風起洛陽あらすじ31話・32話、ネタバレ

第31話あらすじとネタバレ

高秉燭(こうへいしょく)は逍遥子(しょうようし)の口訣から、春秋道(しゅんじゅうどう)の拠点が瘴気のある場所に存在する可能性があると推測した。彼は白浪(はくろう)に神都周辺の瘴気の分布調査を依頼し、椿樹林が疑わしい場所の一つとして浮かび上がった。その後の行動について話し合う際、高秉燭(こうへいしょく)は自分の全財産を白浪(はくろう)に渡し、妻をめとって落ち著くようにと言い含めた。まるで後事を託すようなその様子に、白浪(はくろう)は不安を感じた。

内衛府は北七の突然の失踪を心配していたが、月華君は長年の仲間を信じ、無闇に疑うべきではないと主張した。しかし武攸決(ぶゆうけつ)は、北七が自分たちの手で育てた者であっても、スパイの可能性を排除できないと仮論した。

高秉燭(こうへいしょく)は公子楚(こうしそ)に椿樹林での調査計画を報告した。公子楚(こうしそ)は彼に慎重に行動し、安全に任務を遂行するよう忠告した。時を同じくして、春秋道(しゅんじゅうどう)による百裏弘毅暗殺未遂事件が発生した。掌秋使(しょうしゅうし)は、百裏弘毅が神道加入時に親族との縁を切った百裏寛仁の弟であることから、掌春使(しょうしゅんし)の仕業ではないかと推測した。

高秉燭(こうへいしょく)の安全を心配した白浪(はくろう)は、密かに彼に同行することを決めた。高秉燭(こうへいしょく)は止めようとしたが、白浪(はくろう)の強い意誌に折れ、同行を許可した。ただし、危険な状況に陥った場合は自分の安全を最優先にするよう釘を刺した。

月華君は北七の部屋で馬蜂針を発見し、彼の行動に疑念を抱き始めた。武攸決(ぶゆうけつ)は、月華君が北七の調査を続けるのは不適切だと判断し、百裏弘毅に調査協力を命じた。燃燈大典の安全確保のため、百裏弘毅は聖人が必ず通る道の警護を任された。調査を進める中で、月華君は北七が流民の神都への立ち入りを許可していたのは武攸決(ぶゆうけつ)の指示だったことを偶然発見した。月華君が武攸決(ぶゆうけつ)を問い詰めると、武攸決(ぶゆうけつ)は関与を否定し、これ以上調査を進めるなと警告した。

公子楚(こうしそ)は聖人に、春秋道(しゅんじゅうどう)の襲撃の可能性を考慮し、大典の延期を要請した。聖人は、高秉燭(こうへいしょく)が春秋道(しゅんじゅうどう)の拠点を見つけ出せば、出兵の大義名分となると考えた。

椿樹林の奥深くへと進んだ高秉燭(こうへいしょく)と白浪(はくろう)は、追跡の音を聞きつけ、身を隠して様子を窺った。二人は追われていた女性を救出した。女性は当初警戒していたが、高秉燭(こうへいしょく)の問いかけに応じ、自分は書院に迷い込んだ薬草採集者で、追われていると説明した。

第32話あらすじとネタバレ

月華君は、北七が裏切ったとしても、捕らえて真相を問いただすべきだと考えた。しかし、武莜決は息を切らしながら、北七のことよりも燃灯(ねんとう)大典を優先するよう月華君を説得した。

武莜決は百裏弘毅の部下たちに、百裏弘毅をよそ者扱いして協力を拒んでいるが、風火雷霆の威力は凄まじく、少量でも都市全体を破壊するのに十分だと警告した。この言葉に部下たちは一気に緊張した。

清夜(せいよ)という女性が高秉燭(こうへいしょく)一行を家に連れて帰り、乾パンを与えた。初め、白浪(はくろう)は毒を警戒したが、高秉燭(こうへいしょく)が平然と食べるのを見て安心した。清夜は18歳で、母親を難産で亡くし、今は父親と二人暮らしで、薬草を売って生計を立てていると語った。夕食後、清夜は高秉燭(こうへいしょく)たちを部屋に案内し、自分は隣の部屋で休んだ。夜半、清夜は彼らの部屋に忍び込み、暗殺を企てたが、高秉燭(こうへいしょく)に見破られ、捕らえられてしまった。

清夜が捕らえられたと知った掌秋使(しょうしゅうし)は、清夜が人質となっていようとも、高秉燭(こうへいしょく)を射殺するよう命じた。刺客たちが襲いかかってきた時、高秉燭(こうへいしょく)は自身を守りつつ、清夜も救出した。そして、清夜を連れて追手から逃走した。高秉燭(こうへいしょく)は、清夜が春秋道(しゅんじゅうどう)のために命を捨てるべきではないと考え、十六夜(いざよい)のことを思い出した。高秉燭(こうへいしょく)の言葉に心を動かされた清夜は、彼らに協力して脱出路を探すことにした。ついに彼らは崖っぷちに辿り著いた。そこには一本の縄しかない。しかも、一人分の重さしか支えられない。高秉燭(こうへいしょく)は妹の阿曇(あと)の話をした後、清夜を先に降ろし、自分は縄を伝って降りていった。

柳峰(りゅうほう)は留白楼(りゅうはくろう)で春禾(しゅんか)を何日も待ち続け、ようやく会うことができた。春禾(しゅんか)は柳峰にもう関わらないでほしいと言い、もう昔のようにいじめられる弱い少女ではないと告げた。それでも、かつての柳峰の親切に報いたいと、自分のやり方で恩返しをしたいと言った。柳峰は目の前の春禾(しゅんか)が変わってしまったと感じ、かつての素直で優しい少女ではなくなっていた。

百裏弘毅は作戦を綿密に計画し、武莜決はその緻密さに感嘆したが、それでも自ら確認して万全を期すと言い張った。

柳峰は帰宅後、春禾(しゅんか)の変化に腹を立て、貴族のせいで変わってしまったと罵った。柳然(りゅうぜん)が柳峰をなだめようとしたところ、平手打ちを食らわせてしまい、それでようやく柳峰は冷静さを取り戻した。

高秉燭(こうへいしょく)は単身で春秋道(しゅんじゅうどう)の拠点に潜入し、百裏弘毅から聞いた風火雷霆の恐るべき威力について思い返した。風火雷霆の保管庫を探している途中、再び清夜が現れ、掌秋使(しょうしゅうし)の部屋へ案内した。清夜は、掌秋使(しょうしゅうし)は既に神都へ向かったと告げ、高秉燭(こうへいしょく)は不安を感じた。しかし、掌秋使(しょうしゅうし)の部屋で、彼らは春秋道(しゅんじゅうどう)の行動指令が記された重要な口訣を発見した。清夜はそれを盾に、高秉燭(こうへいしょく)に神都へ連れて行くよう要求し、さもなければ口訣を破棄すると脅した。