風起洛陽あらすじ29話・30話、ネタバレ

第29話あらすじとネタバレ

月華君と高秉燭(こうへいしょく)は洞窟に閉じ込められ、出口が見つかりません。絶望的な状況でも二人は諦めず、生き延びる方法を探しました。傷が深く、意識を失いそうな月華君のために、高秉燭(こうへいしょく)は彼女の話し相手になろうとしますが、彼の話は月華君が聞き飽きたありきたりなものばかりでした。

会話の中で、月華君は武莜決とその兄との過去の出来事を語ります。かつて北七に勝利した時のことを誇らしげに話しますが、実は武莜決が北七にわざと負けるように頼んでいたことを後で知ります。プライドを傷つけられた月華君は武莜決に詰め寄りますが、彼は事実だと認め、「月華君の笑顔の方が大事だ」と告げます。この思い出を語りながら、月華君は意識を失いかけます。焦った高秉燭(こうへいしょく)は彼女を揺り起こし、今度は自分の過去、妹の阿曇(あと)との話を始めます。

幼い頃、食べ物を盗んで母に厳しく叱られた高秉燭(こうへいしょく)は、どんなに腹が減っても妹のことを優先するようになりました。しかし、阿曇(あと)は行方不明になり、母は精神を病んでしまいます。寒がる月華君を強く抱きしめ温めながら、高秉燭(こうへいしょく)は「月華君に出会って人生に意味ができた。神都を守るように月華君を守る」と誓います。

一方、武莜決は部下を率いて山中で月華君を捜索しますが、見つかりません。唯一の妹を守れなかったことに怒り、北七を責めます。百裏弘毅もすぐに事態を把握し、二人の救出に向かおうとします。柳然(りゅうぜん)は彼の身を案じますが、止めることはできません。

時間が経つにつれ、月華君の容態は悪化し、高秉燭(こうへいしょく)の努力もむなしく、彼女は目を閉じてしまいます。その時、ついに武莜決の部下が二人を見つけ、彼らは救出されます。武莜決はすぐに月華君を治療させようと手配し、北七は高秉燭(こうへいしょく)を「月華君不幸の根元」だと責め立てます。武莜決も高秉燭(こうへいしょく)に敵意をむき出しにし、命は取らないものの、「次に二人でいるところを見たら、不良街の全員が危険に及ぶ」と警告します。

救出の知らせを受けた百裏弘毅は事件の調査を続け、祖父の百裏虎が春秋学院に勤めていたこと、そして学院が春秋道(しゅんじゅうどう)と関係している可能性があることを突き止めます。さらに調べを進めると、彼らは火薬を研究しており、奁山銅が火薬の威力を増す鍵となる物質であることが分かります。戻ってきた高秉燭(こうへいしょく)と百裏弘毅は春秋道(しゅんじゅうどう)が風火雷霆を精錬する目的について話し合い、百裏弘毅はその中で最も難しい部分を解明しますが、この件は秘密にすることを約束します。

天通道人(てんつうどうじん)は百裏弘毅の研究成果を掌春使(しょうしゅんし)らに見せます。実験結果は満足のいくものでしたが、天通道人(てんつうどうじん)が百裏弘毅と協力していたことを知った掌秋使(しょうしゅうし)らは不満げです。柳公は息子の柳峰に失望し、同時に娘夫婦の身に起きたことを悔やみます。そんな中、百裏弘毅の様子がおかしく、兄の墓を掘り返そうとしているという知らせが入ります。

目を覚ました月華君は、まず高秉燭(こうへいしょく)を探そうとします。しかし、兄の武莜決の容体が悪化したことを知り、すぐに彼を見舞いに行きます。

第30話あらすじとネタバレ

高秉燭(こうへいしょく)は公子楚(こうしそ)に、春秋道(しゅんじゅうどう)が爆薬を製造しているという情報を報告し、彼らの標的は間近に迫った燃灯(ねんとう)大典(ねんとうだいてん)であると推測した。高秉燭(こうへいしょく)は、潜在的な危険を避けるため、公子楚(こうしそ)に聖人に大典の中止を進言するよう提案した。しかし、白檀君はこの提案に仮対し、燃灯(ねんとう)大典は聖人の心血を注いだもので、簡単に中止できるものではないと主張した。公子楚(こうしそ)も聖人が推測だけで計画を変更することはないと考え、春秋道(しゅんじゅうどう)の陰謀を阻止することに焦点を当てることに決めた。

その後、高秉燭(こうへいしょく)は内衛府へ行き、武攸決(ぶゆうけつ)と燃灯(ねんとう)大典の警備について話し合った。二人の間には敵意があったものの、逍遥子(しょうようし)に会うため、武攸決(ぶゆうけつ)は高秉燭(こうへいしょく)の要求を受け入れた。一方、月華君は病気の兄を見舞い、兄の病状が悪化したのは自分の捜索が原因だと知り、深く自責の念に駆られた。武攸決(ぶゆうけつ)はそれに気づき、月華君を休ませるよう配慮した。

百裏弘毅は申飛を連れ、兄の款爺の墓を掘り起こし、真相を究明しようとした。柳然(りゅうぜん)と五叔(ごしゅく)が駆けつけ、死者を冒涜する行為だと止めようとしたが、百裏弘毅は遺体の検視を強行し、兄がまだ生きている可能性があるという推測を裏付けた。その際、春秋道(しゅんじゅうどう)の人物が百裏弘毅を襲撃しようとしたが、謎の人物が暗器で撃退し、彼らを守った。

内衛府では、高秉燭(こうへいしょく)は巧みな話術で、一見狂人に見える逍遥子(しょうようし)から風火雷霆(ふうからいてい)研究基地に関する手がかりを得た。このことを知った月華君は急いで高秉燭(こうへいしょく)の元へ行き、捜査への協力を申し出たが、高秉燭(こうへいしょく)はそれを断った。月華君は、洞窟での約束、共に生き延びて神都の美しい未来を目撃することを忘れないでほしいと高秉燭(こうへいしょく)に念押し、高秉燭(こうへいしょく)は約束を守ることを誓った。

武攸決(ぶゆうけつ)が倒れたという知らせを聞いた月華君は、急いで家に戻り兄の看病をした。治療を受け、武攸決(ぶゆうけつ)の容態は安定した。月華君は責任を分担し、燃灯(ねんとう)大典と風火雷霆事件の対応を手伝うと申し出た。武攸決(ぶゆうけつ)は北七とも対策を協議する必要があると述べた。

百裏弘毅から款爺の生死について問われた五叔(ごしゅく)は、款爺の死後のことは全て百裏延が取り仕切り、厳重に秘匿されていたことを明かした。武攸決(ぶゆうけつ)は款爺の人となりを思い出し、彼の誠実さを信じていたと語った。百裏弘毅の疑問に対し、武攸決(ぶゆうけつ)は款爺が生きていると疑うなら、関係書類を調べてみればわかると言った。また、款爺は聖人を守ったことで誤解を受け、家に帰って間もなく鬱で亡くなったことも明かした。

月華君は神都の警備任務に就いていた際、以前の禁令に仮して流民が都に流入していることに気づいた。調査の結果、北七が流民の入城を許可していたことが判明し、月華君は彼らの行方を追跡し、北七を探すよう命じた。