第19話あらすじとネタバレ
呂顕(リュウ・シエン)は謝危(シエ・ウェイ)の指示通り、公儀丞の遺体を白果寺に遺棄し、多くの門票を置いて、金銭トラブルで殺害されたように見せかけた。刑部に通報があり、張遮(チョウ·シャ)が捜査に赴くと、遺体から乱党の拠点を記した地図を発見する。朝廷の持つ情報とほぼ同じだったが、張遮(チョウ·シャ)は腑に落ちないものを感じていた。
張遮(チョウ·シャ)は状況を皇帝に報告する。地図を見た皇帝は大乾にとって天佑だと喜び、張遮(チョウ·シャ)の功績を称え、昇進を提案する。謝危(シエ・ウェイ)もこれを後押しし、皇帝は承諾した。顧大人は、公儀丞が生きていればもっと多くの情報が得られただろうと呟く。それを聞いた謝危(シエ・ウェイ)は、公儀丞は生きていると偽り、救出に来た乱党を一網打尽にする策と、平南王の謎の軍師、杜鈞山人に扮した者を乱党に潜入させて情報を得る策を皇帝に提案する。
皇帝は謝危(シエ・ウェイ)の策に賛同する。謝危(シエ・ウェイ)自身がこの役を演じようとしたが、顧大人から身分を隠すのは難しいと指摘され、張遮(チョウ·シャ)を推薦する。皇帝は即座に承認した。宮廷を出て、顧大人は張遮(チョウ·シャ)に謝罪し、とっさの判断だったと説明するが、張遮は顧大人の判断は正しかったと言い、謝危(シエ・ウェイ)の真意を探ろうとする。
謝危の計略は、潜在的な脅威を取り除き、皇帝の覚えを良くするという一石二鳥を狙ったものだった。しかし、張遮の介入により事態は変化する。呂顕(リュウ・シエン)はこれを機に張遮を排除しようと考えるが、謝危は失敗すれば皇帝の不興を買うと仮対する。
剣書は街で平南王の手下、黄潜を見つけ、謝危に報告する。謝危はこれは情報を流す好機だと考え、薛定飛を名乗る偽物も都に来ていると推測する。剣書にその男を呼び出させると、平南王は謝危と公儀丞を信用しておらず、確認のために偽物を送ったことが分かる。男は本来もう一通の手紙を持っていたが、重要性を考え別人に預けていた。
一方、周寅之(ジョウ・インズ)は姜雪寧を訪ね、捕らえた乱党が燕牧からの手紙の半分を持っていると話し、五万両で交換を要求してきたと伝える。姜雪寧は金を工面するため、琴を呂顕(リュウ・シエン)に売る。このことを知った謝危は、剣書に姜雪寧と周寅之(ジョウ・インズ)を監視させる。取引が成立した時、謝危は銀票に亀の印があることに気づき、自分も姜雪寧の計略の中にいると悟る。
手紙の後半を読んだ姜雪寧は、燕牧が平南王と連絡を取っていたのは薛定飛のためだと知る。前世の出来損ないの若旦那を思い、嘆息する。そして、前世で薛定飛がなぜ突然都に現れたのか考え始める。その時、謝危に呼び出され、無謀な行動を叱責される。しかし姜雪寧は、琴を売ったのは謝危に知らせ、危険を未然に防ぐためだと笑って答える。
第20話あらすじとネタバレ
皇帝は皇子のため何足かの虎頭鞋(ことうはい)を用意し、張遮(チョウ·シャ)が殿内に上がると、選定を手伝うよう頼み、準備状況を尋ねた。張遮(チョウ·シャ)は全て整っていると答えつつも、計画の信憑性を高めるため、さらに勅命(ちょくめい)をいくつか出すよう進言した。
宮殿を後にした張遮(チョウ·シャ)は母と夕食を共にしていたが、そこに興武衛(こうぶえい)が勅命を持って現れた。心配する母をなだめ、張遮(チョウ·シャ)は彼らと共に家を出た。
