第13話あらすじとネタバレ
古代、梧桐の樹心が白玦(はくけつ)の命を救い、夜明けまで付き添って看病しました。その様子を見ていた紅日(こうじつ)は、心から安堵しました。白玦(はくけつ)が目を覚ますと、紅日(こうじつ)は紫涵(しかん)が盗んだ物を見せました。それはなんと滅世陣法を構築するための重要な道具でした。この陣法は、神、仙、妖の三界を滅ぼすほどの威力を持つため、白玦(はくけつ)は天啓(てんけい)の真意を深く憂慮しました。
滅世陣法は天地三石を基盤とし、主神令羽を中枢に、真神の力と仙妖両族の混沌の気、そして万物の霊気を吸収することで、布陣者は祖神をも超える混沌の神へと昇華できるというものでした。上古(じょうこ)は、天啓(てんけい)が主神になろうとし、このような危険な陣法を仕掛けるとは信じられず、真相を確かめるため下界へ行くことを決意します。しかし、白玦(はくけつ)は上古(じょうこ)の安全を心配し、他の神々の疑念を避けるため神界に残るよう説得し、自分が調査に乗り出すと言いました。
安全のため、上古(じょうこ)は月弥(げつび)から尋仙鈴を借りて天啓(てんけい)を探します。月弥(げつび)の問いに、上古(じょうこ)は自分の不安を打ち明けました。月弥(げつび)もまた、天啓(てんけい)の行動に大きな不安を感じていました。上古(じょうこ)の気持ちを理解した月弥(げつび)は、天啓(てんけい)への想いを伝え、上古(じょうこ)に天啓(てんけい)を守ってくれるよう懇願します。一方、白玦(はくけつ)は天啓(てんけい)が後戻りできない状態になっていることを恐れ、古文書を読み漁り、滅世陣法を破る方法を探していました。
上古は天啓(てんけい)を見つけ、その真意を問いただしますが、天啓(てんけい)は全てを否定し、上古への想いは偽りだったと告げます。上古は信じたくありませんでしたが、天啓(てんけい)は神界へ戻ることを拒否し、争いの末、上古を傷つけてしまいます。傷ついた上古は神界に戻り、その傷は白玦(はくけつ)に見抜かれてしまいます。上古はついに白玦に、天啓(てんけい)が自分に近づいたのは主神令羽を得るためだったという辛い真実を打ち明けました。白玦は悲しむ上古を慰め、酒を酌み交わし、彼女の心を癒しました。
天啓(てんけい)は既に滅世陣法を発動させ、紫涵(しかん)に陣法の外で邪魔をする神々を阻止するよう命じていました。上古は白玦に天啓を捕らえるよう命じ、同時に月弥(げつび)も天啓を説得するため同行を願い出ます。一方、魔羽は雪迎(ゆきむかえ)を見つけ、神界の動向を尋ねます。雪迎(ゆきむかえ)は天啓の行動を伝え、それが九幽にも影響する可能性があると告げます。魔羽は雪迎(ゆきむかえ)の白玦への想いを利用し、嫉妬心を煽り、彼女を操り続けます。
雪迎(ゆきむかえ)は蕪浣(ぶかん)を唆し、神界での地位を固めたいという彼女の野望を利用して魔器の滅天弓を渡し、天啓の陣法完成に協力させます。蕪浣(ぶかん)はさらに、暮光(ぼこう)が自分に好意を持っていることを利用し、共に下界へ行き天啓を捕らえるよう仕向けます。下界で天啓を追う白玦は、天啓が自身の力で半神を生み出し時間稼ぎをしていることを発見します。白玦はすぐにでも阻止しようとしますが、月弥(げつび)は天啓を説得する時間をくれと頼みます。
月弥が天啓と会った後、蕪浣(ぶかん)が二人の密通の証拠を集めようと現れます。月弥は天啓を説得しようとしますが、彼の決意は固く、自らの命を絶つと脅します。天啓は月弥の生死などどうでもいいと言いながらも、彼女が本当に命を絶とうとした時、心が揺らぎ、陣法から離れ月弥を止めようとしました。
第14話あらすじとネタバレ
月弥(げつび)は天啓(てんけい)の心が揺らいだのを見て、すぐさま理由を問い詰め、炙陽(せきよう)と白玦(はくけつ)の助けを求めて一緒に戻るよう説得を試みた。そして、何が起きても天啓(てんけい)の味方だと断言した。天啓(てんけい)は月弥(げつび)の真摯な心に心を打たれたが、自分の決意が揺らいではいけないことを悟り、苦悩を押し殺し、偽りの言葉を言って月弥(げつび)を欺こうとした。
月弥(げつび)は天啓(てんけい)の行動全てが上古(じょうこ)を守るためだと理解していたため、危険な計画を諦めるよう説得に全力を尽くした。彼女が天啓(てんけい)を説得しようとしたその時、蕪浣(ぶかん)が突如魔器の滅天弓で天啓(てんけい)を襲撃した。天啓(てんけい)が危険に陥るのを見た月弥(げつび)は、ためらうことなく身を挺して矢を受けた。天啓(てんけい)は激怒し、蕪浣(ぶかん)をその場で処刑しようとした。
