助けると約束していた。蘇月華(そげつか)は皇帝への接近を続けようとしたが、孟子沄は別の思惑があることを危惧し、彼女を南方へ異動させた。しかし、その後、劉公公が蘇月華(そげつか)の仕事ぶりを評価し、乾清宮の食事係に任命すると発表した。これは蘇月華の望みどおりの展開であり、乾清宮での初仕事は、彼女の新たな高みへの到達を意味していた。
朱瞻基(しゅせんき)は父の蘇月華に対する態度の変化に気づき、異変を察知した。また、遊一帆の上奏文を読み、民の苦しみがいまだ解消されていないことを知った。蘇月華が皇帝の食事の準備のため厨房に戻ってきた際、姚子衿(ようしきん)は皇帝の健康を考え、脂っこい料理を控えるよう忠告した。蘇月華は表面上は聞き流したものの、内心では姚子衿の気遣いを理解していた。
王司膳の死と自殺は、蘇月華に大きなプレッシャーを与えたが、同時に成功への執念を燃え上がらせた。皇帝は息子の助言に従い、脂身の摂取を控えていたが、ある食事の最中に突然鼻血を出した。太医の診断は、燥熱な食物の過剰摂取によるものだった。この事態を知った孟子沄と姚子衿はすぐさま亀苓膏を届けた。このデザートは皇帝に側妃(そくひ)・郭(かく)氏の記憶を蘇らせ、彼女を呼び寄せるきっかけとなった。朱瞻基(しゅせんき)の狙いどおり、父と食事を共にすることで、幼い皇子には母親が必要だと説得し、側妃(そくひ)・郭(かく)氏を許すよう皇帝を説得することに成功したのだ。
側妃(そくひ)・郭(かく)氏は皇帝に会うなり、感極まって泣き崩れ、ついに赦免された。一方、不適切な行動に関与した疑いで、蘇月華は罰として跪かされていた。側妃(そくひ)・郭(かく)氏は彼女を罰しようとしたが、姚子衿が間に入り、助命を嘆願した。側妃(そくひ)・郭(かく)氏は以前、姚子衿に一つだけ望みを葉える約束をしていたため、蘇月華を許さざるを得なかった。その後、姚子衿はなぜ孟子沄があんなに頑なに自分の意見を通そうとしたのか問いただした。すると、孟子沄は殷紫萍(いんしへい)と友情を築きたいと願っていたことを明らかにした。蘇月華は、口では姚子衿に感謝していないと言いつつも、内心では深く感謝していた。
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