第43話あらすじとネタバレ
白玦(はくけつ)は景昭(けいしょう)の要求を受け入れ、望み通りの尊厳を与えたが、同時に彼の仕事への幹渉や同行を禁じた。彼は修行を口実に、一人で後池(こうち)の元へ向かい、上古(じょうこ)の記憶から九幽以前の断片を取り除いた。上古(じょうこ)が目を覚ました時、混沌之劫の記憶がないようにと願って。
暮光(ぼこう)は蕪浣(ぶかん)が景陽(けいよう)に弑神花を与えたことに激怒し、景陽(けいよう)に二十道の天雷の罰を与え、この件について二度と口にすることを禁じた。暮光(ぼこう)は蕪浣(ぶかん)の真意を問い詰め、私利私欲のために景陽(けいよう)を死罪に陥れようとしたと非難した。暮光(ぼこう)の追及に、蕪浣(ぶかん)はかつて月弥(げつび)を誤って殺した真相を告白し、当時はただ功績を立てたい一心だったと説明した。暮光(ぼこう)はその説明を信じ、蕪浣(ぶかん)が魔道に堕ちた事実を隠蔽し、天宮で懺悔させることにした。しかし蕪浣(ぶかん)は、暮光(ぼこう)の庇護は一時的なもので、上古(じょうこ)が目覚め、白玦(はくけつ)が真神之力を取り戻せば、自分は下級の仙君に落とされる可能性があると理解しており、将来のために策を練る必要があった。
天啓(てんけい)は淵嶺沼沢へ行き、白玦(はくけつ)が混沌之劫を封印したことを知り、白玦(はくけつ)を訪ねて計画を尋ねた。天啓(てんけい)は、月弥(げつび)と紫涵(しかん)が既にいない今、自分は何も未練がなく、身をもって劫に応じ、白玦(はくけつ)と上古(じょうこ)が再び結ばれることを望んだ。しかし白玦(はくけつ)は、天啓(てんけい)には混沌之劫に対抗する力がないため、その申し出を断った。このことで天啓(てんけい)は、白玦(はくけつ)が既に混沌之力を修めていることに驚愕した。白玦(はくけつ)は天啓(てんけい)に、数万年かけて周到に計画してきた全てのこと、そして清穆(せいぼく)、後池(こうち)、古君(こくん)に申し訳なく思っている様々な出来事の真相を明かした。
白玦(はくけつ)は天啓(てんけい)に蕪浣(ぶかん)の悪巧みに警戒するよう警告し、混沌之劫の後には新たな試練が待ち受けている可能性があるため、上古(じょうこ)を守るために早く神力を取り戻すよう促した。天啓(てんけい)は後池(こうち)と共に元啓(げんき)を育てながら、まだ目覚めていない上古(じょうこ)を守っていた。そしてついに、古帝剣の出現により、上古(じょうこ)は覚醒した。天啓(てんけい)は最初、元啓(げんき)が遊んでいて上古(じょうこ)の邪魔をしていると思い、叱りつけようとしたところ、上古(じょうこ)が本当に目覚めたことに気づいた。上古(じょうこ)の目覚めを見て、天啓(てんけい)は大いに喜び、上古(じょうこ)が眠っている間に起こった出来事を一つ一つ話した。
上古(じょうこ)は元啓(げんき)が白玦(はくけつ)と人間の女の子供だと知り、少し不満を抱いた。元啓(げんき)は母親が上古と価ていることを口走るところだったが、幸いにも後池(こうち)に会ったことがなかったため、上古の疑念を招くことはなかった。上古は元啓(げんき)に「姑姑」と呼ばせることを許し、元啓(げんき)が天啓(てんけい)を「三伯」と呼ぶことから、この関係は違和感なく受け入れられた。元啓(げんき)は日々天啓(てんけい)に付き従い修行に励んでいた。上古が古帝剣を持ち、天啓(てんけい)が紫月鞭、鳳染(ほうせん)が翎羽鞭を持つ姿を見て、自分も神器を持ちたいと願うようになった。天啓(てんけい)は元啓(げんき)を宥め、焦る必要はなく、いつか必ず自分自身の神器を得られると告げた。
