第5話あらすじとネタバレ
雲襄(ユン・シャン)/駱文佳(ルオ·ウェンジア)は悪夢にうなされた。夢の中で金十両(ジンシーリャン)と舒亜男(シュー・ヤーナン)/寇蓮衣(コウ・リエンイー)が、"奴らに必ず見つかる"と強く言い聞かせていた。目を覚ますと、額には冷や汗が流れていた。一行は既に酒楼に近付いていた。舒亜男(シュー・ヤーナン)/寇蓮衣(コウ・リエンイー)は雲襄(ユン・シャン)/駱文佳(ルオ·ウェンジア)に汗を拭くための手拭いを差し出した。
酒楼に到著すると、蘇鳴玉(スー・ミンユー)は唐笑の護衛の武芸の腕前に気付いた。以前はその護衛が手を出さなかったため、倭人だと勘違いしていたようだ。最近、鎮撫司衙門の老兵数名が騒ぎを起こし、唐家の老舗を壊した。しかしその夜、老兵たちは川のほとりで横死し、彼らの官刀は斬られていた。その手際の良さは倭人の刀法に価ていた。唐笑は官兵を殺したにも関わらず、証拠不十分と官界に顔が利くため、お咎めなしだった。代わりに罪を著せられたのは死刑囚たちだった。
その場には媚珠(メイジュ)という女性もいた。彼女は関外の極北の地から来たという。蘇鳴玉(スー・ミンユー)はかつて彼女と手合わせしたことがあると自慢げに話したが、周囲は彼の力量を疑い、身の程知らずだと冷ややかな視線を送っていた。媚珠(メイジュ)は鈍器を使うのが得意で、その身のこなしは関外の奇術のようだった。攻撃は豪快だが繊細さに欠け、刀や剣で攻撃しても全く傷つけることができなかった。
3年前、天下第一針と称される黎百万が唐笑と敵対したことがあった。蘇鳴玉(スー・ミンユー)は媚珠(メイジュ)と黎百万の対決について語り、両者の実力は互角だったという。そして戚天風(チー・ティエンフォン)はさらに強い存在で、彼の断浪十二掌は南都では無敵だという。
舒亜男(シュー・ヤーナン)/寇蓮衣(コウ・リエンイー)は連昇坊の購入が唐笑の怒りを買うのではないかと心配していた。しかし蘇鳴玉(スー・ミンユー)は、自分たちは蘇(スー)家であり唐笑とは友人なので、唐笑は手出しできないと断言した。ただし、連昇坊の支払いがまだ3000両残っており、酉の刻までに支払わなければ契約は無効になるという。雲襄(ユン・シャン)/駱文佳(ルオ·ウェンジア)は残り2時間しかなく、しかも自分にはそれほどの大金がないことに気付いた。焦る蘇鳴玉(スー・ミンユー)は何か行動を起こそうとしたが、金十両(ジンシーリャン)に止められた。金十両(ジンシーリャン)は蘇鳴玉(スー・ミンユー)が実際は実力がないことを見抜き、手合わせをしようと持ちかけると、蘇鳴玉(スー・ミンユー)はすぐに怯んだ。金十両(ジンシーリャン)は雲襄(ユン・シャン)/駱文佳(ルオ·ウェンジア)に自分を解放するように頼み、舒亜男(シュー・ヤーナン)/寇蓮衣(コウ・リエンイー)も復讐を果たしたら去るつもりだと告げた。雲襄(ユン・シャン)/駱文佳(ルオ·ウェンジア)は少し寂しさを感じた。
雲襄(ユン・シャン)/駱文佳(ルオ·ウェンジア)は莫老に聞老の資産、1000万両の返還を求めた。莫老は雲襄(ユン・シャン)に幹渉する資格はないと仮発した。雲襄(ユン・シャン)が直弟子であるため待遇が違い、心にわだかまりを抱えていたのだ。雲襄(ユン・シャン)は莫老に3000両を借り、1ヶ月後には10倍にして返す、つまり一借り十返しを約束した。そしてついに、雲襄(ユン・シャン)は連昇坊の商契を手に入れた。蘇鳴玉(スー・ミンユー)は大喜びし、銭栄(チェン・ロン)と共に奥の部屋へ行き、契約に印を押した。蘇会長は彼が連昇坊を落札したのはある女性に安全な場所を提供するためだと理解し、唐笑からの嫌がらせから彼女を守る手助けを申し出た。
夜、柯夢蘭(コー・モンラン)は蘇鳴玉(スー・ミンユー)に感謝し、酒を勧めた。しかし蘇鳴玉(スー・ミンユー)は何か考え事をしているようで、気分が乗らない様子だった。実はこの日、姉が柯夢蘭(コー・モンラン)の身分の回復と蘇鳴玉(スー・ミンユー)との結婚を承諾したのだが、条件として蘇鳴玉(スー・ミンユー)が会長になり商売をすることを要求したのだ。これは蘇鳴玉が本来望んでいた、剣を携えて世を渡り歩くという夢とは相容れないものだった。雲襄(ユン・シャン)は唐笑に頼んで柯夢蘭(コー・モンラン)を賤籍から解放してもらうことを提案した。唐笑は南都の賭博業界のボスであり、遊郭とも繋がりがあるからだ。蘇鳴玉はそれが虎の口に入るようなものだと心配したが、雲襄(ユン・シャン)は条件交渉が可能であり、もし信頼できるのであれば自分に任せてほしいと申し出た。