蕪浣(ぶかん)は窮地に陥り、月弥(げつび)の名を叫び、自分の行動は天啓(てんけい)による世界の滅亡を阻止するためだと主張し、命乞いを始めた。この状況に、月弥(げつび)の心は再び揺らぎ、上古(じょうこ)を失望させるようなことをしてはいけないと天啓(てんけい)を諭した。結局、天啓(てんけい)は蕪浣(ぶかん)を見逃した。蕪浣(ぶかん)が逃亡した後、天啓(てんけい)は傷ついた月弥(げつび)を救おうとしたが、彼女の根本は既に砕け散り、回復の見込みはなかった。最期の瞬間、月弥(げつび)は天啓(てんけい)に想いを伝えた。
天啓(てんけい)はずっと月弥(げつび)の気持ちに気づいていたが、彼女の想いに応えられないことを恐れて、気づかぬふりをしていた。しかし、結局は月弥(げつび)を守ることができなかった。深い悲しみに打ちひしがれながらも、天啓(てんけい)は上古(じょうこ)を守るため、滅世の陣の起動を続ける決意をした。
星辰が消え、月弥(げつび)の死を知った人々は、天啓(てんけい)が彼女を殺したとは信じられずにいた。蕪浣(ぶかん)は逃亡後、天啓(てんけい)が月弥の血で陣を起動させ、彼女を陣眼に突き落とした、自分は月弥に命を救われたのだと嘘をばら撒いた。白玦(はくけつ)は天啓(てんけい)がそんなことをするとは信じず、神族と妖族の争いを止め、まずは陣を停止させようと尽力した。
半神の森簡(しんかん)は命を懸けて天啓(てんけい)を守ろうとしたが、天啓(てんけい)は任務完瞭を告げ、森簡(しんかん)を退却させた。白玦(はくけつ)は月弥、上古(じょうこ)、そして全ての生き物のために神界に戻るよう天啓(てんけい)に懇願した。天啓(てんけい)の心が揺らぎ始めたその時、蕪浣(ぶかん)の讒言を信じた暮光(ぼこう)が衝動的に天啓(てんけい)を殺そうと乱入し、天啓(てんけい)の怒りを買い、陣の起動を加速させてしまった。衆神の力が徐々に失われていく中、白玦(はくけつ)はやむを得ず天啓を討った。天啓は何の弁明もせず、「いつかお前はこのことを後悔する」とだけ言い残した。天啓が消滅していく中、白玦(はくけつ)の心は過去の思い出と友を失った悲しみでいっぱいになった。
滅世の陣は停止し、十一星宿は隕落した。愛する月弥と天啓を失った上古(じょうこ)は深く悲しみ、古君(こくん)に職務を代行させた。白玦(はくけつ)がなぜ天啓を殺したのか理解できない上古(じょうこ)は、自ら白玦(はくけつ)に真相を問い、月弥と天啓に何が起きたのかを知ろうとした。白玦(はくけつ)は天啓の行動が衆神を脅かしたとだけ伝え、詳しいことは話さなかった。上古(じょうこ)は深く悲しみ、天啓が滅世を起こした真の理由を探ろうとした。
かつて三人で過ごした日々を懐かしみ、上古(じょうこ)は一人で酒を飲み、桃淵林で月弥を偲んだ。暮光(ぼこう)は後に、月弥が最期に上古(じょうこ)への伝言を託したことを伝えに来た。それは、桃淵林で上古(じょうこ)と白玦(はくけつ)のわだかまりを解いたことを申し訳なく思っている、という内容だった。それを聞いた上古(じょうこ)は、桃淵林と月弥の宮殿を永久に月弥のものとし、後継者を決して置かないと命じ、自ら月弥の仕事を引き継ぎ、彼女の星月女神の地位を守ると誓った。
蕪浣(ぶかん)は自分の行為に不安を感じ、誰にも信じてもらえないことを心配し、目を覚ますとすぐに暮光(ぼこう)のもとへ行き、月弥の死を悲しんだ。暮光(ぼこう)は蕪浣(ぶかん)の真意を知らず、彼女の偽りの姿に騙され、彼女を憐れんだ。白玦(はくけつ)は紫玉鞭を隠閣に納めようとしたが、紫玉鞭は主を殺した者を拒絶したため、上古(じょうこ)に助けを求めた。
上古が紫玉鞭を封印した後、白玦(はくけつ)は主神令羽を返還した。上古は主神令羽を不吉なものだと考え、玄一(げんいつ)の仮逆と天啓の滅世を引き起こした原因だと考えた。白玦(はくけつ)もまた、事の真相はもっと複雑だと感じ、調査に乗り出した。上古は朝聖殿に戻り主神令羽を精錬しながら、この神器が引き起こした一連の出来事を振り返り、二度と大切な人を失わないためにも真相を突き止めようと決意した。