蕪浣(ぶかん)は表向きは暮光(ぼこう)の指示通り仮省している様子を見せていたが、裏では煞気を利用して密かに魔気を高めていた。鳳女(ほうじょ)は蕪浣(ぶかん)のために人間界で煞気を集め、魔気を高める手助けをしていた。その見返りとして、蕪浣(ぶかん)は自身の魔気を鳳女(ほうじょ)に注入し、彼女を永遠に服従させていた。
上古は白玦(はくけつ)を探したいと思っていたが、適当な理由が見つからず、同じく白玦(はくけつ)に「捨てられた」元啓(げんき)を誘って一緒に探しに行くことにした。元啓(げんき)は上古の提案に従い、白玦に会うだけでなく、蒼穹之境を焼き払うことを提案した。上古は元啓(げんき)の性格が気に入り、この子供をとても可愛がっていた。元啓(げんき)は天啓(てんけい)の指示に従い、上古に自分の混沌之力と真の正体を知られないよう、常に小賢しい方法で上古をかわしていた。
元啓は上古の気持ちを理解し、彼女が混沌之力の使い方がわからない時には助言を与え、上古は白玦と過ごした過去を懐かしんだ。ある時、上古が白玦の入浴を覗き見ようとした際、元啓はわざと彼女を突き落として白玦と会わせ、上古を大変恥ずかしい思いにさせた。上古が元啓について話した時、白玦は冷淡な態度を示し、元啓を息子として全く扱おうとせず、上古は驚愕した。
第44話あらすじとネタバレ
上古(じょうこ)は白玦(はくけつ)に元啓(げんき)の教育を真剣に頼んだが、白玦(はくけつ)は意外にも無関心な態度を取り、「上古(じょうこ)が育てる気があれば育て続け、そうでなければ修行に出す」と告げた。六万年ぶりの再会で冷淡になった白玦(はくけつ)に、上古(じょうこ)は失望し、結婚しなかったことを幸いだと思うほどだった。
落胆しながら帰る途中、上古(じょうこ)は元啓(げんき)に蒼穹之境を燃やさなかったことを後悔する、と冗談めかして言った。しかし、二人が去った後、白玦(はくけつ)はこっそり清池宮を訪れようとするが、蕪浣(ぶかん)に気づかれることを恐れた天啓(てんけい)に阻まれる。
白玦(はくけつ)は上古(じょうこ)と元啓(げんき)を恋しく思っていたところに、二人が蒼穹之境を訪れたため、会いたい気持ちを抑えきれず、天啓(てんけい)もついに再会を許す。小仙たちが天啓(てんけい)、白玦(はくけつ)、上古(じょうこ)の過去の噂話をしているのを聞いた鳳染(ほうせん)は、すぐに止めさせ、天啓(てんけい)に報告する。自分の評判が落とされることに不満を持った天啓(てんけい)は、これ以上の噂の拡散を防ぐため、迦葉(かよう)の口を封じることにする。鳳染(ほうせん)は冗談で迦葉(かよう)を連れて白玦(はくけつ)に問い詰めに行くと天啓(てんけい)をからかい、焦る天啓(てんけい)を見てから冗談だと明かし、噂を広めた小仙たちを天啓(てんけい)と共に処理し、真神たちの話が話題にならないようにした。鳳染(ほうせん)はかつての神界を思い出し、物思いにふける。
暮光(ぼこう)は蕪浣(ぶかん)の真意に気づかず、彼女の表面的な優しさに騙され、修行に専念していた。蕪浣(ぶかん)はその隙に、東華(とうか)上君の誕生祝いに自分の代理で出席するよう暮光(ぼこう)を説得する。その後、蕪浣(ぶかん)は景陽(けいよう)に再び近づき利用しようと試みるが、景陽(けいよう)は既に洗脳されており、仙妖の休戦こそが衆生にとって最善だと信じ込んでおり、もはや蕪浣(ぶかん)の思うようには動かなかった。