第6話あらすじとネタバレ
蘇(スー)家倉庫の火災
蘇(スー)家の倉庫で突如火災が発生、事態は緊迫し、各倉庫は自分のことで精一杯だった。蘇鳴玉(スー・ミンユー)は危険を顧みず火の中に飛び込み、閉じ込められていた二人の使用人を救出した。しかし、この行動を兄である蘇会長が知ると、極度の心配のあまり気を失ってしまう。柯夢蘭(コー・モンラン)はこの知らせを聞き、蘇鳴玉(スー・ミンユー)を見舞おうとするが、金十両(ジンシーリャン)に止められる。金十両(ジンシーリャン)は蘇(スー)家の勢力は大きく、今回の火災は恐れるに足らないと考えていた。しかし柯夢蘭(コー・モンラン)は、この災難を蘇(スー)家が乗り越えるのは容易ではないことを理解していた。織造司が皇商から貢布を徴収している最中で、まさに作業が最も忙しい時期であり、その生糸は大火で灰燼に帰してしまったのだ。
雲襄(ユン・シャン)/駱文佳(ルオ·ウェンジア)と舒亜男(シュー·ヤーナン)の調査
舒亜男(シュー·ヤーナン)と雲襄(ユン・シャン)/駱文佳(ルオ·ウェンジア)は火災現場を調査し、蘇鳴玉(スー・ミンユー)が二人の使用人を無事に救出していたことを知る。雲襄(ユン・シャン)/駱文佳(ルオ·ウェンジア)はこの火災は事故ではなく、人為的な放火の可能性を指摘する。心配して待っていた柯夢蘭(コー・モンラン)は、ボロボロになった蘇鳴玉(スー・ミンユー)が訪ねてきたのを見るが、彼女は本心とは裏腹な言葉を口にしてしまい、蘇鳴玉(スー・ミンユー)の心を深く傷つけ、彼は失意のまま去ってしまう。雲襄(ユン・シャン)/駱文佳(ルオ·ウェンジア)は蘇鳴玉(スー・ミンユー)が連昇坊を落札するのを手伝った時点で、今日の事態を予見していた。いや、もっと早く、彼らの初対面の時にすでに予感していたのだ。雲襄(ユン・シャン)/駱文佳(ルオ·ウェンジア)がいつも口にする「仁」という言葉を聞き、舒亜男(シュー·ヤーナン)はその夜の出来事を思い出し、怒りを露わにする。
戚天風(チー・ティエンフォン)と唐笑の取引
戚天風(チー・ティエンフォン)は唐笑との会見で横柄な態度をとる。唐笑が利益の五分五分を拒否したためだ。戚天風(チー・ティエンフォン)は自分こそが最も金と労力を使ったと考えており、戚天風(チー・ティエンフォン)はただの付き添いだと主張する。激しい言い争いの末、戚天風(チー・ティエンフォン)は土地を諦め、現金での受け取りを要求し、さらに唐笑に雲襄(ユン・シャン)/駱文佳(ルオ·ウェンジア)の周りの二人を始末するよう命じる。門主は雲襄(ユン・シャン)の行動があまりに感情的だと批判し、凡心を断てば世人の願いや欲求、愛憎を理解することはできず、ましてや国を治めることもできないと諭す。雲襄(ユン・シャン)は、自分も南都へ来たのはやり残したことを成し遂げるためであり、五分の勝算しかないが、雲台(うんたい)之術は奇策を用いるものであり、たとえ失敗しても師門に迷惑はかけないと答える。門主は、戚天風(チー・ティエンフォン)の行動は真の脅威にはならず、蘇州商会と蘇(スー)家こそが主な障害だと指摘する。
漕幫と蘇(スー)家の争い
戚天風は土地を諦め現金を受け取ることにしたが、彼には別の思惑があった。それは蘇(スー)家の財産を狙うことだ。洋州から生糸を運ぶには必ず漕幫の縄張りを経由しなければならない。つまり、蘇(スー)家の運命は漕幫の手に握られているのだ。雲襄(ユン・シャン)は莫老と相談し、門主の命令に従い、まずは漕幫を滅ぼし、次に蘇(スー)家を支援し、南都商会を地元の商人に返すことを決める。舒亜男(シュー·ヤーナン)は彼らの会話を盗み聞きしていたところを発見され、怪我を負って逃走する。弟子たちは莫老に報告し、莫老はこれは雲襄(ユン・シャン)がもたらした面倒だと考え、急いでその場を去る。
柯夢蘭(コー・モンラン)の窮境
夜、怪我を負った舒亜男(シュー·ヤーナン)は住まいへ戻る。その時、金十両(ジンシーリャン)は酔って眠り込んでおり、奴婢に起こされる。唐笑が現れ、柯夢蘭(コー・モンラン)は抵抗しつつ、連昇坊は経営者が変わりまだ営業していないので、後日また来るように伝える。唐笑は柯夢蘭(コー・モンラン)を連れ去ろうとし、自ら出ていくか、無理やり連れて行かれるか、二つの選択肢を迫る。連昇坊の博頭である柯夢蘭は、唐笑の侮辱的な提案に、怒りの涙を浮かべる。
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