炙陽(せきよう)は上古が主神令羽を精錬するため閉関したため、混沌の鍾を鳴らして衆神に知らせた。玄一(げんいつ)は魔羽に法器を持たせ乾坤台へ向かわせ、混沌の劫を事前に知らせた。白玦は窮奇(きゅうき)へ赴き原因を調査し、荒廃した景色を目の当たりにした。そして、先に調査に来ていた天啓と出会い、祖神の混沌結界が破壊されたことを知った。白玦は天啓の後を追い乾坤台へ行き、天啓が応生石を使って祖神に混沌の劫について問うていることを知った。
祖神は天啓に告げた。混沌の劫は衆神を滅ぼすものであり、混沌の主が自ら劫に応じることによってのみ、この劫を回避することができると。
第15話あらすじとネタバレ
祖神の予言では、混沌主神が即位するとき、混沌之劫が到来し、神界は崩壊の運命にあるという。そして、この大劫を回避できるのは、新任の混沌主神が自ら劫を受けることだけだ。天啓(てんけい)はこの秘密を知り、祖神を責めたが、抗えない運命を前に、上古(じょうこ)を守るため密かに血陣を敷いた。
白玦(はくけつ)は偶然、天啓(てんけい)の残影に出会い、彼からの非難を耳にする。白玦(はくけつ)の行動が上古(じょうこ)の混沌神力を増大させ、混沌主神へと近づけているため、天啓(てんけい)は白玦(はくけつ)が上古(じょうこ)を絶体絶命の淵へと追いやっていると考えた。白玦(はくけつ)は上古(じょうこ)の犠牲だけが神界を救う道だとは信じなかったが、混沌之劫の到来を前に、自身も無力感を感じていた。
混沌之劫が来る前に、白玦(はくけつ)は上古(じょうこ)との約束を果たしたいと願った。しかし、上古(じょうこ)は白玦(はくけつ)の憂慮を知らず、主神令羽の錬化を優先しようとした。そこで白玦は錬化を中断させ、令羽を回収し、上古にそれを置いて、自分の願い — 彼女と楽しい一日を過ごすこと — を葉えてほしいと頼んだ。
ところが、魔羽が混沌之劫の警告を事前に発し、神界はパニックに陥り、神々は疑念と不安に駆られた。雪迎(ゆきむかえ)はこの機に乗じ、上古が混沌之劫を知りながら責任を放棄し、神界から逃げようとしているという噂を広めた。炙陽(せきよう)は雪迎(ゆきむかえ)の扇動を止め、暮光(ぼこう)に他の神々を率いて混沌之力の拡散を防ぐよう指示し、自分は上古を探しに向かった。
炙陽(せきよう)は白玦から事情を聞き、上古に神界へ戻り、職務を果たすよう要求した。白玦は上古の犠牲を望まず、自分が代わりに解決したいと申し出たが、炙陽(せきよう)は混沌の力を持つ者だけが真にこの災難を解決でき、白玦がどれほど強くても一時的に封印できるだけで、根本的な解決にはならないと指摘した。
白玦は上古と一日を過ごしてから一人で劫を受けるつもりだったが、上古は全てを察知していた。二人は一日を過ごした後、上古は白玦を抑え、主神令羽を取り戻し、彼を気絶させた。彼が自分の蒼生を救う行動を邪魔するのを防ぐためだ。
上古は最後に白玦を深く抱きしめ、決然と神界へ向かい、劫難に立ち向かった。混沌の力が消散していく中、神界は危機に瀕し、雪迎(ゆきむかえ)は再び蕪浣(ぶかん)を唆し、上古に不利な噂を広めた。暮光(ぼこう)は神々の疑念を無視し、皆を率いて結界を張り、神界を守った。その時、炙陽(せきよう)が戻り、防御に加わった。
昏睡から覚めた白玦は、上古が令羽を持って去ったことに気づき、上古が残した結界を破ろうとしたが、できなかった。最終的に、自身の本源之力を神剣に注ぎ込み、結界を突破した。炙陽(せきよう)は事態の悪化を防ぐため、白玦を止めようとする雪迎(ゆきむかえ)を先に製圧した。
劫に立ち向かう上古に対し、炙陽(せきよう)や他の神々は助けようとしたが、上古はそれを許さなかった。彼女は一人で主神令羽を錬化し、自らの力で混沌之劫を解決しようと決意した。この時、炙陽は神々を率いて結界を張り、上古を支えた。
ようやく到著した白玦だったが、上古に止められた。彼女は白玦が天啓(てんけい)のように自分の運命のために犠牲になることを望んでいなかった。劫を受ける前に、彼女は白玦に、これまでしてくれたことは全て本心だったのかと尋ねた。肯定の返事を受け、上古は満足げに運命を受け入れ、白玦の目の前で消えていった。
上古が消えた後、白玦は彼女が残した腕輪を拾い上げ、深い悲しみに暮れ、上古が消滅した事実を受け入れられずにいた。
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