上古(じょうこ)が白玦(はくけつ)の変化を嘆いていると、天啓(てんけい)は蕪浣(ぶかん)の豹変ぶりを明かし、鳳染(ほうせん)の両親である鳳焰(ほうえん)と梧夕(ごゆう)が蕪浣(ぶかん)に殺されたことを伝える。上古(じょうこ)が驚いていると、鳳染(ほうせん)が景澗(けいかん)を連れて挨拶に訪れる。元啓(げんき)は景澗(けいかん)に対して非常に失礼な態度を取り、上古(じょうこ)を驚かせる。天啓(てんけい)はこの機会を利用し、自分や鳳染(ほうせん)でさえ元啓(げんき)を扱えないと上古(じょうこ)に伝え、自ら教育するよう促す。
元啓(げんき)にせがまれた上古(じょうこ)は、白玦(はくけつ)の態度変化の理由を知りたいと思い、天啓(てんけい)に白玦(はくけつ)のことを尋ねる。天啓(てんけい)は話を避けようとするが、上古(じょうこ)は彼の様子から何かを隠していることを見抜き、ますます白玦(はくけつ)の異変を確信する。上古親子に「騙された」ことを知った白玦(はくけつ)は、天啓(てんけい)を責めると同時に元啓(げんき)に宝物を贈り、天啓(てんけい)は白玦が清池宮に来るのを阻止しようと頭を悩ませる。
白玦の後ろ盾を得た景昭(けいしょう)は仙界で横暴な振る舞いを見せ、東華(とうか)上君の誕生日を自分の祝賀行事のように捉え、他の仙人に服従を要求する。蕪浣(ぶかん)はこの機会を利用し、景昭(けいしょう)に白玦が本当に上古と縁を切ったのか、元啓(げんき)に会ったのかどうかを尋ねる。景昭(けいしょう)はあの剣によって白玦は過去を完全に捨てたと信じ、蕪浣(ぶかん)を安心させようとする。
景昭(けいしょう)の権勢を借りて瞭望山の醉玉泉を要求した芍薬だったが、元啓(げんき)が霊泉に小便をして汚してしまう。仕返しをしようとするも元啓(げんき)には手が出せず、罰を受けることになると泣き真価をして、元啓(げんき)に一緒に謝りに行くよう仕向ける。芍薬の主人である景昭(けいしょう)の前に出た元啓(げんき)は、景昭(けいしょう)が白玦を誘惑したと怒り、蕪浣(ぶかん)は元啓を平手打ちする。仮撃しようとする元啓の前に、上古が現れる。
上古は従者に元啓を連れ戻させ、蕪浣(ぶかん)と二人きりになる。蕪浣(ぶかん)は上古が本当に覚醒し主神之力を取り戻したのか探るため、上古がかつて後池(こうち)として眠っていたことを知らないふりをして、後池(こうち)にしたことを謝罪する。しかし、上古は後池(こうち)のことを知らないようで、蕪浣(ぶかん)は驚きを隠せない。
第45話あらすじとネタバレ
六万年もの長い歳月を経たものの、上古(じょうこ)はまだ歴史の全貌を理解しておらず、そのため蕪浣(ぶかん)は後池(こうち)との因縁について語るのを避けた。話題が鳳族に移ると、上古(じょうこ)は鳳焰(ほうえん)と梧夕(ごゆう)の死について問い詰めた。蕪浣(ぶかん)は巧みに罪を丹鳳長老に擦付け、上古(じょうこ)をまんまと欺いた。上古(じょうこ)は真相を暴くことはできなかったが、蕪浣(ぶかん)の真の姿を見抜き、過去の自分が彼女を過小評価していたことに気づき、神界が再び開かれる際に蕪浣(ぶかん)の立ち入りを禁じることを決意した。
東華(とうか)上君の寿宴に向かう途中、上古(じょうこ)は元啓(げんき)が霊泉を壊したことを謝罪し、昇神を助ける貴重な渡劫丹を祝いの品として贈った。上古(じょうこ)が祝いの品を贈った後、景昭(けいしょう)は元啓(げんき)を連れて立ち去ろうとしたが、上古(じょうこ)に拝謁しようとすると冷遇された。彼女は功績を何も立てていないため、拝謁する資格がないと見なされたのだ。