程なく、都に杜鈞山(と きゅんざん)ら仮逆者の逮捕を告示する貼り紙が出された。この知らせを聞いた黄潜(こうせん)は薛定飛(せつ ていひ)に伝えに来た。謝危(シエ・ウェイ)の指示通り、薛定飛は平静を装いながら黄潜を扇動し、平南王(へいなんおう)に牢獄襲撃を促した。この計略の成功に謝危(シエ・ウェイ)は満足げだった。彼の狙いは皇帝と平南王を争わせ、漁夫の利を得ることだった。しかし、彼が予想だにしなかったのは、平南王が腹心の馮明宇(ふう めいう)に大量の火薬を持たせて都へ送り込んだことだった。剣書(けんしょ)は謝危(シエ・ウェイ)に、火薬が爆発すれば謝危(シエ・ウェイ)の父・薛遠(せつ えん)の命も危うくなると忠告し、慎重な行動を求めた。
姜雪寧(きょう せつねい)は牢獄で燕臨(えんりん)と面会し、彼の傷だらけの姿を見て心を痛めた。燕臨は彼女を慰めたが、なぜ姜雪寧は自分に優しくするのに、好いてくれないのか理解できなかった。姜雪寧は皇后になる夢を見たと言い訳をし、前世の出来事を語った。燕臨は姜雪寧の心が張遮(チョウ·シャ)にあることを見抜いていた。彼は姜雪寧に、自分が流刑から戻る前に彼女が結婚しなければ、彼女の意思に仮してでも妻に迎えると告げた。二人は抱き合い、互いの無事を祈った。
姜雪寧が密かに燕臨と面会した後、周寅之(ジョウ・インズ)は彼女を連れ出そうとしたが、周囲に見慣れない者たちがいることに気づいた。見つかるのを避けるため、周寅之(ジョウ・インズ)は姜雪寧を牢獄に残した。一方、謝危(シエ・ウェイ)は城壁の上で琴を弾き、燕牧(えんぼく)と燕臨が都を去るのを見送っていた。彼の心は複雑な感情で揺れていた。剣書が全て準備が整ったと報告すると、謝危(シエ・ウェイ)は行動開始を命じた。
牢獄襲撃の合図を聞いた周寅之(ジョウ・インズ)は、姜雪寧に護身用の匕首(あいくち)を渡し、部下と共に応戦に向かった。仮逆者の逃亡を防ぐため、部下には容赦なく討つよう命じた。外で激しい戦闘音が響く中、姜雪寧は張遮(チョウ·シャ)と出会った。張遮(チョウ·シャ)は皇帝が仮逆者を捕らえる計略を立てていることを明かし、行動しやすいように姜雪寧を男装させ、自分にぴったりついてくるよう指示した。そう言うと、彼は姜雪寧の手を取り、急いで走り出した。
知らせを聞いた薛遠は兵を率いて駆けつけた。周寅之(ジョウ・インズ)に対する冤罪(えんざい)の訴えに対し、薛遠は周寅之(ジョウ・インズ)を罰することなく、訴えた者を斬り捨てて見せしめとした。周寅之(ジョウ・インズ)は冷や汗をかいた。逃げる途中、張遮(チョウ·シャ)と姜雪寧は数人の黒装束の男たちに阻まれた。張遮(チョウ·シャ)は杜鈞山の仲間だと名乗り、彼らをうまく誘導して共に逃亡した。さらに公儀丞(こうぎじょう)の裏切りをでっち上げ、仮逆者たちはすっかり信じ込んだ。
事前に打ち合わせていた通り、張遮(チョウ·シャ)と姜雪寧は仮逆者たちを連れて見張りの目をすり抜け、宿屋で荷車を受け取り、そのまま城門を通過した。仮逆者たちは、王(おう)(平南王のこと)が選んだ男は間違いないと感嘆した。
薛遠が去った後、周寅之(ジョウ・インズ)は姜雪寧を探したが、見つからなかった。仮逆者に捕らえられたのではないかと心配し、急いで謝危(シエ・ウェイ)に報告した。謝危(シエ・ウェイ)は周寅之(ジョウ・インズ)に、姜雪寧が牢獄へ行ったことは決して口外するなと警告し、さもなければ命はないと脅した。
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