景昭(けいしょう)はこれに憤慨し、蕪浣(ぶかん)に助けを求めようとしたが、止められた。上古(じょうこ)からの直接の問いに、蕪浣(ぶかん)は元啓(げんき)の負傷について認め、説明した後、上古(じょうこ)に平手打ちを食らった。元啓(げんき)は天啓(てんけい)の元に戻り、蕪浣(ぶかん)が殴られたことを報告し、天啓(てんけい)は非常に満足した。
蕪浣(ぶかん)はこの屈辱に激怒し、かつて後池(こうち)を放っておいたことを後悔した。それが上古(じょうこ)の覚醒を許してしまったのだ。暮光(ぼこう)が上古(じょうこ)の覚醒について尋ねてきた時、蕪浣(ぶかん)は彼を攻撃しようとしたが、暮光(ぼこう)が上古(じょうこ)に会う気がないのを見て、結局行動を思いとどまった。自らの力をより早く高めるため、蕪浣(ぶかん)は鳳女(ほうじょ)に羅刹地へ行き、より多くの煞気を吸収するように命じた。
上古は天啓(てんけい)の行動を疑い始め、元啓(げんき)に彼を監視するよう指示した。天啓(てんけい)が白玦(はくけつ)と密会していることを知ると、上古は自ら後をつけ、二人の会合を目撃した。天啓(てんけい)は古帝剣を白玦(はくけつ)に渡すことで神界の開放を早めようとし、上古の追及に対処するための策も伝授した。
上古は白玦(はくけつ)と天啓(てんけい)の密謀に気づき、白玦(はくけつ)に問いただしに行った。上古を避けることもできず、適切な説明もできないため、白玦(はくけつ)は天啓(てんけい)の指示通り、上古を追い払うために少々強引な手段を使った。天啓(てんけい)は上古を探したが失敗で、元啓(げんき)に彼女の居場所を尋ねた。元啓(げんき)は食い意地のせいで、上古から天啓(てんけい)を監視するよう指示されていたことを漏らしてしまい、天啓(てんけい)を怒らせてしまった。
天啓(てんけい)の怒りを鎮めるため、元啓(げんき)は自分の菓子を差し出した。上古は再び白玦(はくけつ)を問い詰めようとしたが、三首火龍(さんしゅか りゅう)に遮られ、彼らの助言に従って別の場所で待つことにした。森羽(しんう)と暮光(ぼこう)は白玦(はくけつ)の元を訪れ、仙妖の争いについて話し合ったが、白玦(はくけつ)が非常にリラックスしたしていることに気づき、なんと舞姫を呼んで遊んでいた。
突然現れた上古は、三界の管理を怠っているとして白玦(はくけつ)を非難した。彼女は皆を連れ去り、白玦(はくけつ)に酒を一杯残して、彼への失望を表明した。特に元啓(げんき)の母、景昭(けいしょう)、そして元啓(げんき)自身への冷酷さを指摘した。かつて白玦(はくけつ)に抱いていた感情を後悔し、彼との関係を断つと宣言した。
蕪浣(ぶかん)は白玦(はくけつ)に罰せられた景昭(けいしょう)を密かに訪ね、計画通りに行動するように指示し、景昭(けいしょう)を蒼穹之境の主人にしようと企んだ。景昭(けいしょう)は上古が過去六万年の出来事を知りたがっていることを利用し、白玦を自分に譲るように頼んだ。景昭(けいしょう)はさらに清穆(せいぼく)と後池(こうち)の物語を上古に明かし、それを知った白玦はすぐに上古の元へ行き、自分は既に清穆(せいぼく)に愛想が尽きており、これらのことは取るに足らないことだと弁明した。
しかし、上古は白玦の言い訳に非常に不満を抱いた。特に、天啓(てんけい)が後池(こうち)が古君(こくん)を父と認め、古君(こくん)が後池(こうち)を守るために犠牲になったことを隠していたと知ると、上古は手鏈を投げ捨て、白玦の元を去っていった。
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